〜あらすじ〜
　資本金500万円の小さな会社のオーナー中村武(38歳・妻子有)は、人妻とおおせを楽しむ為に、ワンルームマンションを借りていた。口説いて自分の女にした人妻をこの部屋に連れ込むのだ。
　いつからか数えた初めてもう直ぐ100人になる。ごく普通の人妻が中村の性奴隷になる様を綴ります。

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【 人妻くずし６．繭�@ 】

　前回までにも書いたが、中村は肛門姦、道具使用やＳＭには全く興味が無かった。それをする男を軽蔑している訳ではない。人は人、自分は自分だ。セックスも嗜好であるわけだから、いうなれば自分はビーフカレーが一番好きで他人様はカツカレーや野菜カレーが好みだという程度の問題であると思っている。カツカレーが最良だと思う男に『ビーフカレーのほうが旨いですよ！』と説教するようなものだ。どの道、人妻へのヨコシマ(邪)に善悪は無いのだ。悪に決まっているのである。

　また、俗にいう寝た女の数にもこだわりを持っていない。まして他人の前で「俺は○人斬りをしたぜ！」など嬉しそうに話す男は愚の骨頂であるという考えを中村は持っている。

　実際、４０才を前にして中村は精力の衰えを痛感していた。女を牛肉に喩えると、たとえそれが簡単に口説き落せる、直ぐにやらせる女であってもグラム\200の安い牛肉には喰う気になれない。黒毛和牛のそれもブランド牛を100グラムも食べれば十分であった。要するに、「牛肉を何キロ食べたか？」ではなく「上質の肉をどう料理して食べたか？」が重要なのである。

　お話は変るが繭（まゆ）という人妻の名前に中村は新しい期待感を持っていた。中村の世代を産んだ親たちではこんな洒落た名前を命名する親なんていなかった。それが、最近はそうではないのだ。繭という美しい名前の人妻を自分の性奴隷するだけでも楽しくゾクゾクするプランだと中村は思った。

　繭31歳、三児の母である。芸能人でいうと若い頃の竹下○子を少しおとした感じだ。竹下○子と言えば清楚が代名詞のような女優で、「お嫁さんにしたいナンバーワン」に何度も選ばれていた。そういう女（いや、それに似たイメージの女）を自分の性奴隷にしようというプランなのだから中村のような鬼畜男が情熱を燃やさない筈が無かった！

　
　繭の亭主はひと回り以上の45歳。こういう年齢差夫婦は妻が若くして結婚した場合はとうの昔に愛情がさめている場合が多い。中村が社会人になって間もない独身の頃、こういう境遇の人妻を何人も口説き落とし、体験的に知っているのだ。もっともこの頃は人妻を妊娠させて喜ぶ等という性格は形勢されていなかったが・・・。

　繭の亭主の藤井敬三の唯一の誇りと自慢はいうまでもなく若く美しい妻を披露することだ。取引先や子供のスポーツ関係の父母を自宅に招いては繭の手料理を馳走した。「藤井さん、若くて綺麗な奥さんをお持ちで羨ましい」「奥さんとの馴れ初めを教えて下さい、後学の為に」招かれた客は半分本音で敬三を羨ましがった。

　中村と藤井との関係はお互いの子供のスポーツ関係の父母会で知り合った仲だ。中村は、洞察的に敬三の性格を嫌って「今度、一度飲みに行ってスポーツについて語り合いましょう！」という誘いを避けてきた。

　が、ある県大会予選に敬三が繭を同伴して来た時に気が変ったのだ。
　繭を見た瞬間に中村の鬼畜魂は疼いた・・・。さっそくアプローチした。

『藤井さん、今まで、私も仕事が忙しくて藤井さんのお誘いをお断わりし続けておりましたが、仕事のほうもようやく一段落しました。スポーツでも人生でも酒の話でもなんでもお付き合いさせて頂きますよ！是非お誘い下さい』
「いや〜、それは嬉しいお返事です」
「こういうお話は直ぐに予定を決めないとお流れになってしまいます。私の自宅で恐縮ですが来週の日曜日の大会の後で、反省会兼飲み会をやることになってます。そこへご招待してはマズイでしょうか？」

　中村は心の中で微笑んだ・・・。『鴨がネギをしょってやってくる』とはこういうことを言うのだろう、と。

『私のほうは全く問題ありませんよ！でも、Ｔ中学校といえば強豪ですからね、参加される父母の方々にお手柔らかに、とお伝えください(笑)』

　中村は、鬼畜道といえど、自分で法度を作ってそのルールに従っていた。法度を作らないと鬼畜道に際限なくのめり込む恐れがあるからだ。妻の親戚、妻の親友の女には手を出さない。中村法度では、子供の学校関係、スポーツ関係の母親にも手を出さない。但し、今回のように隣りの市の学校の人妻は別だ、と自分に都合良く拡大解釈をした・・・笑。

〜翌日曜日の藤井宅〜

　宴も終盤にさしかかった。それまで、中村は他の客と同じように歯が浮くような敬三賛美のお世辞に付き合った。中村は繭に対して何の糸口も掴めないまま心で呟いた『仕方が無いか・・・今日はこのまま引き下がるか・・・』。宴は、幾つものグループに分かれて続いた。
　が、意外にも繭のほうから声をかけてきた・・・。

「中村さん、はじめまして。藤井がお招きをしておいて放ったらかしのようになってしまってスミマセン」
『いえいえ、とんでもないですよ！楽しい宴でした！私はこれにておいとまします』
『それに・・・』
「それに・・・何ですか？」

　これはトーンを落して周りに聞かれないように、繭の目を見て話し掛けた。

『最後の最後に、繭さんのほうから声をかけてくださり、本当に嬉しかったです』

　それを繭に伝えると、敬三と一同に挨拶をして玄関に向った。敬三は自慢の美人妻・繭に、隣りの市の来客を玄関まで送るよう指示をした。

　敬三という男は、なんというお人好しな人物だろうか？・・・
　妻に中村を玄関まで送らせるという絶好のチャンスを与えてしまった・・・。
　が、中村は何の準備もしていない。
『奥さん、スミマセン。お手洗いをお借りできますか？』

　尿意など無かった中村だが、繭に渡すメモを書かねばなるまい！
　中村は手帳の端切れに自分の携帯番号とメールアドレスとフルネームを書いた。

　玄関で靴を履くと、メモの端切れを繭に渡した。
　そして、繭に呟いた。

『繭さん、私はこの前の大会で初めてお会いした時から、あなたに好意を抱きました』
「・・・」
『いえ、私もご存知のように妻子持ちです。ややっこしいマネをしませんから、一度だけランチに付き合って下さい』
『もし、お付き合い頂けない場合は・・・』
「・・・なんですか？」
『このメモの事も、デートのお願いの件も、ご主人には内密にお願いします』
『何しろ、我Ｈ市Ｍ中学の笑いものになってしまいます！笑』

　中村の笑いに釣られて繭も笑ってしまった・・・。

〜帰り道〜

　中村は、子供のスポーツ大会結果の反省会ではなく、鬼畜道の自己反省をしてみた。
　少ないチャンスを確実にモノにした、という自信はあった。繭のことを「奥さん」ではなく「繭さん」と呼んで話ができたこと。世の男は馬鹿者揃いだと中村は思った。「奥さん」と呼び続けたのではは「夫」や「主人」の付属物でしかあり得ない。洒落たセリフも奥さんと呼んだ段階で相手の女としての人格を否定することになるのだ。

　では、全ての男が人妻を名前で呼んだら口説き落とせるか？というとそうでもない。失敗した場合の反動は大きいのだ。

　中村は、いつものショットバーに立ち寄った。
　一人勝利宣言である！

　中村はだいぶんご機嫌になっていた。ご機嫌ついでにバーのマスターを相手に話し掛けた。

『マスターさぁ、イキナリの話で悪いけど・・・、名前も容姿も美しい女って知り合いにいる？笑』
「いや〜、僕もそういう話好きですよ！好きというか興味があるということは、僕の知る限りではそういう女性はいない、ということですよ(笑)」
『まあね、私の亡くなったおばあちゃんは、若い時分かなりの美人だったけど、名前は熊(笑)。隣りの家の駄犬は雑種でどうしようもない容姿なのに名前はローズ・・・笑』
「笑！いるいるそういの。僕の元彼女は結構美人でしたけどね、豪農の三女だったんで三子（みつこ）ですよ！可哀想過ぎでしょう！笑」

　３日後、繭からメールが来た・・・。

つづく