鞭を執れ
はちみつ太郎 作
３８．


「報告します、、、長野さん、、、ヤサがわかりました。」

　男は、スマホで調べた住所を告げる。

　尋ねられたことを復唱し、答えていく。

「先に、電気がついていました。尾行した女が帰る前です。」

「男がいるかどうかは、、、判断できませんね。」

「防犯で、電気付けたままとか。」

「あ、、、出てきました、、、えぇ、、、別の女です。」

「年は、、、２０代後半、、、。」

「顔は、違う女ですよ、、、妹とか？」

「え、、、本当ですか？」

「わ、若頭から、、、、。」

　電話先の男にぺこぺこ頭を下げ、何度も下げ続けると男は、自分の車の横を通り過ぎる女の顔を見た。

　ごく普通のＯＬらしき女で、尾行したあずさの妹といわれても、おかしくないと感じる。

「新しい組を、、、持たせてくれるんですか。」

「わかりました、、、、やります、、、はい、、、犯っても、、、、へぇ、わかりました。」

「監禁場は、、、、。」

　男は指示された位置をナビに打ち込み、女の後を追った。

　ほどなく、工場地の入り口付近にあるバス停に立ち止まる。工場の退社時間は過ぎ、待っている人はいない。

　バス停にバスが来る、乗り込んだバスを尾行し、降車のタイミングを待ってる。

　６分ほど走り人気のない、路線の材木市場の前で降りた女は、自宅へなのかわからないが、進み始める。

　頃合いと見計らった、男は女の数１０ｍ先に車を止めた。女は、気が付くと足を一度止めたが、また歩きはじめる。

　男はすれ違い様に、ナイフを見せ、女の腹の付近に当てる。持っていたもの書類バッグを落とすと、女は声を上げることなく、男の指示を受け入れた。

「静かにしてろ、、、何人殺しても、、、大差はない。いいな、、、。」

　バス停の先の車に誘導し、後部座席に押し込み、ナイフは首元に当てた。監禁用のインシュロックで手を前に縛る。

　女は従順に殺されることを望まないと、小声で男に言った。

　男は、落ち着いた印象の女にナイフを当てたまま、車のハンズフリーフォンに呼びかけ、仲間に発信した。

　おおよその住所を告げ、何分で合流できるか尋ねた。およそ２０分かからないと答えると、男は承諾した。

　女の身体を引き寄せ、首筋のナイフはそのままだ。

　２０分の間は、大きな行動を抑制している。男は女の品定めのように、顔を近づけている。

　腕で引き寄せ、そのまま、服の上から胸をまさぐる。女は軽く拒否するが、蹴り上げるなどの暴れはしない。面食らった男は、女に声かけた。

「怖くねぇのか？」

　女は顔を振り、言った。

「こ、こわいです、、、でも、殺されないなら、、、、。」

「殺されないなら？」

「、、、。」

　女は、黙ったままだった。

　男が女の言葉の意味を理解する。男は、服装を乱さぬよう、女の体を再びまさぐる。少し震える女は抵抗の意思がないことを伝えようと、動きを微細にしかしていない。

　フレアのスカートの下は、生脚で、男は太ももをさすり、数秒もなく女の股布へ手を挿した。

「、、、ん？」

　女は、男の視線を理解した。自分からは何も言わない。男が指先の違和感を声にした。

「穿いてねぇ、、、、なんで？」

「、、、。」

　都合がいいと男は感じるものだが、抵抗し犯される女への違和感しかわかない。

　指先が割れ目に触れると、襞は簡単に押し広げられ、フコイダンのようなぬめりを指の腹に感じた。

「え、、、なんだ、、、。」

「、、、。」

　犯される女の雰囲気は消えていき、女は抵抗のての時も見せていない。男が女の顔を見ると、潤み恥だけを隠すような目をしている。

　ハンズフリーの音が鳴り、通話中になると、相棒が付いたことを告げる。運転席に相棒の男が座る。後ろを振り向くと、女は火照った顔をして、すべてを受け入れた目をしていた。

「兄貴、、、、まじで、狩った女っすか、、、これ。」

「買ったって、、、、売専じゃねぇ。」

「いや、狩りですよ、、、ハンティング。」

「あぁ、そうだ、、、、でも驚いたは、、、、。」

「何が？」

「後で言う、、、、清村の、、、工場に行け、フッ化部屋。」

「ＯＫ、、、、最後は？」

「、、、風呂にはつけねぇ、、、、若頭の指示だ。」

「テレパシーですか？務所からの？」

「ちげぇよ、、、。いいから出せ。」

　バッグミラーでもう一度確認した運転席の男は、音楽を消し、後方を確認し、ナビにも頼らず移動し始める。

　男は、女の股間に指をいれ、濡れた膣道を確認した。顔をそむけ、何度も息を大きく吸い、あらがうことなく、喘ぐこともこらえている。

　かぎ状に指をいれ、粒粒の粘膜を指の腹で探り、押し付けるように指を動かしたその時だった。

「あっ、、、、だ、、、、だめっ。」

　ジョジョっと男が指先に液体を感じる。後部座席で少し女が腰を浮かした。恥ずかしそうに顔を赤らめると、男の声に反応した。

「犯され、、、、願望とか？」

「、、、。」

　女は、インシュロックのこわばりのまま手で顔を隠す。

「兄貴、、、もう着きましたよ。」

「おう、、、、運ぶぞ。」

　男は、再びナイフを首筋に突きつけ、女を羽交い絞めにし、後部座席から連れ出した。子分の男が鍵を開け、鉄骨工場の中に入る。照明をつけずヘルメットをかぶりその頭の照明だけで進んでいく。事務所扉の横を開け、地下に降りる鉄蓋をあける。兄貴と呼ぶ男が女を連れると内からのカギを閉めた。

「ようこそ、、、フッ化部屋へ。」

　電気をつけると、内側に張られた防音のグラスウールが部屋の防音効果を想像させた。音での反応は外では感じないだろう。

　バス停で拾ったバッグを子分が兄貴に渡す。首に突きつけたナイフは切っ先は当たらないでいる。子分は腰掛けたベッドに押飛ばされた女を横たわらせた。

　身体をまさぐりながら、抵抗の弱い女をからかう。

　そして、兄貴分と同じように、フレアのスカートの奥に指を入れると、同じ反応をした。指先のぬめりを確認した子分は、兄貴に言った。

「この女、、、、エチエチですよ、、、もう、、、。やって、、、えぇっすか？」

「まぁまて、、、、報告してからだ、、、。」

　男が、制しても、子分は女の体から離れず、指先だけで、女を高めていた。スマホの発信が通話中に変わると

「長野さん、、、、、清村の工場に入れました、、、この後は？」

「身分証ですか、ちょっと、、、おまちください、、、、妹ですか？」

　男が身分証明書をみつける。免許でなく、保険証だった。

「保険証ですね、、、、えぇ、、、っと、、、、加山、、、佳乃、、、年は２９ですね。住所は、あの女の住所ではありません。」

「兄貴、、、、もういいっすか？女、準備ＯＫなんすけど。」

　子分はベッドに座らせＭ字に開かせた女の股間を拡げていた。指先で襞を拡げると襞の色と違うピンク色の粘膜が口を開けていた。

　女は過度な抵抗をせず、顔だけを覆っていた。

「職業も、、、建設会社の従業員のようです。家族構成は尋問し、あの女の関係性も、、、、尋問で。」

「答えが出たら、、、、沈めますか？フッ化風呂に。」

「顔ですか？体ですか？、、、、いけますよ、、、、特に体は。」

　兄貴分の男はＭ字開脚の方にスマホを向ける。子分に顔を見せるよう言うと手のひらをどけさせた。スマホの画面をテレビ通話にし、女の顔を晒し、最後は、襞の開いた膣道を晒した。

「実は、、、、さらった時からノーパンで、、、、。」

「わかりました、、、、答えは２時間もかかりません。、、、迎は？明日の05：00ですか、、、あと、、、７時間、、、十分です。３８０９さんですか？」

「え、、、副所長自ら？わかりました、、、抵抗してたら、、、フッ化風呂に入れる、、、入れない。」

「はい、、、了解です。では、お待ち申し上げます。」

　スマホを閉じると、女の所持品を風呂場に投げ入れる。缶に入った薬剤を取り出すと入れた所持品に流しかけていく。

　シュー――と音をたて、簡単に消えていった。

　子分に指示し、それを見せつけた。

「加山佳乃、、、ってんだねぇ、、、これ見れば、分かるよね？」

「こ、、、殺さないでって、、、、いいました、、、、。」

「あんたしだいだよ、、、、気持ちいいことしてさ、、、俺たちの聞くことに答えれば、、、そこまでして、、、殺すことはない。」

「な、、なんでも、、、聞きます、、、、から、、、殺さないで。」

　子分が、押し倒し、兄貴から預かったナイフで器用にブラウスを破り捨てる。パステルブルーのブラも簡単に胸元で引きちぎると、赤い色の突起が二つ見せる。

　恐怖におびえる乳房の鳥肌と相まって、格段に突起していた。

　子分が胸元を指で転がし、ナイフを兄貴分に拾われる。次のナイフの行先はフレアスカートのベルト部分だった。ざくっと切れ目をつけ、裾からもスルスルと裁断していった。

　あっという間に、丸裸になると、着信が鳴る。男が、破り捨てられた佳乃の上下の服を風呂に投げ入れると、残存した薬品がそれを消化していく。

　スマホを取り、通話にすると、画面に出ていたのは、杉山だった。

「若頭、、、お久しぶりです、、、。」

「狩った女、、、桧山のヤサから出てきたらしいな、、、、妹か？」

「いえ、これから、、、、苗字が違います。」

「ほう、、、オンラインで、見せてくれ、、、、犯される姿をよ、、、長野さんに許可もらっている、、、３０分だけだ。」

「わかりました、、、。」

「滝、お前が犯せ、、、良太だったか、、、あいつに映させろ。」

「へぇ。良太、、、、スマホで撮れ、、、頭の命令だ。」

「え、、、あ、まじですか？」

　スマホを受け取ると、滝と呼ばれた男が佳乃をマットレスベッドに押し倒す。インシュロックはそのままで真っ裸の体に吸い付いていく。良太は、佳乃の手首をつかみ、インシュロックを切断し、手首へ別の拘束具を宛がった。手首に残る、拘束具の後を目にした良太は、兄貴分の滝に伝えた。

「こいつ、Ｍ嬢、、、っすかね、、、、パンティ穿いてねぇし、、、、ま○こ、、、ぐしょぐしょだし。手首、、、拘束痕残っているし。」

「うるせぇ、、、実況はいらねぇよ。」

　マットレスベッドの端に固定した手首。拡げられた脇を滝が舌を這わせる。佳乃は、大きな声を上げず目を閉じたままだ。

　脚も閉じ、生えそろっている繁茂がＹ字の股間の上に見えている。

　滝がようやく一つ目の質問を掛ける。

「加山、、、佳乃ってんだな、、、あの部屋の女とどんな関係だ？」

「、、、、。」

　目を開け質問に黙っていると、良太を呼んだ。風呂に溶け残る衣服に再び薬品を掛ける。そして、事務机の中から、黒猫の子猫をつまみ上げた。

　首根っこをつかまれた子猫は、微動だにせず、覆いかぶさられている佳乃の方向を向いて風呂の上に持ち上げられる。

　佳乃は、良太の良心などないと感じ、質問に答えた。

「あ、あずさ、、、さんは、、、、Ｓなんです、、、パ、パートナーです。」

「Ｍレズ娘ってこと？」

　良太が言う。

「、、、はい、、、だから、、、。」

「ノーパンで帰らされた？」

「はい、、、、」

「金もらってか？」

「違います、、、。」

「お前の望みか？」

「、、、。」

　佳乃は首を縦にした。

「お前、家族は、、、、。」

「旦那は、、、、死にました。」

「子供は？」

「預けています、、、母に。」

「あの女が帰ってきて、時間なく、お前が出てきたが、これから、いい事する時間じゃないのか？」

「、、、。」

　良太が、猫の首元の手を振った。

「あずささんが、、お仕事の時は、、、、家で拘束されたまま、、、。」

「拘束されて？」

「玄関で、、、、鍵を掛けずに、裸で放置されています。」

「？、、、誰か来たら？」

「、、、そういうのが、、、。」

「尋問が、尋問になりそうにねぇ、じゃ次だ。」

　滝が、佳乃の体から離れ、良太は猫を解放し事務机の中に逃げ込んでいく。滝が服を脱ぎ去り、トランクスを取り去った。良太に映されながら、佳乃の乳房を強く揉み、歪みを少し見せた顔だが、どこかに快楽へ替えるスイッチを埋め込まれてるように、叫ぶこともしない。脚は、もじもじとし、開くでもなく、閉じるでもなく半開きになると、良太が足首をつかみ、根元をスマホで写し取る。

　膣肉は涎をこぼし、陰唇の周りの刈り取られている陰毛の毛穴まで接写すると、ちょろちょろと零れる膣液を指先で掬い取る。

「兄貴、犯されてるって、、、言えんですね、、、この女。」

「まぁ、、いい、、、変わった趣向も若頭は喜ばれる。」

「じゃ、まずは一服いただくか。」

　滝は、鼻に白い粉を吸い取り、佳乃の腹に少しこぼしたものも、吸い込んだ。滲んだ陰茎の先汁にもそれを摺り付けると、そのまま佳乃の半開きの足を持ち上げ、前戯なく、挿入した。

「ぁぁはぁぁぁあっぁあっぁ」

　滑りこんだ陰茎の太さを感じ、先端にドリルが届くと、切っ先に塗られた白い化合物は、佳乃のピンク色の粘膜に吸収されていき、化合を始めている。


　スマホで実況するため映している良太は、電波の先にいる憧れの若頭の自慰姿を想像することもない。
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2020年9月27日掲載
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