レビレート
はちみつ太郎 作
２２

　ＭＩＲＵＫＯが手招き、小百合は親しげに手を振った。夕方１７時過ぎ、ビルの二階に階段で上がる。ＭＩＲＵＫＯの後を歩き、レンタルスタジオは新しく塗装された壁の臭いが少しきつい。ＭＩＲＵＫＯに紹介された女は、白いシャツを着たエステルームにいそうな女だった。名前はミキとだけ伝えられ小百合は自分の名前を告げる。小百合の存在は、今の今ままで知らなかったと言うミキ。ローカル局の女子アナではしかたがないと小百合はミキの言葉を受け止める。

　ＭＩＲＵＫＯはスタジオを一通り案内するがさして質問をすることも無い。ＭＩＲＵＫＯも同じ意見だといい、大きく笑う。ミキは、小百合の帰宅が遅くなると時間を気にし、小百合の荷物を受け取った。更衣室は完備されているようで、そこに着替えのバスローブや紙ショーツの存在を説明した。簡易ロッカーであることをミキはわび、ＭＩＲＵＫＯもレンタルスタジオの欠点を説く。ミキは、自社の設備のパンフレットを手渡し、バリ風のアジアティストを自慢した。小百合が二人から離れ、貴重品だけを持ちかに更衣室へ移動する。ミキはＭＩＲＵＫＯに目配せすると、テーブルのセッティングにかかる。ＭＩＲＵＫＯは、小百合の到着を待ちわびていた男の元に向かう。更衣室の横にある編集室のような機材の並んだ部屋を訪れると、モニターを凝視する男を茶化す。

「蔵ちゃん、のめり込み過ぎよ。小百合ちゃんのお腹に穴開いちゃう。」

「おぉ、ＭＩＲＵＫＯ。サンキュサンキュ、エステの部屋も、カメラあるの？」

　ＭＩＲＵＫＯはスイッチを触り、モニターを変える。映っているのはミキで誰もいないエステルームで、オイルなどの準備をおこなっていた。カメラには気がついていないようだが、存在は伝わっていた。

「エステの姉さんは？」

「知っているはよ。彼女のお手当も、、、。」

「あぁ、弾むさ。」

「あ、そうそう、録画は出来ないからね、、、、あくまでも、モニターのみ。」

「あ、あぁ、わかってる。あ、お、おおっ。」

「もぉぉ、スケベ。」
　ＭＩＲＵＫＯは、小百合の着替えが始まるがモニターに映し出された下着姿を一目見、感想を伝えた。

「この娘、エッチだよぉぉ。」
　蔵野は、ＭＩＲＵＫＯの小百合への見立てに興味なく、ストリップに釘付けだった。ボタンを外し、白と青のストライプのシャツを脱ぎ去ると母の印のような膨らんだ乳房が覆われた黒のブラに映えている。取り払わず、続いてブラウンのスカートに指をかけホックを外し、膨らんだお腹の前でファスナーを下ろす。黒のマタニティーレギンスの奥には同色のマタニティーショーツを穿いているようで、それが見えた頃には蔵野の膨らみも最大級に達していた。

　足を椅子にのせ、窮屈そうにレギンスを脱ぐと、露なマタニティーショーツは色気も無く腹を臍まで隠していた。腹帯をせずにいる小百合は、マタニティーショーツもずらすと、くるりと背を向け蔵野の見つめるモニターに背を向けている。

「おぉぉ、腹でみえねぇ、毛がもう少し。」

　薄い使い捨ての布のショーツもマタニティー用で、腹まで隠れる少しゆとりのある素材だった。穿いていたショーツと同じように臍まで隠すと、ブラのホックに手を当て、弾くように外し、胸元を下げながら肩からストラップを外す。蔵野は背を向けたままの小百合に体をよじるように念を送るが、伝わらず外したブラを折りたたむ時の横乳の揺れだけしか視認できずにいた。備え付けのベージュのブラを装着し終えると、ようやく蔵野のカメラのほうに体を向けた小百合。薄い使い捨て素材のベージュ色の下着を纏った妊婦は、ルーズなブラの隙間から色素の沈着した乳首を微かに覗かせ、蔵野をカメラに釘付けた。

　谷間を寄せ、着心地を確かめる。ロッカーの脇にある姿見で後ろを向き、お尻に食い込んだショーツをなおし、茶色のバスローブに袖を通す。肌触りの良く新しいバスローブは小百合の体を覆うが、膝頭を隠すことない短めの丈を少し気にし、もう一度鏡のまえでポーズをとった。準備が出来たという感じで少しため息をつき、更衣室のロッカーの鍵を閉め、続きの扉に手をかけ画面から消える。蔵野はスイッチし、モニター画面をミキのいるルームへ変えた。

　恥ずかしそうに小股で歩く小百合。ミキは小百合に近づくと、ボトルの入っているアロマの液体を説明しているようだ。蔵野は焦れていた。音声の無い、画面だけのモニターは会話をし始めると見ている側には時間の流れが長く感じてしまう。鼻に近づけたり香りを嗅いだり、蒸気になったアロマ成分を体に染みこませるようにしている。

　ミキが説明を終えたのか、小百合は少し頷き、ベッドの上に腰を掛ける。バスローブの前の紐は短く括られ簡単に解けた。大きく膨らんだお腹を少し摩り、ミキが覗き込むと、感嘆の声をあげているようだった。ミキはオイルもなくお腹をさすり、小百合に声を掛けていた。

「きれいですねぇ、前に出てるから、男のこかなぁ？」

「うーん、よく言われるけど、聞いていないんですよね。どっちかは。」

「へぇ、でも、準備するのに楽じゃないですか？」

「まぁ、でも、今、どっちでも良い感じのもの多いじゃないですか。」

「確かに、元気であれば、どっちでも良いものね。」

「はい。」
　小百合はミキにバスローブを預けるようにする。腕を抜き、薄い布地のショーツ、ブラのみの姿になるとスリッパを落とし、ミキに促され仰向けに寝転んだ。ミキからは体勢がつらければ横になっても構わないといわれる。小百合は仰向けが少しつらいのでリクライニングの機能を使った。腰のところでベッドが折れ、楽な体勢になると、ミキは施術の開始を宣言した。手に取ったオイルを小百合のお腹周りに摩り、マタニティーのショーツはオイルに濡れ染みが付き、繁茂の隠しをすこし疎かにし始めた。

「透けますね。」

「あ、うん、でも、誰もいないしね。」

「ま、まぁ。でも、恥ずかしいですね。」

「みんな、最初はそういわれる。けど、二回目位からは、無くてもいいって言う人もおられますよ。」

「へぇ、処理とかしてる人ですか？」

「いえ、ま、自然体？」

「自然体？」

「小百合さんは、処理されてます？」

「いえ、自然体です。」

「ふふ、自然体ですか、あとで、どうです？アンダーのカットも。」

「え、え、。」

「モニターですから、無料ですし。」

「あ、そうですね、ツルツル？」

「それでもいいですけど、旦那さん驚くでしょ、きれいに残しますよ。」

「へぇ、じゃ、あとで、。」

「はい。」

　蔵野には聞こえていない刺激的な会話。ミキは蔵野からのお手当てを期待して、舌を舐めた。万札の数が数枚は増えただろうと期待し、オイルを塗りこんでいった。投げ出された足を片方ずつ摩るようにしている。あまり強くせず、触れ合う程度の指使いだった。ふくらはぎやふとももの裏などを摩り、足の付け根にミキの手が触れると小百合は少し緊張し、開き気味になった股を少し閉じる。ミキは小百合に言い聞かせることもなく、力がかかり始めた腿に手を当てゆっくりと弛緩させる。Ｍ字に開脚をさせていき、ある程度開いた状態で、ショーツのラインに迫り指先を添わせていた。声はあがらないが、同性に触られるのも初めてだと小百合は言う。恥ずかしさと戸惑いを伝えるがミキは、小百合のビキニラインの綺麗さを褒めているだけだった。


　少し足を伸ばさせ、膝を伸ばす。開脚を勧め、９０度程度の開脚をする小百合の内腿をミキが摩る。少なくなったオイルだが付け加えることなく伸ばすように摩り続ける。温かく気持ちいいことを小百合は告げる。ミキは、効果が出てきていると伝え、再び指先を股の付け根に近付けた。

　小百合の開脚はすこしルーズになる。受け入れるようにミキの指先はビキニラインを行き来していた。小百合は少し恥ずかしさを感じ、隠されている繁茂を覗く。オイルの染みで繁茂は黒々と透け、オイルとは違う自らの性汁がオイルの成分と混じり始めていることを感じた。声はでないが、膣肉の間に滲んでいる性汁を感じるとミキに知られることを恐れた。ミキの指がショーツのビキニラインをずらし、陰唇のすぐ脇にまで指を潜らせた。小百合ははずかしさを通り越し、目を瞑り、快感に押し流されないよう努めるがミキに早々に露呈し、本心を突かれる。

「小百合さん、旦那さまと、、、エッチしてないでしょぉ。」

「え、、、あ、ま、まぁ、、、。」
　ミキのいうことに間違いは無い。が、応輔との交わりは半月ほど前の年末にあった。彼女の言うしてない期間とは何日ほどのことを言うのか知らないが、あたらずも的は得ている問いだった。

「おっくうですもんね、、、、。でも、、。」

「え、でも？」

「したくって堪らない？そんな感じに見えるんですけど。」

「え、え、でも、この時期って、しないほうがとか、どうなんですかね？他の妊婦さん？」

「ラブラブにされてますよ、ってか、見たわけでもないけど、お客様の話では、されてる方は多いです実際。」

「どれくらいの方が？」

「うーん、半分以上かな。ま、統計でいくと半分しかってこともいえるんですけど。」

「あ、でも、以外でした、結構多いんですね。でも、？」

「何で、わかったか？」

「え、あ、わかったって言うか、そう思うんですか？」
　ミキは、小百合の問いに指先でアクションした。指先は、ショーツの陰裂部分に触れ、小百合の反応で答えを伝える。

「ね、オイル、そんなに使ってないんですよ。で、これぐらい、火照って、濡れて、女ですからわかりますよぉぉ。」

「え、あ、だって、気持ちいいから。」

「ほら、本音が出た、小百合さんってかわいい。」
　ミキは指先をなんども陰裂に這わせ、小百合の性汁を絞り出すように刺激を始める。ビキニラインと陰裂への刺激が始まると小百合の堪えていた喘ぎは、少し音となりミキの耳にも届き始めている。小百合の視線は天を向き、目を薄く開け、ミキの指先の動きを受け入れていた。伸びた足は徐々にミキの促しに合わせ開き９０度開きを少し越えていた。

　ミキの指先は陰裂から陰唇の脇に移り左右の割れ目を摩るように動いている。小百合は少し腰を浮かすようにし、ミキの指を受け入れていた。ビキニラインを越えた指はルーズになったショーツをつまみ、腹まで隠す布地をずり下げられていく。ミキは、バスローブを小百合の腹に被せると小百合はそれに包まるようにしている。ショーツは、太股、ふくらはぎと通り抜けると足先から剥ぎ取られる。自然体の繁茂を少し撫で、オイルをたらす前にミキが小百合に淫らさを伝えた。

「ジュクジュクですよね、小百合さん、優しくしますから、声、でそうだったら、出してもいいですよ。」

　ミキはＢＧＭの有線の音量を大きく上げた。会話も少し聞き取れないくらいにだった。指先が陰裂を簡単に割り、膣前庭を行き来しはじめると小百合は堪え切れない声をタオル越しに漏らしていた。仰け反るようになんども、性感を揺さぶられているのか、首を横にふり耐えるようにタオルを口に噛んだ。ミキは、なんども小百合の顔を見ながら指先で前庭のマッサージを行っている。繁茂の上から追加のオイルを垂らし、潤滑を多くすると、小百合の感度が上がったのか、ヌルヌルの気持ちよさに、ミキに言葉を漏らす。

「あぁ、すごいぃぃ、ですぅ、あぁ、だめぇ、あっ、いぃぃぃぃ、、、、くっぅっ。」
　小刻みに喘ぐ小百合は、ミキの責めに受け流されるように一体化していた。ミキは、指先押し入れることなく膣の入り口のみを刺激していた。たまに小百合に声かけをし、息苦しさはないかなど尋ねてくれていた。小百合は安心して返事をし、ミキの施術に不満はないという顔をしていた。ミキは微笑み、前庭への愛撫を繰り返している。次第に小百合はタオルで堪えることを忘れ、声を漏らしながら仰け反りを大きくし、ミキの指から逃れるようにくねっている。

　小百合の温かい露がミキの指に纏わりつき、オイルに混じりながら前庭の刺激を増していく。前庭にある腺穴からは、圧力に負けた腺液が少し飛び散る。潮を吹いたことすらわからない小百合は、ミキに言われるまで小水を零したと錯覚していた。初めて指で吹かされた潮。小百合は刺激の中で、恥ずかしさを感じ取れていない。ミキは、それについて言及せず、先ほどと同じ施術を繰り返していた。程なくして二度目の潮を零し、先ほどとは少な目の吹くではなく零すが相応の潮だった。ミキに説明されずに続けられ、膣液に混じった腺液はオイルの粘りに負けたように存在を消していた。

　ミキは、タイムアップと感じたのか、オイルを越える淫液が見受けられなくなると、指先を小百合の欲する淫裂から外し、ぬれた指先を自然体な陰毛で拭っている。小百合は、何度かビクと反応し、落ち着く呼吸を繰り返す。息が普通に戻り始めるとミキが、腹のバスローブを取り。お腹周りの摩りを始めていた。小百合は性的な施術はここまでだろうと思う。ミキからトロンとした目力が変わったからだった。下半身はむき出しのまま腹のマッサージを終える。

「小百合さん、お乳、出てます？」

「え、あ、まだ、どうですかね、たぶんまだじゃないかと。」

「張ってる感じは？」

「あ、あります。」

「じゃ、詰まってるのかも。」
　ミキが腹回りにローブを被せ、小百合の布ブラを下乳から剥ぎ取るようにする。黒ずみが沈着し、小さめだった赤い小梅は、応輔の好物である小西瓜の漬物のように色が変化している。ミキは、右の乳首を触り、ころころと転がし、乳頭を刺激している。小百合は、陰裂とは違い、喘ぐことなく問いかけをしていた。

「詰まってるんですか？」

「うん、詰まってると、乳腺が炎症を起して痛くなったりするし、出が悪くなるから、詰まりをなくしたほうがいいですよ。こんな感じで。」

　小百合は乳頭への刺激を受けながら、ミキの手さばきを見ていた。赤黒い乳首をミキがつまみ、乳腺の穴から白く滲むミルクが顔を出して膨らんでいる。こぼれるように滲み、垂れはじめると、数箇所の穴から勢いをつけた母乳が吹き飛んだ。

「でたぁぁ、小百合さん、毎日でもしたほうがいいですよ。」

「わかりましたぁぁ、なんか、母になった感じがぁぁ。」

「まだ早いし、でも、変化ですよねぇ、女体から母体への。」

「ですよねぇ、なんか、実感しましたぁ。」
　ミキは同じように反対側の乳首へもマッサージを続ける。こちらも出が悪く、滲むようにしかでない。

「赤ちゃんには、最初の右のほうがいいかも。」

「出が、違いますよね。」

「うん、吸い付きやすそうだし、こっちのほうが。」
　ミキは、まだ垂れたままの右の乳首を口に含む。垂れ流れる小百合の母乳を吸い付き、小百合を驚かせる。小百合は、突き放すことなくミキの唇を受けている。ミキは指で左乳首からの垂れた母乳を掬うと、小百合の口元に近付ける。小百合はミキの行動を受け止めるように差し出された母乳を指ごと吸った。

「甘い、？」

「わからない、かな？」

　小百合はミキの指から口を離すと、吸いつづけられていた乳首から口を離したミキに唇を奪われた。舌を少しだけ絡め、吸い上げた小百合の母乳を口移しで味見させる。驚くことなく小百合は、ミキの舌を受け止め、数秒で離れ唾液と母乳を飲み込んだ。

「すこし、甘い。」

「でしょ、だから、右が好みになるよ、赤ちゃん。」

　もう一度ミキが指で右乳首をつまみ、乳腺穴から滲む母乳を掬い取り、小百合に含ませた。蔵野は、その画像をモニターで見ながら滲み出た射精液を皮被りの亀頭に滲ませていた。
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2015年11月11日掲載
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