調教師集団　七
ＳＭ嬢に堕ちたＩＴコンサルタントの女
『ＳａｄｏのＳＭ小説姦女真紅』鬼蔵（Ｓａｄｏ） 作

　松尾円香をさらに追い詰める事態が発生した。
　依頼者のＳＥがＳＮＳに松尾円香のＡＶの紹介を本名入りで書き込んだ。
　驚愕の事態である。ＡＶなど普段見ない人にまで知れ渡ってしまう。
　ハードＳＭ系無修正ＡＶなど幾ら売れると言ってもサイトにアクセスする人は社会全体では少数である。
　炎上とまでは行かないがＳＮＳで松尾円香に関する連鎖が出来てしまった。
　もう逢う事はない人たちでも松尾円香の心境は穏やかでは居られない。
　無修正ＡＶの内容と前職での松尾円香の評価が強烈に表現されている。
　さらにＵＲＬがリンクされていてサンプルのダウンロード方法まで詳細に解説されている。
　
　ＡＶの撮影一本を挟んで松尾円香に次のお座敷の日が来た。
　蓬莱の間である。
　宴席は七席。コンパニオンは七人。女躰盛りは無いらしい。
　コンパニオンらは松尾円香の座る反対側の下座に七人和服姿できちんと座っている。
　この前のやくざが二人増えて七人入って来る。
　松尾円香には恐ろしい面々である。
「紹介しよう。東丸秀三郎若頭補佐。三田園矢一舎弟頭補佐だ。どちらも蛇には自信が有る」
　稲垣七郎若頭が紹介する。
　東丸秀三郎若頭補佐は花電車を派遣する置屋の経営者である。
　コンパニオンも担当の席に着く。
　和服姿でも裾は割られ二布も分けられ生脚が股間まで丸出しになる。ショーツは着けていない。
　帯紐を解いてしまうコンパニオンも居る。
　ほとんどが女の部分に指を入れて女の奥を責めている。
　東丸秀三郎若頭補佐はある程度コンパニオンを弄って全裸に剥いてしまう。そのまま自分の横の席に座らせて松尾円香を呼ぶ。
　座敷の真ん中に立たせて服を脱がす体制である。
　女将がパソコンを乗せた簡易テーブルを運んでくる。
　パソコンは無線ランでインターネットに繋がっている。
　東丸秀三郎若頭補佐は自分の置屋のホームページを開く。
「これが俺の商売だ。俺たちは大阪の様にドンパチはやらない。キャバクラなどを経営している」
　東丸秀三郎若頭補佐は『新人ＡＶ女優紹介』とタイトルが付いたメインではないページを開く。
　そこに大型新人綾瀬まどかと入力する。
　松尾円香のＡＶ女優名でありお座敷の源氏名である。
　座敷に立たせた松尾円香のスカートを捲り上げて下着の先端が少し覗く高さに洗濯バサミで摘まんで止める。
　デジカメの三脚を立て撮影する。
　続いて松尾円香の顔のアップを撮影する。
　それをページにアップする。
「何でこんな事を」
　松尾円香は堪らず抗議する。
「お前の宣伝してやっている。良いかＡＶも売れないと早々次は出せない。お座敷も五十万払う客はそんなに居ない」
　東丸秀三郎若頭補佐が斜めに見る目は厭らしさが滲み出ている。
「それがこちらと」
　松尾円香は余計なお世話と思う。
「あんたは知らんけど。宇佐美は先に立て替えてあの凄腕弁護士に現金叩き付けているんや。早よ回収はしたい」
　諭すように言うが凄味よりねっちりした言い方が心を抉る。
「それは。でもこんな姿をばら撒かれては」
　松尾円香は本心をすべらす。
「あほ抜かせ。どんだけあのハードなサンプルばら撒かれているか。だがな。あんたの以前の部下らしきがＳＮＳに書く方が問題やで。判るか」
「はい」
　松尾円香にも言われる通りと理解するしかない。
「うちらのホームページはスケベなお客しか見ない。サンプルもそうや。それにあんたかてあと十本いつ終わるか」
「はい。十一本です」
　松尾円香はまだ三本しか消化してないと思っている。
「違うよ。俺たちがこっそり蛇入れたから。あれは二回分だ」
　稲垣七郎若頭が上座から説明する。
　松尾円香は酷い仕打ちと思いながら少し助かった複雑な心境である。
「宇佐美が確り二回分前原社長に請求して来たよ」
　大谷昭浩若頭補佐が説明する。
　そのまま服を脱がしながら撮影して全裸の全身ヌードまで収められる。
「次は大事なところや。据わって股を開いて」
　東丸秀三郎若頭補佐は淡々と要求する。
「はい」
　松尾円香には堪らなく理不尽だがやるしかない。
「自分で広げてよ」
　東丸秀三郎若頭補佐は閉じ合わせた女の部分を撮影してサイトにアップしてから要求する。
「ああ」
　松尾円香は堪らなく辛いため息を漏らした。それでも抵抗しないで女の部分のびらびらを自分の指で広げてピンクの粘膜を晒す。
　それも度アップで掲載される。
「さあて。おしっこも出して貰おうか」
　これも東丸秀三郎若頭補佐は淡々と言う。
「えーー。こんなところで出ませんよーーーーー」
　松尾円香は無理と訴えたい。
「幾らでも待ってやるよ」
　東丸秀三郎若頭補佐は悠然と待つ姿勢である。
　松尾円香は出さなくては成らないと分っている。どんなに理不尽で羞恥の極致でもこれを回数こなして借金を清算しない限り出口は無い。
　躰の力を抜いて出そうと努力する。
　前で見ているのは羞恥などどうでも良いやくざばかりである。
　コンパニオンらは視線を合わすことは無いと思う。むしろ彼女らに見られる方が恥ずかしい。
「刺激を与えてやらないと」
　大谷昭浩若頭補佐が電マを渡す。
　東丸秀三郎若頭補佐はそれを受け取りながら小さいローターを膣に数個突っ込む。その上で電マをクリトリスに軽く充てる。
「ああはああーーーーーーーーーん」
　松尾円香の表情は一気に軋む。
　東丸秀三郎若頭補佐はじっくり責める体制である。
　松尾円香は観念して静かに躰を任せる。
　それでもなかなか結果は出ない。
　東丸秀三郎若頭補佐は電マを小さなローターに持ち替える。
　尿道口から僅かに飛び散る。
　東丸秀三郎若頭補佐は松尾円香の女の部分のびらびらを指で広げてピンクの部分を柔らかく責め続ける。
　尿道の小さな亀裂から飛沫のように尿が流れ出す。やがて一本の線に成る。今度はなかなか終わらない。
　松尾円香の放尿シーンがポートと動画でアップされた。
　松尾円香には由々しき事である。もうどうにでもなれと思うしかない。
　さらにそのサイトにはＳＭ系ＡＶ女優花電車出張三時間五十万と表記されている。
「あんたの取り分は同じや。三時間だからこっちの方が楽やで。見ている客は多いがな」
　松尾円香も早く終わって楽になりたい。時間が掛かれば蛇の生殺しである。
「解りました」
　そう答えるしかない。
「今日は花電車の芸を仕込むからな」
　東丸秀三郎若頭補佐は薄哂いを浮かべている。
「・・・・」
　既に声が出ない。松尾円香に東丸秀三郎若頭補佐が途轍もなく恐ろしい存在に見える。
　東丸秀三郎若頭補佐はそう言いながら自分の席の座布団を引き寄せる。それに松尾円香のお尻を下ろさせる。
　上半身を高手小手に縛る。
　お尻を付いて投げ出した脚を太腿の裏に脹脛を合わせて両脚とも三か所縛る。
　否応なく松尾円香の高手小手に縛られた躰は後ろに寝そべる。
　東丸秀三郎若頭補佐は座敷の控室に行って座布団をもう一枚持って来る。それを松尾円香の背中に差し込む。
　東丸秀三郎若頭補佐はタンポンを取り出す。松尾円香の女の部分のビラビラを開いて差し込む。
「よく掴んでおけよ」
　そう言ってセルロイド質の挿入を滑らかにするカバーを抜き取る。
　タンポンの紐に糸を結び付ける。
　そこへ女将が小道具などを入れた籠を持ってくる。
　リンゴを取り出す。
「いいか下の口で確り咥えていろよ」
　そう宣告して東丸秀三郎若頭補佐は糸をリンゴに巻く。
「引っ張るぞ」
「あ」
　松尾円香は抜けたら恐ろしいお仕置きをされると膣に力を入れて踏ん張る。
　リンゴは二つに割れる。
「できるじゃないか」
　松尾円香はその言葉にもぎくりとする。
　そのまま続いてリンゴを八等分するまで何とか持ちこたえる。
「秀さん。今日の訓練はそこまでで本筋に掛かろうや」
　大谷昭浩若頭補佐が声を掛ける。
　女将が擂った山芋を器に入れて持って来る。
　大谷昭浩若頭補佐と三田園矢一舎弟頭補佐が太腿と脚首を縛り合わせた縄にフックをつける。
　それを天井に設えたフックから縄で引っ張る。一応ある程度の動きを封じたのである。
　東丸秀三郎若頭補佐の手でクスコが挿入される。
　少しお尻を持ち上げて上に向いたクスコに山芋の擂り汁を流し込む。
　松尾円香にはまだ事態が解ってない。
　そこに仲居が蛇の入った水槽を運んでくる。
　松尾円香の心臓は一気に早くなる。恐ろしさにぶるぶる震える。
「心配するな。今度は素面で入れるからあんたが納得するまでは入れないよ」
　大谷昭浩若頭補佐は哂っている。
「さあ。潮吹き合戦だよ。最後まで粘ったら賞金十万。最初に噴いたらあっちの女と同じお仕置きだ」
　稲垣七郎若頭は冗談の様に言う。
「駄目です。ハードコンパニオンではありません」
　稲垣七郎若頭の席のコンパニオンが抗議する。
「そうか。蛇はいかんな。では蛞蝓だ」
「それもーー。ハードですよ」
「ならばドリルバイブだ」
「うーん」
　コンパニオンはそれも抗議しかけて諦める。
　松尾円香の股間が痒く成るまでの時間稼ぎである。
「それじゃよーい。スタート」
　三田園矢一舎弟頭補佐が声を掛ける。
「ああーー。ああーーー。ああーーー」
　狂乱のアクメの声が何重装にも響き渡る。
　大きな差はないが稲垣七郎若頭のコンパニオンが一番先に噴いた。
　東丸秀三郎若頭補佐のコンパニオンがやや遅れて最後である。
　コンパニオンの粘りより稲垣七郎若頭の責めが凄い。
　東丸秀三郎若頭補佐のコンパニオンはいつも責められて鍛えられている。
　女将がドリルバイブを運んで来る。
　稲垣七郎若頭のコンパニオンは辛そうにそれを見ている。
　三田園矢一舎弟頭補佐が責めを担当するようである。
　そろそろ松尾円香の痒みが効いてくる。躰を捩りだす。
　ドリルバイブなど受けた事の無いコンパニオンは驚愕の悲鳴になる。
「あ。ああーーーーーーーーーーーーーーーーー。いやあーーーーーーーーーーーーー。ああーーーーーーーーーーーー。いやー。ああーーーーーーーーー」
　やくざらは愉しそうに観察している。
「ああーーーーーーーーーーー。だめーーーーーーーーーーーー。だあめーーーーーーーーーーーー。ああーーーーーーーーーーーーーーーーー」
　コンパニオンは瀕死の声を張り上げる。そして程なく失神して白目を剥く。
　着物はいつか全員脱ぎ捨てられ全員が全裸である。
「かゆいーーーーーーーーーー」
　松尾円香も堪えられなくなる。
「山芋の擂り汁は堪らなく痒くなるのよ。蛇を受け入れると承諾したら酢で洗ってやる」
　三田園矢一舎弟頭補佐が残酷な宣言をする。
「そんなーーーーーーーーーーー」
　松尾円香は泣き声で訴える。
「二回分だぞ」
　東丸秀三郎若頭補佐が詰る。
「そんな二回分だって。気が狂ったらどうするのよ」
　松尾円香はさらに悲痛な泣き声で抗議する。痒みにも堪えられない。
「保険も降りるしな」
　大谷昭浩若頭補佐も詰る。
「それだって。娘はまだ小さいのですよ。これはひどすぎるよーーーーーーーー。かゆくてーーー。たえられないーーーーーーーーーー」
　さらに抗議する。目からは涙が零れている。
「大丈夫だ。お前は狂わない」
　東丸秀三郎若頭補佐が断定する。
「何故そう言えるのーーーーー。ああ。かゆいよーーーーーーーーーーーーーー」
　痒みに躰を捩り藻掻き腰をくねらせて抗議する。
「女は弱くても母親は強い」
「そんなーー。ああーーーーーーーーーーー。だめーーーーーーーーー」
「観念して乗り越えな」
　三田園矢一舎弟頭補佐が追い込む。
「精神安定剤打ってやるよ」
　女将が看護師を連れてくる。男性である。その方がほっとする。
「さあ。やらなきゃこの先もこの仕事は続かないよ」
　三田園矢一舎弟頭補佐がさらに追い込む。
「そんな」
　松尾円香には絶望的な言葉である。
「お前は絶対狂わない。俺は何人も見ている。このケースで狂った奴は居ない」
　東丸秀三郎若頭補佐がきっぱり断言する。
「うぐううーー。うっぐうーー」
　松尾円香は引き攣りきった表情を破裂させる。腰を左右に捩って股間の痒みに藻掻き続ける。
　猛烈に痒い。痒い状態で拘束されて躰が動かない。こっちも気が狂いそうである。
　一度入れられて何ともなかったのだ。
　もう限界である。
「判ったよーーーーー」
　松尾円香は断末魔の降伏をするしかない。
「やるんだな」
　東丸秀三郎若頭補佐が念を押す。
「わかたよーーーーーーー。なんとかしてーーーーーーー」
　泣きながら諦めて助けを求める。
　ボールと酢の瓶が仲居の手で運ばれる。もう一度クスコを挿入する。
「ああーーーーーーーーーー。はやくーーーーーーーーーーー」
　酢が流し込まれる。
「あはーーーーーーーーーーーー」
　安堵の声が漏れる。
　ボールをお尻に敷いて水で洗う。
　東丸秀三郎若頭補佐が水槽から蛇を掴む。
「ああ」
　松尾円香は断末魔の目を剥く。
　躰には鳥肌が立っている。
　東丸秀三郎若頭補佐はクスコの口に蛇の頭を挿入する。
「ああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
　松尾円香は悲鳴を轟かせる。
　東丸秀三郎若頭補佐は少しだけピストンして抜く。
　松尾円香はきつく目を瞑ったままである。
　東丸秀三郎若頭補佐がびんたする。
「ああーーー」
　松尾円香は眼を見開く。
「どうだ」
「ああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん。ああん。あはん。あはん」
　松尾円香は泣きじゃくる。
　失神しているコンパニオン以外は驚愕の表情で見ている。無表情を装いながら全員の目が恐怖に震えている。
　松尾円香は精神が狂うことだけは逃れられた。だがこの先ずっと怖い夢にうなされるらしい。
　松尾円香は湯を使わせて貰ってコンパニオンらと一緒に引き上げた。誰も声を掛ける者も互いにしゃべる者も居ない。
　その翌日は託児所の時間を延長しないで娘を引き取った。娘の存在が今の松尾円香の総てを支えているからである。
【前頁】/【次頁】
あなたのひと言が作者の励みとなり、新たな作品が生まれます。ご感想宜しくお願いします。
小説提供サイト
ＳａｄｏのＳＭ小説姦女真紅
2020年9月5日掲載
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