２．

　早苗の両手がウエストに掛かり、桜木のズボンを下げる為に、細い腕が筋肉を浮き上がらせる。
　桜木も軽く尻を浮かせ、早苗の行為をフォローする。
　いよいよだ！
　そう桜木が期待したとき、オフィスの外廊下を歩く靴音が聞こえた！

　慌てた桜木は、早苗を急いで立たせ、自分の下半身を整えた。足音は、二人の居るオフィスを通り過ぎ、先へと進んでいった・・・。

「ふう〜・・・焦った」
　ドサリと椅子に腰を落とし、滲み出た額の汗を拭う桜木。早苗も桜木同様、面長な顔色を変えていた。。
　だが、これから同僚の股間に顔を埋めようとした矢先に邪魔が入ったことを、特段気に掛けている様子ではなかった。

「あの、ここだと、落着かないかと思います・・・・・ど、何処か別の場所へ、どうです・・・か」
　焦りの色を隠せない自分と対照的に、そんな提案を早苗から受けた桜木は、少し戸惑の表情を浮かべた。
　思わぬ邪魔が入ったことで、上手くいけば、このまま何事もなく済んだかもしれない・・それなのに、自分から別のところで続きをしようなんて、早苗の心が読めなかった。
　しかし、これもデビルなのだと、すぐに桜木は考えを直した。

「それじゃあ、今日は君の口行為を味わいたいから、化粧室にでも行こうか？」
　桜木の中で、じょじょに余裕が湧き出ていた。
「分かりました・・・・」
　二人は、誰も居ない廊下を静かに進むと、同階の奥に設置された共同化粧室へ入った。

　男子専用側の、４つある個室の一番隅に身を入れると、鍵を締め、桜木が蓋の閉じた便座へ腰を降ろす。

「それじゃあ、お願いしようかな」
　完全に落着きを取戻し、期待感が増幅した桜木は、今度は自分で下半身を脱ぎ出し、半立のペニスを早苗の前に取り出した。
　早苗は、無言で腰を折ると、半身を下方へ進め、ペニスの上に顔を合わせる。
　そして、桜木の太腿へ片手を着きバランスを取ると、垂下がる前髪を耳の後ろに撫で掛けながら、細い唇を拡げ真っ赤な舌を伸ばし、尿道口をやんわりと舌先で舐め始めた。

「ああ、イイね・・・いいよ」
　舌先から舌腹へ、亀頭を舐め上げる舌の動きが大きさを増していく・・。
　白魚の指は、屹立する根元を上下し、上部と下部へ同時に刺激を加えてくる。
　早苗の舌腹が、亀頭部から幹へとスライドを始め、唇の肉が温かく亀頭を包み込む。

　微かな吐息を鼻腔から漏らし、垂れ落ちる前髪を何度も後ろへ送り返しながら、早苗の口奉仕が熱を帯びて激しくなる！

　腰を折り、お尻をドア方向へ突き出した早苗は、上半身をゆるやかに前後し、桜木の肉根をひたすらに口奉仕する。
　そんな早苗へ片腕を伸ばした桜木は、制服を盛上げる、適度な大きさの乳房をモゾモゾと揉み始め、より一層の快楽を貪ろうと恍惚する。
　片手で、両乳房を交互に貪り、時折指で双乳の頂を刺激する。早苗の半身が、その都度反応を見せ、その反応に桜木は堪らなくなる。

　余った手で、早苗の襟元のボタンを外し、開いた隙間に制服の上から貪っていた手を突き入れる。
　すぐにＤカップの膨らみ上部に指が到達し、山肌を滑らせ進めた指が、ブラジャーに覆われた全容をその先に感じる。
　早苗の鼻腔から漏れる息が、一段、高い音階を示し、ブラジャーの内部へと伸びてきた指が頂に触れたとき、感極まった甘い声を発した。

　暫く指先で乳首を捏ねた桜木は、腕をグイっと伸ばし、片乳房全体を掌で包み取る。掌には、男心をクスぐる量感と、なんとも言えない生温かさが伝道されてきた。
　桜木は、掌全体に熱を篭め、程良い量感の白乳を揉みしだく・・・運命線付近にあたる乳首が、これ以上ない位、硬く尖っているのを確認できる。
　腰を左右に揺すりながら口奉仕を続ける早苗は、片乳のみの刺激で、明かに官能に色を染めていた。
　肉幹に絡まる舌腹は、動きの密度を増強し、亀頭下を挟む唇は、その締付けを柔軟に、それでいて強固にする。
　昼間、沙紀の背中へと精を放った肉根が、射精が近付いた証にヒクヒクと前後する。それを口内で敏感にキャッチする早苗の口奉仕が、ネブる速度をを上げ、心地良い射精へと導くように確かな動きを繰り返す。
　
「ああ！　だ、ダメ、だあぁ〜・・・！　デるっ・・・！」
　掴んだ乳房をギュッ！っと握り締め、便座の上でガタガタと揺れた桜木の尿道口から、ひときわ勢いのある精子が早苗の喉に飛び出してきた！
　幹の根元を握った数本の指を、巧みに上へ下へとスライドさせ、微かに残った精液の全てを、自らの唇で受け止める。
　全ての放出が完了し、桜木の身体から力が抜け落ちると、早苗は２度ほど喉をならし、唇を竿の先から離した。
　虚ろに自分を見上げる桜木に、眼鏡の奥の潤んだ瞳で見詰め返すと、早苗は怪しげな笑みを浮かべて、外されたボタンを戻していった・・・。

　便座から腰を上げ、ズボンを整えた桜木の背中に、早苗の細い声が掛かった。
「いかがでしたか？　ご満足、戴けましたでしょうか・・・・」
「ああ、満足なんてモンじゃないよ・・素晴らしかったよ」
「有難うございます・・・また、声を掛けてくだされば、いつでも・・・それでは」

　そう言い残した早苗は、ドアロックを解除すると、一人、化粧室の個室から去っていった。
　その場で、桜木は数分放心状態だった・・・・。現実に起きた、非現実的な出来事に、心も身体も痺れたままだった。

　やっとの事で、化粧室をあとにした桜木は、電気の消えたオフィスへ戻っていった。

　早苗の姿はそこには無く、自分のＰＣだけが暗闇に怪しい光を放射していた。
　椅子に座り、ＰＣの画面を確認する。そこには、先程まで自分の性器に刺激と官能を与えてくれた、全裸の早苗が直立していた・・。
　素晴らしい胸をしていたな・・・・・今度は、絶対に彼女の全てを生で拝ませてもらおう・・・。
　物思いにふける桜木のＰＣが鳴り、デビルからのメールが届く。

｛非現実的な世界を楽しまれましたか？早苗は、貴方様のすぐ近くいる、従順なペットで御座います。オフィスでも、それ以外でも、彼女を見かけたら声を掛けてみなさい。いつでも、早苗は貴方様の要望を満たしてみせるでしょう・・・。それでは、本日は夜も更けて参りましたので、お楽しみの続きは、明日ということで｝
　桜木は、デビルにメールを打ち返した。
｛もう迷いません！アナタと共に歩みましょう。明日の朝、出社する楽しみが出来た幸せ、大変感謝致します｝
　送信完了ののち、桜木は一人きりのオフィスを後にし、誰も待ち人のいない自宅へと帰っていった・・・。

　
　翌朝、出社した桜木は、早苗の姿を目で追った。
　テキパキと動き廻り、他の同僚に変わらない笑顔と気遣いを振り撒く早苗だったが、自分を追う桜木の視線に気付くと、ホンノリと頬を赤らめ、俯いたまま自分のデスクへ腰を降ろした。
　その仕草が、桜木の情念をくすぐり、すぐにでも昨日の続きを早苗と楽しみたいと胸が躍る・・・・。しかし、立ち上ったＰＣから、すぐに電子音が響き、デビルからのメールが届いた事実を知らせる。

　デビルのメールは、次の内容だった。
｛おはよう御座います。昨夜は良く眠れましたか？寝不足はいけませんよ。体力を失うだけです。
　早速ですが、貴方様が本日も元気で居られるなら、また素敵な出会いを提供いたしましょう。本日の女性は、この方です・・・。添付参照｝
　慌てることなく、桜木は添付ファイルを開いてみた。そこには、早苗のとき同様、数枚の写真と女性のプロフィールが刻まれていた。

　桜木は、写真を拡大したい気持ちを抑えて、まずはプロフィールから確認する。

　名前・・・町田多恵
　年齢・・・３３歳
　職業・・・専業主婦（結婚１０年　子供一人「幼稚園児」　配偶者　見合い結婚の３歳上の男）
　住所・・・○○市××町３−３
　身長・・・１６０センチ　体重・・・４６キロ　スリーサイズ・・・Ｂ８８（Ｅカップ）Ｗ６０Ｈ８９
　性感・・・不明
　特技・・・不明
　※・・・・子供が幼稚園から戻るＰＭ３時までが最適。配偶者とは３年レス状態。本日から４日間安全日、中出し可能。

　自分と同世代の人妻に、桜木の気持ちが昂ぶる！
　写真を拡大すると、そこには貞淑そうな奥様が、恥ずかしげに微笑んでいた。今回は、裸の写真は掲載されておらず、それが余計に、桜木の妄想を掻き立てた・・・。

　誰にも行き先を告げず、桜木は社有車に乗込むと、一目散に町田多恵の家へ向かった。

　行き先を告知したところで、感心を示す人間など社内には一人も居ない。今の桜木には、その方が返って都合良くさえ感じた。

　○○市××町３−３。
　明細地図を片手に、１時間程で辿り着いた多恵の家は、ごく普通の建売住宅だった。

　周りに路上駐車可能な道はなく、仕方なく桜木は歩いて３分程度のコインパーキングに社有車を停めた。
　そこから多恵の家までの道程が、桜木を異様なくらい興奮させ、また色々と人妻多恵を想像することで時間の経過を感じず、気付けば多恵家の門前に立つ自分が居た・・・。

　アルミ製の門扉を開き、腕時計を見る。時刻は午前１０時４５分・・・・。子供は今頃幼稚園で元気に走り回っているだろうか・・・・・戻ってくるまで、まだ４時間以上ある。
　与えられた時間に胸をトキめかせ、桜木はインターホンを押した。
　十数秒後、返事もなく玄関の錠が解除される。恐らく、桜木が来訪することをデビルから聞かされているのだろう・・。
　ゆっくりと開かれたドアの向こうから、顔を強張らせた多恵が桜木を迎えた。

「あの、桜木って言いますが・・・・」
「はい、伺っております・・・・どうぞ」
　弱々しい音色で多恵は返事をすると、自分の身体を後ろに引き、玄関内に桜木が入るスペースを作った。
「お邪魔します」
　そう言って靴を脱いだ桜木を、多恵は奥のリビングへと誘導した。
　決して広くは無いが、清潔感が溢れる明るいリビングだった。多恵が指示すソファーに座った桜木は、少しばかりの緊張感に苛まれていた。
　沙紀、早苗もそうだったが、デビルが引き合せてくれる女性の容姿は、一般レベルのかなり上を行っていた。
　この多恵も然り、３３歳とは思えぬ愛くるしい顔立と、温和そうな性格の滲み出た喋り口調。そして、薄手のワンピースを型取る凹凸は、男の欲情を煽るには充分過ぎる程だった。

　そんな風に自分を見定める男の前へ正座した多恵は、暫く俯いていたが、何かを決した様に顔を上げると、大きな二重をした瞳を潤ませながら、桜木の目を見据えた。
　そんな多恵に、一瞬圧倒された桜木だったが、２度の経験が生んだ余裕からか、右手をそっと前に伸ばし、セミロングの黒髪の先に指に絡ませた。
　その指先を、首筋にそって優しく撫で付ける・・・・。上半身をピクンっとさせた多恵は、目を瞑り、桜木の行為を黙って受け入れている・・・。
　ソファーから身体を降ろした桜木は、正座した多恵と向き合う様に座ると、長い睫毛を微かに揺らす多恵の唇に、自分の唇を重ねる。
　一瞬、頭を後ろに引き掛けた多恵だったが、すぐに元に戻り、桜木が差出した舌先に唇を割る・・・。
　肉厚の、ポッテリとした唇の肉が少しずつ縦に拡がり、全てを潜り込ませた男の舌腹の動きに、従順に自らの舌腹を巻き絡めていく。
　家族の居ない家のリビングに、初対面の男女が唾液を馴染ませる音が、クラシック音楽の調のごとく、静かに浸透していった・・・。

　カーペットで仰向けになった多恵のワンピースの裾から、桜木はゆっくりと上方へ捲り上げていった。
　濃茶色のストッキングが、その姿を露にしていき、太腿付近でストッキングから地肌へと変化を遂げる。いわゆる、ガーターストッキングを身に付けていた多恵に、桜木のボルテージはグングンと上昇を始める！
　慌てるコトは無い！！
　思わずムシャ振りつきたくなる衝動を何とか抑えた桜木は、ストッキングに覆われた爪先からゆっくりと、指を這い付かせていった。
　ジワジワと昇ってくる男の指感に、多恵の剥き出しの細脚が縦に動く・・・。地肌との分れ目まで近付いた指が、反対の脚先に移動したときなど、多恵は思わず口から息を吐いた。
　反対の脚を摩り上って来た指先が、今度は地肌まで滑り込んでくる。多恵の上半身が無意識に跳ね、先程よりも大き目な呼吸が唇の間から空間に漏れ流れる。

　桜木の指先が、禁断の貞操を隠し覆う下着の淵に掛かり、その周辺を勝手気ままに動きまわる・・・。
　声すら漏らさないが、必死に耐え忍ぼうとする多恵の呼吸が荒さを増してきた。
　
　桜木は、太腿上部で乱れるワンピースの裾布を掴むと、グィっと臍の辺りまで押し上げる。清潔な白色をしたショーツが目に鮮やかで、一部を黒く透かせる織毛の存在が、桜木の目に飛び込んできた。
　多恵の膝頭が折れ上がり、恥かし気な透かしを隠そうと、細脚の合せ目をモジモジと擦り合わせる。そんな恥じらい姿が、桜木の脳髄を痺れさせ、より大きな欲情を下半身に流れ込ませる。
　多恵の膝頭を両手で握った桜木は、腕の力を入れて左右に拡げていく。幾ばくかの抵抗力を見せた両の細脚だったが、抵抗をやめ、桜木の腕の拡がりに従って大きく開脚を許す・・・。
「ああ・・・・・・ぁ」
　小さく諦めに似た吐息を発した多恵だったが、開かれた太腿の狭間に飛び込んで来た桜木の唇の熱に、喉を反り返したまま動かなくなった・・・。

　桜木の唾液で濡れたショーツの一部から、少な目の織毛と赤目の貝肉が、その姿を容易に外部に浮き上がらせている。
　小豆の肉を目掛けて啄ばむ舌先に、多恵の羞恥が起こす音色と官能が齎す音色が、交互に肉厚の唇から漏れ出してくる。
　ピチャピチャと音をたてながら、桜木の舌腹が貝肉全体を包み舐め、その都度、多恵の腰が痙攣にも似た動きを休みなく繰り返す。
　そして、桜木によって剥ぎ取られたショーツが床に転がる頃には、だらしなく両脚を開いた人妻が、仰向けで息を荒げていた・・・。

　全裸に剥いた多恵を直立させ、その姿態をソファーに腰掛けた桜木は舐める様に凝視した。
　顔を横に捻り、ワナワナと全身を震わせる多恵の裸体は、官能美と呼ぶに相応しい肉付きをしていた。
「多恵さんっ！」
　堪らなくなった桜木は、全裸で打ち震える多恵の手を掴むと、ソファーへ引っ張り込んだ。
　そのまま強く抱擁し、タワワに実った白乳を夢中で掌握する。手に余るほどの双乳が赤味を帯び、摘み捏ねられる薄茶色の突起物が、その身を堅く膨れさせていく。
　下方へ滑らせた片手は、シットリと女液を湧き出す秘裂を弄りまわし、表皮から頭をもたげてきた小豆大のクリトリスを、中指の腹でチクチクと啄ばむ。
　
　瞳を固く閉じ、眉間に一本の皺を刻ませながら、多恵の喘ぎは本格さを現し、白乳と秘裂への同時責めに、戦慄く己の肉体を抑え切れない・・・。
「も、もう・・・・はやくっ！　おねがい、します・・・っ」
　焦れて欲しくなったのか、それとも別の意味があるのか・・・多恵は桜木の抱擁から這い逃れると、カーペットに四肢を踏ん張り、桃の様な双臀をツンと突き上げる。
「な、なんだよ？もう我慢できないのかよ・・・」
　多恵の要求に、桜木は不満を漏らしながらも、輝く白尻の誘惑には勝てず、尻肉を鷲掴む！
「俺のだって舐めて欲しかったのにな・・・・」
　白尻と自分とを繋ぐ鋼鉄の橋のように、ギン！と斜め上を指すペニスを摩りながら、桜木は亀頭部を女液色に染まった蜜裂へ宛がった・・・。
　多恵の小さな悲鳴が聞こえたが、それを無視したまま剣先をズズズ・・と挿し入れていった・・・・。