第３章

　京子に誘導されて部屋に入った社長夫人は異様な空気を感じて後ずさりする。
　２０畳もあるこの部屋には窓が無い上に奈緒美が見たことも無い器具が並んでいる。

　器具よりも目立つのはガラス張りのユニットバスと大きな十字架であり十字架に備えられている皮ベルトを見れば誰でも用途は想像がつくであろう。
　俺は引き返そうとする社長夫人の肩を抱いて部屋に押し返す。
　京子は部屋の扉を閉じると全裸の奈緒美を吟味するように見つめながら
「この部屋が何のために使われるか教えてあげる・・」
　小さなサイドボードからリモコンを取り出すとテレビの電源を入れた。
「社長のお気に入りのコレクションがこれなの・・」
　HDが立ち上がるまでの時間で京子はブランデーをグラスに注いで奈緒美に渡す。
「お酒は飲めません・・・」社長夫人は全裸を隠す為の手を上げて拒否するが後ろの俺の存在を思い出してすぐに手を胸と下腹部に戻す。
「誓いを忘れたのかしら、貴女の立場を思い出して・・・」
　不意に奈緒美に近づくと口元にグラスを押し付けた。
　観念したように奈緒美は少しずつブランデーを飲みはじめた。
　眉間に皺を寄せながら、少しずつ口に含んでいくが唇の端から垂れる雫の量も決して少なくは無かった。
　グラスが空になる手前でアルコールに蒸せた社長夫人は咳き込んでしまった。
　残りのブランデーは社長夫人の美しい体を汚すように乳房や腹部に飛び散る。
　HDが立ち上がるとコレクションの一覧が画面に表示された。
「私のしらないファイルが増えてるわ、お手伝いさんかしら・・」
　京子は一つのファイルを選択すると再生させる。
　画面には十字架に固定された女中に立ちながら挿入する社長が映し出され女の悲鳴と社長の激しい息遣いがスピーカーから流れ出した。
　呆然と画面を眺める社長夫人の耳元で京子が囁く。
「社長の趣味は女を犯してビデオに録画することなの・・それを見ながら別の女を犯すことも大好きみたいよ」
　身体を固くして画面から目を離さない社長夫人から離れると京子は自ら着ているものを脱ぎ始めた。
「貴方も着ているものを全部脱いで」
　俺も画面から目を離すことなく身につけていた下着を脱ぎ捨てる。
「あのお手伝いさんのように私も社長に犯されたの・・・他のファイルにはもっとおぞましい行為が記録されてるのよ。奈緒美には刺激が強すぎるかもしれないわね。」
　背後から社長夫人を抱きしめると京子は耳たぶを優しく噛みながら囁いた。
「そんな・・・嘘です。・・」
　京子のソフトな扱いに奈緒美は身体を震わせて反応する。
「私は奈緒美を社長のように犯したりしないわ・・奈緒美が求めるまでは・・・」
　背後から抱きしめていた手は隠しきれない乳房と下腹部に忍び寄っていく。
　美しい女二人の痴態を目の前にした俺は異常な興奮を覚え、下腹部の肉棒は高校生の様な固さと角度を取り戻した。
　画面の社長は短い咆哮と共に腰の動きを止めて、女中の子宮に放出したようだ。
　女中は涙を止めることなく泣き続けている。
　京子は奈緒美の首筋を舐めながら別のファイルを再生する。
　今度は女中がガラスで仕切られたユニットバスのトイレで座らされている映像が映し出された。
「女は狂うと何でも気持ちが良くなるものなの・・・ほらお手伝いさんは喜んでいるでしょ・・・」
　奈緒美の乳房をゆっくりと持ち上げるように優しく揉みながら下腹部の淡い草むらをなぞるように京子は指を巧みに動かす。
「や・・やめてくだ・・さい・・」
　社長夫人は京子の手を拒否するように下を向いて身体をよじるが、その動きは細い指先が草むらから峡谷へ移る手助けをしただけに過ぎない。
「うぅ・・・」奈緒美の美しい口元から淫靡な溜息が漏れる。
　京子の手が奈緒美の敏感な部分に辿り着いたようだ。
　脚をきつく閉じて抵抗を見せるが、手は閉じた脚の付け根を滑るように動き、細く長い指先が敏感な突起を確実に捉えている。
「奈緒美・・お手伝いさんをよく見て。浣腸されて我慢してるのよ・・でも嬉しそうでしょ。女ってね・・貪欲な生き物なの・・・」
　社長夫人は命じられたまま、画面を凝視する。
「京子様・・・お願いです。止めて下さい」
　拒否する言葉と裏腹に京子の手の動きを止めようとはせず、隠そうとしていた手も軽く京子の手首を押さえるに留まっている。
　閉じていた脚も徐々に緩んでいるようだ。
「何故、止めて欲しいの・・・」
　京子は乳房を持ち上げるように揉んでいた手を止めて、細い指の腹でピンク色の乳首をゆっくりと転がし始めた。
「あぁ・・・は・・はずかしい・・から」
　手の動きのリズムと合わせるように京子は、峡谷に添えた手をゆっくりと大きく上下動させた。
「うぅ・・・駄目・・・」
「男に見られるのが恥ずかしいのでしょ」
　京子は指を片方の乳首に移動させた。
　新たな快感を得た社長夫人は思わず身をよじる。
「そ・・・そう・・・です。」
「それなら、見ないように頼んだら？」
　京子は耳元で囁き終わると奈緒美の耳の穴に舌を挿入する。
　奈緒美は身体をビクンと反応させてレスポンスの良さを証明した。
　閉じていた脚は完全に緩んで京子の手の動きを阻害することはない。
「あっ・・・止めて・・・」
　奈緒美の反応を楽しむかのように挿入した舌の抜き差しを繰り返す。
「お願いです、見ないで・・・あっ・・ああぁぁ・・」
　京子の手の動きと共に奈緒美は快感の小さな丘を駆け上っていく。
「京子様・・お願い・・やめて・・んっ・・」
　京子は奈緒美の様子を察知して、手の動きを小刻みに変化させると、今までの愛撫と違い、乳首を摘むように引っ張りあげた。
「はあっ・・・んっ・・ん・・・」
　奈緒美は言葉にならない呻き声と共に身体を硬直させる。
　夫人の敏感な峡谷からは、ほのかに温泉卵の独特な匂いを立ち上らせた。
　京子は秘所で滑らせていた手を奈緒美の鼻に押し付けて
「奈緒美の匂いは独特な匂いだわ・・解る？これが貴女の匂いよ・・」
　力なく首を振る夫人を眺める俺の肉棒の先からは透明な液体がとめどなく流れ落ちていった。