息子の担任に一目惚れされる美しい母親　ＹＯＫＯ 作
真理子は眠れなかった。 　同じく引率のPTAには「昨晩、くしゃみが止まらなかったみたいですが大丈夫ですか」と心配される。 　真理子は「布団がホコリっぽくて、部屋もハウスダストだったみたいで 」としか言えない。 　優太はどこか元気のない母、真理子を見て心配になる。 　一方の弘樹は何事もなかったかのようだ。 　むしろ欲求が満たされ、気分が良かった。 　帰りのバスでも真理子の隣を陣取ろうとしたが、真理子は別のPTAに弘樹先生のタバコの臭いでくしゃみが出ると席を代わってもらった。 　弘樹は照れ隠しと前向きに捉えた。 　何があったか知らない優太は真理子の隣が弘樹でないことに一安心していた。 　真理子は震えが止まらなかった。 　もう役員をやめたかった。 　なぜか弘樹に気を許していた自分を責めた。 　自分のことを美人だなんて思ったことはなかった。 　だからいつも男性に対してもガードが甘かった。 　社交的な真理子は男女隔てなく同じように接していた。 　そのことが間違っていたことに気づかされていた。 　でも遅かった。 　また襲われるかもしれない。 　息子をダシにしてきっとまた関係を迫ってくるだろう。 　誰かに相談した方がいいのか。 　でも関係を持ったことを知られたくなかった。 　弘樹は隣に座るPTAをブサイクなおばさんと気に食わなかった。 　PTAがくしゃみをすると汚いと思った。 　あれだけ真理子のくしゃみに興奮したのに何も感じない。 　むしろ汚すぎると思え、ドン引きだった。 　真理子は残された行事の秋の親子レクリエーションの打ち合わせが不安だった。 　もう役員を降りたかった。 　なぜ他にも役員はいるのに委員長という肩書きで二人きりにならなければいけないのかわからなかった。 　最初から二人きりになることに警戒心を覚えるべきだった。 　弘樹と同時にくしゃみしたことを思い出す。 　あのやり取りも間違っていたと思った。 　弘樹は家に帰ると真希子に関係を迫られる。 　すると「あの綺麗な人とやったの？」と問われる。 　弘樹はドキッとするがとぼける。 　しかし真希子は「あの人に仕返しする」と言い出す。 　仕方なく弘樹は真希子とセックスをしたが興奮しなかった。 　真希子の真理子への憎しみは膨らんだ。 　それから後日。 　弘樹はまた真理子に喫茶店での親子レクリエーションの打ち合わせを申し込んだが、真理子に断られた。 　弘樹はまた優太を持ち出したが「教育委員会に訴えますよ」と言われてしまう。 　弘樹は危機感を覚え、仕方なしに諦める。 　そして親子レクリエーション当日を迎えた。 　またしても優太の父親は出張だった。 「今日は先生がお父さん代わりだ」と弘樹はニヤける。 　来れなかったのは優太の父親だけだった。 　夫婦二人三脚では弘樹と組むことに優太も真理子も嫌で仕方なかった。 　何も知らない父兄は二人をお似合いとまた言う。 　こうして親子レクリエーションは終わった。 　真理子が片付けをしていると体育館倉庫に弘樹が入ってきた。 　そして鍵をかけた。 　弘樹は再び真理子を襲った。 「体育館倉庫でのセックス憧れてたんです」 　真理子は「助けて」と大声を出すが届かない。 　もう誰もいなかったのだ。 　体育館倉庫独特の臭いで真理子はまたくしゃみをする。 　弘樹は勃起する。くしゃみで苦しそうな顔をする真理子の顔はたまらなかった。 　美女の崩れる顔、苦しそうな声が一層興奮させる。 「あなたは完璧な美女だ。完璧な僕の女になるべきだ」と真理子を抱きしめ、挿入する。 「やめて」「あっ」もう真理子は悲鳴を上げるが届かない。 　弘樹が出て行った後も真理子は起き上がれなかった。 　訴えようと心に決めた。 　するとそこに優太がいた。 　なかなか帰って来ない母を心配して優太は学校に戻ってきたのだ。 「何があったの？ママ」 「弘樹先生にキスとかされたの？抱かれたの？」 　真理子はドキッとする。 　セックスを知らない優太は抱かれたの意味もわからずに言っている。 「弘樹先生、ママに気があるんだよね。僕知ってるよ。初対面のときデレデレしてた見たもん。」 「ずっと心配だった」と優太は打ち明けた。 「ママは世界一の美人だよ」 　優太に言われ、真理子は優太を抱きしめた。 　中山家に平和が帰って来ようとしていた。
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2015年7月1日掲載
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