鞭を執れ
はちみつ太郎 作
５４

　移動は３時間近くかかり、到着は14時を回っている。

　県道上にあった最後の民家はダム湖を利用した発電所付近で、そこから８ｋｍ以上は川沿いを上り続けていた。

　神流川ダム管理所と書かれた看板の先には、土砂崩壊により通行止めの標識があり県道６６号線は先に人のいないことを記していた。

　ダム湖の周りには駐車車両もなく、ひっそりとし鳥の声だけがこだましていた。

　小春は、賢を手伝いながらテントの準備を終えると、簡易チェアーに腰かけ、少し息をついた。

「釣り人いないねぇ。」

「ですね、、、なんか、すこし静かすぎて。」

「だよね、、二人きりってのも、、、電波が届かないのも、、、いいよね。」

「え、電波ないんですか？」

「ほら、、、小春ちゃんのキャリアは？」

「あ、だめです、、、どうしよ。」

「旦那さんとの連絡？」

「うん、、、えぇ、、困ったなぁ。」

「電池切れてたっていいわけ通じる？」

「通じない、、、かなぁ。」

　賢が小春のスマホを手に取ると、電源を強制的にオフにした。

「壊れてた、、、で、いいじゃない。」

「えぇぇ、、、、あっ。」

　賢が小春の耳元で囁き、耳たぶを甘噛みし、首筋に舌を這わす。

「汗の味が、、、お〇んこのお汁と違うんだね、、、好きな味。」

「あぁん、、、恥ずかしいですぅぅ。」

「じゃ、もっと恥ずかしいお汁舐めてあげようかな、、今晩は、、夜通し。」

「、、、うぅぅぅっ。」

　Tシャツの上からブラの形をなぞるように手を這わしていくと、カバーされている先端を微振動で擦っている。

　導き始めた賢の思うように小春の意識はリンクする。

　簡易椅子では動きにくく攻めにくいのか、小春の手を取り立ち上げると、テントの方を向き何も言わず移動する。

「まだ、明るいからぁ、、。」

　大丈夫ともいわず無言のままテントのマットに小春を横たえる賢。緑色のテントは日の光を透過させていた。

「賢さんっ、、、あ、、、もぉぉ。まだ、、、明るいですよぉ。」

「晩御飯いらないな今日は、、、小春ちゃんが今晩のおかずだよ。」

　横たわった小春の横に添い寝し、小春のこんもりと盛り上がったTシャツのふくらみを触り、テントの中の温もりで汗が増え始めた首筋にキスをしていく。

「いやぁ、、、くさいでしょぉぉ。」

「ぜんぜんっ、、、全部吸い取ってあげるよ。」

　首筋に玉の汗を見つけると、チュウと音をたて小春の汗を吸い上げる。うっ血した首筋のキスマークは蚊に刺されたのとは全く違う横長の形だ。

　耳の裏を舐め、ピアスごと耳たぶを口に含み、歯形をつける。

「あん、、、い、たいよぉぉ。」

「ごめん、だって晩御飯だっていったでしょ、、、だから、おいしそうで、、、、。」

「食べれません、、、耳は、、、。」

「じゃぁ、どこだったら食べていいの？」

「、、、もぉ、、、。」

「食べあいっこしたい、、、シーズンだよ、、、マツタケ、、、、クリもそろそろだね。」

　恥ずかしそうに頬膨らませた小春は、自らショートパンツに指を入れ腰を浮かし脱ぎ去った。

「レギンス、、、食い込んでるね。、、、割れ目ちゃんに。」

「あ、もぉぉ、、、。」

「今度、レギンスだけで山登りさせたいな、、下からみんなに見られながら、、、。」

　食い込みを手で隠すが、賢は小春の手を押しのけ筋に指を一回這わせた後すぐさまレギンスをはぎ取った。

　くるくるとショーツも同じく巻き取られると、裏返しになってしまうショーツの裏地をあわてて取り上げる。

　小春がそれを取り返そうとするが、賢は、鼻にあてがい小春の汗と期待汁を吸いこみ、そして下で舐め上げた。

「いやぁ、、、恥ずかしいです。」

「すぐに直で舐めんるんだから気にしないでよ、、、おれね、小春ちゃんの匂い、大好きなんだよぉ。」

　仰向けの小春は、はぎ取られたレギンスと股間の繁茂ではなく、上から覗き込まれる自分の赤ら顔を隠す。

　賢は、レギンスとショーツを分離し、テントの外のロープにぶら下げた。

「え、、、賢さん、、ちょっと。」

「だって、、、沁みてるよ、、、、乾かさないと。」

「えぇぇ、、、。」

「いやしないよ、、、下着ドロなんて。あ、このショーツも、、、没収ね。あとでプレゼント渡すから。」

　賢はテントのファスナーを閉めると、短パンとTシャツを脱ぎ去り、小春の横で仁王立ちした。

　茎は反りあがり、亀頭からの滲み汁も見えていた。

「恥ずかしいね、、、我慢できねぇ汁が、、、ねぇ小春ちゃん、、、６９は上？下？」

「上がいいです、、、。」

　小春は仰向けから座りなおすと、賢の顔を上目で見てから、促されるように陰茎に手を添え一、二回しごいて脈動を確かめた。

「おしっこ臭いけどごめんね。」

「お互い様ですよ、、。」

　小春は一度亀頭を舐めたあと手を離すと、賢が横たわる間にTシャツとブラを取り去った。

　二人とも靴下だけの格好に笑いあいながら、生殖器を顔に近づけるよう体を交らせる。

　賢の頭はテントのファスナー側に向いていて、ニジマスの身のような赤さの小春の膣肉は、そちらを向き晒している。同時に刺身のつまのような菊門も添えられてだ。

　小春は一度賢の方を向いて、確かめるようにする。目で合図する賢はいつも通りでと言わんばかりに目を閉じ頷く。合図に促され滲むカウパー液をもう一度尿道口から吸い取り、亀頭裏を舐めた。

　賢の脳髄に刺激が伝達されている間、小春への刺激はまったくなく、我慢するように小春の太ももに指が食い込んでいるだけだ。

　亀頭への舌這わせが少し早くなるタイミングで、ようやく小春の口内の粘液の纏わりに慣れが戻り、隠れ気味になった陰唇への刺激を開始する。

　後頭部を床につけたまま、両の中指に唾液を絡ませ、赤身の肉を隠す小ぶりな陰唇を広げた。指に割られた膣肉に指をゆっくり差し込み、淫汁の糸を引きながら抵抗する膣口を大きく広げた。

　小春の舌の動きは少し止まり、賢の方をけん制するように向いた。目は少し怒ったようにみせるが、すぐさま亀頭の周りを丁寧に舐め上げることで、賢の動きを黙認する。

　右の中指で、膣口の円を描くように何度も時計回りで広げてると、白濁し始めた淫汁が糸ではなく、フコダインの様に指に纏わりついている。

　左の中指は、右指のサポートとして膣口が閉じないようにしている。下の方向に押し広げるように指をねじ込むと、小春のGスポット付近を捕らえ、粒粒の膣肉部分を圧迫する。

　亀頭から一度、口を離した小春は、首を上に反らせ、堪えるように手で口を押えるが喘ぎが漏れた。

「ここだよね、、、Gスポ、、、小春ちゃんの粒粒だよ。」

「あっ、、、あぁぁ、、、、、、、あぁぁぁ、、、はぁ、はぁぁんっ。」

　口を押えながら何度か頷いて賢にそこがウィークポイントであることを知らせる。頷いた後、手で陰茎を保持しながら賢の太ももに顔をうずめ、抵抗するように甘く股をかじる。

「おっ、、、もっと、、噛んでいいよ、、、うん、、、そ、そう。」

　いたずら顔で三か所歯形をつけると、賢の方を向き小春が笑う。

「け、賢さん、、さっきの感じで、、、、、指で、、ぐりぐりって、、、。」

「ここだよなぁ、、、。」

　かき回していた右中指が回転を止め、Gスポットを捕らえ薬指も参戦し、土手裏に押し付けていく。小春は声をこらえ、何度もそこだと頷きながら小刻みに女体を震わせている。

　小さな喘ぎがテントの外に漏れ始めたころ、干されたショーツのクロッチが乾く間もなく所在不明になっていることも知らずに。
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2023年10月14日掲載
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