ずっと愛してます２


ずっと愛してます２　羅衣作
【前】/【次】
第8話　ハプニングバー２　シャワーを浴びたことで体温が上がった彩佳と郁美は、媚薬の猛威に晒されていた。　血行が良くなって急激に回ってきたのだ。　瞳はウルウルして、もはや貪欲な牝と化していた。　豪華なシート席に案内されて、ドリンクサービスが来る前に隣に寄り添う男達の股間をまさぐった。　バスローブしか身にまとっていないので、簡単に肉棒が露出した。　周囲の男達は若くて美しい２人に興味津々であったが、同行したのが祐司であったので決して近づいてこなかった。　彼らは祐司が自分達より経済的に格上だと察していたし、更に圧倒的な巨根で郁美を独占している羨ましい存在と認識していた。　会員制の超高級秘密倶楽部であるがゆえに、経済的順位がそのまま明確に序列として反映される。　祐司は既に最高ランクの位置づけであり、彼らからの声掛けは許されない立場であった。　その祐司のパートナーが今日は彩佳であったので、彼らの興味は見知らぬ若造をパートナーにして現れた郁美に向けられていた。　郁美は、２年ほど前まではこの場の天使であり、彼らは大いに楽しませて貰った存在であった。　久しぶりに現れた郁美は、突如現れたハイソサエティの祐司を伴っていた。　あれ以来、郁美は彼らには手の届かない存在となってしまった。　それが今回は学生風情の若造と現れたのだから、つけ込む隙はあるはずだし、声掛けすることも可能だとみていたのだ。　ここ最近、彼らを楽しませてくれた彩佳は代わりに祐司の手に落ちてしまった様であったが、郁美が戻ってくれるならば彼らの希望は消えたわけではなかったのだ。　会員制高級秘密倶楽部であればこそ２０歳代の女性は希な存在であり、まして美形の彩佳と郁美は憧れの的であった。　実際、直接プレイに参加できなくても、彼女達の痴態を見学するだけで満足している者も多かった。　見学者達は面白いことに郁美（ジュリエット）支持派と彩佳（レイ）支持派に分かれていて、彼女達が居ないところで彼女達の魅力を熱く論争すること度々であった。　今回の展開は彩佳（レイ）支持派を落胆させて、郁美（ジュリエット）支持派を復活させる。　しかし彩佳（レイ）支持派もタダ者ではなく、彼女が祐司（リョウ）の巨根に貫かれる姿を妄想し高ぶる気持ちを抑えられなかった。　ハプニングバーのメインスペースであるラウンジコーナーは、高級ホテル最上階開設のラウンジスペースを模した作りになっており、床はダークグレー系のソフトなカーペットであった。　２０席のカウンターテーブルを軸に、対面の窓際から壁際にかけて８人掛けの黒いレザー製の某ブランド高級ソファーセットが部屋の外面に整然とコの字状に配されて６セット設置されていた。　カウンターテーブルの対面には壁一面に数え切れないほどの高級酒が用意され、そのスペースには男女ペアのバーテンダーが控えていて、彼らのサポート役と思われるモノトーン衣装のバニーガールが３名ほど待機しているのだが、彼女達の存在が高級ホテルのラウンジとは違う雰囲気を醸し出していた。　照明は天井のコーナーや要所に設置されたＬＥＤスポットライトが配置されて、部屋全体は暗すぎず明るすぎずに上手く調光されていた。　それでいて各座席の腰丈付近はスポット照明で適切に明るくて、そこでなにが行われているかが見やすく配慮された作りが見学中心の者でも満足させるのだ。　そしてソファーセットが並ぶ背景には、北野地区から三宮方向を見通せる豪華な夜景ビューが窓越しに広がっていた。　高級ホテル最上階開設のラウンジコーナーと決定的に異なり、ここがハプニングバーであると分かるのが、来客者が全員バスローブ姿であるのに加えて、スペース中央に並んで設けられた丸いベットスペースがあるという独特のレイアウトにあった。　丸いベットスペースは直径４．６メートルと大きいもので、特注製スペード柄の寝具セットがセッティングされたものと、同じくクラブ柄の寝具セットがセッティングされたものが対になって、間隔は１メートルほど離れて設置されていた。　この２つの丸ベットはスペードベット、クラブベットと呼ばれており、これが公開プレイスペースで本バーの目玉コーナーであった。　それぞれのベットは４灯ものスポットライトが当てられ、さながらステージの様相を呈している。　このスペース以外には、他に個室が２部屋あって、それらはハートルーム、ダイヤルームと呼ばれていた。　徹が初めての来店で戸惑っていたので、郁美がさり気なくベットに誘う。　徹は瞬時に郁美の笑みが自身に向けられたものだと理解した。　徹は、今回の任務での男としての役割を理解していたので、一転して郁美をリードしてベットに誘導した。　もはや郁美が人妻になってしまったことをクヨクヨ悩む若者の姿はどこにも無かった。「今　この時　この笑顔　郁美は　僕だけのもの」「任務は　みんなを驚かすほど　郁美を愛すること」　唐突に立ち上がった徹は迷いもなくバスローブを脱ぐと、優しい笑みを浮かべて郁美に手を差し出した。　郁美の眼前に大好きな徹の肉棒がそそり立っていた。「わたしのもの」　思わず舌なめずりしてしまう郁美は徹に引き起こされると、同じく迷いもなくバスローブを脱いだ。　２人の裸身は眩しいばかりに若く瑞々しい姿で、見ていた全員が目を奪われた。　徹は、あっという間に郁美を軽々とお姫様抱っこして脱兎のごとくクラブベットに連れて行くと、がっつくように覆い被さった。　不意にクラブベット外周から２０㎝ほどの高さがある透明ポリカーボネイト製手摺りが上昇して、他の者が介入することを拒む状態となった。　郁美（ジュリエット）支持派の男達には失望が広がり、他の女性客には安堵が広がった。　透明ポリカーボネイト製手摺りが上がったということは、クラブベットは独占スペースとなったとこを意味しており、彼らが介入する可能性は皆無になったということであった。　しかし個室とは違い鑑賞は楽しめるので、失望からこれから繰り広げられるだろう痴態に期待が高まるのにそれほどの時間を必要としなかった。　公開プレイスペースである丸ベットは、通常は無料で利用できるスペースで複数のカップルが乱交を繰り広げられる場所でもある。　このような風営法に抵触する場所を堂々と設置できるのが、会員制高級秘密倶楽部である所以でもある。　このスペースを独占するには、一晩５０万円という特別料金を支払わなければならない。　男達は単なる若造と思っていた徹が、それほどの経済力がある男なのか、祐司の縁者なのだろうと認識していた。　ならば素晴らしいセックスパフォーマンスを期待出来るはずと考えていた。　他の女性客達は彩佳と郁美の２人に明解な嫉妬心を抱いていた。　２人は羨ましいほど若く、美しかった。　当然の如く男達の興味を独占してしまう２人が疎ましかった。　その２人が特定のパートナーと結びついてしまう展開は、彼女達にとって望ましい形であった。　彼女達の安堵は徹の裸体を一目見た瞬間に、すぐにそれどころでなくなった。　眼前に理想とも言える男性像が現れたのだ。　決してボディビルなどのような見せかけの筋肉美とは異質な鍛え上げられた逆三角形の体型であり、芸能人級の甘いマスクに浮かぶ上辺だけでない女心を溶かすような素敵な笑顔に惹きつけられた。　経験豊かな彼女達には、それが本物の素敵な笑顔だと分かった。　実践的な肉体に加えて、極端に大き過ぎず、これまた鍛え上げられたそそり立つ肉棒が彼女を圧倒した。　あれがあの鍛え上げられた肉体によって自由自在に駆使されたらと考えただけで激しく濡れてしまう彼女達であった。　彼女達の興味は突然現れた若い男に集中した。　この動揺はスタッフの女性達にも広がっていた。　徹は一瞬にしてバーにいるオンナ達を魅了したのだった。　郁美が若い男に巻き付けた白い腕が全てを物語っていた。　ディープキスを交わしながら、徹は久しぶりの愛しい肢体をなぞった。　それはずっと自分だけのものだと信じていた肢体であった。　全ては自分が遅く生まれて、郁美と出会うのが遅すぎて後れをとったのだと理解していた。　その遅れが未熟に繋がり、この肢体を独占する資格を得ることが出来なかったのだ。　あの日の精神的落ち込みは想像以上であったが、献身的な敬子の支えがあって乗り越えた。　そして敬子から聞かされた郁美の苦悩と切ない気持ち。　支えてくれた敬子のため、そして最後まで自分のことを考えてくれた郁美のために、徹は生きていく決意を新たにしたのだった。　気がつけば自分自身が郁美と同じように、多くの女性達へ影響力を発揮していることを思い知った。　郁美の思いに応えるのは、自分が圧倒的に魅力的な男になることしかないと自覚した。　その自覚はもともと才能に溢れる若者を飛躍的に成長させていく。　媚薬の影響もあるが、徹の愛撫に郁美はただただ圧倒されていった。　１ヶ月ほど前まで頻繁に愛し合っていた存在なのに、全く別人のように感じるほど成長を遂げていた。　耳たぶを甘噛みされて、もう喘ぐことしか許されなかった。　愛情たっぷりのくちづけ、暖かい手の平による愛撫、包み込むように巻き付けられた逞しい脚、その全てが郁美が望んでいた徹であった。　もう待ちきれない肢体は勝手に開いていく。　流れるように徹の肢体が潜り込んでくる。　鍛え上げられた肉棒はいとも簡単に膣口を捉えれると、愛液で溢れた秘部に焦らすこともなく押し入っていった。　郁美の全身に愛しい肉棒に貫かれる悦びが弾けていった。郁美　「あぁぁぁん　いいわぁ　ロミオ　素敵よぉ」徹　　「ジュリエット　もう離さないよ　ふん」郁美　「あん」　徹は郁美を貫いたまま抱き起こして、正対座位の体勢に持ち込んだ。　郁美は流れるように徹の首に腕を回した。　その首は更に太く逞しく鍛えられていると感じた。　唐突にいつになく下から激しく突き上げられ、郁美は一気に追い詰められていった。郁美　「あぅん　すごいぃ　あんあんあんあんあん」徹　　「ふんふんふんふんふん」郁美　「はぁう　ひぃふっ　あん　あっあんあん」　バーにいた女性は全て郁美の反応にクギつけであった。　乱暴なセックスのようで、徹が郁美の肢体に無理な負担を掛けぬように腕と手でサポートして優しく抱き包んでいたことを彼女達は見逃していなかった。　彼女達の経験では、そのような男性は経験無かった。　セックスのテクニック、精力に秀でた男は幾らでもいるが、セックス中にパートナーの肢体負荷に配慮する男など稀だ。　多くは自身の快感、快楽が優先してしまう。　突如、目の前に現れた若者の仕草に、なにひとつ無駄な動きがなく、腕の中の女体を包み込んでいた。　蕩けるような性感に溺れていく郁美の悦びが彼女達のオンナ自身を直撃していた。　もうそれは羨ましいとか、羨望とかいう領域を越えて、そんな男性がいるんだという共感が彼女達に広がっていったのだ。　バーに居合わせた男達には理由はよく分からないながらも気まずい雰囲気が広がった。　若者のセックスは、彼らの知っているセックスの次元を越えたものだった。　そしてものの５分もしないうちに、郁美が彼らが決して聞くことが出来なかった激しいアクメ声を発したのだった。　彼らは呆然と若者の腕の中で激しく痙攣する女体を見つめていた。　若者は優しい眼差しで、彼女が戻ってくるのを抱き包んで待っている。　彼女が戻ってくると、優しいくちづけを施すと、再び激しく突き上げて責めあげていく。　彼女の首元からは美しい汗が四散して、スポットライトでキラキラ光っていた。　途端に彼らの胸中に、敗北感が広がっていた。「あの若者は　何者だ」「まさに　セックスのプロ　そう達人域に達している」「女があのような男を知ったら　もう２度と取り戻せない」「駄目だ　あの若者は　俺たちの天敵だ」　バニーガールの女子達もカウンター席に座り込んで、潤んだ瞳をクラブベットに投げかけていた。　彼女達は高給に釣られて裏の性社会に踏み入れたものの、裏も表も社会が一般人とハイソサエティ人と非情なまでに歴然と区別された格差社会なのだと思い知らされて、後戻り出来ない状態であった。　持ち前の優れた容姿を武器に、ハイソサエティ世界への切符を手に入れたいと野心を抱いていた。　そのチャンスをものにするには、身辺は常にクリーンにしておくことに限る。　つまり羽目を外したり、身体を許すパートナーは厳選しなければならない。　ハイソサエティの男達は潔癖な男達が多く、自分より低クラスの男と付き合うような女には目もくれない傾向があることを彼女達は経験上知っていたのだ。　それはこのような場に現れる男達も同様で、自分が先の男でないと納得しないのだ。　なので数多く誘われる彼女達は、男の値踏みは真剣勝負であった。　今、彼女達が憧れている存在が圧倒的なハイソサエティでありながら、独身の祐司であった。　以前から郁美とは顔見知りの彼女達は、郁美と祐司の禁断の関係のことを知っていた。　つまり空席があることを知っていた。　そんな彼女達の目にも、徹は白馬に乗った王子様に映った。　詳しい素性は分からないが、郁美と祐司が伴って現れた事実からハイソサエティの住人に間違いないと確信していたし、あの腕に抱かれるならば他のことはどうでも良いと考えつつあった。　彼女達をそう思わせた理由に、彩佳と祐司の親密ぶりも大きな要素であった。　祐司の目が既に彩佳しか見ていないことは、彼女達の「女の感」が勝負あったと告げていた。　彼女達から見ても彷徨って暴走気味であった彩佳であったが、今日の彩佳は光り輝いていた。　彼女達は郁美が以前発した言葉「女は愛されてこそ華開くの」を改めて実感していた。　もう彼女達の興味は徹の素性を知りたい、それだけであった。　バーの雰囲気を一変させ、独占した郁美と徹の激しいセックスはその場の者達を圧倒していた。　その様子に、他の者達とは全く別の方向に触発されている２人がいた。　今では人妻となってしまった姪っ子、そして今でも忘れられない恋人である郁美が目の前で、彼女が今でも一番愛してると公言する徹と激しいセックスを繰り広げていた。　徹という若者とは初対面であったが、郁美から愛してると言われるに値する男であることは一目瞭然であった。　抜群の容姿、鍛え上げられた肉体、そして女性を溶かすような笑顔が祐司ですら羨ましいと思ってしまう存在であった。　二十歳そこそこで彼は女性の愛し方を知り尽くしているし、その術を既に身に付けているというのが驚きであった。　そこは祐司である。　敗北感どころか、まだまだ若造には負けていられないという年長者の意地が燃え上がった。　郁美と徹が奏でる淫靡な性交の音楽をＢＧＭにして、やっと見つけた若く美しい彩佳を優しく誘った。　彩佳は祐司の懐の深さに、今まで男性に感じたことがない余裕を感じた。　昔はヤンチャして無茶なことをしてきた彼女であったが、そんな自分を優しく受け入れてくる。　近年の浅ましい男漁りが恥ずかしく思えたが、そんな思いも蕩けるようなキスが癒してくれた。　シャワーを浴びながら、優しく身体を洗われた時から彩佳は愛されていることを実感していた。　郁美の喘ぎ声が彩佳の身体に火をつけた。　急に恥ずかしいほど濡れてしまう。　彩佳の手の中で桃亀が熱く固くそそり立っていた。　祐司は立ち上がると、彩佳に手を差し伸べた。　彩佳が握り返すと、身体が浮き上がるように立ち上がった。　不意に祐司が彩佳の耳元でなにかを囁いた。　その刹那、祐司と彩佳のバスローブは床に落ちて、２人の裸身が浮かび上がった。　祐司は優しく流れるように、彩佳をスペードベットに誘った。　そして仰向けに寝そべった祐司の肉棒に、彩佳は吸い寄せられるように唇を寄せた。　この時が外野の男達がもっとも劣等感に苛まれる瞬間であった。　祐司の圧倒的な肉棒は他の男達にとっては脅威でしかなかった。　特徴的な桃亀はある意味性器としての理想形とも思える迫力があり、実際女性へのアピール度は破壊力満点であった。　女性ならば桃亀が押し入ったときの感触を想像せずにはいられない。　それを彼らのアイドル的存在であった彩佳が愛しげにフェラチオするのだから、その喪失感は小さいものではなかった。　正直、彩佳はハイソサエティの仲間入りするには、祐司を誘惑して後妻に納まるのが早道だと女の打算を描いていた。　そんな見え透いた打算はいとも簡単に祐司に見抜かれたが、祐司は笑いながら受け入れてくれた。　先程のシャワールームで、祐司はそれでも良いから一緒に暮らさないかとプロポーズしてくれたのだ。　こんな場所に来たのだから、かえって回りくどい話は無しで単刀直入に受け入れやすかった。　打算も、なにもかも、彩佳の思惑全てを祐司はすっぽり包み込んでくれる人であった。　それで遠慮する必要がなくなった彩佳を気が楽なった。　彩佳は媚薬の効果もあって、既に桃亀のことしか眼中にない状態に陥っていた。「これ欲しい　こんなオチンチン　アソコに入ったら　あん　どうしよう」「おかしくなりそう　あん　ジンジンしてきたぁ」　徹と郁美、祐司と彩佳、２つのカップルが場を支配していた。　アダルトビデオなどとは比較にならない、ダイナマイト級の光景がハプニングバーで繰り広げられていた。　見る者全ての人々が圧倒されて、唖然と見つめつつげていた。　淫靡なミュージックと淫臭がステレオ効果で、臨場感満点の劇場と化したようであった。　グラスを持ったまま固まる者、銀のお盆を強く抱きしめて立ちつくすバニーガール、カクテルのシェイカーを振り上げたまま動かないバーテンダー、もはや時間が止まったような滑稽さであった。　抜けるように白い女体がほんのり赤みが差して上気している様子が刺激的であった。　オンナ達の吠えるようなアクメ声が響くと、その肢体が激しく仰け反り痙攣していった。
【前】/【次】
あなたの一言が作者の励みになります！感想宜しくお願いします！
羅衣さんの作品群→
2013年3月23日掲載
Copyright (c) 2013-2015 羅衣 All rights reserved.

▲