Ｒｅｓｅｔ 　『SM stories on the desk』eConomy 作
No.3 　 「モットイッテェ、ミダラッテ、イッテェ〜。」 「淫らな牝の姿だ。」 「イ、イクゥ〜〜。」 　絶頂を得た理沙が激しい息の中、剛志は新聞に目を戻した。 　理沙がそれに気づき、がっかりする。（今日は抱かないのね・・・。） 「た、剛志さん、理沙、オシッコしたくなりました。ご覧になりますか。」 　理沙は少しの賭けに出た。 　まったく、そういうことに興味がない男は少なくはない。嫌悪感さえ持つタイプさえも、その中では多数になるだろう。 　理沙は、剛志にその「雰囲気」を感じていた。 　しかし、剛志の背中は少しうろたえて見える。 （この人、見てみたいんだ。・・・だったら、ウンコもしろ、なんて言いそう。それは経験がないわ。） 　理沙はいつかの男を思い出したが、賭けには負けなかった事の安堵と次のアラビアンナイトを「描き」続けた。 （ふ〜ん、女の小便か、理沙なら見てみたい。大便だって、しろと言ったらするかな。本当に面白い事になってきた。うちの子会社のアダルトゲームみたいなものか。まぁ、今後のために見ておこう。・・奴隷とか、・・牝飼育、だったか。本当の人間で見ておけば、後々、役に立つだろう。） 　理沙は、剛志が今、仕事のことを考えているなど、当然想像もできない。 「洗面器を持ってきて頂けますか。」 「あぁ。」 　ベッドの上で理沙が、剛志の持ってきた洗面器を跨いだ。 　同時に大量の小水が洗面器に注がれる。 　剛志は理沙の尿道口の動きまでつぶさに観察した。 　全て出し切った理沙が聞く。 「興奮しましたか。」 「全部トイレに流して、もう一度洗面器を持ってきなさい。」 　剛志の目的は明らかだった。 　理沙はベッドの上で大便姿を見られなければいけない。 　その通りを剛志は理沙に言った。 　 「恥ずかしいです。できません。それに汚いですから・・・。」 　一応、理沙は断る。 　剛志はふと我に戻ったように言った。 「そうか、そうだな。恥ずかしい・・・か。」（なるほど、見てみたい。恥ずかしい。・・・売れるな。） 　理沙はようやく剛志の考えていることが性的欲求でないことに気づく。 　 （もう、なんなのよ。） 「悪いが、理沙しろ。良く肛門の動きが見える様にしてな。」 　薄笑いを浮かべながら、剛志が言った。 （SMゲームか。鞭、縄、バイブ、・・・う〜ん、もう思い浮かばないな。ちょっと、理沙に「協力」してもらおう。） 　結局、理沙は、突き出た肛門を開いた姿まで剛志に曝し、小さな大便を洗面器に1つ落とした。 　理沙はシャワーを浴びている。 　剛志は、洗面器を跨ぐ時の理沙の風情、肛門の動き、大便が吐き出される瞬間、そして、再び真っ赤に顔を染めた理沙を2度・3度再現し、3Dで頭に焼き付け様としている。 　 　しばらくした後、看護士がヒロインの子会社で販売されているゲームを、剛志がセットしていた。 　有力政治家が入院患者でその病院の院長とが若く美しい看護士を性奴隷にしていく内容である。 　ゲームとしてはクダラナイ。 　新しく化粧をし、戻ってきた理沙に剛志が言った。 「理沙、これで遊んでみてくれ。」 　転がっているケースには、ヒロインが様々に縛られている姿がある。 （この人、私をどう思っているの。実験材料。それとも、奴隷にでもしようって言うの。） 　理沙の排泄姿を見た男が、その事をもう忘れた様だった。それが理解できない。 　しかし、性的なことは理沙の立場では今は大歓迎とも言える。 　剛志を繋ぎとめる手段はそれしかない。 　 　理沙には、SM的経験が当然ある。 　昔の男に言われた。 「理沙はマゾヒストだよ。それも相当根深い。縛るとか、露出とか、そんなんじゃない。もっと常に現実と隣り合わせのある意味、「虐待」を求めるタイプだね。俺なんか手におえない。」 　 　その時は聞き流したが、今、その言葉が蘇った。 （そうかも。依存願望は強いし、男の前で排泄姿を見せても、一時の羞恥心。・・・この人が、・・・この冷静な人がサディストなら、私は底なしの「虐待」を求めるかもしれない。） 「これをやればよろしいのですね。」 　全身が透けて見える、薄手のガウンのみの理沙が答えた。
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『SM stories on the desk』
2016年4月9日掲載
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