後ろの正面　だれ？


後ろの正面　だれ？風天（かぜ　あまみ）作
第六話就寝母の章　あれから会社のことや、一人暮らしのことなど、取り留めもなく話して、何気に時計を見ると１２時を過ぎていた。　朝も早かったので、眠気にも襲われた。　先程まであった慶介と寝るという緊張感も、睡魔によって掻き消されていた。「慶介、そろそろ寝ようか」「そうだね、母さん、朝早かっただろうから眠いよね」　そう言うと大きな袋から布団を取り出し、ベッドの横に敷いてくれた。　宿泊期間中、レンタルで布団を貸してくれる業者があるらしい。　ふっくらした布団に、パリッとしたシーツが心地よい。　目を閉じてしばらくすると、そのまま深い眠りに落ちた。　どれぐらい時間が経ったのだろう、異様な感覚とスウスウとした寒気に目が覚めたが、そこで起こっている光景に、思考が追い付かず、薄目を開けながら眺めている。　上布団は無く、スエットの上着は、両脇まで捲れ上がって、胸があらわになっている。　その乳首に触れるか触れないかという弱い接触を慶介が試みているのだ。　指先で軽く触れてみたり、唇を近付けて軽く触れてみたり。　すぐに正気に戻ったが、逆に身体の反応も敏感になってしまった。　起き上がって慶介を諌めることは、正直出来ないし、したくない。　自分も慶介に男を感じて、今起こっている状況をどこかで期待していたからだ。　かたくなに目を閉じて、寝たふりを続けることしか思考は及ばない。　だが、母子でありながら、こんなことは倫理的には許されない。　その恐怖感を感じれば感じるほど、乳首が敏感に反応していく。　乳輪が乳首を千切る勢いで収縮し、それに反応して乳首が凝固する。　凝固した乳首は、微塵の接触さえ逃さず敏感に快感へと変えてゆく。。　何かに確信を得たのか、大胆になってくる慶介。　ピンと立った乳首が柔らかい肉片に挟まれる。『おねがい、そこまでにして。おねがいだから舌は使わないで』　目を閉じながら心の中で懇願したが、欲情している慶介は止まらない。　ヌルっとした感触が乳首を転がした。『ハァッ』　漏れそうになる吐息を必死で押し殺し、快感に耐える。　胸のふくらみに掌が添えられる。　軽く揉みしだかれながら、乳首が肉片に挟まれたかと思うと、収縮した乳輪から乳首へとナメクジが這い回る。『ダメっ、耐えられない』　寝返りを打って背中を慶介に向け、快感の攻めを避ける。　すると、スエットの腰のゴムが引っ張られて、手がお尻のほうから侵入してくる。　パンティ越しにスリスリと撫でられる。　充分に湿った股間から、更なる湿り気が染み出してくるのがわかる。　その手は肛門を通って閉じられた太腿から侵入を試みる。　取り返しのつかない恐怖感とは裏腹に、女の部分は更なる快感を欲している。　寝たふりを続けながら、少し膝を立て股を開く。　これ幸いと秘部に向かって指先が這い上がる。　その指先の快感も、股間に敷いたナプキンが和らげるが、脳天に突き抜ける快感に襲われる。　ナプキンが邪魔なのか、指先が股の間から侵入しようとしたとき、股間を濡らす淫らな母の醜態を見せられない母性の感情が、大きく背伸びをさせた。　慶介は慌てて自分のベッドへ飛び乗って、布団をかぶった。　私は何事も無かったかのように身体を起こし、座り込んであたりを見回すふりをした。　起き上がってトイレに向かい、パンティのナプキンを剥ぎ取った。　手に取ったナプキンは、まるで若き日に生理になった初日の重量感を要していて、改めて恥ずかしくなった。　時計を見ると、午前４時を回っていた。　慶介はいったいいつから私の体を・・・　少し不安になったが、スウスウと既に寝息を立てている慶介に安堵した。　布団を整えて、眠りについた。　目が覚めると、周囲は明るく、しっかりと布団にくるまって眠っていた光景にあれから慶介もずっと寝ていたんだなと思った。　起き上がって慶介を眺めた時、またも身体に電流が走った。　寝息を立てながら、深い眠りについている慶介。　しかし、その下半身は一糸まとわず、怒張したペニスがいきり立っている。　そのペニスを優しく包み込むかのように、マネキンの手が股間に触れて・・・　その光景が目に入ると、腰が砕けて立っていられない衝動に駆られる。　ペニスに顔を近づけ、凝視する。　浮き出た血管の迫力に圧倒され、見ているだけで自分の股間が熱を帯び、それを冷ますかのごとく、潤いが溢れ出す。　そっと握ったペニスは熱く、子宮の熱をも上げていく。　母としての罪悪感を感じるも、女としての性が、それをも凌駕してしまう。　唇を寄せてキスをする。　香ばしい香りが鼻を通じて子宮をかき乱す。　口に含みたい衝動に駆られるが、フェラチオの経験が私には無い。　ペニスを軽く握り唇を這わす。　時折舌を出して、這わせてみる。　言い知れぬ甘美な味と香りが、あいた手を割れ目へといざなってゆく。　ナプキンを剥ぎ取ったパンティは既にびしょ濡れで、新たな潤いが次から次へと溢れ出てくる。　時折ビクビクと痙攣するペニスの感触を子宮に感じながら舐めまわす。　亀頭の先に透明の蜜が染み出てくる。　亀頭に唇を密着させ、その蜜をチュウチュウと吸い取る。　おもむろに頬張ってみた時、その口の中に侵入したペニスが割れ目の中に侵入してくる錯覚を起こす。　もはや割れ目を刺激する指に必要性はなく、口を通じて割れ目に侵入するペニスの虚像を更に強く擦り付ける。　口の中、舌で肉棒の躍動を感じながら、時折頬ずりし、声帯に当たるまで深く呑み込み、また舐めまわす。　この逞しい肉の柱は、私の何物にも代えられない愛おしい宝物と化していた。　熱を増す亀頭が更に大きく膨らみ、小刻みな痙攣を起こすと、亀頭の先が爆発するように喉の奥に多量の熱湯を浴びせかける。　その瞬間、子宮の奥からも多量の熱湯が噴出し、スエットのパンツまでも濃い色に変える。　口の中は、苦みのある生臭い香りが充満するも、まるで最高級のワインを口にするように、舌で転がし、香りを堪能しながら喉の奥に流し込む。　その甘美は飲み物は生命力にあふれ、内臓を通して全身に染み渡って私を痙攣させる… 「うぅ」　目を覚まそうとする慶介の下半身に慌てて布団をかけ、新しい下着を手に取り浴室に飛び込む。　慶介は本当に寝ていたのか? 　そんな疑問に怯えつつも、いまだに身体の内部を駆け回る液体に酔いしれながら、頭の先から冷たいシャワーで火照る身体を冷ましていった。「母さん、シャワー浴びてるの?」　その慶介の声が、平常心を取り戻させてくれた。　浴室の扉を開けると、足ふきマットの上に、新しいバスタオルが置かれてあった。就寝母の章終
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2016年2月27日掲載
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