| 教え子の母 ＹＯＫＯ 作 |
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| ４． ある朝、弘樹はドキドキしていた。 真理子と再会できるからだ。 あの美しい女性にまた会えると思うとドキドキが止まらない。 長い時間談笑できると思うと興奮が収まらなかった。 それに弘樹は考えた作戦もあった。 その作戦によって真理子の気を引くことができると思うとニヤニヤが止まらない。 見送る妻の顔には目を向けず出発する。 授業中も弘樹は真理子のことを考えていた。 「早く真理子さんに会いたい」と思った。 午前授業が終わり、家庭訪問を迎えた。 家庭訪問は3日間だが今日が最終日。 2日間ブサイクなおばさんばかりの保護者の相手をするのは苦痛でうんざりだった。 しかし今日は違う。 絶世の美女である真理子と会える。 そう思って頑張ってこの2日間ブサイクなおばさんたちの相手をしてきた。 苦痛は続くがあと少しの辛抱だと思った。 弘樹は青山優人の家の前に立った。 まだ青山優人の家に来る時間ではない。 しかし早く彼女の顔が見たいと我慢できずインターフォンを鳴らした。 ドアを開けたのは青山真理子だった。 真理子はやはり美しかった。 今まで相手をしてきたブサイクなおばさん保護者と違い化粧をしていない。 それでも真理子の方が何億倍も美しい。 真理子は少し驚いた様子だ。 まだ訪問時間前なので当然かも知れない。 弘樹は「すみません。鈴木さんの家がわからなくて・・・。優人くんの家がわかったので先に来てしまいました。もしよろしかったら場所を教えていただけないでしょうか？」と言った。 真理子は「鈴木さんの家は隣のマンションの302号室ですよ」と丁寧に笑顔で教えてくれた。 弘樹は「ありがとうございます。ではまた後ほど伺います」と言った。 真理子を見てやはり美しいと思った。 そして鈴木家に向かった。 鈴木家の母親を見て弘樹はガッカリする。 デブスで不美人な醜女だったからだ。 なんでこうも真理子と違うのかと弘樹は思った。 さっさと終わらせて真理子のもとに向かった。 鈴木の母親がブサイクで不美人な醜女だった分、真理子がより美しく感じる。 またも弘樹は魅了され取り乱しそうになる。 声も可愛くタイプだった。 明るく人当たりも良いところも好感が持てた。 手作りのパウンドケーキを出してくれたが美味しかった。 絶世の美人な上に料理上手と弘樹はますます感心する。 真理子との時間はあっという間に過ぎた。 そして弘樹はわざとペンを落とし、最後の訪問先に向かうふりをした。 数分後、弘樹は真理子のもとに戻ってきた。 真理子はまたも少し驚いている。 「すみません。次の松田さんの家がわからなくて・・・」と言う。 真理子は「松田さんの家、少しわかりにくいんですよね。説明するのもあれなのでご案内いたします」と笑顔で答えた。 弘樹の作戦は成功した。 真理子と並んで歩く。 また一つ夢が叶った。 弘樹は美男美女のお似合いカップルが並んで歩いていると思った。 道行く人に夫婦と思われたいと思った。 「こちらです」と真理子は言うと去っていった。 弘樹は真理子との別れを名残惜しんだ。 その直後背後から「ふぇぎしゅー！ふぇぐしゅー！ふぇぶしゅー！」と豪快なくしゃみが聞こえた。 声が真理子だったがまさか真理子そんな豪快なくしゃみをするはずないと思い振り返らなかった。 松田家の母親は一番のブサイクで不美人な醜女だった。 先日の授業参観で青山優人の母と弘樹が決めつけた女性だ。 弘樹のテンションはガタ落ちだ。 化粧も濃い。 美しい真理子と比べてはなんでこうも違うんだと弘樹は思った。 松田家を去ると弘樹は再び真理子のもとに向かった。 真理子は度々の弘樹の訪問に驚いている。 「すみません。ペンを落としませんでしたか？」と話す。 真理子とともにペンを探した。 初めての共同作業と真理子との弘樹は興奮する。 「ありました」と見つけたふりをするとお礼を言って学校に戻った。 職員室に戻ると同僚の中鉢和子が「ふぇーぶっしょん」と豪快にくしゃみをしていた。 中鉢和子は愛嬌のないデブで不美人な醜女で児童にも厳しく口も強めだった。 品もあって美しい真理子と比べてなんでこうも違うんだと思った。 その日も弘樹は真理子のことを考えていた。 妄想はますます膨らんだ。 そして変わらず夢の中で抱きしめ自慰をした。 |
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| 2017年2月3日掲載 |
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