なごり雪 『新・ＳＭ小説書庫２』二次元世界の調教師 作
１３．愛情を確かめる本格貞操帯（３７９２字） 「お早う。あらまあ、まだヤッテルの？」 「お早うございます。美里が、離してくれなくて」 「恥ずかしいわ。そんな事言わないで」 「じゃあ、やめるか？ 「イヤッ！」 「仲が良くて、羨ましいわ」 　休日でも田中家は、いつも通り朝が早い。朝食の支度を済ませた真理おばさんが、７時に俺達を起こしに来たのだが、徹夜セックスは何とまだ継続中だった。我ながら無茶な事をやる、と言いたいところだが、犯人は美里である。バイブオナニーで１０回も気をやった後、俺のチンポが勃起を回復してるのを確かめた美里は、俺の上で馬乗りになって腰を動かしたが、射精で男のテンションが下るのを学習したのか、スローペースのストロークを続け、休憩も入れて俺をサポート。体位も上になったり、下になったり、バックから犯されたり、座ったまま繋がったりと、多彩なセックスをじっくり楽しむようになっていた。 　こんな献身的に協力してくれる恋人に、俺ももちろん、スローだが息の長いセックスで応える。何度か訪れた射精の危機も切り抜けて、おばさんがやって来た時には、オーソドックスに正常位で繋がっていた。美里は俺の首に手を回し、時々キスもせがみながら、がっちりホールド。あんなにヤッタのに、ちっとも変らず女性器は、ギュッとチンポを締め上げて快楽を貪っていた。 「おっ。まさか本当に徹夜したのか」 「美里ちゃんが、離してくれないんだって」 　正志さんも様子を覗きにやって来て、正に若気の至りな俺達に苦笑していた。しかし、ジロジロ眺められても、美里のテンションは一向に下がらず、俺のチンポをへし折る勢いで、粘膜が締め付けて来る。 「やるじゃねえか、浩平。男の鑑だな」 「やっぱり、あの薬が、良く効いたみたいです」 　枕元に置いてあった、怪しげな軟膏。とてつもなく効き目のある媚薬だったに違いない。何しろ、処女と童貞が、一晩中ヤリ狂ってしまったのだから。美里も、シタクて我慢出来なくなった、と告白している。ところが、それを聞いたおばさんと正志さんは、顔を見合わせ、プッと吹き出していた。 「オイ、あれは媚薬なんかじゃねえよ」 「オロナインなんだけど。あの部屋、ムカデなんかが出るから、虫刺されにと思って置いてたの」 「で、でも、魔法の薬とか、言ってませんでした？」 「冗談だよ。まさか真に受けるとは思わなかったな」 「浩平君。君素直だから、騙されないようにしなきゃ。そんな凄い媚薬が存在するのは、団鬼六さんの小説だけよ」 「まあ、それだけ、お嬢ちゃんのカラダがエッチなんだろうよ」 「こんな子いないわよ、浩平君。大事にしなきゃ」 　ネタバレして、美里はさぞや参っているだろう。だが、彼女のマ○コは、万力のような強烈な締め付けを止めようとはしない。この人達の言う通り、美里は類まれなエッチなカラダなのかも知れない。俺の恋人は、素晴らしい感受性を持つ女性。こんなお宝、絶対に離すものか。 「朝ごはん、どうする？」 「すみません、後で行きます」 「気が済むまで、とことんヤッてなよ」 　半ば呆れた2人が、ピシャリとふすまを閉めて去っていく。 「オロナインだってよ」 「嘘でしょ」 「お前ホントに初めてなのか？」 「疑うなんて酷いわ。浩平が上手なんだよ」 　助けて貰わなきゃ、始める事すら出来なかった。こんな男が、とても上手とは思えないが。 「カラダの相性がいいのかな」 「きっと、そうだよ。浩平のオチンチンが入ってると、私すっごく幸せ」 「俺もだ」 「浩平！　大好きだよ」 　美里はそう言うと、キスをせがみ、熱烈に唇を合わせる。同時に、激しい腰使いを解禁して、絶頂を求めたが。 「ちょっと待ってくれ」 「私イキタイんだけど」 「そう言えば、ローターを切ってたな」 　射精しないよう、美里の動きを抑えようと、心地良い振動をセーブしてたのである。美里は、クリと尻穴を責めれば、イチコロの筈だ。 「お前、ど変態なんだよな」 「うん！　美里は、オシリノアナが、大好きな、ど変態だよ。クリちゃんも、乳首も、オマ○コも、だーいすき」 　感じる部分を言わせる、淫語プレイをやってたのだ。改めて口にさせると、聞いてる 方が、恥ずかしくなってしまう。キュートなポニーテールで、本物のお嬢様である恋人に、朝っぱらから何を言わせてるんだ。しかも、もっと困った事に、その言葉が嘘じゃない事を、俺は知ってしまった。 「コイツが欲しいか、美里」 「うんっ！」 　さっきまでセックスしてたチンポを引き抜くと、湯気が上がるような肉塊を、俺は美里の顔に突き付けた。すると美里は自然に口を開け、しっかり口に含んでいく。 ーーうおっ！　声が出そうだぜ。いきなり上達しやがって、エライぞ、美里 　昨夜、おばさんに言われて、コンドームを着けてくれたのを皮切りに、美里は何度もしゃぶってくれた。嫌がる女性に無理矢理やらせたわけじゃない。美里は俺のために、愛情を込めて、初めての慣れぬ行為に挑戦してくれたのだ。やはり慣れぬと辛いのだろう。頑張って奥深くくわえたのはいいが、喉奥を突かれて、ゲホゲホえづいたりもした。「ゴメンね」と謝る美里の口を唇で塞ぎ、こんなかわいい女、俺が必ず幸せにしてやる！　等と分不相応な誓いを新たにしたものだ。 　だが、徹夜マラソンセックスで、ヘタクソだった美里は、ビックリするくらい、フェラチオがうまくなっていた。優しくそっと含まれただけで、俺はその心地良さに身震いし、自然と手を伸ばし、ヨシヨシとポニーテールを撫でてやっていた。褒められて、ニッコリ笑顔で返した美里は、一体どこでで覚えたのか、恐るべきテクニックを発揮した。舌をチンポに這わせると、丁寧に舐め、亀頭を唇に含んでチューっと吸引しつつ、チュパチュパとストローク。 ――待ってくれ！　これは気持ち良過ぎるぞ 　マズイ、と思った時には、もう手遅れだった。俺は美里の頭を両手で抱えたまま、ブシャッと精液を発射。美里の喉奥目掛けて、粘液をぶちまけていた。すると、美里は嫌がるどころか、嬉しそうにフェラテクを発揮。亀頭と胴体の継ぎ目のミゾまで、舌を這わせて舐めとると、集めた精液を喉を鳴らしゴクリと飲み込んだ。 「気持ち良かった？」 「ああ。お前は最高の女だ」 「浩平、チンチン凄いんだね、美里も、イカせてくれる？」 　マラソンセックスのゴールインを目前にして、常識的に考えれば致命的な誤爆であった。だが、美里が優しく後始末してくれたおかげで、俺のチンポは奇跡的に勃起を保っており、「凄い」と美里を感激させていたのだ。 「当たり前だろ。壊れるんじゃねえぞ！」 　局所のローターまで全開で振動させると、俺は美里を押し倒して、突撃した。挿入を開始すると、美里の膣肉が嬉しそうにネットリ絡み付き、ギュウギュウ締め上げて来る。美里は「アーッ！」と歓喜の声を張り上げ、俺も何やら吠えていた。クリトリスやアナルに貼られたローターの振動が、チンポに伝わり、反則級の強烈な快感に襲われる。美里は数回抜き差ししただけで、猛烈なアクメに襲われ、絶叫して告げる。それでも、勃起の治まらない俺は、間髪を入れずに腰を打ち付け、美里をイカせ続けたのであった。 「アラ、お２人一緒に、仲良くお目覚めかしら」 「早く着替えて、飯食いに来い。腹空いてるだろ？」 　その後目が覚めたのは、何と夕食時であった。そそくさと食事をすませ、名残は惜しいが、美里を寮に返さねばならない。そしてお土産だと言って、正志さんが、黒い革製のT字ベルトみたいな物を持って来た。 「貞操帯だよ。知ってるだろ？　お嬢ちゃんにはかせてやりな」 「私が使ってたの。お古だけど、美里ちゃん、気に入ってくれたら、いいんだけど」 　 　SMが趣味の俺にはすぐピンと来た。股間に嵌めて、性行為を不可能とするグッズである。美里は不可解な顔をしていた。 「あのう、これを私が？」 「お嬢ちゃんは、知らないか？　セックスもオナニーも出来ねえから、男への愛情を確かめるわけだな」 「日本じゃ手に入らないから、アメリカから取り寄せたのよ。とっても丈夫なの」 「浩平に会う時だけ、鍵を外してもらうといい」 「穴が付いてるから、排泄も出来るの。でも、自慰防止板が入ってて、指で触ったり出来ないのよ。浩平君に会うのを楽しみに、我慢出来るかしら？　美里ちゃん」 「……はい」 「じゃ、浩平君、お部屋ではかせてあげて、鍵も掛けるのよ」 　こうして俺は、美里と一緒に部屋に行き、脱がせてから、ガッチリと貞操帯をはかせる。そして鍵をガチャリと掛けると、異様な興奮を覚えた。 ーーこれで、美里はもう何も出来ない。俺だけのものに、なったんだ。 「美里。変な事に巻き込んじまって、ごめんな。嫌なら、止めてもいいんだぜ」 「ううん、嬉しいの。私のカラダ、浩平のものだから」 　貞操帯などと言う、アブノーマルなグッズまで受け入れてくれる美里に感激した俺は、彼女を抱き寄せ、唇を奪う。そして丸切り変態だな、と思いつつ、猛烈に勃起したチンポを取り出して、美里に見せた。 「最後に無理言ってもいいかな。出させてくれ」 「はい…...ご主人、サマ」 「何だって！？」 　驚愕する俺を後目に、美里は勃起チンポを口に頬張り、絶妙なテクで射精させると、ゴックンと飲み下した。こうして、俺と美里は、ＳＭパートナーとして、週末だけの同棲をスタートしたのだった。
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新・ＳＭ小説書庫２
2025年4月13日掲載
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