17.

　フロアーで苦悶する美女二人の脇へ、能面の様に青白い顔をしたデビルが膝をおろす。

　途端に感じる大きな威圧感にグショ濡れの顔をあげた二人は、許しを求める様に黒革の靴先へ頬をスリつける・・。
　漆黒と茶色の両髪を鷲掴んだデビルは、反り返りの限界まで美女達の頭を引き上げると、恐怖で震える眼をジッと見据える。

「貴様らが、これからするべき事は分かっておるな・・」
　重低音の声量が二人の裸体を覆い尽くし、大小異なる美乳がその響きにカタカタと振動する。
「はい・・・・承知しております・・・・。もう一度、私達に機会をお与えください・・・」
「フム・・」
　離された髪がハラリと肩へ落ち、二人の周りから威圧感が消え失せる・・・。

　痺れの蓄積したカラダを立ち上げたノエルは、過酷な責めにまだ裸身を小刻みさせる瞳の手を取り、足裏に大地を踏ませる。
「さあ、すぐに行動するわよ！　私達に次はナイからね・・・」
「そうよ・・ね・・・。もうチャンスは残ってないよねっ・・」
　悲壮な決意を秘めた美女は、片隅で震えたままの沙紀と多恵を引っ立てると、ラストチャンスをモノにする為に素早く行動した！

　
　深い眠りから解き放たれた早苗は、意識を失せたままの桜木から慌てて離れると、裸身を震わせながらその様子を伺った。
　寝息をたてる顔からは般若の面影は消え去り、自分の知りうる男の顔へと戻ったことに、微かな安堵感をおぼえる・・・。
　このまま桜木だけを放置し、自分だけ安全な場所へ逃げようか・・・・。脱ぎ散らかした服で肌をつつむと、出口へと歩きだす早苗・・・。
　しかし、扉を引こうとした腕がとまり、涙を溜めたまま桜木のそばへ戻った早苗は、沸き起こる恐怖と戦いながら悪魔の頬をたたく。
　低く唸った桜木の瞼がヒクヒクと揺れながら上へあがり、光を失なっていた瞳孔が自分を写して収縮する。
「さなえ・・・・・さん・・・・ああ」
「桜木・・・・さん・・・・・」
　早苗の目から溢れた雫が、列を成して桜木の頬へと落ちる・・・。すでにアゴへと流れていた桜木の涙とその雫が混ざり合い、大きな珠となって畳を汚した・・・。

　山間の旅館を後にした二人は、お互いの腕を固く絡ませて無言のまま山道をくだった。

　時折すれ違う旅行者に疲れきった顔を見られない様にしながら、只ひたすらに歩いていった・・・・。

　中央線のない県道でバスを待つ二人は、肌寒い山の気候から守り合うよう深く抱き締め合い、やっと訪れた薄闇中のライトに強張った笑顔を交差させると、他に乗客のいないバスへと乗り込んだ・・・。
　これから何処まで逃げれば良いのか・・・・。憂鬱な思いを何度も打ち消しながら、ゆっくりと進む鉄の乗り物に運命を任せた。

　
「本当にイイんだな！　あとから返せとか言うなよ」
「言わないわ。その替わり、仕事はちゃんと完遂させてね！さもないと・・・」
「分かってるよ〜！　そんな顔したら折角の美人が台無しだぜー」
「とにかく時間がないから、その辺は肝に銘じて欲しいわ！」
「はいはい・・・承知しましたよ。オイっ！　この美しい奥様達をソッチの部屋へ連れていけ！！」
「へいっ！　コラ、大人しくしろ」
「嫌です・・・・！　そんな・・・・・助けてっ！！！」
「きゃあ〜っ！！」
　数人で抵抗する二人を引き立てると、わめき散らす悲鳴を余韻として奥の部屋へと引き摺りこむ！

「あれだけの美人だ、高く売れるぜ！」
「それじゃあ、後は頼んだわよ！　私達は独自に行動するから、逐一報告だけは入れて頂戴っ！何度も言うけど時間が無いから、オンナとの楽しみは仕事が済んでからにしてね！」
「はいはい、お互い頑張ろうな！　上手くいったときには、アンタら二人と是非楽しみたいもんだぜ〜」
「ちゃんと仕事をこなしてくれたら、二人して菊地を可愛がってあげるわよ・・・・・。タンクが空になるくらい、何回でもイカせてあげるわ！」
「そりゃ〜楽しみだ！ヨロシク頼んだぜ。まあ、俺のタンクは石油コンビナート級だけどなっ！」
「ふんっ！可愛いもんさ、それくらい！　しっかり頼んだわよ！！」
　組事務所から出たノエルと瞳は、シルバーのポルシェに点火すると、鋭いエンジン音を轟かせ闇へと消えていった。

「さあさあ奥様たち、ノエルには念を押されたけど、やっぱり重要な仕事の前に鋭気を養わせて頂戴な〜」
　若衆に四肢を掴まれた沙紀へと近寄った菊地は、タワワな乳房を無造作に揉みあげると、満足そうな顔で怯える頬を舐めつける。
　「大きいね〜！　それに揉み心地も申し分ない・・・。こっちの奥さんはどうかな」
　左に伸ばした手で、同じく四肢を拘束される多恵の乳房を品定めする。
「アンタも最高だね〜！　デカさからいったらアンタの方が上手かな！」
「イヤっ・・・・・・！」
　身をよじる多恵のブラウスが引きちぎられ、ノーブラの上半身から飛びでた双乳がブルンと頭をふった・・・・。
　細い悲鳴をあげる多恵の隣で、裸に剥かれた沙紀の白乳も縦に大きく揺れた・・・・。

「素人妻のチチくらべなんて贅沢だね〜」
　立ったまま裸の半身を奮わせる沙紀と多恵の乳房が、菊地の手に揉まれては様々に形を変えていく。
　奮い立つ美しさを誇る人妻の素肌感に、菊地の股間が熱さをともなっていく。
　興奮を憶える菊地は、忙しなく手を動かしては二人の両乳房を弄りまくる。
　切なく喘ぐ沙紀の乳首がじょじょに前へと突き出し、反応を確認した菊地の指が突起を捻る！
「フクんっっ・・・うう」
　何とも言えない人妻の漏らし息が引き金となったのか、押し黙っていた多恵の双乳からも薄茶色の乳首が頭をもたげる・・・・。
「ぐへへ・・・・。いいね〜、イイよアンタたち！　人妻ってのはこうじゃなくちゃ！　敏感な奥様達みたいだからイタブリ甲斐ありそうだなぁ〜〜！」
　沙紀の乳首から指を離した菊地は、ベルトを荒々しく外すととファスナーを下ろし、トランクス内から隆起する陰茎を取り出す。
　散々に使い込まれたであろう赤黒いイチモツに、二人の人妻は小さな悲鳴をもらす・・！
　何故なら、巨大に膨れた塊の下方に幾つものイボイボが存在し、その禍々しい物体が生身の人間から生えているとは到底思えなかったからだ。

「今更こんなモノに驚くなんて、オマエさん達は本当に人妻か〜！？　それとも旦那のが貧弱すぎて、本物のチンコを見たこと無いのかね〜！」
「はははははは！！　そりゃぁイイや！」
　二人を取り抑える若衆が兄貴分の言葉に高らかに笑った。
「俺はよ〜、ムショに何遍もお世話されてるから、どんどんイボイボが増えちまってな。しかもシャバに居るときにもクセになっちまったのか、歯ブラシの柄じゃねえ本物の真珠チャンまでイッパイ装着しちまってよ〜」
　男は幾つものイビツなでっばりを指で弾きながら、その異形に慄く美人妻をマジマジと見詰める。
「今じゃ何個埋ってるか自分でも分からねぇ〜や！アンタらのオ○ンコで数えてみてくれよ〜・・・タップリとなっ！」
　菊地が眼光鋭く一瞥すると、若衆達は二人を後方へ引きずっていく！
　一人がソファーを何やら動かすと、それは簡易的なベットへと早替わりし、その上へ沙紀の背中が押し込まれる。
　ブルン！と揺れた双乳が停止する間もなく、二人の男によって掴まれた足首が一気に左右へと引かれた！
「ノエルはやっぱり趣味イイね〜！下着なんて有ったら邪魔だもんなっ〜！」
　何も身につけてない沙紀の股間に厭らしく顔を寄せた菊地は、舌を使うのも面倒臭そうに指で数回淫芯を引っ掻くと、己の竿先を乾いた陰部にすり付けた！

「イッ！　イヤァァーー！！」
　戦慄すら感じるイチモツの到来に、沙紀は空気を切裂く叫びをあげた！！
「その顔、タマンないねぇぇ〜！好きだよ、美人さんが怖がるのって・・・そらよっと！」
　菊地の下半身が体重を乗せ沙紀へと落ちてくる。黒々とした大きな亀頭がズブリと淫裂を割りひろげ、人妻の中へと突き落ちていく！
「ぎゃんっ！・・・・・ぐうううううう〜〜〜〜！！〜〜〜〜っっ・・・・・」
　埋没する亀頭が通り過ぎた膣口には、次々といびつな突起がブチ当たっては中へと舞い込んでくる！
　小さな肉芽が上面の突起に弾かれ、全長が膣穴へ身を収めたとき、沙紀の瞳は白と黒に激しく色を変えた！
　
「くうう〜〜！キチィィーーーっ！！」
　蜜で潤いきっていない、人妻の準備不足な肉壺は強烈にデコボコの竿を締めつけ、引き抜く動きが難しい程に肉幹に抵抗を与える！
　軋みを残しながら一旦ぬき出された陰茎は、微かな愛液しか纏っていなかった・・・。

「キツイのは最高だし、どうせスグにアンアン言うだろうけど、何だかちょっとカッタるいな〜・・・！」
　菊地は竿の根元をつかむと、床にペタンと座らされる多恵の前へと移動していく。
　そして亀頭を多恵の頬にスリつかせると、赤黒い肉塊をポッテリした口唇へ押し付ける。

「奥さん、その美味そうなクチビルでちょっとコイツを濡らしてくれねぇか？そうじゃねぇと友達の奥さん、オ○ンコから血を吐き出しちまうからよ〜」
　唇に竿先を押し当てられたまま目線だけを沙紀に向けた多恵は、苦痛に歪むその顔に胸が押し潰されそうだった・・・。
　二重瞼の大きな目を一度だけ瞑り、何かを小さく唱えた多恵は、覚悟を決めたように肉厚のクチビルをおずおずと開くと、禍々しい肉弾にゆっくり被せていく。
「物分りのイイ奥さんだなっ！タップリとネブッてくれよ〜。ツバもたくさん塗りこんでな〜！」
　多恵の口内粘膜に、感じたことも無い異物感が充満する・・・・。そのひとつひとつを確認するよう舌先でなぞる人妻のフェラチオに唸る菊地の竿先から、余りにも苦い分泌液が染み出してくる。
　その苦味と突起をなぞる行為で舌がだんだんと痺れだし感覚を喪失させる・・・。舌の根元が痛みだし、堪えきれなくなった多恵は、密着させた肉厚のクチビルを苦しげにスライドさせる・・・。
「ははあぁ〜・・・イイねぇー奥さん！実はフェラチオが得意なんじゃないの〜！それじゃ素人の旦那なんかイッパツでお陀仏だろ〜！？」
　菊地の言葉に、またも周りの連中が高笑いする。
「おい！誰かソッチの奥さんのマ○コ濡らしておけっ。この奥さんのフェラチオがタマンねぇからよ〜・・・すぐにもブチ込んでヤリたい気分だぜー！」
　一人の若者が沙紀の股間に顔を埋め、長く伸ばした舌で人妻の淫裂を舐めまわす。
　ヒリヒリと痺れていた割れ目が唾液に彩られ、柔らかくなる淫唇から自然と蜜が滲んでくる・・・。
　己の意思とは関係なく、若者の舌先から伝わる刺激が沙紀の割れ目をピチャピチャと調律していく・・。

「兄貴、もう準備がイイみたいです！」
　気合の入った若者が告げると、菊地は多恵の頭を抑え、口唇から昂ぶる剣を抜きだす。

「あっという間に濡らしちまったのかい、奥さん？　やっぱり淫乱なんだね〜！」
　卑しめのセリフを投げかけた菊地は、多恵の唾液で光る陰茎を濡れた蜜壺へ重ねると、勢いづけて一気に挿入する！
「ふぁん！・・・あああああっっっああああ！！！！！！！！」
　ガツンと飛び込む禍々しい男根に奥地をたたかれ、沙紀の口からは高音の淫声が飛び散った！
「今度は僕のデコボコちゃんに、しっかりヒダを絡めてくるじゃな〜い！」
　菊地の言う通り、沙紀の壺ヒダは竿の凹凸に柔軟な姿勢をみせ、ジュワジュワと蜜をたたえては熱くなるヒダを撫で付けてくる。
「くうう〜！淫乱妻の良く濡れたマ○コは最高だなー！」
　大きく開脚した白い脚の間で、体重をのせたピストンが荒々しく開始された。

「はあああ・・・・・・・！！！　くうんんんンンンっっっ・・・・・うわハあああああああ〜〜〜〜！！！」
　幾度となくデビルの元で蹂躙された沙紀の身が、新たな快感に儚げな悶えをみせる。

「ああっっ！！　アアアアァァ〜！！！　やあああんんんんんむうううう！！・・・・〜〜っっアアアア！！！！」
　竿の凹凸に引き出される濁った白蜜が尻の穴まで伝わり、その温かさに腰周りが強烈に痺れてやまない！
「この奥さんのケツ穴、ヒクヒクと鳴いてまっせ〜！」
　結合部を覗きこむ若者が、裏返った声で乱れる人妻を揶揄する。
「そうかそうか！尻の穴まで感じて仕方ねぇかー！　だったらソコも可愛がってやらねえとダメだな〜・・・！！」
　そう卑しい声で叫んだ菊地は、強烈な杭打ちを数回沙紀の割れ目へお見舞いすると、胸をそらせ悶絶する人妻から竿を抜き取る。
「俺はもう一人イジめてくるから、その間にお前等で前と後ろの穴を可愛がってやんな！」
「ヤッホ〜イ！！」
　数人の若衆が肉感的な人妻の肌へ張り付いていく！

　菊地の光る肉竿は、若衆によって四つん這いで尻を剥かれた多恵の背後へと頭を寄せていく。
「奥さんも濡らした方がイイかい？　あれれ、そんな必要なかったらしいね〜！すっかりヌレヌレじゃんかー！」
　四つん這いで突きあがる多恵の尻窪みへ滑らせた菊地の指が、ネットリとした女汁で湿っていた・・。
「オマエ達がイジくってたのか〜？」
　多恵を押さえ込む若者に問いただした菊地に、全員が首を横に振る。
「だったらお友達のＳＥＸを見て、勝手に感じちゃったんだねぇ〜、奥様〜〜」
　触れられたくない場所を突かれて、多恵は唇を噛んだ！自分の置かれた身を分かっていながらも、沙紀と菊地の絡み姿に淫芯が潤むのを抑えられなかった自分だったのだ・・・。
　薄らと笑った菊地は、蜜で濡れた指を再び多恵の窪みへ押し込んでいく。多恵の白尻がピクリと揺れ、抽送される指刺激に双臀がふるふると震える。

　肉厚の唇を懸命に結び、漏れ出しそうな喘ぎを堪えていた多恵だったが、剥き出たクリトリスを親指で弾かれると途端に嬌声を奏でる！
「アアア・・・・ッッッ！！・・・・・イヤァァ〜！！」
　湧きだす蜜汁を何度も汲み取られ、そのまま中へと塗りこまれると、多恵の喘ぎはポッテリした唇から裁断なくこぼれ出していく・・・。
　カヨワイ喘ぎを漏らしつづける多恵の隣で、一際鋭い叫びがあがり、２本ヤリに串刺された沙紀の巨乳が激しくバウンドする！！
　天井を向き仰臥する沙紀の尻下から伸びたヤリが菊穴を割りひろげ、だらしなく開いた両脚へと腰を入れた若者の長いペニスが膣穴を行き来する！
　一見変わった２本刺プレイの型だが、それにはちゃんと意図があり、見事に嵌った結合部を２台のビデオカメラが撮影していく・・。
　横からはデジタルカメラの閃光が休みなく光りを放ち、ＡＶの撮影さながらの雰囲気を作り出している。
　だがそれは紛れも無く撮影だった・・・・。昨今は素人妻の裏ＤＶＤが巷の人気を馳せており、菊地が所属するこの組織は、裏モノの莫大な収益でシノギを立てていたのだった。
　菊地がノエルに言った「高く売れる」の意味はこれであり、まして美人妻競演の裏モノとなれば、ほおっておいても受注が絶えない。
　それを熟知する菊地の腰入れは大変なものであり、所持する撮影機器の全てを投入してこの素人妻の本番プレイをモノにしようと意気込んでいた！
　指の抽送に甘く息をもらす多恵の周りにも２台のビデオが構えられ、豊満な人妻が本気で乱れる様を今や遅しと待ち構えている。

「やっぱり本気で狂ってもらわねぇと、最近のエロ野郎は目が肥えてるからな〜！！」

　気合を篭めた菊地の肉竿が指の嵌っていた場所へ突き挿れられる！ブシュリと蜜液が噴きあがり、握り締められヘコむ尻肉の辺りへ幾粒もの雫が飛び散っていく！
「ハアアアアアア〜〜〜〜！！！！！！！っっっっっッッッッーーーー！！！」
　掌に吸いつく甘い尻肉を握りなおした菊地の腰が高速で前後に動き、その都度巨大な胸のマシュマロがブルンブルンと千切れそうに揺れる！
「はんンっっ！！！　やああァァァアアアアア〜〜！！　ダメぇぇええええーーーーーー！！！」

　ゴツゴツした無数の突起が柔壺の中を駆けめぐり、通常より大きな摩擦感に多恵の淫芯は激しく収縮を繰り返す。
　通常のペニスでは決して突いてこない敏感なポイントをこれでもかと擦られ、その鋭い感触から逃げ場を失った人妻の性は一気に絶頂へと登り詰める！！
「イイイイイイイイいいいいいいいい！！！！！！　くううああああああああああああああああ！！！！！！！」
　白い背中を弓なりにさせ、裏モノにはもって来いの淫乱さを披露した人妻多恵は、官能の雄叫びを残すと高級なフェロモンとともに桃源郷へ打ち登っていった・・・！
　それを追いかける様に２本刺で悶える肉感的姿態の沙紀も、２つの穴を激しく痙攣させ叫びながら、両の穴奥へ熱い精液を染みこませていった・・・。

　素人妻を主役とした撮影は延々と続いた。
　二人の膣壺へ１度ずつ、そして沙紀の肛門へ１回射精した菊地は、ノエルとの約束の手前、いつまでも遊んでいる訳にはいかずオモテへと出ていった。
　主要なメンバーは菊地とともに事務所をあとにし、残った数人と連絡を受けて駆けつけた若衆によって、数時間に及ぶ官能美満載な裏モノが出来上がっていった。

「奥さ〜ん、俺って人妻初めてなんだけど、スゲェ〜いいもんだねー！」
　多恵を上に乗せキレのある腰使いを見舞う若者は、突きに合わせ大きく揺れるタワワな双乳を揉み締めて唸った！
「ああん！はんっ！ハンっっ〜！ヤアアアア〜〜っっーーーーーーー！！」
　何本ものペニスを咥え込んできた人妻の淫穴は、若き肉剣に何度も蜜を吐き出しては激しく我が身を狂わせていった。
　下から腰を使っていた若者が幼い叫びで中へ果てると、その迸りにあわせた多恵のオルガズムが撮影に花を添えていく・・・。

　単独のペニスで菊門を抉られる沙紀の悶えは多恵を上回り、妖艶な痴態から醸し出すフェロモンが若者達を尚も刺激する。
「俺、また勃っちまったよ〜！」
　裏返った声で唸った若者の一人が、沙紀の空いた前穴へ鋼の竿を圧しこんでいく！
「はああああああーーーーーーー！！！！！！」
　何度目かの両穴責めに沙紀はこれ以上ない嬌声を奏でて、裏穴の奥へ流れでた若い樹液を直腸に蓄えた。

「やべぇよ〜！テープがもう残ってねー！！」
　撮影を受け持っていた男が泣きそうな声で周りに訴えた。
「マジかよ〜・・・・・。兄貴に怒られるぜー！誰かソッコーで新しいモン買ってコイよーー！」
「おう！行ってくるぜ」
　足に覚えのある一人が颯爽と事務所を飛び出し、細く急な階段を一気に駆けくだっていく！
　出口の鉄扉を手前に引き、通りへと躍りでた若者の腕を何者かが物凄い力で捻り上げる！
　一瞬にして若者はアスファルトへ腹ばいになり、叩き付けられた地面の堅さに低い唸り声をあげる。
「大人しくしろ！！」
　鋭く威圧的な声が若者の後頭部へ突き刺さる。
「テメエ〜、誰だーー！！」
　腕を抑えた男の命令を無視して叫んだ若者の首裏に、鋭い刺激が見舞われると、若者は小さく唸りその場で意識を失う。
「中のヤツラに気付かれたかもしれん！すぐに突入するぞ・・・！」
「了解しましたチーフ！オイっ、突入準備にかかれ〜！」
　防護服をきたヒゲ面の男が部下達に号令をかけると、規律のとれた無駄ない動きで一斉に体勢を整える面々・・・！
「突入ーー！！」
　男の高らかな号令にクチ髭がキレ良く揺れ、返事をした男達が鉄扉を押し開き階段を一列で登っていく！！

「なんだっ！！」
　大勢が階段を踏みしめる剛音に事務所内は騒然となり、雪崩れ込んできた精鋭部隊に僅かな時間で全部屋が制圧される。
　辺り構わずワメキ散らす数人を床へ叩きつけ静かにさせると、最後尾からチーフとヒゲ面が事務所へと入ってくる・・・。
　チーフと呼ばれた立花は、半裸でもがく若衆の頭を良く磨かれた革靴で一回蹴飛ばすと、グッタリする頭の横をズカズカと歩き奥へと進んでいく。
「ここか？・・・・」
「はい・・・・二人とも中に居ます・・・」
　規律を重んじる隊員が引いた扉の向こうでは、散々に汚された裸身で横たわる沙紀と多恵が震えていた。
「大丈夫ですか・・・・・・？　失礼、そんな状態ではないですよね・・・。誰か、早く毛布を彼女達に・・・・」
　隊員の一人がラクダ色の毛布を二人の背中へ優しくかける・・・。
　安物の毛布なのは一目瞭然だったが、その温もりに極度な緊張から開放された二人の人妻は、一気に溢れだす涙のまま激しく慟哭した・・。

「チーフ、菊地と主要な取巻き数人は居ません！」
「そうか、すぐに本部と連絡を取れ！非常線を張るぞっ！」
　直立したまま敬礼する隊員の横を、毛布に包まれた沙紀と多恵が別の隊員に支えられてヨロヨロと部屋を出ていく・・・・。
　その余りの無残な姿をヒゲ面の高橋は見送ると、険しい顔で立花へ振り返り、鋭い目で何かを訴える。
　その目を見返した立花が黙ったまま小さく頷くと、高橋は数人の隊員を連れてオモテへ飛び出していった！

　話は２時間前へ戻る・・・・・。
　菊地が事務所で沙紀と多恵をイタブリ続けていた頃、桜木と早苗はとある駅のホームにいた。
　名も知らぬ田舎駅のホームでベンチに座る二人は、一種異様な雰囲気をまといながら数少ない乗客の目をひいた・・。
　余りにも異様な姿に、一人の乗客が車掌室へと伺いをたててくる。その乗客に促されるように二人のそばまで来た車掌は、思わず驚きの声を漏らす。
　それは二人の姿にではなく、片方の男、桜木の窪みきった眼底が露にする異様な形相にだった・・・。

　駅まで来るバス車内で、落ち着きを取戻したと思われた桜木が身体の異常を早苗に訴えた。
　空調のきいた車内でガタガタと寒さに震え、温めようと背中を包む早苗の腕にも桜木の冷たさが感じられた。
「桜木さん、大丈夫ですか！？」
　身体から力を奪われたようにグッタリする桜木を支えていた早苗は、呼吸が乱れる姿に取り乱して叫んだ！
　その声に運転手がバックミラーで二人の姿をチラチラと伺う・・・。
　それに気づいた早苗は、震える桜木を隠すように全身で覆いつつむと、両手を懸命に動かし背中をマッサージする。
「大丈夫だよ・・・・早苗さん・・・・。ありがとう・・・・」
　必死で動かす腕の摩擦で僅かながらに体温が上昇した桜木は、窪んだ眼を薄らと笑みで隠しながら弱々しく早苗を見た・・・。
「ああ〜・・・・神様・・・・彼をお救いください・・・・・！」
　悲壮な願いを篭めて前方を見つめた早苗は、闇に覆われた景色の先に灯り見えるのを感じた。
　長い道のりを経て辿り着いた片田舎の小さな駅・・・・。温泉に湯治へとやって来る数少ない乗客の視線を受けながら二人分のキップを買うと、ホームのベンチへ倒れこむように座った二人・・・。
　
　拒否する二人を強引に車掌室へと連れてきた車掌は、折畳み椅子をひろげ状態の悪そうな桜木を座らせる。
　その隣でまるで妻のように寄添う早苗に温かい日本茶を手渡し、項垂れる男にも飲ますよう薦めた。
　湯のみを自分の口元に近付け、ゆっくりと角度を上げて口へと注ごうとする早苗に虚ろに笑った桜木は、湯気をあげる日本茶をすすろうと乾ききった唇を小さくひろげる・・・。
　湯のみの端から口へと伝わった液体が、桜木のアゴを通りそのまま靴跡のついた床へと流れて落ちていく。
「さくらぎ・・・・さん？・・・！」
　早苗が覗き込んだ桜木の顔は、海の底ほどにも蒼ざめ、全ての血の気を失って硬直していた！
「えっ？・・・・どうして？」
　体温を失った肩へ乗せた早苗の手から離れるように、力を無くした桜木の身体が汚れた床へと落下していく・・・・！
　ドコン・・・！と鈍い音を発して転がる桜木の姿を、早苗と車掌は呆然と見下ろしたまま動くことが出来なかった。
　突然開いた引き戸から覗き込んだ、先程車掌を促した乗客の一人が、床上で身動きをしない男に慌てた声を浴びせる！
　その声で我に返った車掌がアタフタしながら黒い受話器を手にすると、今では見なくなったダイヤルを必死で何度も回す。
　受話器を顔にあて叫ぶ車掌の声を夢心地で聞いていた早苗は、虚ろな顔で横たわる桜木の頬へ手を伸ばすと、冷たくなった肌へ熱を戻そうと何度も掌をスリ合わせる・・・・。
「いやよ・・・・・目を・・・・開けて・・・・・ねぇ、お願い・・・・します・・・・・ねえぇ〜！！」
　じょじょにクシャクシャになる女の涙顔を、車掌と乗客は無言のまま見詰めた・・・・・。