ずっと愛してます5
羅衣 作
第38話　新しき夫婦たち２


　亜紀は褒めて褒めて褒めまくって、そして自ら逝きまくることで男を育てるスタイルをこの日編み出した。

　文字通りペローンとパンティ脱がされてしまうと、自ら頂戴と大開脚してしまう。
　宙を舞うトランクスと肉棒をおっ立てて跳びかかってくる彼が頼もしい。
　若い男はこうでなくちゃつまんないのだ。
　それでも避妊具無しでちょっと躊躇する彼にキュンとする。
　ご褒美に避妊対策してるからゴム要らないよって言ってあげると瞳キラキラさせて蜜壺に肉棒ロックオンする彼が単純で可愛い。

　ズゥゥゥンと大洪水の蜜壺にかなり太い肉棒が押し入ってくる。
　異様に硬く文字通り貫かれた感じて無意識に肢体が仰け反ってしまう。
　亜紀は温かい波動が広がってきて感動する。
　敬子が粉砕されたのはこれだ。
　徹の波動と同じく優しい「柔」タイプだが、徹のものとはなにか違うのだ。
　ただ亜紀もたちまち余裕が無くなる。
　女を魅了してしまう波動を持つ第三の男は未だ無自覚にそれを打ち込んでくるだけに破壊力抜群で亜紀ですら崩壊していく。

　健二と徹の２人は既に自覚し妻以外には遠慮しているところもあるのだが、圭太はまだ無意識全開だった。
　ただ亜紀は予想し覚悟していたからその全てを受け止めて、そのチカラの意味と制御を伝えるのが自分の役目なのだと考えていたのだ。
　ただ自身の肢体が開発され尽くした女体だっただけに想定以上に破壊的に乱れに乱され逝かされまくってしまったのだ。
　おまけにかなりの絶倫くんだ。
　遠慮無くドバッと何度も中出し決められても終わる気配がないのが恐ろしい。
　
　シーツを握りしめて耐えようとするが、呆気なく逝かされて狂わされる一方だった。
　若い獣は手に入れた女体を簡単に離してくれない。
　ますます情熱的に軽快に突いてくる。
　完全にお尻を掴まれてバックで好き放題突かれて、身体の芯から溶き解されていく。
　耐えきれずベットに押しつぶされるが、彼が背後に密着してきて完全に捕捉され続ける。
　右手でバストトップを弄び左手は秘部に伸びてきてお豆ちゃんを恐ろしいソフトタッチで弄ってくるのだ。
　為す術もなくまた逝かされてしまう。

　若い迸る激しい肉欲に晒されて楽しくって仕方がないのだ。
　亜紀は自身の成長というか大人の余裕というかオバサン化していることを淋しく感じる今日この頃だ。
　２児の母になったということ、九条家という想像を絶する大任を受け継いだこと、などを通じて彼女は公私共に視野が大きくなり以前は無心に肉欲に身を任せていた頃とはセックスに対する感じ方も変わってきたのだ。
　そういう意味で圭太という存在を得たことは亜紀にとっても大きいのだ。
　もはや理屈や常識なんて関係なく彼女が圭太を好きかどうかの話だけで全て決まるのだ。

　亜紀は圭太の欲望が尽きるまでとことん身を任せることにしたのだ。
　結果、数時間にわたった激しい時間を過ごすことになったのだが、亜紀は女として忘れていた部分を幾つか取り戻すきっかけとなるだった。
　大満足してもなおも抱きついてくる圭太が可愛い。
　男と女は一度ここまで濃厚にセックスしてしまうと一気に心の距離が近くなる。
　男はまた再会したいそしてまたセックスしたいとすり寄っていくし、女は男に対して不思議な愛情が湧いてしまうものなのだ。

　ピロートークが盛り上がる。
　亜紀が懸念したとおり彼は徹を意識して無理に真似しようとしていることが分かったから、真似なんてすることはないしむしろ彼自身が信じる通りに行動することを勧めたのだ。
　亜紀は戸惑う彼に今日楽しかったし凄かったし大満足だったと伝え、徹を真似してもそれは徹のスタイル個性であって決して超えることは出来ないけど、今日のように圭太らしく彼の個性を伸ばしていけば徹を超えることも夢じゃないしそれを美桜も望んでいると話したのだ。


　圭太は目からウロコだった。
　たしかに美桜を失望させたくなくて徹を意識して背伸びしていたと思う。
　美桜は日々進化していくから彼には焦りがあった。
　圭太にとっては亜紀は眩しいお姉さんで話していても知的でその中でも香るエロスが凄いし、キスしたらほんのり甘くて身体隅々まで活力がみなぎりそうだし、肢体はご馳走のなにものでもないし繋がったら我を忘れてしまうほどの極楽浄土なのだ。
　皆が彼女を女神様と崇めるのは当然だと思った。
　その彼女を自分は逝かしまったということは紛れもない事実で、凄かったと褒めて貰ったのは勲章のなにものでもないのだ。

　この日から圭太は二回りほど成長して、彼から焦りという言葉が見えなくなった。
　むしろマイペースになり、じっくり丁寧にしかし凄く情熱的なスタイルになったのだ。
　そして彼の個性が次第に引き立つようになっていく。
　その影響か美桜も一時のセックス依存症気味だった傾向が落ち着いて、どんどん余裕のある女子に成長を始めたのだ。
　結局、男が成長するに一番大事なのは「自信」であって、圭太にとっては生涯にわたって亜紀という強烈な存在がいることによって不屈な「自信」を身に付けていくのだ。


　徹は圭太がグッと成長したことを心強く思っていたのだが、そこには亜紀の存在が見え隠れする。
　徹にすれば亜紀への熱い想いをずっと我慢しているだけでなく、しばらく逢瀬すら出来ていないのだ。
　だから彼的には頭では理解しているが、やっぱり盗られたって思ってしまう気持ちはあるのだ。
　亜紀が九条家の代表になっていくに従い、徹からは次第に遠い存在になっていく気すらあったのだ。
　日常的には妻、敬子は亜紀とは会ってるし、お互い意識して距離をとるようなことをしてないし、イチ人妻と他人夫の距離感とは「美あんず」といえどそんなものなのだ。


　そんな夫、徹を優しく見守る敬子はある意味今回オンナとしての成長を要求された立ち位置であった。
　敬子は圭太と美桜を自分たちの環境に勧誘することには功罪があって、２人の人生に対して責任を負うことになると誰より自覚していた。
　徹は美桜のことをよくフォローしてはいるけど、圭太のことは男同士ということもあるのか楽観視する傾向があって心配なのだ。
　そもそも徹が規格外の存在であって、その彼と並んで後ろから追いかける立場を理解するなんて無理かもしれないとも思うから尚更だ。

　敬子には年下の男の子は成長を促すことが出来るし魅了することは出来ると自信もあるけど、同年代の男性を徹の領域まで成長させられるのかといったら自信も無いし経験も無いのだ。
　キーパーソンは圭太であり、美桜は彼が成長すればするほど引っ張られるように進化成長するタイプなのだ。
　こういうことで最も頼りたい郁美は臨月目前でしかも双子の様でおっきなお腹を抱えていて、とても心配を掛けられるような状態ではないのだ。
　そんな時に亜紀から助け船の提案があったのだった。

　敬子は最初ビックリしたのだが、郁美の２プラス２構想を誰より共有しているのは亜紀しかいないし冷静に考えても最強かつ最適な存在は亜紀しかいないのだ。
　亜紀が百合の世界から視野を広げてもはや「会」において最強女帝ぶりを発揮している姿を身近にいて目の当たりにしてきたのは敬子に他ならない。
　郁美が以前から亜紀の今姿は仮の姿でいつの日かオンナとして開花したら、わたしたちの時代が訪れると言っていた数年前が懐かしいのだ。
　敬子にすれば遂にキターって感じであった。

　それでも亜紀が一夜で圭太を自信満々イケイケ夫に化けさせたことにビックリしたのは言うまでもない。
　一番、徹と圭太に生じた良い意味でのギャップでどハマりしてしまったのは敬子だったかもしれない。
　そして「徹のコピーなんていらない」って亜紀の言葉に大感激したのは言うまでもない。
　徹のスタイルは妻たちが皆が認める究極完成形だが、それが唯一無比かといえばノーだし亜紀の言葉通りガツガツ肉欲をぶつけてくる圭太のスタイルの先にも無限の可能性を感じるし女として受けとめる性としての業を強く刺激するのだ。

　敬子たちは美桜とはそのあたりは情報共有は言葉ではしていないが、美桜はそんな圭太のスタイルが偶然なのか大好きであった様で亜紀に負けないくらい夫圭太を励まし毎日逝きまくっていくことになる。
　美桜は自身の性的欲求に素直なだけであるが、本能でそれが圭太の自信になるし成長させると理解しそれで夫が進化してくれないと彼女自身が満足できないのだ。
　それは敬子が徹がいてこそ成長進化するしその敬子を永遠に追いかける徹という構造と同じであり、美桜も圭太がいてこそ成長進化するしその美桜を永遠に追いかける圭太という構造が完成したことを意味した。

　
　若さ爆発果てしないセックスし盛りで毎日彷徨う桃源郷に限界はない。
　お互いの夫が進化すればするほど違う２つの桃源郷コースが同じ視野、同じ世界観、同じアクメを共有する妻たちを際限なく欲張りにしていくのだ。
　夫たちは自身の妻が限界無しに進化していくことに心穏やかでないのだが、身近な友人妻が眩し過ぎでキョロついてしまうのが抑えられない。
　郁美は最愛の妹格敬子がその環境を手に入れたことを誰よりも喜んでいたのだ。
　亜紀は最大の貢献者でありながら朋友郁美が構想した２プラス２が想像していた以上に凄いアイディアなんだと感動していたのだ。


　そして数ヶ月後、再び旅行に出かける若夫婦たち。

　そこで敬子は思い切って温めていた提案を行う。
　それは４人で一緒に暮らさないかというものだ。
　事前に敬子と美桜は相談を繰り返していて、妻たち事情はお互い仕事学業が多忙であり協力し合うことで家庭サービスを維持できるという思惑もあるしお互いの夫への興味を隠しきれないからもう公平にシェアしてしまえという大胆な発想だ。

　夫たちはさすがにそこまでは予想していなかったし、他人妻への欲望を隠すことが出来なくなると動揺が先にあったのは間違いない。
　圭太は徹に誘われて妻たち以外の世界も覚えてしまい後ろめたい気持ちもあったろうが、美桜も同じような状況になりつつあって彼女場合はあっさり開き直った。
　圭太は敬子の提案にノリノリの美桜に一抹の不安があったのは事実だ。

　奔放な敬子を見ていて憧れているが、妻である美桜もそうなってしまうのかと思うと戸惑いがある。
　まだまだ新婚だし徹は例外として他の夫たちに抱かれる美桜は想像したくない気持ちもあるのだ。
　もちろん自分は既に数人徹に誘われて経験してしまっており身勝手と思うが、それだけ美桜への執着も強いのだ。
　しかしそれは自分自身の行動が矛盾しており、そのことで美桜には既に他人夫の手が伸びていると知ることになるのだ。

　もう複数回、亜紀と逢瀬して楽しんでしまった圭太。
　それは同時に凌に美桜へ手を出すことを認めたことになるのだ。
　それが「会」のルールであり、既に「会」へのスタッフとしての参加を同意してしまっている圭太美桜夫婦にとってはそれが現実なのだ。
　結果的に圭太自身が自ら扉を開いたのだった。
　圭太は亜紀への想いを抑えられず屈した。

　敬子の提案を受け入れられると話の展開は早い。
　亜紀から広大な二世帯マンション提供と家事支援スタッフ配属して貰えるという優遇があり、若妻たちは歓喜するし家事の負担が軽減するのは大助かりなのだった。
　これにより４人は田原家の亜紀専属スタッフとして正式に任命されたのだった。
　敬子にすればとうとう「会」に正式デビューすることになったのだ。


　敬子にすれば後は郁美が無事出産して戻ってきてくれば、もはやなにも怖いものはないという体制が出来上がったのだ。
　今では出会った頃に郁美が悩んでいたこと考えたことが分かるし、紗弥が行った驚愕の選択の理由もよく分かるのだ。
　そして男と女の世界において女が担う立場と役割についても彼女のなりの世界観が出来つつあった。
　既に大悟という若い年下の男の子も得て、もはやオンナとして死角がなくなりつつあったのだ。


　美桜は敬子の経験談に興味津々だった。
　ノンケだったのに亜紀に教えて貰った世界に衝撃を受けたが、それによって広がった視野にたじろいだ。
　それだけでも凄い経験だったのに、凌とセックスしたことで感動してしまったのだ。
　敬子が言っていた事は全て真実だったのだ。
　いつしか亜紀に逢いに行っているのか、凌とのセックスを楽しみにしているのか、分からない自分の気持ちに戸惑うが、敬子にはそれがオンナというものだと指摘されて悩むことを止めてしまい一気に楽しむ方に振り切ってしまったのだ。

　そして次第に新たな暴走が始まるのだ。
　まずは以前アダルトビデオで見ていた黒人男優マイケルへの興味を隠そうとしなくなるし、若竹狩りイベントにも敬子共に積極的に参加し始めていくことになるのだが１０数年後これが「会」においてとんでもない時代を招いてしまうとは男達は誰も全く気がついていなかったのだ。
　少年達にとって年齢が極めて近い若妻たちの影響力は凄まじくそれがどのような事態を引き起こすのかなんて郁美しか予測していなかったかもしれない。


　健二はご馳走の美桜に興味津々だったが、郁美から名指しの禁止令を出されて悶々としていた。
　だが環とのことを黙認してくれる妻が内心怖くてじっと耐えていたのだ。
　妻の元には紗弥の一件以来ゼウスから公然とプロポーズまがいの贈り物がゾクゾクと届いており、彼には余裕なんて全くない状況なのだ。
　なんといっても紗弥の驚愕の心変わりを目の当たりにしただけに他人事ではないのだ。


　凌はますます美しくなった亜紀に夢中であり、妻と行動を共にしていたら結果的に次から次にご馳走になってばかりで不満なんて貯まりようがなかったのだ。
　そんな彼でも紗弥の行動はショックであったが、亜紀と郁美から紗弥の真意を教えられて彼女の味方であることを誓い、なにかと配慮協力している「美あんず」最強最大の支援者であり続けていたのだ。
　そんな彼にとって敬子は大切な末っ子という位置づけで、今までは彼女を守るために「会」から一歩離した距離を意識して岩永家スタッフ扱いで留めていたのだ。

　しかし今回、圭太と美桜という最強若夫婦を得たことで、亜紀と相談して満を持して亜紀専属スタッフに抜擢したのだった。
　凌にしても感慨深い。
　亜紀と郁美が特に目を掛けた妹格敬子。
　その彼女たちが期待したとおり、いやそれ以上に成長して正式デビューの日がやって来たことは凄いことなのだ。
　それも最終局面では亜紀が動いたことに感動しかないのだ。


　郁美はお腹の子が双子と分かって大きいお腹を抱えて初めての臨月を噛みしめていた。
　自分の妊娠による離脱は結果的に亜紀の覚醒に繋がったし、色んな構想も敬子を初めとして確実に現実化進めてくれて盤石の体制が出来つつあったのだ。
　唯一の心残りが紗弥のことで、彼女への情報共有が行き届かなかったことが原因と感じていたのだ。
　真也が一番の犠牲者となったが、それは皆に協力して貰いながらフォローするしか無いが、紗弥の真意をいつの日か彼にも伝われば良いと考えていた。

　そして目下一番気になっているのは目が届かない武史の状態であった。
　環は才女であり期待の次世代女子だが、若すぎて未だ私構ってちゃん過ぎて自身でまだまだ精一杯であり夫の成長と周囲環境への配慮なんてそっちのけなのだ。
　だからこそ紗弥のように寝盗り男に狙われたらひとたまりも無いから、防止策として健二を解禁した側面も大きいのだ。
　そういった面で瑠璃子がＥＵに行ってしまった空白は大きかったのだ。

　郁美は自分がどれだけ罪深いオンナなのか自覚してるし、愛している夫に抱かれながらも心のどこかで他の男のことを考えてるのだ。
　なにを隠そう妊婦でありながら圭太に興味津々でもう試食する気満々であり、十月十日我慢してきた肉食女子の欲望は大爆発寸前であった。
　既に自分の肢体が母性全開に化けていることも自覚しており、紗弥との情報共有でこの肢体の破壊力を再認識してオンナの野望を実現するべくその時を待っていたのだ。
　そしてその為の２プラス２構想であって、その実現はオンナたち時代到来を告げる出来事なのだ。


　徹は敬子の提案は嬉しさ半分怖さ半分であった。
　共同生活が始まるとなぜか敬子の夜お仕事お出迎えは圭太が出向くことが多くなり、徹は美桜とイチャイチャしながら待つことが増えて当然エッチの頻度も高めになってしまう。
　美桜は目下エッチ大好き全開で誘惑は凄まじく彼の下半身は押さえられないのだ。
　ただ最中に２人が帰ってきて情事を見つかり、お仕置きと称して目前で大胆にエッチ始める敬子と圭太に嫉妬して泣きそうになることを懲りずに繰り返してしまうのだった。


　圭太も友人妻を迎えに行ってきて帰ったら妻は友人とセックスして楽しんでいる状況。
　嫉妬で頭がおかしくなりそうだが、敬子から復讐に２人で楽しもうと誘われるとたちまち彼女の肢体に溺れてしまう自分が病気だと自覚しつつあった。
　日に日にエロくなっていく妻たちに胸騒ぎがとまらないのだ。
　そしてふと我に返ると妻美桜が友人に両腕両脚を巻き付けて喘いでいるのだ。
　その姿に嫉妬して泣きそうになることを懲りずに繰り返してしまうのだった。
　
「この妬くような気持ち・・・」
「これが　ひょっとして　　俺も・・・」

　新しき夫婦たちの長い夜はまだまだ始まったばかりであった。


つづく
【前頁】/【次頁】
あなたのひと言が作者の励みとなり、新たな作品が生まれます。ご感想宜しくお願いします。
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2024年11月3日掲載
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