若妻・預かります
ひら 作
◆第２章

　それから１時間後、俺は優美さんと入れ替わりに風呂に入っていた。今日はさすがに心底疲れてしまった。
　まさか他人の妻と同じ屋根の下で暮らす事になろうとは思いも寄らなかったし、明日から彼女にどう接していったらいいのだろうかと思案しながらお湯に浸かっていると、脱衣場の方から明るい声が聞こえてきた。

「晃さん、背中を流させていただけませんか？」
「ええっ！ ゆ、優美さん？」

　ガラス戸が「失礼しまぁす」という声とともにいきなり開き、優美さんが白いバスタオルを巻いただけの半裸の姿で風呂場に入って来た。
　信じられないような光景に呆然としていると、彼女はまるで“当然の務め”でもあるかのように洗い場に膝を揃えてしゃがみ、タオルにボディソープをつけて揉み出した。

　俺は「ど、どうして‥‥」と呟きながらも、彼女の真っ白でスラッと伸びた美しい太腿と、首筋から鎖骨、そして胸の谷閒にかけての魅惑的な曲線に釘付けになっていた。
　彼女はジッと見られているのが恥ずかしいのか、顔を真っ赤に染めていたが、それでも背中を洗う準備を整えて、俺が湯船から上がって来るのを待っている。

「ゆ、優美さん、これはどういう‥‥」
「晃さんの背中をぜひ洗わせてください」
「しかしなあ‥‥、人妻に洗ってもらうというのはやっぱりマズいだろう‥‥」
「私にはこれぐらいしかお礼ができませんし‥‥、それに、先ほど辛い思い出を話してくれた晃さんにお詫びがしたいんです。お願いします！」

　彼女の真剣な顔つきを見て決心が固いのを悟ると、俺は諦めて湯船から上がり、用意してくれたイスに腰を下ろした。
　彼女は「ありがとうございます！」と嬉しそうに言いながら、さっそく俺の背中をせっせと洗い出した。
　俺にとってこんな体験は初めての事だったので、彼女の細くてしなやかな指が俺の背中を撫であげる度に心臓の動悸が激しくなってくる。女性のしなやかな手で身体を洗ってもらうという事が、こんなに気持ちのイイものだとは思いも寄らなかった。
　そんな心地よさの中で身を任せていると、彼女の真っ白な両手が背後から抱きつくように伸びてきて俺の胸部や腹部までを丹念に洗っていく。
　背中にぴったりと密着してくる乳房の弾力感や、身体を優しく撫でていく指の感触に、心がふわふわと舞い上がっていくような感じがした。

　そうして夢の中にいるような気分に浸っていると、彼女が耳元で「ココも洗わせてくださいね」と恥ずかしそうに囁きながら、俺のペニスをそっと両手で包み込んだ。
　突然の予期しない事態にパニックに陥りながら俺は叫んでいた。

「ゆ、優美さん、それはダメだ！ 朝倉に会わす顔がない！」
「もう遅いです。私はもう触ってしまいましたから」
「しかし‥‥さすがにコレはヤバいだろう‥‥」
「うふふ、これで二人だけの秘密ができてしまいましたね」

　彼女は嬉しそうに言いながら、艶やかな指で俺のペニスを撫でていく。俺はゾクゾクするような快感に彼女を制止する言葉を失ってしまっていた。
　彼女は指をスライドさせながら、ペニスだけではなく陰嚢の方も丁寧に撫でまわしていく。俺は彼女の繊細で優しい指使いに興奮を抑えられなくなり、思わずこんな事を口走っていた。

「女性に愛撫されているというのに‥‥、全然勃起して来ないだろう？」
「ええ‥‥、でも晃さんのココ、とっても優しくて可愛いです。ずっと撫でていたい」

　彼女の意外な言葉に俺の下半身がドクンと反応する。

「あら？ 少し大きくなったような‥‥。晃さん、前にまわって洗わせてもらってもイイですか？」
「ああ‥‥もう好きにしてくれ‥‥」
「はい、好きにさせてもらいますね」

　彼女はスッと立ち上がって俺の前までまわって来ると、ちょこんと可愛らしく正座した。
　そして、俺の小さなペニスをじいっと見つめながら、顔を真っ赤に染めていく。

「晃さんのココ、本当に可愛いです。舐めてしまいたいぐらい‥‥」

　彼女はそう言うと、俺のペニスにいきなり顔を寄せてきて、可愛い舌でぺろっと舐め上げた。俺の下半身がビクッと震える。
　彼女は嬉しそうに微笑みながら、俺のペニスをおそるおそる口に咥えて舐め始めた。

「ううっ、優美さん、そ、それはマズいって‥‥」

　彼女は俺の言葉を無視して、ぴちゃぴちゃと本格的に舐めまわしていく。
　まだ新婚の美しい人妻の唇が、俺のペニスを咥え込んで愛おしそうに舐めているんだと思った瞬間、俺の下半身に抑えきれない熱いモノが込み上げてくる。

「うぐっ、大きくなって！」

　彼女は俺のペニスの急激な変化に驚いたようにパッと唇を離す。
　あわてて股間を見ると、俺のアソコは硬くそそり立つ巨大なモノへと大きく変貌していた。

「大きい‥‥、いや‥‥、いや‥‥、こ、怖い‥‥」

　彼女は驚愕の顔で身体を震わせながら、巨大なペニスから逃れるように後ずさりをしていく。
　俺はそんな彼女の突然の変化に大きく戸惑いながらも、何とか落ち着かせようと声をかけていた。

「優美さん、そんなに怖がらなくても大丈夫だ。これは一時的なものだから」

　俺の声が聞こえないのか、彼女は両手で身体を強く抱き締めるとガタガタと激しく震え出す。
　俺は彼女の動揺を抑えようと、震える白い身体を無意識のうちに押さえつけていた。

「優美さん、しっかりするんだ！」
「きゃっ！ 晃さん、やめてっ！ いや‥‥、いやっ！」

　俺は何とか落ち着かせようと暴れる身体を必死に抱き締めながら、意を決して、巨大なペニスを彼女の股間にグイッと押しつけていく。

「いや、いや、いやっ！」
「優美さん、大丈夫！ 俺のペニスは膣に挿入しようとすると機能しなくなるんだ！」
「えっ！？」
「相手がどんなに魅力的な女性でもダメなんだっ！」
「ああっ、本当に小さくなって‥‥」

　彼女は俺のペニスの激しい変化に目を丸くしながらも、安堵したのかその場にぺたりと座り込んでしまった。
　俺はそんな彼女を気遣いながら、しばらくの間、震える白い身体を優しく抱き締めていた。
【前】/【次】
あなたの一言が作者の励みになります！感想宜しくお願いします！
2010年1月6日掲載
Copyright (c) 2009-2010 ひら All rights reserved.
▲