七章

　 友人から託されたＤＶＤを全て見終わった俺は、車を京子の家に向けた。
　 依頼者を信用しないのはこの商売の鉄則なので彼女の住所は事前に調査済みだ。
　 目的が只の復讐だけでないことが明らかになった以上、真意を明らかにする必要がある。
　 都心のありふれた高層マンションに辿り着いた俺は、所在を確認すべく建物のバルコニー側に廻るが彼女の部屋のバルコニーからは明かりが見えず生活感も感じられない。

　 潜入することすら無駄なことを悟った俺はその場を立ち去ろうとしたときマンションの入り口に見覚えのある女が姿を現した。
　 あの社長宅お手伝いの女だ、こちらに気づくことなくオートロックを解除するとエレベーターに姿を消した。俺は急いで建物の廊下側が見える位置に走りこむと共用廊下を歩くお手伝いの姿を確認できた。京子の部屋と同じ４Ｆだ。
　 お手伝いは京子の横の部屋の扉を開けて入っていった。
　 これであの夜の準備の為に、お手伝いの買収が簡単に進んだ理由も理解できる。
　 京子とお手伝いの部屋には、後日昼間に盗聴器を仕込むことにして、マンションを後にした。このような展開になると標的の夫人をもう一度洗いなおす必要がありそうだ。頭では次の行動を考えつつ、夜の都心の溢れる車を縫うように愛車を走らせていた。

　 数日後から俺は京子やお手伝いの家に盗聴器を仕掛け　夫人の身辺を洗いなおしたり精力的に行動した。当然、手間や費用はかかるが仕方の無い事だ。夫人には特に問題がある様子はない。夫人と京子やお手伝いの調べは業者を使うことにした。全てを自らすることは出来ないし　他人を使うほうが冷静に受け止めることが出来るからだ。
　 調査結果は来年になるらしい。俺が調べをつけた夫人の親友の行方も解らなかったのでついでに依頼することにした。
　 給料を貰う身分で無い以上、自らにかかる火の粉は自分で払いのけるしか生き延びる道は無い。それを止めると相手に騙されることを待つしかないからだ。
　 時折、様子を見るかのように京子から連絡が入るが　次の計画を早く実行する気も無いらしい。以前と違って時間に余裕ができたようだ。その訳を聴くことも出来ないので適当に相槌を打って会話を終了させる。
　 俺はその後、時折入る単発の仕事をこなしながら確実に京子・お手伝い・夫人の情報を入手していったが、やがて師走の忙しさの為一時中断して新しい年を迎える事になった。

　 年が明けて、中断していた情報収集を再開した。新年の挨拶の電話以来、京子からの連絡は途絶えている。業者から連絡が有り京子の情報より先に、夫人をよく知る友人の居場所が解ったらしい。夫人の情報が乏しい以上、友人と面談するのは重要な情報元になるので早速業者から連絡先と個人情報を入手し概要に目を通す。
　 中森　純子　年齢３０歳　独身　夫人の大学の先輩らしい。
　 大学時代にはルームメイドの経験もあることからかなりの情報を入手できる。
　 現在は貿易関係の会社に勤務しているらしい。
　 俺は次の空いた時間で彼女と自然に面談するための方法を考えながら、６月までの仕事の予定を記入していった。
　 探偵家業は年が明けると小口の依頼が多くなるのはいつものことだ。

　 寒さが厳しい2月の中頃、昼下がりに温水プールのプールサイドの椅子で新聞を読む
　 会員制のスポーツジムは平日の昼間とあって閑散としている。
　 俺は海水パンツにＴシャツで中森純子がプールから上がるのを待つ。
　 彼女は５０ｍプールをもう５往復もしている。
　 しかもターンするたびに泳ぎ方を替えて見事な泳ぎを披露している。
　 彼女のダイナミックなスタイルは遠目でも一目瞭然だ。
　 １８０センチはある身長、くびれた腰、細く長い手足、光るような白い肌
　 おそらくロシア人の混血と思わせる小さな整った顔立ちが、プールキャップを被っているので、冷たく男性的に見えているが写真の彼女は長い髪を肩まで弛ませる非の打ち所の無い美人だ。これで独身とは不自然なものだ。浮いたうわさも無いらしく、仕事一筋の几帳面な性格らしい。会社関係から会うとこの手の女は固いガードを崩さないので止むを得ずプライベートから探ることにした。
　 彼女は毎週ここで４００ｍほど泳ぐと、俺の隣の椅子で休憩しながら飲み物を愉しむのが唯一の娯楽らしい。
　 やがて、ノルマの距離を泳いだのだろうか、こちらに向かって泳いできた。
　 プールから上がる彼女は、白いワンピースの水着をつけていた。
　 これが本当の水もしたたる・・・であろうか。
　 目のやり場に困る俺は新聞に目を移して彼女が椅子に座るのを待っていた。
　 彼女は椅子に座ると細く長い脚を組みなおして、キャップを取ると
「待たせたようですね　探偵さん？」
　 まさか、待ち伏せはおろか職業まで明らかになっているとは・・・
　 絶句した俺は混乱と動揺の中で逃げ出す訳には行かないことを決意した。
「中森純子さんですね？　初めましてお察しの通り興信所のものです。」
　 新聞を畳んで簡単に挨拶すると、
「興信所じゃなく　高村竜太郎さんでしょ。噂は聞いてるわよ」
　 俺のフルネームまで知っているとは、全く油断ならない女だ。
　 会話を変えるべく、飲み物を勧めた俺に対して
「ここで話もできないでしょう　会員専用のプライベートルームで話さない？」
　 そこまで言われると彼女の提案に従うしか無かった。
　 プライベートルームというよりは、ホテルのスィートルームと言ったほうが適切なリッチな空間だ、広いリビングに通されると俺は観念してソファに座る。
　 彼女を待つ間に念のためボイスレコーダーの自動録音を開始させる。
　 彼女は少しの時間でシャワーを使って薄化粧まで済ませたらしい。
　 着衣は白いスポーツウェアだが、髪は結わずにラフな感じだ。
「お待たせしました。竜太郎さん　何から喋ろうか？」
　 俺は感情を押し殺してビジネスに対応する。
「旧姓相原奈緒美さんの事でお伺いしたいのです、聞いた内容の個人情報については私の職業上守秘義務が存在するので・・・」
　 彼女は俺が喋っている途中から俺の口を閉ざすように両手を広げて制した。
「貴方とは喋っている時間が勿体無いわ、噂通りの腕を見せてよ」
　 彼女はＴシャツとスポーツウェアを脱ぎ捨てると下着を着けてなかったのか全裸になった。
「噂の七人抜きを見せて欲しいのよ、泳いでいるときからそれを考えると・・見て・・シャワーでさっき流してきたのに・・・」
　 彼女は俺に白い小さなお尻を向けると指で局部を開く。
　 ピンク色の秘貝は、淫靡な光沢を放っている。
「奈緒美より先に貴方を食べるのが夢だったのよ」
　 彼女は早くも秘貝を支える指を上下させて、尻をくねらせ始めた。
　 大柄な彼女の小さな尻が、細く長い脚に支えられて律動する様は、男なら我を忘れて飛びつきたいのだが・・・俺の質問に答えてもらうほうが先だ。
「質問に答えてくれるなら、夢を叶えましょう。とりあえずこのテーブルに乗ってもらえますか？　動物のように四つん這いになってください。」
　 彼女は、俺の指示に従って低いテーブルに載った。長身の彼女がゆったりおさまるほどのテーブルの傍に俺は立ちあがり　彼女の背中をゆっくりと人差し指一本で撫でる。
　 白い背中の中央から徐々に肩甲骨の周りを回して、反応を見る。
「竜太郎・・質問は・・・」
　 指を肩甲骨から腰に指を下ろして質問を開始する。
「社長夫人との関係を正確に喋ってもらいたい」
　 指を腰から背骨の筋を伝って尻の割れ目まで　ゆっくりと進ませた。
「奈緒美とは学生時代からの友人、んっ・・・、彼女をレズに仕込んだのは私・・男に抱かれないように徹底的に・・んんっ・・・いいっ」
　 彼女の回答が終わらないうちに、褒美を与えたのが間違いだった。
　 尻の割れ目に進んだ指をゆっくりと背中に向けて戻し始めた。
「ごめん・・奈緒美が男を受け入れないように寝る度に男の悪い部分を吹き込んだのよ・・大学の在学中は、ほどんど奈緒美と一緒だった。・・ああっ・・」
「彼女は処女なのか？」
　 人差し指を白い割れ目に落として、ゆっくりと褐色の菊座を通過させる。
「そう、男とは・・まだの・・はず・・・今の旦那にも触らせていないはずよ」
「何故、彼女を男嫌いにしたんだ？」
　 菊座の周囲を丹念に丸く撫でて、返事を待つ。
「私より綺麗だから・・最初は嫉妬・・・奈緒美が私に仕えるようになってからは・・私の玩具を・・・男に使わせない為・・・んんっ・・・もっと・・・違う場所を・・」
　 四つん這いになった彼女は牝の臭いを発散させて体をくねらせる。
「質問に答えないとリクエストには答えられない、どのような方法で男嫌いに？次に違う場所とは？」
　 別に焦らすつもりは無いがあまりの反応の良さについ横道に逸れてしまうが俺は空いている片手で彼女の腹部をさすりはじめる。白く細い裸体のくびれを五本の指先で軽く撫でて開いたり閉じたりを繰り返す。
「あっ・・・奈緒美に言い寄る男は、私の奴隷・・・奈緒美が男を信じられないように・・・騙して・・私が慰める・・これの繰り返し・・男の臭いで奈緒美は拒否反応を示すようになったわ・・・あっあっんｎｎｎ・・・」
　 返事の途中から腹部で遊ばせていた指を下を向いてたわわになっている乳房の根元に移す。
「触って欲しい場所は・・純子の乳首を・・・触って・・」
「もう少し答えてもらうよ。男嫌いが何故結婚した？京子とおまえの関係は？」
　 弾力のある乳房の根元から小さな乳白色にピンク色を混ぜたような乳首に向かって指を滑らせて　答えを催促する。
「社会人になって奈緒美がセシルに入会して・・竜太郎に救出されて・・貴方に惚れたのよ・・奈緒美は・・・あの死にかけ爺に騙されて・・セシルの被害者の会を設立するときに・・・早く・・・」
　 彼女の小さな乳首をつまんで張りのある乳房に埋めてみる。
「あっ・・被害者の会のパトロンがあの社長なのよ・・莫大な資金を使ったから・・奈緒美の正義感が・・・爺に付け込まれたの・・・早く・・お願い・・」
　 つまんでいた指を放して　手の平で軽く、両方の乳首を撫でて始めた。
「そ・・そっ・・そう・・」
　 支えていた腕の力が抜けたのか、彼女は姿勢を崩して官能を表現した。
「京子との関係は？」
「あの女、・・奈緒美を虐めた女・・・私は知らないわ・・奈緒美から竜太郎と一緒に現れたときの話を聞いただけ・・」
「何故、京子と俺のことを知っている　誰に聞いた？」
　 休めていた尻の責めを再開する。軽く褐色の菊座の中心に人差し指を埋める。
「んｎｎｎ・・・狂っちゃう・・奈緒美から聞いた・・私の奴隷よ・・今でも・・竜太郎にも渡せない・・奈緒美はいずれ離婚して・・私のもとに帰るの・・」
　 菊座に埋めた指をさらに下方に滑らせると潤いの泉に辿り着いた。
「そう、竜太郎、・・」彼女は小さな声で次の行動をうながすが、俺は無表情で質問を続け乳房を抱く手と泉に浸かる指の動きを同調させはじめる。
「何故、俺が来るのが解った？誰に聞いた？」
「んｎｎｎ・・・・私も竜太郎に救われた・・セシルで囚われていたの・・・顔は忘れないわ・・私はあの現場には居なかったけど・・貴方の顔は忘れないわ・・泳いでいる時から気づいてた・・」
　 俺は両手を動かしながら彼女の小さな耳の穴に舌を差し込みながら質問を続ける。
「何故、俺のことに詳しい？職業まで？」
「奈緒美が竜太郎を徹底的に調べているわ・・あの爺のお金を湯水のように使って・・・最初は私が指示したけど・・途中から貴方に惚れたのか・・・・熱心に調べて報告してくれたわ・・・貴方の輝かしい職歴や・・・不幸な彼女のことから・・今の境遇まで・・」
「！？・・・・・・・・・」
　 俺は自然に手を留めてしまった。社長夫人は俺のことを知っていたとは、セシルの女達の顔をいちいち覚えていないし、輝かしい職歴？・・・全部知っているのか？
「竜太郎・・やめないで・・・お願い」
　 彼女が髪を振り乱して懇願する姿を見ると何かが俺の中ではじけてしまった。
　 過去を知る女、俺のことを感違いしている女を徹底的に凌辱してやりたい。
　 どす黒い本能が俺を支配したのは明らかだったがまだ聞きたいことは沢山ある。
　 中森純子は京子と同じ油断ならない女だ。巧みに男の感情をコントロールしようとする傾向がある。この部屋は彼女が用意した場所だ。安易に術を見せる事はできないが、少し相手の思うままに動いてみることも必要だ。俺は彼女の尻に回り込んで
「女・・・そんなにぶちこんで欲しいか？」
　 泉に浸している指をゆっくりと膣の表側をなぞって奥に進めていく。
　 彼女の泉の内部は粘り気が少ないが内部の肉厚が指の進みに抵抗を見せる。
　 敏感な部分を素通りして奥に辿り着いた指先を今度は少し曲げて大きな抵抗を作ってゆっくりと彼女の淫水を掻きだすように手前に引いた。
「純子と呼んでく・・・ださ・・い・・・ぶちこ・・んで・・・欲しい・・」
　 もう一度指の動きを繰り返すと、純子の腰が震えだした。どうやら内部で感じる女らしいが、念のため、純子の秘貝の上にたたずむ真珠の周りをさすってみる。
「ぐっ・・・んんｎｎｎ・・・まだ駄目・・おつ・・んｎｎ・・」
　 レズによって性能を高められている真珠の感度は想像を越えていた。
　 周りを触っただけなのに糸のような淫水を貝から滴らす。
　 いつしかリッチなプライベートルームは純子の色香に満たされていた。
「社長夫人は何故俺に会っても反応しなかった？」
　 俺の質問に答える前に純子は腰を大きく波打たせて第一回目の頂上に辿り着いてしまった。