４．


　美沙とはベッドに戻って三回やった。コンドームが二個しかなかったからフロントに電話して追加してもらった。フロントからおばちゃんが来ると、美沙は全裸のままコンドームを受け取りに行った。もし、コンドームを届けに来たのが男性だったらどうしたんだろう…。

「ハア、ハア、ハア…。」
　三回目、美沙が肩で息をしている。俺はそれどころじゃない。
「美沙、すごく良かったぁ…。」
　まぁ、よかった。美沙も満足しているようだ。努力した甲斐があった…。
「まだ、もう一個、コンドームあるよ。まだ、する？」
「えっ？お前、まだしたいの？」
「俊がしたいなら…。どっちでもいいよ。」
　沈黙が続いた。
「ねぇ、俊は生派じゃないんだ。」
　いきなり、なに言ってるんだぁ？
「なに？生派って。」
「俊は入れるときコンドームするから…。みんな生でやりたがるのに。」
「当たり前じゃん。子供ができたら美沙が可愛そうだろ。」
　本当は生でやりたいよ、俺だって…。でも、ユミさんが…。
「本当に？美沙が病気持ってると思ってコンドームをしたんじゃないの？」
　お前、本当にこれまでどんな男と寝てきたんだよ…。
「お前、本気で言ってるのかよ。病気が怖かったら、お前のオマ○コだって舐めないし、キスだってしね〜よ！！」
　自分の本音は棚に上げて、大きな声で怒鳴ってしまった。
「怒ったの？俊？」
「当たり前だろう！！もういい。俺、帰るよ。」
　ラッキー！！このままバックレよう。
「やだぁ〜〜、ごめんなさい。謝るから美沙のこと嫌わないで。」
　俺に飛びついてきた。じゃなくて、俺のこと嫌ってくれたほうがいいんだけど…。
「ごめんなさい。いつも生でやり逃げされてるから…。それに、赤ちゃんが出来たら可愛そうだなんて、言われたことなかったし…。」
　美沙、ゴメン。俺もやり逃げしたい…。しょうがない、いつものセリフで逃げるかぁ…。
「美沙…、ゴメン。俺、本当は…。」
「なに？」
「美沙が俺のこと好きになる前に言っておくけど…、俺はＳで変態なんだ。それに、女のケツの穴しか興味がないんだ。」
　今まで、このセリフで逃げまくってきた。
「なんだぁ…。よかったぁ。美沙もＭだし、お尻だって大丈夫だよ。」
「…。」
　今までにない恐ろしいリアクション…。
「だ、だからな、美沙。俺は、美沙を縛ったり、鞭で叩いたり…。そうだ、ローソクだって美沙に垂らしちゃう変態だぞ。」
　えっ？どうして、そんなに目をトロンとさせて俺を見るんだぁ？
「美沙、そういうの大好き…。」

「ほら、美沙。もっと濡らさないと入れてやらないぞぉ。」
「う、うん…。」
　美沙は四つんばいになってオナニーしている。一度、女がオナニーしているところを見たくて命令したんだけど…。本当に見られるとは思わなかった…。
「クリちゃんばっかいじってないで、オマ○コにも指を入れてみな。」
　命令どおり直ぐに指を出し入れしだした。でも、まだクリちゃんに未練があるのか、もう一方の手を伸ばしていじりだした。すげ〜〜、興奮する。冗談がマジになってきた。
「美沙、お前はいくつなんだぁ？」
「じゅ、１７…。」
　俺より、いっこ下かぁ…。
「美沙？　お前、こんなこといつから覚えたんだぁ？」
　俺は、美沙のマン汁を指につけて肛門になすりつけながら聞いてみた。
「あぁぁ…。ちゅ、中学のとき…、あん…、あぁぁ…、先生に…。」
「中学？先生？マジですか…。」
　マン汁で濡らした中指を少しだけ美沙の肛門に入れてみた。おい、こんなに簡単に入るものなのか？俺は初めてのことで驚いたが、相変わらず気持ちよさそうな声を出す美沙に俺はもっと驚いた。
「初体験もそのときの先生か？」
「ち、違う…。しょ、小学校…、あぁぁ…、六、六年のとき…、せ、先生に…。」
「しょ、小六！！また、先生？」
　俺は驚いたを通り越して、なんだか頭にきた。そのときのセンコウを恐喝して金を取ろうと真剣に思った。そして気が付くと中指を肛門に全部突っ込んでいた。
「あぁぁぁぁん…。だ、だめ…」
　さすがの美沙も俺の手を掴んで拒んできた。ちょっとやりすぎだったかな。
「ゆ、指を抜いて…、ウ、ウンチがついてなかったら入れて大丈夫だよ。」
　大丈夫って…。嫌がってた訳じゃないのね…。
「っていうか、ウンチ？」
　そ、そういうものなのか？いよいよ、初めてのアナルセックス。緊張する。
「ゆ、ゆっくり抜いてね…。」
　言われたとおりゆっくりと指を抜いてみる。指の動きに合わせて、美沙が気持ち良さそうな、辛そうな声を出している。
「大丈夫、できるよ。」
　美沙が俺の指を確認して普通の顔して言ってくる。俺の心臓はバクバクしてるのに。
「美沙が、オチンチンにゴムをつけてあげる。」
　コンドームをチンポに被せると口と歯を使って上手に被せていく。すげ〜〜、こんなテク初めてだ。もう俺も、驚くのに慣れた。
「ローションとかないから、１回、美沙のアソコに入れてからしてみて。だめそうなら、唾をつけてやってみて。」
　なるほど。勉強になります。って、これじゃまるで俺は素人ってバレバレじゃん。
「ほら、美沙。わかってるから四つんばいになれよ。バシ！！」
　今さら素人ですとは言えない。ハッタリをかますしかない。俺は、ちょっと強がり、何気なく美沙のお尻を叩いていた。
「あん…。美沙、お尻を叩かれるのも好き…。」
　もう、美沙に何を言われても動じない。それよりも、早くケツの穴に入れたくて我慢できない。
「はぁぁぁぁ…。」
　美沙のオマ○コに俺のチンポを一気に突っ込んだ。
「美沙、こっちのほうがいい…。あぁ…、本当はオマ○コのほうがいいよぉ…。」
「だめ、俺はケツの穴にしか興味がないの。バシ」
　オマ○コも大好きだけど、今は初めて経験するケツの穴が全てだ。もう一度、お尻
を叩いてやった。
「あん…。わかった、美沙…、あん、あん…、が、我慢する…。」
　我慢って意味わかんね〜よ。チンポをオマ○コから抜いてケツの穴に押し付けた。
「うっ…。お、お願い…、ゆ、ゆっくり…。」
　力を少しずつ入れると、ゆっくりと俺のチンポがケツの穴の中に入っていく。すげ〜〜。どんどん、どんどん入っていく。
「うぅぅぅぅぅ…、ゆっくり、もっとゆっくり。」
　美沙、心配するな。もう、根元まで入ったよ。かぁ〜〜、これがケツの穴かぁ…。
「動かすぞ、美沙。」
「う、うん。ゆっくり。ゆっくりね。」
　俺も正直、おっかなびっくり腰を動かした。ちょっと動かしずらい。美沙も呻いている。
「俊、俊、抜いて。抜いて。」
　辛そうな声を出していたかと思ったら、美沙が抜いてくれと頼んできた。そして、俺が抜くより先に腰を引いて自分から抜いてしまった。
「俊、ゴメンネ。」
　美沙はそういうと、トイレに走っていった。美沙がどういうことになっているのか、だいたい察しがついた。案の定、コンドームに少しついている。テッシュを取って、剥ぎ取ったコンドームを包んでゴミ箱に捨てた。
「美沙、性格いいよなぁ…。無理して色々してくれて…。」
　なんか美沙が可愛く思えて、ちょっと付き合ってみようかと思ってしまう。タバコに火をつけて一本吸い終わってもまだトイレから出てこない。
「おい、美沙、大丈夫かぁ？」
「うん。ありがとう。でも、恥ずかしいからあっちに行ってて。」
　トイレの前に行って声を掛けてみた。どうやら大丈夫みたいだ。
「じゃぁ、先にシャワー浴びてるからな。」
「うん。」

　美沙を単車に乗せて、二人でホテルを出た。
「美沙、俺、バイト行くけど美沙を乗っけたバス停に下ろせばいいか？」
「うん、ありがとう。」
　美沙をバス停で下ろして単車を走らせようとしたとき美沙が慌てて俺の手を掴んできた。
「ちょっとまってよ。携帯、携帯の番号教えてよ。」
「あっ、ごめんごめん。書くものある？」
　美沙が薄っぺらいカバンからノートとシャープペンを出してきた。ノートをめくると中は落書きと、ヨダレの後しかない…。
「じゃぁ、電話してくれよ。じゃあな美沙。」
　美沙にノートを返して単車を走らせた。バックミラーに携帯を取り出してノートの番号を打ち込んでいる姿が見える。ゴメンなぁ…、美沙。携帯の番号、嘘だから…。
　明日っから、この道…、通れないよなぁ〜〜。

「ただいまぁ〜〜。」
　表通りから単車のエンジンを切って押してきたから汗だくだ。玄関で座って靴を脱いでいるとユミさんがリビングから出てきた。
「俊、学校へ行ったの？」
「あたりませじゃん。ちゃんと行ったよ。」
　バイトが終わって帰る途中から、この場面を想定して心の準備ができていたから、平然と答えることができた。
『バシ！！』
　頭を叩かれた…。
「今日、担任の先生からお昼に電話があったわよ。今日も来てないって！！」
「えっ」
「えっ、じゃないでしょ。『バシ！！』」
　今度はビンタされた…。このままユミさんの前で土下座するか、外へ逃走するか迷った。ユミさんの蹴りに注意しながらパニクッた頭で必死に考えた。
「まぁ、この話は後でゆっくりとしましょう。今日は、お父さんが来てるから挨拶してからシャワーを浴びてきなさい。」
「えっ？親父がきてるの？」
　そう言われれば、玄関に皮靴が置いてある。助かった。親父、ありがとう！！
「あと、それと…。」
　ユミさんが、かがみ込んで耳元でささやいてくる。
「昨晩の浴室でのことは、少しもしゃべっちゃだめよ。わかった！！」
「まぁ、そりゃそうだよな。親父だって、あきれちゃうよ。」
『バシ！！』
　また、ビンタされた。なんなんだよ、いったい！！
「バカ！！。あきれるくらいで済むわけないでしょ。そんなに、コンクリート詰めにされて東京湾に沈められる私が見たいの？」

（続く）