鞭を執れ
はちみつ太郎 作
５５

　Gスポットの責めが続き、咥えることができずに右手だけで陰茎の張りを保持していた小春。

　指先を沈めこんだり、指を抜き取ると陰唇の周りと膣前庭の赤身を舌で舐め上げる。

　ランダムに繰り返される６９の体勢が２０分ほど続き、少し疲労感の出たところ小春が賢に負けを認めるように言った。

「け、、賢さん、、、はぁぁ、、、はぁぁ、、、もう、、、、ねっ。」

「まだ、16時だよ、、、、晩御飯かい、僕はじゅくじゅくの筋子をいただいたよ、、小春ちゃんは何を食べるの？」

「そ、、、ソーセージ。」

「マツタケじゃないんだね、、、ソーセージ、、、、あ、そうか、ゴム付きってこと？」

「うん、、、。あたりまえ、、、です。」

「持ってきてない、、、よ。」

「持ってきました、、、よ。」

　小春は合わせるように言った。テントの中にある持参のトートバックに目線を預けた小春。

　仰向けのまま視線の先にある小春のトートバッグに手を出した賢は、黒いビニールに入れてあるボックスを取り出した。

「24回もやる気だね、、、。」

「そういう意味じゃ、、、。」

「旦那さんとの使いさしでも良いのにぃ、、、わざわざ新品で、しかも俺用サイズで買ってくれたんだぁ。」

　ビニールを解き、箱から束になったゴムを取り出すと、一個切り取り小春に差し出した。

　仰向けのままの賢の茎は、反りかえり小春が袋を破ると、亀頭にあてがった。先端を先ほどまでと同じく唇で輪をつくり、ゴムを押し下げ右手と左手でずり下げ装着を完了する。

　小春は、ゴムを施した肉棒に唾液を垂らすように何度も咥えている。賢は小春のお〇んこの具合を報告した。

「大丈夫、、、すぐなじむよ、、、、どうがいい、、小春。」

　賢が呼び捨てにするときは、交わりが始まる時だけだった。命令口調になったあとの賢の性嗜好を知り始めた小春には怯えがあった。

　ただ、女の芯の部分では、それを欲していることもわかっていた。怯えの部分が抜けきれず、小春は口ごもってしまった。

「、、、黙ってたら、、、どうなる？こっちがいいってのは知ってるぞ。」

　賢は、お〇んこの赤肉を解すのをやめ、緊張ですぼんだアナルに爪の先だけ食い込ませた。

「お、お尻は、、、だめ、、、、いいますぅ、、、バックで、、してください。」

「違うでしょ、、、ワンちゃんみたいに、、、だろ。」

「えぇ、、、うん、、、ワンちゃんみたいに、、、後ろからがいいです。」

「よく言えたよ、、、、ペロ。」

「ペロ、、って、なに？。」

「ペロペロが上手だろ、、、だから、小春じゃなくて、、、ペロちゃん。ワンちゃんスタイルエッチの時はペロだね。」

「いやーだ、、、、小春がいい。」

「わかったよ、小春、、、四つん這いで、、、指でお〇んこ、、、くぱぁって、、拡げて。」

　賢は、小春の足の間から抜け出し、四つん這いのお尻を撫でさする。小春の指を誘導し足の間から差し出すと二本の指で陰唇を外側に広げさせた。

　尻を撫でながら、ゴム付きの肉棒をさすると、くぱっと開いているトラウトな肉身にグイっと押し込んだ。

　少しのけぞる小春は、賢の切っ先に合わせるように腰を上げ下げする。毎日交わるわけではないのに、夫婦のように息の合う挿入に賢は誇らしげに小春の尻をはたく。

「ゴムつけてても、、、ヌメヌメがわかるよ、、、小春。」

「ふぅぅぅぅ、、、、賢さん、もうすこし、、、、なじむまで、待って。」

「あぁ、、、はめはめの頃合いは、小春が決めて、、、フィットしたら、、、なんていうの？」

「うん、、、、突いてください？」

「違うね、、、、この前のフレーズ、、、あれだよ。」

「えー、、もぉ、、、、、け、計くん、、、ごめん、我慢できないよぉ。」

　頃合いにのフレーズを試させた賢は、小春の合図ではない練習合図にフライングでヌメヌメの膣道をゲットした。

　ストロークはゆっくりだが、尻肉の脇をつかみ、出し入れし始めると上から見ているだけでも肉棒が泡立っているがわかった。

「ま、まだ、、、あはぁぁぁ、、、は、、はやぃぃぃぃ、、、、あ、あ、、、、あぁぁん。」

「何言ってんの、、もう泡だらけだろ。」

　賢は腰を押し付けるだけで、ストロークピストンは始めていない。小春の子宮口の付近に先端が絡んでいるのは感覚でわかった。なじむまで、時間をかけ小春をコントロールしていく。

「あぁ、、、賢さん、、、奥をすごく、、、押してない？」

「いやぁ、、、奥って？」

「もぉ、、、お、、お〇んこの奥？でいい？。」

「生物学的に言って、、なんてところ？」

「、、、赤ちゃんのいるところ。」

「だから？」

「んーーー、子宮、、、の入り口。」

「違う、小春のを付けて。」

「小春の、、、赤ちゃんの入り口、、あ、、、じゃない、、、子宮の、、、いり、、ぐ、、あぁぁんんっ。」

　小春が最後まで発する前に賢は一度だけ奥をノックした。

「コリコリがわかるんだけど、、、俺がついてるんじゃないよ、、、小春が発情してるの、、、だから子宮の入り口が精子を求めておりてるの。」

「は、、発情ってぇぇ、、、、動物みたいでいやだぁ。」

「動物だよ、、俺も、小春も、、、ま、旦那さんは、、、獣ではないのかな、、、、愛する番いを別の牡に供するのだもん、自然界にはいないだろ。」

「、、、。」

「さ、準備が、、、整ったよ、、、小春、、、どうすんの？」

「う、、ん、、、賢さん、、、小春の子宮の入り口、、を突いてください、、、計くん、、、ごめんねぇぇぇ、、、あぁぁぁぁぁあっぁぁぁぁぁぁっん。」

　小春は突き上げをくらうと、まもなく、首を右へ左へと振り、いやいやという素振りであらがっている。

　賢のストロークは、動物の本能というよりは、柔らかい動きで小春のポルチオ付近を揺さぶるようにするだけだった。

　犬や豚のような激しい小刻みな腰振りでなく、かき混ぜるといった方が正しい腰使いである。

　小春の糸引き汁が垂れ始めるのを賢が感じると、膝立ちから蹲踞の足で半立スタイルでゆっくりとピストンしていた。

　腰を浮かし、テントのファスナー側に小春の体を引き寄せるようにドッキングを維持したまま動いたとき、小春には聞こえないサイレントに加工されたスマホのシャッター音が鳴っていた。

　トラウト色している小春の肉身から白糸が垂れさがり、テントシートに一つ目のシミを印したこともファインダー越しの眼は逃さないでいた。
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2023年10月20日掲載
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