鞭を執れ
はちみつ太郎 作
４８

「長野副所長、大山の調書ありがとうございます、、、奴の執行ののち、最後の仏さんを拾いに、、、。」

「最後ねぇ、、骨拾いは、後のほうがいいのかな？」

「いや、始末した後のほうが良いです、、、もう一度、審理をぶり返されても、、、。」

「そうですなぁ、あんなのこの拘置所に置いておくのも煩わしい、、、今は、いい金蔓ですがな。」

「聞こえます、、、どこで聞かれてるかもわかりませんよ。」

「小笹さんも、気を付けなされ、、、警察庁の犬、、、いやぁ、メス猫が、、、探りを入れていたようで。」

「入れていた、、、過去形ですか。」

「えぇ、、、過去形です、、、もうじき、ビットコインに化けて溶けていきますよ。」

「素性は？」

「小笹さん、ご存じのあの気の強そうなネコちゃんですよ、、、、、、泥のように溶けていく、その方がいい。」

　小笹は長野の言葉へ返すことなく、副所長室を後にする。

　小笹が出た後、3分もせぬ間に無線の呼び出しがあった。

　準備ができたとだけ告げる男の声が、イヤホンに響く。

　長野は立ち上がり、所長へ電話した。

「宮野所長、、、執行を開始しますが、、、今日も私と小笹氏が、滞りなく努めますので、、、。」

「あ、、あぁ、、よろしく頼みます、、長野さん。」

「キャリア様の脳裏に、こびりつくような残像は、この私がすべて受け止めます、、、うなぎ屋を予約しておりますので、河野くんとお二人でどうぞ。」

「あ、いやぁ、、、女性事務官と一緒って、、訳には、、、。」

「大丈夫ですよ、、、気にしない気にしない。」

「、、、それでは、、遠慮なく。後はお任せします。」

　返事なく電話を遮断する長野。

「何遠慮してんだよ、、、お前の視線はすべてお見通しなんだよ、、、。30前の独身女を当てがった意味に気が付けよ、キャリアさんよ。」

　外窓のブラインドを覗き込み小笹が車に乗り込んだのを確認した長野は、キーボックスから執行場と書かれたキーを取り出した。

　人差し指でくるくると回転させながら、廊下を抜け、昼の日差しをのなか、解体前の旧執行場のカギを開けた。


　旧執行場の照明はなく、一対の蝋燭が照らされているだけだ。日の光を期待する部屋ではないので、最後の灯は揺らめく火の光だけだった。

　長野がたどり着くと、その場には灯の消えそうな魂の主が二つ。その消え入る魂を吸い取るように一人の男が後ろ手に手錠のスタイルで主宰に目配せをする。

「長野さん、、2000万届きましたか、、。」

「あぁ、確認した、、杉山、残りの資産はいくらある？」

「、、、。」

「搾り取るだけ搾り取ってやるよ、、、なぁ。」

　奥にいる3201へ合図した長野。

「2000万もの入金があったんだ、レクサスぐれぇなら、納車の花束程度で終わりだろう。フロントレディの尺八サービスなんかはあるのか？」

「んなものは、ありませんよ、、、。」

「おめぇ、レクサスで車買えねぇ身分じゃねぇの、、、。」

「、、、、。」

「まぁいい、、、長野自動車販売は、きめ細かなサービスでお客様の満足度を向上させますよ。」

　3201は前手錠の粗末な下着をつけた女を引き連れる。杉山の横へ引き連れると口上を述べさせた。

「わ、わたくし、、、生贄大姉と、、もうします。」

　連れられた女は正座し、杉山の足先で消え入るような声で続けた。

「わたしの、、、主人である、、、、、、ひ、桧山あずさが、、、杉山さまに、、行った非礼の数々、、、。」

「こころからぁぁ、、、おわびぉぉ、、申し上げます、、、私にできることは、、、なんでも、、、しますぅぅ。」

「どうか、、、杉山さまのぉぉ、、、ご慈悲で、、、、フッ素、、、風呂には、、、、フッ素、、、には、、。」

　3201が尻を蹴り上げる。

「最後まではっきり言え、、、これくらいの口上も言えねぇのかよ、マゾ女のくせして、生贄大姉。」

「は、はいぃ、、ごめんなさい、、、あずさ姉さまを、フッ素風呂で溶かさず、、、レズ奴隷姉妹として、、、お勤めをさせてくださいぃぃ。」

　杉山は、四肢の中でフリーな右足を佳乃のあごに喰らわせた。

「、、、くそが、、、集めた金はきだしてでも、、てめえら二人、、、フッ素風呂に沈めてやる。」

　長野が笑いながら答える。

「そりゃぁいい、、、いくらもらえるんだい？」

「もうじき、棺桶に乗って、、、、お前をパクった女警官も納品されるぜ。」

「、、、。」

　杉山は長野の問いに答えなかった。

「まぁいいよ、、、血だらけの口で白いものを吐き出してやんな。死刑執行の紅白まんじゅうってとこか。」

　佳乃は、口の中から折れた前歯を弱弱しく吐き出した。

　杉山を仰ぎ見るようにすると、いら立ちを抑えきれずもう一度肩口に蹴りを食らった。佳乃は、尻もちをつきもう一度姿勢を正し、正座で土下座する。

　蹴りを食らわないディスタンスを取る佳乃に杉山は輪をかけて苛立った。

「娑婆だったら、てめぇの歯全部抜き去って歯茎フェラドールにしてやれんだ、、、おい、、、、。」

「杉山さんがお望みだぞ、、、、歯を立てるんじゃねえぞ、、、ソープの風呂ならぬ、フッ素のお風呂に浮かぶことになっちまうぞ。」

　杉山は自分への口淫奉仕を望んだが口に出せず、長野が代わりに佳乃へ指示した。

　佳乃は、土下座のまま膝を擦りながら、杉山の股間付近へ到着する。再び蹴りが飛ぶのではと怯えながら近づくと、杉山の囚人服をずらし、粗末なブリーフをあらわにする。

「ほぉぉ、、、苛立っているけど、準備万端だなぁ、杉山。」

　ブリーフの先端は、テントを張り佳乃は、おずおずと指先でつまむと杉山が腰を浮かした瞬間、太ももまでずり下げた。

　真珠入りで亀頭付け根にはリングが埋め込まれた陰茎から目を背けることなく、佳乃は亀頭より少し大きめにした口で頬張った。

「さすが、マゾ奴隷だな、生贄大姉の戒名は間違いなかった。躊躇わず咥えるなんて並みの女じゃ無理だなぁ、杉山。」

「、、、。」

「おぉ、そうか、公雌大姉 に顔向けできんか、お前のお気にだからなぁ、、、さ、準備しろ3201。」

　杉山は長野の視線の先に同じく目をやった。3201が、シミのついた汚れたカーテンを開けるとフレームのある床の上に横たわる京極さやかを見つけた。

　さやかは、拉致された時と同じいで立ちで、黒のマキシスカートに白のＴシャツというカジュアルな格好だった。

　一つだけ拉致された時と違う装飾があった。

「死に装束がお似合いだねぇ、公雌大姉、、、いやぁ、死に行く者だ、本名でよぼうか、、、京極さやか、、、。」

　そういうと、3201はさやかの首に麻縄を巻き付け天井から垂れ下がるチェーンに括り付ける。

「い、いやっ、、、。」

　さやかは、巻き付けられた麻縄の隙間に指を入れ苦しさから逃れるようにするが、指の隙間はかろうじてあるが、ほどくまではたどり着かないでいる。

「あわてるな、死に急ぎたいか、、、ボタン一つで、、、早めに浩二だったかな、旦那のもとにいけるけどな。」

「、、、もう、こ、ころして。。。は、はやく、、、、。」

　観念したようにうずくまるさやかへ、長野はたきつける。

「風呂場で仲良くしてくれた、杉山さんが見守っておられるぞ、、、ま、別の女に尺八してもらってる浮気者だがな。」

　さやかは、５ｍ離れた椅子にすわり、下着姿の佳乃に咥えられていた杉山をに目をやった。

　今日は杉山に犯されるとばかり思っていたが、塩梅は違うようだと悟る。

「奥さんよ、、、主役を呼んである、、、存分に今を生きているということを楽しみなさい。」

　手招きをした長野は、扉から出てきた大山をはやし立てた。

「大山よ、三件の未解決事件の自白の褒美だ、、、未亡人だが元人妻を犯しながら刑を執行してやるよ。」

「本望だよ、、、。お、気が利いてる、最初にやった人妻と同じような格好だな、、、旦那が帰ったと勘違いして扉を開けたおっちょこちょいな奴だったなぁ。」

　大山は囚人服の下だけ脱ぎ捨て、後ずさりするさやかにすり寄った。

「副所長よぉ、、、この女、殴ってもいいんだろ、、、どうせ、、、首くくるんだ、、、な。」

「お前の手口通りでいい、、、手口を見たいんだよ、杉山さんはな。」

「お、、、、。」

　佳乃の口淫に気をそがれていた杉山は、生返事だけをすると、大山の格好で2000万の余興が始まることを知った。

　大山はすぐさまさやかに覆いかぶさる。柔道家がする寝技ののようにさやかの体と一体化した。

「い、、やぁぁ、、、、く、、くるしぃぃ、、、は、はなれ、、、、、れてぇぇぇ。」

　120kgの大山の体は、48kgのさやかには耐えられるはずもない。

「うるせぇよ、、、体重で圧死させてから死姦してもいいんだ、、っおぅ。」

　体でさやかの動きを制御し、体力を奪い取るように大山は動きを見せない。

　じわりと動きの鈍くなったさやかに対し、大山はマウントを取り麻縄の付け根を手繰り寄せさやかの頬を張った。

「バシッ。」

　右へ左へ三度平手をくらわすと、さやかの怯えていた眼は完全に性根をなくしてしまう。

「おいおい、、、もうダウンかよ、、、まぁ、淫売と同じようなもんだからなっ、、、旦那の趣味に付き合わされたんだろ。」

「、、、ち、ちがい、、、ますっ。」

「違うわけねぇよ、、、ここに、こうしているんじゃねぇかよ。はっきり言えって、、、お〇んこかき回されてぇってよ。」

　再び3発の往復ビンタがさやかの頬を張り、鼻血が垂れ、大山の興奮度合いが増していた。

　目に涙を浮かべたさやかに、体から出てきた液体をすべて吸い取るように大山の舌が這う。

「いい、塩加減だ、、、感動の涙じゃなぇな、、、鼻血も悪くない。」

　目玉まで舐め上げれら、鼻の穴にもその舌先が潜り込み、顔を振っても逃げるすべがない。

　さやかの髪を鷲掴み、いうことを聞かせるように頭を振らせると、投げ捨てるように頭を振り払うと大山の指の間にはさやかの髪の毛の束が残る。

「病んでんな、毛根が弱ってる、十円はげになっちまった。ま、拘置所暮らしならともかく、、、俺みたいなやつらの相手じゃそうなるよな。」

　言い終わると、弱弱しく泣くさやかに唾を吐きかける大山。

　精神的に追いやられたさやかは、力なく大山の全体重を跳ね返す気力も失った。

　動きの弱った瞬間を読み取った大山は、右足膝でさやかの首を押さえつけ、左手はマキシスカートを手繰りあげ、紫のショーツを撫で上げる。

「好きものの色かぁ、、、透けてねぇけど、、、パイパンか？旦那の趣味か？あ、もう死んでたっけ？、、そうか、あそこの新しい旦那の趣味ね。」

　杉山の方を見た大山は、ヤクザの若頭の眼光に怯えることなく、再び茶化した。

「さすがヤクザ屋さん、、、玉取るのも手下にやらせ、自分の好いた女を犯させるのも死刑囚にやらせ、、、射精も手を使わず、口奴隷のねぇちゃんを使うんだ。」

「てめぇ、、このやろう、、、舐めた口きいてんじゃねぇ、、、ぶち殺すぞっ。」

「えぇ、、、もうすぐあの世に行きますよ、、、ご心配なく、、、国家権力の名のもとにね、、、。」

　長野が大山に嫌味を言った。

「その国家権力のまずい飯食わせてもらって、あげく、女まで喰らってよくいうな。」

　大山が長野に顔もむけず、聞く耳もなく紫のショーツの中に指をねじ込むとさやかの太ももは大山の動きを遮りたく、力強く締めていた。

　指先が、強引に濡れ始めていない小陰唇を割ると、眉に力を入れたさやかは、小さな声で抵抗する。

「い、いやっ、、、、も、、、もう、、、こ、ろして、、、。」

　耳に入るが、声に出して応答しない大山。態度に出たのは、首元に乗せかけた右足へ体重を載せていく。さやかの顔は赤らみ息の苦しさで、大きく口を開けた。

　すかさず指を抜き去り、紫のショーツをまくり取ると、丸めたショーツをさやかの口にねじ込んだ。3201に転がされた50㎜幅の布テープで髪の毛が絡むのを恐れず、

　二重三重とぐるぐるにまいた。これで、さやかの意思は声に乗らず、目と首だけで表現するしかなくなった。

　テープは後ろ手にしてある両手首にも素早く巻かれ、動きは意思も動きも制御されていた。

「早業だろ、、、。」

　杉山に語り掛ける。

「こうしておいてよ、、、旦那の帰りを待つんだよ、、、お〇んこと、、、アナル、、、いじり倒してよ、、、旦那が帰ってきたら、同じようにぐるぐる巻きさ。」

「旦那の前で、じわじわま〇汁でてきたところを、、、ぶっ刺して、、、フィニッシュ。」

　さやかの腹の上に乗ったまま、杉山に見えるようにⅤ字に足を開かせる。一度こじ開けられている大陰唇は割れ、赤身の肉壁が杉山にも見えた。

　大山は、さやかの太もも裏を天井に向かせ強引に割れ広がった陰唇へ指を突き刺した。

「むぐぅぅいっぅ、、、。」

　三本の指はいつの間にか四本差し込み、親指だけが行き場をアナルの入り口をまさぐっている。

「普通だな、、、死刑を喰らうんで、、、最後は、意外と普通のレベルじゃねぇか、、、2000万出してるんだ、、、もっと、本性出せよ。」

　杉山は、大山をあおる。同じような言葉を長野も参戦していた。

「くそ、、、ヤクザが、、、、商売女しか抱いたことねぇんだろ、、、、見知らぬ女の家行って、犯すこともできねぇ癖しやがって、、いきがんなっ。」

　顔を赤らめた大山は、傍らに転がる布テープを杉山に投げつけた。当たることなく行き場を失った布テープは長野の足元に転がる。

　鼻息の荒くなった大山は、あおりに負け、半勃起の陰茎をさやかのアナルに当てこする。ゆるみのないさやかのアナルにねじ込むが、硬直のない先端は的が外れ続ける。

「く、、くそぉぉ、、、。」

　マキシスカートをまくり、Ｔシャツも破り割くと、ノーブラであらわになったさやかの乳首をかみ切るがごとく、歯を立てた。

　さやかの絶叫は、布テープとショーツにかき消されるが、それでも佳乃が口奉仕を止めてしまうぐらいの声だった。

　?みきるところまではしなかったが、さやかの乳首は血が滲み、乳輪の周りはうっ血した歯形がくっきりと浮かび上がる。

　大山は、悔しさを表現するようにさやかの乳房の周りに無数の歯形を残していく、さやかの絶叫に誘われたのか旧執行室へある電波が届いた。

「ピコン」

「おぉ、、、届いたか、、、杉山、、、あと3000万用意した方がいいな。」

　長野は、泣き叫ぶさやかを無視するように杉山に金銭の算段を要求していく。3201に目配せすると、扉の外へと向かわせる。

　杉山は、何が届いたか理解ができた。

「おい、上手く歯は立ててねぇが、、、、数日したら、風呂に沈めて、骨まで溶かしてやる、、、あの女と一緒によ。」

　佳乃は、本物の脅しをかける杉山の眼を見てしまうと、見えるはずのない陰唇の濡れを隠すように太ももをきつく閉じていく。
【前頁】/【次頁】
あなたのひと言が作者の励みとなり、新たな作品が生まれます。ご感想宜しくお願いします。
はちみつ太郎さんの作品群→はちみつ太郎さんの他作品
2023年9月12日掲載
Copyright (c) 2012-2023 はちみつ太郎 All rights reserved.
▲