レビレート はちみつ太郎 作
１１ 　応輔は、小百合の横に腰掛けた。ぶらついた肉茎は隠すことなく露出したままだが、血流のめぐりには少し時間が必要なようだ。小百合は帰り支度を意識していたのか、デニムのベルトだけを緩めたままの格好だった。 　再び押し倒せば、小百合はそのデニムもショーツも脱ぎさるだろうと応輔は確信しているが、その衝動は制御が効いている。衝動に制御が追いつかないのは小百合のほうだった。帰らなくてもよい理由が出来、それを圭輔に伝え、承諾は得ていた。ベッドに腰掛けた二人は、どこを触るでもなく、手を絡めあわせ、数秒の間に再び舌までも絡み合ってしまう。肩口を押えたのは、応輔で小百合は舌を絡ませたまま再びベッドに背を沈めていた。 　二度目の交わりを決意したのか、小百合は自らデニムのボタンを外し、両足を天井に向け、尻をむき出した。ショーツはそのままで、滲んだシミに応輔が気づいたかどうか気にしてしまう。中から滲み出るのは収まっているが、陰唇周りのグチュグチュした感じは今の小百合には不快ではなく、待ち人を待つ心境と同じだった。 　デニムはベッドの下に落ち、下半身を露出している応輔は仰向けの小百合に覆いかぶさった。舌を絡ませるではなく小百合の首元に吸い付き、舌を這わす。何度か首元を吸い上げられると気がつかない程度のうっ血が肌にうかんでいた。応輔の手はブラ下のワイヤーを押し上げている。外れるとこまでいかないが、押し上げられたワイヤーは小百合の乳をひしゃげさせ、胸元には人工的な谷間が浮き上がる。 　布地の隙間ができ、突起の部分はＴシャツの生地に擦れている。尖りを見つけれていない応輔は、その部分に興味を示さずブラを押し上げた左手は下腹部に下がり、再びアイボリーショーツのワンポイントの黒リボンを通り過ぎる。ショーツの上から小百合の陰唇部分に指を這わすと、ショーツの湿潤に指を止めてしまう。応輔は、小百合に問いただすような目を向けた。目が合った小百合はすぐに応輔から目をそらすと、応輔の首元にお返しのように吸い付きうっ血させていた。 　小百合の恥ずかしがる様は応輔の指先に自信を与えたようにいやらしさを帯びさせている。陰唇に添ってショーツ越しに何度も行き来させていくと、先ほどまであげなかった鳴き声を聞かせてくれた。指先に絡みつくように染み出ている淫液の滑りで湿潤を越えている小百合の生殖器。再結合を望むように小百合は少し大きめに喘ぎ始めていた。 「あぁぁ、あぁぁ。あんっっっっ。」 　リズミカルに声をあげてしまい、応輔の首元を抱きしめる。喘ぐ声は消えることなく応輔の胸元で響き続けている。応輔は小百合の現状を指先を介して小百合に告げた。 「小百合さんって、、、、濡れやすい？」 「、、、。」 　小百合は頷くだけで声で答えることはなかった。応輔は少し戸惑い小百合に詫びる。 「ご、ごめん。傷ついたよね？」 「ううん、でも恥ずかしいから、言わないで。」 「わかった。いわない。、、、指、入れてもいい？」 「うん、、、。」 　小百合は応輔の顔を見ないまま首元で頷いた。指先は躊躇なくショーツのゴムを押し広げ、手の甲の辺りに黒のリボンを纏い指先をジュクジュクの陰唇に触れた。小百合は応輔の体に密着する。目を閉じ指先の進入をまぶたの奥で感じ取る。どこまで入りどんな動きをするのか。小百合は膣壁に加わる圧力を受け止める。抱き合うように体を交わらせると応輔の指先も少し不自由なく活動的だ。小百合は片方の足を応輔の腰に巻きつけ、開脚するようにし指先での刺激に期待した。かき回すようにしない応輔の指の動きに小百合は甘美な声に願望と応輔への従属を誓う。 「あぃぃ、いぃぃ、お、応くんっ。あっあっ、うんうんっ、、、そこっがいぃぃぃ、、。かきまわされるのぉぉぉが、ぃぃぃ。」 「小百合さんの、中って、すごく温かいよ。」 「あぁぁぁぁぃぃぃ、、、、あんっっ。」 　小百合は応輔の首にしがみつく。喘ぎを堪えるが、指の廻しに制御しきれなくなった二回目の交わりを喘ぎに任せて切望した。応輔はその切望を耳にするが、一つだけ気にかかることを払拭しておきたい。 「小百合さん、大丈夫な日なの？ゴムとかないし、さっきも、気になっちゃって、、、。」 　その問いに明確ではないが、答えを示した。小百合の口からはマスメディアに属する者の言うべきことではない嘘を伝えてしまう。安全日、生理終わり、応輔の稚拙な女性体験でも最初の言葉は理解できている。子が出来なければ良いという小百合の判断にもう一つ疑念がよぎる。圭輔との関係だった。兄の存在を消してまで義弟の自分と交わることの疑念。それは、聞けなかった。欲望と今目の前にある小百合の女体を前にしての設問には踏み込めない。 　応輔の自問の答えは、先送り、だった。ショーツに縛られ緩慢な動きしか出来ない指先を抜き、ぬめぬめの指でショーツのゴムの周りの黒い刺繍つまみ、ずるりと下げ始める。小百合のアシストで腰を浮かし、尻を捲り上げると太股、膝にかかる頃には、小百合が自分で足首からショーツを取り去った。 　暗がりながら仰向けの小百合の下腹部には肌の白さに浮き出た繁茂が浮かんでいる。小百合は手で隠すが、応輔はその手をどかすと抵抗なく繁茂をなでられていく。縮れの少ないストレートな毛質は、応輔の手のひらで感じている。付け根には、陰唇周りの汁気を帯びているためか、毛は寝てしまい、割れ目の始まりを見せ付けていた。応輔は繁茂、下腹部、臍下を摩りながら小百合に尋ねる。小百合は、応輔の顔をみて言いたげなことが理解できた。 　小百合は閉じていた腿を緩め少し角度を広げていく。応輔は曲げられた膝に両手をやり、小百合の押しひろげをサポートする。無理に拡げない応輔に安堵する小百合。シャワーを浴びていないことを告げると、応輔は気にしないという。気にするほうは小百合だった。小百合は足を広げたが、シャワーを浴びることを望むと応輔はしかたなしに小百合の陰唇を覗き込むことを暫しあきらめた。 　応輔はその代わりの代替案で、一緒にバスルームに行くことを望む。小百合はしかたなしに承諾した。応輔はＴシャツを脱ぎ去り、小百合のシャツにも手を掛けた。同色のブラが顔を出す。乳首は隠れているが、遊びの多いカップから今にも覗きそうだった。 　反対を向くことなくベッドに腰を掛けたままホックを外すと応輔の視線を遮るようにバストトップを右腕で隠してしまう。応輔はその姿が愛おしかった。これからシャワーを浴びると宣言していれば目の中に必ず飛び込ませることはわかり切っている。そ小百合の恥じらいを心に飲み込んだ。 　たたまれず、ベッドの下に置き去りにした二人の下着やシャツはこの後の時間の流れを妨げないというアピールにも見える。 　家の主応輔は先に風呂場に足を入れる。小百合は全裸のままその後に続いている。明るさが段違いな風呂場とリビングの差。シャワーのコックを廻し湯を出し始めた応輔はぶら下げた肉茎をもてあますようにポジションを整えている。小百合は、明るさの中に足を入れる。暗がりの中で見ていた二人の半裸と違い、体の隅々の隆起にまで光が当たってしまう。小百合はバストトップと繁茂を手で隠しながら応輔の近くに寄り添った。向かい合う形ではなく、応輔の後ろに回ると、シャワーの湯を確かめるように手を応輔の前に差し出した。 　応輔の背筋には小百合の乳が触れる。一番の先端も感じれた。小百合は押し付けるように抱きかかえると、応輔の尖りは反応を敏とした。剥きあがる様に亀頭を露出させていくと、背中越しに手をまわしていた小百合はその肉棒を握り、応輔に問いかけた。 「気持ち良いかな？」 「あ、うん。すごく、良い、、、です。」 　余の少なくなった勃起陰茎は、小百合に扱かれ、剥きあがりを大きくし亀頭の露出を完全にした。恥垢のない亀頭は先の交わりで落ちたのか、それとも小百合の来訪前に清浄されていたのか気にかかる。シャワーの湯は応輔の下腹部にかかる。来訪前に浴びていると応輔は告げると小百合に場を明け渡すように言う。小百合は、再びバストトップと繁茂を手で隠すが、シャワーヘッドを持つタイミングでどちらかを解放せねばならなかった。小百合は足をきつく閉じバストトップを腕で隠しながらシャワーの湯を肩口から浴びる。振り向いた小百合は応輔を背後に感じながら隠していたバストトップにも湯を浴びせていく。 　乾いていた肌を湯が濡らし、ほんのりと血色を良くしていく。乳房の周りも赤らみ、圧迫して後の残っていたブラのあとも消えていった。応輔は、小百合の背後からボディーソープのボトルを手渡すと、スポンジが自分の分しかないのを口にする。小百合はスポンジを使わずに手のひらに液体を乗せると手のひらをスポンジ代わりにし分泌物の多そうな腋、首筋などを擦っている。応輔の興味は一つ。一番汚れているそこだった。 　覗き込むように背後の応輔は小百合の手の甲を追う。覗き込まれていた小百合は、応輔の期待が感じ取れている。 「恥ずかしいなぁ。、、、、洗いっこ、、、しよっか。」 　応輔は、洗う場所を想像していたことを悟られ恥ずかしくなるが、向き合った小百合は隠すことなく応輔の体に纏わりついた。 「カチカチ、応くんの。」 「だって、こんなの、してたら、カチカチに。」 「なるよね。良いよ。」 　小百合は向かい合い、応輔の陰茎を摩る。睾丸から茎にかけソープのついた手先で摩り続けている。応輔は、さほど身長差のない小百合の胸元をダイレクトに拝んだ。乳首は尖り、吸い付けと言わんばかりに応輔の口先を緩めさせる。応輔は開いた両手を乳房の底にあてがい、指先でトップを転がした。小百合は、眼を閉じ、手の動きを暫し止める。乳首への責めを押しとどめるように体を密着させ、応輔の胸に乳房を押し当てた。右左に小百合の乳首は転がる。押し付けるほうが、水で濡れた皮膚の摩擦を緩和し、転がりを多くしていた。 　小百合は鼻で息を抜くようにする。喘ぎと気づかぬ応輔は密着され余した手を小百合の尻に這わせていた。双尻の割れ目に指先を沿わせると、小ぶりな尻肉を少し割り、背後から生殖の割れ目へと指を向かわせた。小百合の尻などに付着しているソープを纏うと、肉の割れ目の先に内臓の割れ目を捉えることができた。肛門と陰門の間を伝い、人工的なものと本能的に濡れている生殖部を指で確かめる。 「あぁぁ、、、」 「小百合さん、触ってもいい？」 「うん、お、お尻は、だめだよ。」 「したことあるん？」 「ないよぉぉ、、。」 　小百合は、応輔の顔を見つめ生殖器の洗浄をお願いするように目を閉じ舌を絡ませた。シャワーの湯は、閉じられバスルームの音は二人の甘美な絡まりの音だけが響いている。尻に回っていた手は舌のからまりと同時に腰を引くと応輔は前のほうから陰唇に指先を添えた。小百合も応輔の先端を摘むように摩り、引き気味の腰にあわせて指先の動きを続けていた。向き合いのまま陰唇と陰茎を擦りあい、昂ぶる二人の性感はバスルームに木霊する。小百合は、応輔の陰茎に指を添えることすら出来なくくらいに腰をひいてしまい、大きく目を閉じ喘ぐ声を堪えていた。応輔は腰を引いた小百合が遠ざかり陰唇への洗浄が上手くいかないと、小百合の背後に回り、覆いかぶさるように腕を巻き込んだ。 「あぁぁぁ、お、応くんっっ。だ、だめだよぉぉぉぉ。」 　小百合は応輔の手首を掴み、陰唇への擦りを止めさせた。応輔は、行き過ぎたと感じ、手を止め置き場のなくなった手をバスタブに沿え腰をつけた。陰茎は反り繰り返り、鞘を待っているようだった。意識しやすいほうの鞘が応輔の前に現れると、一度シャワーの湯を掛けられ、その鞘が矛を収めていた。 　小百合は、腰を曲げ応輔の先端を咥えていた。くちゅくちゅと音を立てながら先端から陰茎の半分までを口に咥えると往復運動を始めている。応輔は、小百合の口淫に脳髄を削られたような感触を覚える。仰け反るように背を反ると小百合の頭頂部を手で添える。動きを阻害するようではない。小百合はなんどか往復させたあと、膝立ちになり応輔の太股の間に体を入れた。尖ったものを一度離し、睾丸を転がすように舐め上げると、応輔は自分の陰茎の反り具合がわかり、膝立ちの小百合の体勢を考えた。少し前のめりに座ると、陰茎の先は小百合の方を向き、再び鞘に収まった。 「あ、はぁ、、、」 　応輔は我慢するように射精感を堪えている。三回目になる応輔の射精液を止めるように小百合は少しストロークを落とした。尻の肉に力が入るのが見える。眉間にしわを寄せるのが緩む応輔は、小刻みに揺れる髪の毛から下に背骨が浮きでその先に割れる尻肉を目にすると、小百合に声を掛けた。 「さ、小百合さん、、、。」 「うん、、、」 　応輔の発射場所を小百合は理解した。応輔は洗い場に尻を落とす。小百合は反り繰り返る剣先を跨ぎ、自らの鞘を指で割り、剣先を収めていく。宛がった剣先は、二度目の鞘への収まりを完全にする。鞘は柔軟性を見せ、剣先の膨張とすべりを自在に扱っている。上半身を抱き合わせ、応輔は眼前にある小百合の二つの野苺を頬張った。甘酸っぱい味がするはずの野苺は汗と石鹸の味が混ざり旨みはないが、舌で転がす触感には格別なものが合った。首に腕をかけ小百合は落下と上昇を交互にしている。乳房に芽吹いた野苺を咥えられるたびに収縮する子宮の要請か動かしを止めた。 　小百合は野苺を咥えている応輔を抱きしめる。応輔は息苦しくなり、口から離すと、再び小百合は動き始めていた。ギシギシとユニットバスの支えが軋んでいる。応輔は、目を閉じ、絶え間なく襲う射精感を堪えるが、限界はすぐに訪れた。腹の底にあるマグマが飛び出す感覚を押えられることはなかった。体を後ろに反らし、膣肉に陰茎を引っ張らせると二回目の受精のタイミングを迎えさせていた。 　重力で零れ落ちる前に小百合は、応輔を抱き寄せ正常位の形になるようにした。応輔はこのままもう一度するのかと思い、小百合に従い上に覆いかぶさった。調息するように二人は呼吸を同じくしている。抜き去ることなき重なり合ったままの生殖器は、応輔のしらぬ小百合の願いを叶えようと本能のまま最後の一滴まで搾り出そうとしていた。
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2015年10月14日掲載
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