鞭を執れ
はちみつ太郎 作
５８


「あ、レギンス落としてる。」

「一人で取りに行ける？」

「、、むりっ。」

　テントの中のランタンを消すとすぐに賢の胴回りに腕を絡ませる。漆黒の闇に眼が慣れるまではかなり時間が必要だった。

　賢が小春の髪を撫でさすり、耳たぶを舐め愛撫している。

「暗闇がこんなに興奮するって、、思わなかっただろ。」

「怖いけど、、、なんか、わかる、、、、あんっ、、、。」

「寝ちゃったら、ヤバいかもね。」

「くま？とか、、。」

「肝試しの学生とか、、やんちゃな奴とか。」

「くまちゃんより、、、やんちゃな男の子たちが、やばいかも。」

「やんちゃな奴に、してもらう？あぁあ、、小春のお〇んこもやばい。ぬるぬるだぞっ。」

「お、おしっこ、、かも。」

「びびりしょん？」

「ちがうし、、、あっ、、、気持ちいいんだもんっ、、、あんっぁぁぁぁあん。」

「じゃ、うれしょんだな。」

「うぅ、、、あぃぃぃ、、、かもぉぉぉ、、、うん、、、そこ、、、うん、ぐりぐりがいぃぃぃ。」

　賢は二回戦目で心得たように、小春の下腹部をげんこつで押し当てるように刺激する。

　小春がのけ反り開脚したところ、もう一つの手先で陰核包皮を剝きあげた。

「あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、ぁぁぁあぁぁぁ、、、、く、くりは、、、だめ、、ああぁぁぁぁ、、いやっ。」

　表情はわからないがげん骨を当てている方の手首をつかみ静止を促す。

「いいんだよね、子宮もクリも、、、そのまま、往っていいよ、小春。」

「あん、、、いぃぃ、、、いっちゃう、、、あん、、だめ、、だめ、、あぁぁぁぁ、、んっ。」

　賢の子宮を押す方の手に抱き着き絡まるようにして、外からの子宮への波動を止めた。賢の顔色はわからないが、おそらく笑みを浮かべているのはわかる。

「子宮が押されて動いてるでしょ、、、ね、、、これ。」

　再びげんこつでぐりぐりと押し付け転がすように子宮を外から圧迫すると、我慢しきれず小春は鳴き声を上げた。

「うぅぅぅ、、、い、、いぅくぅぅぅぅ、、、あ、また、、、いっちゃうぅからぁぁ、、、いやぁぁぁぁぁあ。」

　制止の利かない体はがくがくと震えるように小刻みに動く、その動きと同じく賢のこぶしが小春の臍下陰毛の生え際付近を抑え込んだ。

「あぁぁぁぁぁぁ、、、、、こ、、こわれちゃうぅぅぅぅ、、、あ、、あかちゃんのぉぉぉぉおぉ、、、、あぁぁ、、こわれちゃうぅぅぅ。」

「壊してほしくないよな、、、俺の赤ちゃん孕んでくれるまで、、、揺さぶってやるよ、小春。」

「ぃぃぃ、、、、あぁぁ、、だ、だめぇぇ、けんさんのは、、、、だめぇぇ、、、け、けいさんのぉ、なんだからぁぁぁぁあ、、だめぇぇ。」

「じゃぁ、止めない、、、揺さぶって、、、狂い往きしてっ、、、予約でもいいからさ、、、言ってよ、小春。」

「あぁ、、、予約もだめぇぇ、、、、。」

「じゃこのままだっ、、、。」

　下腹部に圧をかけのの字を書きながら残りの指先でクリトリスも圧迫する。圧迫から右へ左へと逃げ惑うようなクリトリスが摩擦と興奮で充血していく。

　言葉の逃げ場を作るようにして小春は賢に小休止を求めた。

「あぁ、、、んっ、、けんさんはぁぁ、、、キャンセル待ちですぅ。あぁぁぁぁぁ、、、。」

「いいねぇ、、、キャンセル待ち、、、小春の子宮、キャンセル待ちかぁあぁ。」

「あぁ、、、、あぁぁはぁぁ、、、はぁぁ、いぃぃぃくっ、、いっちゃぅぅぅ。」

　押し付けていたこぶしを緩め掌を広げると、添い寝するように小春のそばに横たわる。

　再び乳房から下腹部臍のあたりに手を這わし、へその穴に人差し指をねじ込んで、息の整いをまって賢は話しかけた。

「一番目じゃなくてもいい、、、ここに残したいなぁ。」

「もぉ、、。」

「でもさ、究極の寝取られだよ、、、それも。」

「そうだけどぉ。」

「な、、、。」

　同意を求める声を発した賢は、孕んでもいない小春の下腹部を撫でさする。

「キャンセルのない、、、、キャンセル待ちです。」

「しかたないね、、、でもさぁ、、、これだけ暗いと、、、ゴムしてるのわからんよね。」

「もぉ、、信用はしてますよ、、、。」

　小春の頭の上にある箱に手さぐりでたどり着くと、ゴムの袋を小春に渡した。

「自分でつければ保険だよね、、、小春、口でつけてよ。」

「うん、、、。」

　手探りで賢の陰茎をしごきながら、ゴムの先端をあてがう。口でゴムを伸ばしながら、挿入前の湿り気の唾液をねばねばと纏わせた。

　賢は小春の足首をつかむと、150度程度にまで広げ、一度割れ目に沿うように舌を這わせ、それを合図に三回戦が始まった。



「お、、夜は、レギンス落ちとるよ、、、だらしねぇ、女だなぁ。」

「まぁ、そうじゃねぇと、テントで昼間っから、エッチしねぇよ。」

「だなぁ。」

　止めてあるハイエースの周りをこそこそと歩いて巡回している二人の男は、ライトもつけず中の様子をうかがった。

「いねぇ、、、カーセックスじゃねぇな、、、テントの中か。」

「、、、いい匂いするわぁ、レギンスのお股のところ、、、汗の匂いプラスおめ汁の匂い。」

「レギンス代だせよ、、、3000円。」

「おぉ、、いいよ、、、かわいいんだろなぁ、、、ばばあだったら許さんよ。」

「バックで突かれてるお〇んこしか、見てねぇけど、、、20代前半は保証するよ。」

「おぉ、顔より、お〇んこ、、、見たのかよぉ、、、それも入れられてるところ。」

「あぁ、、、エロエロな、お〇んこがよ、ち〇ぽ咥えこんでたんだからよ。顔なんかどうでもよくなってたわ。」

「そらそうだな、、、ダムの巡回パトもたまには役得がねぇと。」

　22時が過ぎ、公務員の自主的なパトロールが始められた。テントの近くまで近寄った二人は、ダム管理者の業務もこなしている。

「どうだ、、やってる？」

「声はしねぇな、、、。」

　テントまで10m程度に近寄ると完全に音は消せないが、忍び足で閉じられたファスナーの前に立った。

　リーダー格のキャンパーショーツハンターは、立ち止まり聞き耳を立てる。

　１分ほど聞き耳を立てた後、県の役人である権限を使い、ファスナーに手をかけた。

「こんばんはー、県企業局です、、、こんばんはー。」

　ライトを照らし、テントの中を見回すとエアマットとトートバッグ、スポーツドリンクに使い終わりのコンドームが4個放置されていた。

「居ねえよ、友さん。」

「ダムに身投げとか、、、やめてよ。」

「身投げする奴が、お〇こしないよ。」

　相棒の方が照らされたテントの中に靴を脱いで入った。コンドームの残骸を指さして言った。

「5個目の袋が開いてるのに、使用済みは4個ある。」

「ってことは。」

「青姦中。」

「夜だぜ、黒姦だべ。」

　あたりをサーチライトのような明かりで照らす。山の方、湖の中、ダムの堰堤付近。

「堰堤の先は、行き止まりだろ、行先なんかあるか？」

「連れ去りとか？」

「だれがよ。」

「昔、あったよな、アベック強姦とか。」

「まさか、駐在呼ぶかい？」

「んーー、そうだなぁ、、、俺らのせいにされても困るしな。」

「携帯つながったっけ？」

「俺のキャリアは繋がるよ、企業局の分だからカバーしてるキャリアだし。」

　レギンスをポケットに押し込んだ男は、相棒に指示した。

「もしもし、私、神流川ダムの管理をしております、県企業局の伊藤と申します。」

　友さんと呼ばれた男は、再度ライトをダム湖へ向ける。水面の動きに可笑しなものはない。

　伊藤は、ここに来た経緯と、現状について警察指令に伝達している。

　３分ほどで状況を伝え終えた伊藤は、友野がテント内に戻ったのをけん制した。

「友さん、あんまり触らん方がいいよ、鑑識とか来たら厄介だよ。」

「お、そうだな、駐在だけじゃないの？」

「巡回のパトが下谷川にいるんだって、10分もあったら上がるとよ。」

「なぁ、パンツどろ、しに来たってばれねぇか？」

「あぁ、大丈夫だろ、、レギンスだけは戻しとくか。」

「だな、、でも触っちまったよ。」

「警察来たら、落ちてたやつを置いたっていえばいい。」

　もう一度、名残惜しそうに匂いを嗅いで、テント付近の椅子に置いた。

　10分するかしないかで、パトライトが湖岸の反対側に見えると、サーチライトを照らすように合図し、パトカーを誘導した。

　ここまで上がってきた経緯を何度か想定問答し、通報した伊藤が、たどり着いたパトカーに近づいていく。
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2023年11月4日掲載
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