処女有美　蹂躙 露稟 作
優斗の場合 　有美は緊張していた。 　悠斗たちの態度に完全に気持ちが萎縮してしまっていた。 　年上らしく話をするつもりだったが、まったくできなかった。 　３人の友人を紹介された。 　有美の対面左側にいるのが勇次。背丈は悠斗と変わらないくらいだろうか。去年まで柔道をしていたというだけあって、体は大柄だ。見た感じ怖そうに見える。 　正面に座っているのが、清人。メガネをかけインテリ風だ。趣味はビデオや写真を撮ることだそうだ。今もビデオカメラを手に持ち有美に向けている。 　悠斗、勇次、清人、この三人が中３だ。そして一番右にいるのが真二。彼らの後輩で中２である。 　悠斗の話を聞いて、有美を見に来たという。 　３人にいろいろと質問をされた。ほとんどがプロフィール的な質問だった。 　戸惑っていると、ほとんど悠斗が答えていた。 「何歳？」 「・・・・」 「２３だよな」と悠斗。 「どこ住？」 「・・・・」 「岩本だよな」 「仕事何してるの？」 「・・・・」 「ＯＬだよな」 　始終こんな感じだ。 「めちゃ可愛いじゃん」 「真面目そうだよな」 「清純なんじゃねぇ」 　４人が有美の印象を話し出した。 　年下の子たちにそんな風に言われて恥ずかしかった。 　顔が真っ赤になった。 　それをまた「可愛い！」と言われた。 　恥ずかしかった。 　その後、彼らの話は、学校のことやゲームの話に移っていった。 　有美は、話が自分のことから離れてホッとした。 　とりあえず今日は会うだけというつもりでいた有美は、このまま終わってくれれば、と思っていた。 　突然勇次が言った。 「そういえばさぁ、有美の彼氏家ってこの近くなんだろ」 「・・・・」 「すぐそこらしいよ」と悠斗。 「けっこうカッコいいマンションらしいよ」 　すでに浩之のマンションを知っている悠斗が言う。 　なぜ、彼らが浩之のマンションを気にするのか、彼らの考えていることがわからず、有美は戸惑っていた。 「マジか？」と清人 「見てみてえなぁ。おれさぁ一人暮らししてみたいんだよな」と勇次。 「一人で住むのいいよなぁ」と清人。 「見に行こうぜ」と悠斗が言った。 「有美、カギ持ってるんだろ、こいつらに見せてやりなよ」 「へぇ、有美って彼氏の部屋のカギもってるんだ」 「すげぇじゃん」 「行こ行こ、見に行こうぜ」 「彼氏いるんじゃねぇの？」 「いねぇよ。出張で明日まで帰ってこないんだよな、有美」 　有美は、悠斗とのさりげないメールのやりとりの中で、浩之が今日出張でいないことを話していた。 　そんなことを悠斗が覚えているとは思っていなかった。
【優斗の場合6】/【優斗の場合8】
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2017年1月21日掲載
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