ずっと愛してます4
羅衣 作
第60話　女であること


　紗弥は出産予定日を２日ほど過ぎて不安に過ごしていたが、早朝５時頃に陣痛に襲われてそれどころでなくなった。
　亜紀や里奈から出産の生々しい話を聞いて、自分は冷静でいられると思っていたが、それは甘かった。
　下腹部から突き上げる痛みは、激痛とか生易しい話ではない。
　初めて遠慮せず叫べと言った里奈の言葉の重みを知ったのだ。

　だから夫、真也には申し訳ないが、おもいっきり泣き叫んだ。
　いつもはクールガイの彼は、あっという間に崩壊して見苦しいほどオタオタしている。
　妻は痛がり泣き叫びながら、実はしっかり夫の様子を見ているのだ。
　看護師と医師が来て騒然とする中で、駆けつけてくれた同志である郁美の手を必死で握りしめる。

　集まってきた夫たち、健二と勇人も真也と共にオタオタして、看護師に椅子に座って落ち着くように諭される始末だ。
　悠希と佳菜子がやってくると彼女たちにも諭される。
　本質的に夫たちは妻が泣き叫ぶと冷静でいられないらしい。
　健二も勇人も妻が妊婦なだけに、他人事ではない。
　真也が焦りまくるのも分かるが、実際に男たちにはこういう時に出来ることは少ない。

　紗弥を取り巻く妻たちも、まだ出産経験が無いから内心は不安一杯だが、夫たちが頼りないから冷静さを装っているだけだ。
　だからこそ妻たちは団結する。
　郁美は亜紀が自分たちが傍にいない時に、この試練を乗り切ったことに改めて感銘を受ける。
　自分たちは凌の素晴らしい保護の元に甘えているのだと自覚する。
　それは紗弥も実感していると感じる。

　凌亜紀夫妻がやってくると、２人の存在感が大きくてやっと場が纏まってくる。
　亜紀は既に２児のママであり、妻たちの精神的な支柱なだけにいるだけで皆が落ち着く。
　凌も父親になってすっかり自信を身につけたのか、ドッシリ腰を下ろして以前のようにオタオタしていない。
　凌にすれば紗弥に対しては特別な想いがあるし、心配する気持ちは他の誰にも負けないが、彼女だけでなく妻たちを守るためにこの病院を日々充実努力し続けているという自負があるからこその自信だ。

　
　紗弥は皆が来てくれて心強かったが、波状的に襲ってくる経験したことが無い痛みに悶絶していた。
　ホントに痩せ我慢して声を出すのを怠ったら、発狂してしまうのではと思うほどだ。
　もう手当たり次第にしがみ付くしかない。
　早く終わってくれと願うが、数時間にわたって苦しみが続くことになるのだった。
　郁美達が居てくれることに感謝しかないし、もし１人だったら乗り越えられないのでは思う試練だ。
　医師が緩和措置してくれるが、痛いものは痛い。

　そんな苦闘も皆に「いきんで」と音頭取られて頑張った結果、不意に終焉が訪れる。
　急に下腹部の存在が居なくなって、なんとも言えない感情が渦巻く。
　そして泣き声が響き渡り安堵する。
　医師から元気な男の子だと告げられて、感動する。
　皆から歓声が上がる。
　看護師の方が赤ちゃんの顔を見せてくれる。
　手を伸ばすと小っちゃい手が指を握りしめてくる。
　痛みが嘘のように吹き飛び、自分の分身のように感じる大切な存在にキュンとする。

　子を宿して育むのは大変な１年間であったし、産みの苦しみは想像以上だったが、我が子の顔を見た瞬間はそんなものは一瞬で吹き飛んだ。
　女に生まれて良かったと感動が凄いのだ。
　亜紀や美咲達ママの先輩の気持ちが実感として理解した。
　なにより驚いたのが、真也が涙を浮かべて喜んでくれたことだった。
　出会って頃からクールで大きな賞を受賞した際もニヤニヤするわけでも無く、冷静に「ありがとう」と言うだけだったのだ。

　周囲から彼は変わったとよく聞かされるが、紗弥は今まであまり実感がなかった。
　初めて彼と出会った時の印象が強すぎることもある。
　クールで自信家の売り出し中のファッションデザイナー、日本人にありがちな愛想笑いもなくて用件だけを手短に話して近寄りがたいタイプであった。
　それでいてイケメンで女性には優しくて、女慣れしている印象が強かった。

　同じくチャレンジャーだった紗弥は、意識的に彼とは距離を取った。
　正直、紗弥は一目惚れだったと自覚していたゆえ、彼の遊び相手には成りたくないと思ったし、自身は勉強するためにパリに来たのだからと律した部分も大きい。
　紗弥は幼少からモテモテであり選りすぐった男性を選び放題であったから、そもそも恋愛に対して余裕があるから出来る行動でもある。

　何度も彼からアプローチがあったが、どれもつれなくスルーしている。
　それでも彼の行動や言動は観察し続けていた。
　まず彼が生み出すデザインに感銘を受ける。
　斬新で、それでいて「可愛い」というスパイスがシンプルに折り込まれていて大人女性も身につけやすいと感じるものなのだ。

　そう感じだしたら彼女のガードは崩壊していく。
　彼が好みのタイプど真ん中であり生まれて初めて感じるメスとしての感覚、彼の子供が欲しいという意識が急に膨らんでいく。
　繰り返し押し寄せる彼のアプローチ。
　美男美女が多い環境の中で、そこまでアタックされて女として嬉しくないはずも無い。
　そしてあっという間に結ばれることになる。

　付き合い始めても彼のクールなところは変わらなかったし、２人だけの時はイチャイチャするくらいである。
　大きく変わったのは先に帰国して郁美に面倒見て貰ってからだと考えていた。
　ここでも「魔性」の女特有の自分自身に対する過小評価が顔を出す。
　真也は、帰国時にはすっかり紗弥の「魔性」に侵蝕されて彼女と離れて暮らすことに不安で堪らなくなっていたのだ。


　真也は紗弥が現地でモテモテなことを誰よりも知っているからこその不安、紗弥を信じる気持ち、もう紗弥が好きで好きで堪らない気持ち、ことプロデュース力では真也ですら脱帽する彼女の才能へのリスペクト、など色んなものが入り交じった感情の渦に包まれていたのだ。
　彼女の従姉妹が手助けしてくれるとの話が、偶然帰国したら早々に仕事の依頼をしてきた「会」の用件がリンクしていたから神戸に来た背景がある。

　真也は郁美と出会って圧倒された。
　郁美の中に紗弥を強く感じるだけに、紗弥への想いを思い知らされることになる。
　同時に先輩健二の姿を見ていて、「魔性」の女をパートナーにするのは大変なのだと実感したのだ。
　郁美はモテモテどころではなくて、人妻となっても日常的にプロポーズされまくる存在なのだ。
　名だたる男たちが彼女の心変わりを期待して、虎視眈々と狙っている状況で油断大敵なのだ。

　先輩の姿は明日は我が身そのものだ。
　自分自身がかつて無く一目惚れで悪戦苦闘してアプローチしまくって求愛した理由を今頃知ったのだ。
　紗弥が「魔性」の女だと知った時は驚いたが、あっという間に魅了されて溺れていった。
　学んだ予備知識など全く役に立たなかった。
　もう彼女の肢体が麻薬と言って良いし、ベットでの出来事がまるで映画のように記憶に残るものなのだ。


　紗弥は「郁美が凄い」という意識がありすぎて、自身は普通の女という感覚だ。
　「会」の話には当時はノータッチで自身の「魔性」については無自覚に等しかったし、比較対象が郁美だったから自身の過小評価になってしまうところもあっただろう。
　モテモテな自分についての評価は、「私はいけてる女だから」という平凡な解釈だし、自身の「魔性」が男たちに及ぼす影響については認識していなかったのだ。

　彼女にすれば凌と徹に出会ったことで、ますます自己過小評価になってしまったところもある。
　彼ら２人との出会いは彼女の恋愛感を一変させるほどの衝撃的なモノであったし、彼らの中に感じる郁美の存在感が大きかったのだ。
　もちろん「紗弥様」という自身に潜む人格の存在は自覚しており、郁美と共有認識はしているのだが従姉妹の遠慮無い魅力の覚醒を目の当たりにして傍観者になってしまったのだ。

　実父祐司との禁断の関係もあって混乱していたこともあるが、彼女は本質的にビジネスとか事業への興味も大きくてプライベートな色恋を一歩下がって考えていたのも理由であった。
　なのに１度真也という男性と結ばれると、彼女の中であっという間に彼への愛情が膨れ上がりことになる。
　彼女の場合、恋愛が順調に発展すると、なぜか彼女の仕事面も飛躍を遂げる。
　結果、真也と一緒に帰国できず、半年ほど遅れることになる。

　その半年の期間も紗弥は激動の時を過ごす。
　幾つもの有力ブランドから誘いを受けて、帰国をとりやめて引き続きパリに留まって仕事しないかと説得される日々。
　そのどれもが著名なプロデューサーがやりたいと思うであろうポジションばかりで、身に余る光栄な話の数々なのだ。
　評価のバロメーターであるギャランティも日本での会社員時代のウン万倍という嘘のような提示であった。
　恋愛体質でない彼女の心は間違いなく揺らいでいた。

　自らの才覚でHIGH SOCIETYの地位を掴める魅力は計り知れない。
　もともと裕福な家庭で育ってなに不自由ない生活を送ってきたのは、それは自身の力ではなくて両親や祖先の恩恵であった。
　真の自立は、自身の成功に他ならない。
　彼女の中で女として生きるのか、ビジネスで生きるのか、せめぎ合うことになる。

　パリには自立した女性像の見本のような著名人も多くて、実際接する機会も多くて大いに刺激を受ける。
　そんな彼女を引き留めるのがベットでの真也との熱い記憶であった。
　過去には複数の男性と枕話で一時の感情に流されて色よい約束をしたことは１度や２度ではないが、ことごとくソデにしてきた気まぐれな女が初めて経験する感情のうねりに戸惑う。

　そんな不安定真っ盛りの時に、世界的巨大ブランドグループ創業家の御曹司に出会い見初められて猛アプローチを受ける状況に晒される。
　相手の影響力が有り過ぎて逃げ切れずあっという間にデートに応じるハメに陥る。
　事態の急変に紗弥は狼狽える。
　HIGH SOCIETY頂点からの招待による誘惑は強烈だ。
　御曹司は生粋のイケメンフランス男子であり、その彼からの求愛をソデにすることが出来る女は存在しない。

　女の成り上がりサクセスストーリーとしては究極であろう。
　紗弥の場合、欲しいものは既になんでも手に入れることが出来る裕福な子女ゆえに経済的なモノでは心を動かされたりはしない。
　もともとそういったことで成功したいわけでもないから毅然と受け答えしていく。
　御曹司にすれば、そんな女性は初めてであろう。
　結果、ますます惚れられて大変なことになる。

　御曹司は情熱的にあの手この手で口説きまくる。
　さすがの紗弥も、次第に落ちていく。
　第一級のイケメン御曹司に口説かれて嬉しくないわけないし、女としてのステイタスに酔ってしまうのは致し方ないであろう。
　そして１度身体を許してしまうと彼が狂ってしまう。
　彼は紗弥の肢体が忘れなくなってしまう。
　紗弥はそこで初めて自分自身の「魔性」の怖さを思い知る。

　冷静に考えて彼を選べば、HIGH SOCIETY頂点で安泰の人生が保証されるのは間違いない。
　セックスも底無しな「魔性」を満たしてくれる存在でもある。
　女は打算の生き物だから、普通の女であれば迷う余地はないであろう。
　しかしそれではパリで生きていくことに他ならない。
　そもそもだが彼女自身が彼を愛しているのかという問いに答えられないと自覚している。
　心の奥底には真也という存在、そして凌と徹という存在があるのだ。

　自身の「魔性」と向き合い、郁美が選択した愚直なまでの１人への男への執着に触発されて、ある意味目が覚める。
　彼女にとって従姉妹郁美へのリスペクトは小さいものではない。
　女であること、女として生きること、それは「魔性」にとって核心の部分であり、それを素直に体現したのが郁美なのだ。
　結果的に御曹司の存在が紗弥の覚醒を促したことになる。

　紗弥は彼の熱烈プロポーズを幾度も受け流しながら、彼をベットで骨抜きにして最大の理解者に誘導していくことに余念がない。
　彼にすれば結婚を自身に求めてこない初めて女であって新鮮であった部分もあろう。
　次第に彼女の肢体への固執のあまりに、彼女の言いなりになっていくのだった。
　彼女が帰国して真也と結婚するとの話にも難色を示すも、再会の度にエッチしようかと約束されて黙らされてしまうのだ。


　そんなこんなで帰国した紗弥は凱旋気分であり、再開した真也に早々にプロポーズされて大感激して油断してしまう。
　紗弥のモテぶりを察知したのか、真也のアプローチは単刀直入であった。
　避妊も積極的にしていなかったこともあるが、まさか一夜で大命中するとは想定外であった。
　帰国後の予定は全て狂ってしまった。
　身籠もってしまうとお腹の中の存在が愛おしくて堪らないから、大人しく受け入れていたに過ぎない。

　そんな中で須藤晶子にうつつを抜かす真也が面白くない。
　頭では「会」のこと、「美あんず」の思惑など、全て理解しているし、晶子の採用を誰より喜んだのは彼女自身だ。
　真也は未熟でそういった動きを隠すのが下手で、身重の妻への配慮が行き届かない。
　帰国に至るまでに高まった彼女のプライドがチラチラと怒りとなって顔を出す。
　「美あんず」は彼女の想いに共鳴してくれる。

　夫たちは欲張りで放置すると調子づくので、妻たちは連携していこうとの共通認識がある。
　晶子を「会」側に引っ張るのは既定路線だが、彼女の家庭崩壊は禁忌事項であるから早々にオンナに目覚めて貰う必要がある。
　紗弥は、真也の晶子独占はバランスが悪いと「美あんず」に提示したが、これは複雑な感情が入り交じっているのだ。
　「美あんず」という亜紀主宰の若妻集団は、夫たちが女遊びに浮かれているうちに強固なネットワークを構築していくのだった。

　健二は早々に愛妻郁美に恭順の姿勢を示していた。
　凌はとっくの昔から亜紀にメロメロだ。
　祐司は目にも入れても痛くない若妻彩佳に夢中だ。
　達也は郁美と結託している恋に降参してしまった。
　徹と武史は郁美が可愛がる敬子と環にしっかりお尻に敷かれつつあった。
　その空気感に乗り遅れた真也は妻への配慮が足りなかったのだと学んだのだった。

　真也は紗弥に不快感を抱かせたことを反省する。
　それでも彼女は自分自身への愛情を示してくれたことに感謝する。
　恋は素晴らしくて、気持ちをしっかりしないと心を持っていかれると感じるのだ。
　それが彼女の仕掛けた試練だ。
　他人妻の色恋駈け引きに易々と引っ掛かる程度では駄目ってことだ。

　恋はもうしっかり貪欲なオンナぶりを発揮して、数々の男を魅了して下僕と化すことに遠慮などしていない。
　ある意味、郁美より過激なスタイルなのだ。
　それを目の当たりにしても、彼女の肢体の魅力は破壊力抜群で堕ちていくことに抗し得ない。
　ただ彼とて「会」では若手のエースと讃えられていた男で、それなりにプライドもある。
　健二との落差に、ややテンションが落ちて「会」方面の意識が疎かになっていたのは否定できない。

　それなのに美しい晶子にうつつを抜かすとは、自分の稚拙な行動が恥ずかしい。
　自分の恋への態度次第で、妻である紗弥の顔に泥を塗りかねないのだと気がついたのだ。
　たったそれだけの自覚が真也を「会」のエースとして蘇らせていった。
　手に入れたご馳走にむしゃぶりついて、自慢のクンニスペシャルで恋を狂わしていく。


　恋はなんだかんだ言っても達也の若妻だ。
　男性の基準は夫である達也で、かつ達也以上にマウント体質が強烈なのだ。
　結果、九州地区の夫たちはあっという間に下僕化してしまったのだが、夫以外で今まで彼女を満足させたのは徹、凌、健二の３人しか存在せず、紗弥の夫である真也のお手並み拝見だったのだ。
　彼に会って恋も紗弥と同様に不安を抱く。
　彼はどこか自信を失っているし、オンナというものの本質を理解していないように見えるのだ。

　恋はそんな紗弥の苦悩を理解する。
　夫を励まし正しき道に誘うのは妻の務めだが、夫を奪われかねない夫婦関係の隙間であるから信頼できる存在にしか頼めない役目なのだ。
　紗弥が待っている神戸に、本来の彼に蘇らせて帰すのが今回は恋の役目だし義務なのだ。
　だから彼女は夫のために磨き上げた肢体を惜しげもなく彼に差し出した。
　夫を覚醒させるのは極上の女体に勝るものは無いというのがオンナ達の自慢だった。

　恋の思惑通り、真也はどんどん元気になっていく。
　肉体が繋がると彼の意識が遠慮無く肢体に流れ込んでくるのだが、この女だけに許された男との身も心も繋がる融合は特別な時間でもある。
　一体感が凄くて女は単純に侵蝕されやすいのだが、濃厚過ぎる契りは男の方も例外ではない。
　アクメの狭間でお互い最も脆弱な魂のやり取りを行うのはリスキーなのだ。
　ただ一般的に女は性感が深すぎて自ら飲み込まれてしまうケースがほとんどであるから、男が侵蝕されることは稀なのだ。

　「魔性」の女はその稀の存在であり、男を侵蝕してしまうチカラが規格外にある存在なのだ。
　だから男たちは彼女たちを忘れることが出来なくなってしまうのだが、それは侵蝕されてしまっているのだ。
　恋は亜紀との交流経て覚醒した結果、「魔性」を持たないまま稀の領域に到達した若妻であった。
　夢中で彼女の肢体を貪る真也はいとも簡単に侵蝕されていく。
　男は女体の誘惑には弱くて、あっけないほど隙を露呈してしまう。
　既に凌も健二も餌食になっていたのだから、真也の体たらくを誰も咎めることは出来ないであろう。


　郁美を中心とする妻たちの極上夫独占体制と共有、恋が参戦したことで盤石の体制を築きつつあったのだ。

　妻たちはどこまでも貪欲であることが、それが女であることに他ならないのだ。

　男と女のラブゲームは、これまでも、そしてこれらかも、男と女が存在する限り永遠に繰り返されるのだ。




＊＊＊　ずっと愛してます４　　～　完　～　＊＊＊
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あなたのひと言が作者の励みとなり、新たな作品が生まれます。ご感想宜しくお願いします。
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2023年2月4日掲載
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