ずっと愛してます２
羅衣 作
第50話 健二ｖｓ真也


　三宅真也はお酒には強いタイプではあったが、８人の美女に囲まれて集中攻撃を受けたらさすがの彼もアウトであった。
　辛うじて酔いつぶれることは回避したが、正直１人で歩くのは辛い。
　彼女達は自分が関東本部の意を受けて紗弥に近づいたと疑っていて、徹底的に追及されたと感じていた。
　疑われて当然の立場であったが、紗弥への想いを募らしている彼には正直辛かった。
　それだけ彼女達が紗弥のことを大切に思っている証拠ではあったが、思わず悔しくて泣きそうになった。
　初めて「会」の男として生きてきたことを悔やんだ。
　郁美は、そんな彼を最後まで面倒見て、ホテルまで連れ帰ってくれた。

郁美 「ごめんなさいね 試すようなことして」
真也 「いや 良いんだ」
　　　 「お陰でますます紗弥が待ち遠しくなったよ」
郁美 「あなたも 色々経験してきた人なのね」
真也 「・・・・・」
郁美 「でも それが今のあなたを作ったのよ」
真也 「郁美さん」
郁美 「さん付けは止めて わたしもそうなの」
　　 　「もう わたしは 後悔しない」
　　　 「紗弥もそう わたし達は 後悔すること止めたの」
真也 「俺は うっ」

　真也は、不意に唇を甘い香りに包まれ、その柔らかさに心奪われた。
　その瞬間、溜まりに溜まった紗弥の肢体への欲望が破裂した。
　狂ったように柔らかい舌を求めて郁美の唇を貪った。

　真也を紗弥と同じ香水の匂いが包んでいった。
　もう火がついた肉欲は抑えられないし、酔いも手伝って腕の中の女性が紗弥とは違うなど考えられなくなっていた。
　スイートルームならでは広大なベットに郁美を押し倒すと、更に深く口を貪った。

　ただ紗弥の肌が恋しかっただけであるが、腕にいる女性が郁美であることが真也を更に狂わしていた。
　存在の空気感が紗弥と郁美は同じで、酔っている真也にとっては愛しい女性だと思えたのだ。

　郁美は、真也を少しでも疑ってしまったことを後悔していた。
　恐らく女子会のみんなも同じ思いだと感じていた。
　紗弥の男性を見る目を疑ったことになるので、申し訳ない思いで一杯であった。
　まだ紗弥は真也が「会」の男だったとは知らない筈であり、その辺りの事を前もって探ろうとした女の浅知恵だったと反省していた。

　後半は楽しい話題で終始したが、男性である真也にとっては前半の取り調べめいた問答は相当堪えたはずであった。
　ホテルまでのタクシーの中で軽い眠りに落ちた彼が紗弥の名前を呟いた瞬間、彼の内面を垣間見た気がしていた。
「真也さん ごめんなさい 紗弥を幸せにして下さい」

　彼が寂しさに耐えている姿は切なかった。
　もはや女の本能であろう。
　気がついた時には、郁美は唇を重ねていた。
　すぐに力一杯抱き寄せられて、口を奪われていった。
　情熱的で、女性を溶かしてしまうキスであった。
「いいのよ 今日はわたしを紗弥だと思って 抱いて」


　健二は、麻輝と美帆の２人から濃厚な愛撫を受けていた。
　彼女達は、健二がやせ我慢してお留守番していることをお見通しであった。
　真也は幼少の頃から天才と言われた色事師であり、健二ほどの男でも愛妻を託すのは不安を感じるのは当然だと思っていた。

　正直、女の業は同性の彼女達ですら分からない事だらけであり、東京にいる頃は健二のことしか心になかった彼女達ですら神戸に来てからは他の男性が住み着いていると感じているのだ。
　そんな複雑怪奇な女心は、いくらベテランである健二でも図りかねるのは当然であろう。

　女子会のメンバーは、全員還るべき夫がいる女性ばかりである。
　あとから特別参加した麻輝と美帆の２人は例外的な存在で彼女達が還るべき場所は健二のもとしかなかった。

　麻輝は、克也と凌に表面上は靡いていたが、やはり愛しているのは健二であり、１度捨てられた時の苦しみが彼女の健二への執着を逆に強くしたのだった。
　また同じ捨てられた、放置された苦しみを共有している郁美への共感も強かった。

　夢見ていた健二の妻の座は郁美に負けてしまったが、彼女も自分と同じ苦しみを持つことが麻輝の嫉妬心を削いでしまった。
　郁美が容姿だけの女だったら許せなかったかもしれないが、容姿、知性、家柄、そしてなにより人を惹きつける人柄が魅力的過ぎて諦めの感情が強かった。

　普通の夫婦関係なら麻輝は排除される立場であるが、健二と郁美の夫婦は「関西支部」の屋台骨を支えるものであり、なにより郁美が麻輝の存在を積極的に公認していたので麻輝は幸せであった。
　美帆が加わって以来、麻輝が健二と過ごす時間は減少の一途を辿っていたのだが、郁美が健二の妻になってから逆に増加の一途であった。
　産声を上げたばかりの「関西支部」では、麻輝の豊富な経験が有効であり、関西地区の長老達に絶大な人気を持つ彼女に健二は頼りっぱなしであった。

　郁美も同じ苦しみを経験した麻輝への共感があって、なにより落ち着いた大人で性の経験豊富な彼女への依存度を日に日に高くなっていた。
　郁美とて、いくら男性経験豊富でも「会」でのしきたり、ルールなどは全く知らない世界であり、健二が麻輝を連れてきてくれた意味理解した。
　自然と郁美と敬子に加えて麻輝の３人で行動することが多くなっていたのだった。

　そんな流れで郁美が不在の時は彼女の代わりに健二の身の回りの世話をするのは麻輝の担当となっていたし、健二に郁美が同行できない時も麻輝が同行することが多くなっていた。
「関西支部」開設で多忙を極める健二の健康管理と不自由をさせない為に、郁美と麻輝が相談した結果でもあった。
　彼女達の一致した価値観は、健二を守ること、支えることで一致していた。

　美帆は徹との関係に深入りしすぎていた。
　気がつけば、麻輝は郁美との盤石な信頼関係を構築していて、健二をサポートして楽しそうにしていた。
　家事はどちらかと言えば苦手なタイプなので、彼女達の代わりは務まらないと自覚していたので天真爛漫に振る舞い続けた。

　正直いって長老世代への人気では麻輝に分があるし、交渉事の仕事が多い現時点では彼女に一日の長が有るのは認めざるを得ない。
　女としての生き方、タイプが正妻である郁美と近い麻輝が彼女のサポート役としては適任だと認めざるを得ない。

　でもそれは現在の状況認識であり、今は得意な分野ではないと諦めていたのだ。
　自分の出番は、「関西支部」始動してからと考えていた。
　現役世代の人気では、美帆はダントツの全国ナンバーワンであり、彼女に会うために遠隔地から来るファンは両手両脚で足りないほどであった。

　健二をここまで押し上げてきたのは、自分だと自負があった。
　彼女は彼女なりに健二を一番愛していると自覚していて、不器用ではあるが大活躍することで愛情表現していたのだ。
　全くタブーのない彼女の激しいプレイスタイルは、健二への絶対的忠誠心と愛に裏打ちされていたからこそのものであった。

　美帆は、ある意味健二の最高傑作であり、彼女の存在によって「関西支部」開設の大幅な遅れという失態を帳消しになった側面もあったのだ。
　女性調教師として最高と言われるほどの人気スターに成長した彼女は、幹部会から再三に渡って健二の元を卒業して独立するように勧められるほどであった。

　幹部会の面々は男達だけであり、美帆の内面、オンナの気持ちを全く理解していなかった。
　美帆にとっては、健二に褒めて貰う、健二のステイタスが上がることが原動力であって、彼を失う事は「死」そのものであって論外であった。
　とはいえ当面は役立たずの自分に苛立ち、徹に逃げ込んでしまったのが真実であった。

　徹にのめり込めばのめり込むほど、郁美の存在が大きくなっていった。
　美帆と徹の身体の相性は抜群で２人は狂ったように交わってしまうが、徹の心の半分以上は郁美が占め、残りの大半は愛妻敬子が占めている現実の前に、美帆の自尊心は無残に打ち砕かれた。

　徹が良い男であればあるほど、美帆の立場辛いものとなりつつあった。
　関東本部は美帆の言いなりになる男ばかりであり、徹との出会いは初めての挫折であった。
　身体の相性が良くて、むしろ美帆の方が徹との関係に溺れている状況であった。
　そして気がつけば、凌も亜紀に完敗、祐司も彩佳にも完敗、と負け続きであった。

「関西支部」の男達には最愛のオンナ達が完全に根を下ろしていて、浮かれている男達をしっかり掌握している状況だと知った。
　もともと「会」には夫婦関係に問題、傷、溝がある人達が多く、「関東本部」はその縮図とも言える、乱れに乱れた隙だらけの夫婦だらけであった。
　そして開かれるイベント、行事は、男性主導、目線のものばかりであった。

　結果、美帆は大活躍の場が整っていたとも言える。
「関西支部」は女性のチカラが強いと懸念を抱く幹部もいたようだが、その懸念はあながち的外れではなく、彼らが予想しているレベルをもっと超えた女性主導の新しい「会」の形が生まれようとしていたのだ。
　美帆が神戸に呼ばれた時には、既に主要な夫達は亜紀と郁美を軸とした女子会によって掌握されてしまっていた。

　食も性も妻に依存してしまっている夫達は、妻達が用意したテーブルの上で躍らされているとも気づかずに冒険・火遊びしている思い込まされていたのだ。
　夫達は心の何処かで妻が怒るのでは怯えていたので、実は妻達が誘導して極上の男達をシェアして楽しんでいるとは気がついていなかった。

　その末席に加えて貰った美帆は、その結束力の強さに驚くばかりであった。
　中心となっている亜紀と郁美の強い信頼関係が基礎となって彼女達を慕う女性達が強い絆で結びついていた。

　麻輝は持ち前の社交性でたちまち女子会に溶け込み、亜紀と郁美からお姉さん格として信頼されて今では欠かせない一員になっていた。
　郁美は、普通ならライバル、敵視する存在である麻輝と美帆を気にかけていて、むしろ彼女達の存在を大切にしていた。
　その結果、麻輝は愛する健二のそばに常に居ることが許されて、幸せそうにしていてますます美しくなり輝きを増しているように見えるほどであった。

　美帆は、ナンバーワンの自負と同じ年である郁美への対抗心を抑えることが出来ずに少し距離をとってしまった結果、徹にしか逃げ込む先がなかった。
　でも徹は郁美の育てた極上イケメン男子であって、気がつけば美帆は完敗であった。

　結局、美帆には健二の元しか還るところはなかったのだが、自ら意地を張って距離を置いてしまったので孤立してしまった。
　郁美と麻輝は、そんな美帆に何度も救済の手を差し出したが、意固地になってしまった彼女はただの駄駄っ子であった。

　健二にすれば、可愛い美帆が反抗期で我が儘を言っているとしか考えていなかったし、彼女を手放すつもりは毛頭なかった。
　健二は、彼女の女芯には自分の刻印が深く刻まれていて、どう恋しようが、どう考えようが、抱いてしまえば取り戻す絶対の自信があったのだ。
　多忙過ぎて美帆を放置していたのは事実であり、徹の教育のために美帆が彼にのめりこむのも好都合と黙認していた。

　しかし郁美と麻輝から美帆の状態を相談された彼の行動は早かった。
　その日、その晩に、美帆の元に駆けつけた。
　駄駄っ子となっていた美帆は激しく抵抗するが、健二に抱かれて彼女の意固地になった心は溶けていった。
　彼女にとって幸せを感じる居場所は、健二の腕の中にしかないことを思い知った。
　自ら距離をとってしまったのが全ての原因であり、同じ想いを共有している郁美と麻輝が自分を常に心配してくれている理由を知ったのだ。

　その日以来、郁美と麻輝の２人と一緒に過ごす時間が多くなり、彼女は輝きを取り戻しつつあった。
　とはいえ不得意な家事は２人に任せて勝手気ままな天真爛漫ぶりは変わらなかったが、家事が得意で大好きな郁美と麻輝にすれば２人で丁度良いバランスを保っている領域を荒らされなくて済むので好都合であった。

　健二は、妻、郁美を中心に可愛い麻輝と美帆が常にそばに居る１対３のハーレムな状況に満足していた。
　郁美を妻に迎えてからの彼は、すっかり鼻毛を抜かれてしまったかのように彼女に頭が上がらない状態に陥っていた。
　それだけ彼女の成長が健二の予想を超えていたのもあるが、関係した男達を肢体の魅力で虜にしてしまう魔性が開花して、不覚も健二自身も虜にされてしまった側面も否定できない。

　その魔性の影響力は、男達だけにとどまらず同性であるオンナ達にも広がっていた。
　いつしか魅力的になりすぎている妻、郁美の行動が心配で堪らない気持ちが強くなっていた。
　以前の健二なら、そんな感情とは無縁であった筈であるが、本当に失う事が出来ない女を持ってしまった彼は無力であった。

　次々と嫉妬の感情がこみ上げてきて、積み上げてきた自信とプライドが悲鳴を上げる。
　そんな感情の嵐を沈めて癒してくれるのは、健二のある意味身勝手な活動に長く付き従ってきた麻輝と美帆だけであった。
　彼女達は、ホクロの位置も、性感帯も、匂いも、全て知り尽くしている女体であり、郁美のために呼び寄せたと嘯いていたが、他ならぬ自分自身のために呼び寄せたのだと初めて自覚したのだった。

　しかし、それが自分のライバル達にはないアドバンテージだと再認識した。
　思えば麻輝と美帆が関東本部の名だたる幹部、長老達を意のままに操る立場を占めていて、これから「会」の中心勢力となろうとする「関西支部」は妻、郁美が中心とする女子会が掌握しているのだ。
　その３人の女性は肢体も心も全て健二だけのものであったし、彼女達にとっては健二の存在が全てであった。

　天才後輩である、生まれながらの性調教師である真也には、郁美に匹敵する紗弥がいても、麻輝と美帆ほどのサポートしてくれる存在はいない。
　これは決定的な差であった。
　健二には、既にライバルを恐れる必要など無くなっていて、あとは彼女達を従えて駆け上がっていくだけであった。

　郁美が寵愛している今では健二の弟子となった徹も、将来性抜群の敬子を筆頭に、涼子、麻里、直子を手に入れていて次世代のエースの片鱗を見せていて、更に徹の妹である環も魅力的で、健二の体制には全く死角が無かった。
　とはいえ風船のような愛妻が今頃後輩に抱かれていると思うだけで狂おしい肉欲が爆発して、麻輝と美帆の体内に濃厚な迸りを放っても納まらない欲望をなんども彼女達にぶつけ続けていた。





　真也は、郁美の誘惑の前に何ヶ月も我慢していた欲望を抑えることが出来なかった。
　もともとそういう関係になろうと意図していたが、他にも打算があったことは否定出来ない。
　女に甘いと評価されている先輩健二にいつの間にかに後れをとっているという認識、そして抑えられないライバル心、対抗意識、魅力的な女性に囲まれた正直羨ましい状況への嫉妬心など複雑な感情があった。

　紗弥と出会って、知っているようで全く知らなかったオンナという生き物の素晴らしさを初めて教えられたのだ。
　そして先輩の甘さが最大の武器だったと気がついたのだ。
　今では「関東本部」は麻輝と美帆の２人に心酔している幹部ばかりで、新たに立ち上がる「関西支部」は郁美を中心に動いている状態であった。
　その事態に気がついていながら、真也は郁美の魅力の前に屈服してしまった。

　貪るようにお互いの肢体を舐め合った２人は遂に結ばれる時がやって来たのだ。
　真也が興奮して自慢の神棒をここまでいきり立てたのは、紗弥と初めて結ばれて激しい肉欲に身を焦がして以来であった。
　何百何千もの女達の蜜壺を味わってきた神棒が勝手に律動し涎を流して、魔壺に押し入ることを願っていた。

　しかしそれは健二に対する負けを認めることに繋がることに他ならず、それに気がついたからこそ躊躇する気持ちが芽生えていたのに、郁美の魅力はそれされも粉砕してしまった。
　紗弥というオンナを知ってしまった神棒は、郁美の魔壺にのめり込んでいった。
　正常位で腰を進める彼には、もはや男の本能しか残されておらず、細くて白くて柔らかい彼女の四肢に巻き付かれる心地良さに溺れるしかなかった。
　魔棒と讃えられた神棒は、魔壺の中で溶けていった。

真也 「あっくふぅぅぅ はぁ」
郁美 「はぁん おっきぃ」
真也 「うぅぅぅ なんて 気持ちいいんだ うぅぅぅ」
郁美 「もっと深く あん そう 突いて あん」
真也 「もう奥に当たってるよ おう あっ」
　 　　「まさかぁ うわぁっ 君もうわぁぁぁぁぁぁ」

　不意に神棒は奥深くまで咥え込まれて、２人肢体は密着した。
　同時に真也は津波のように押し寄せる射精感に打ち震えた。
「マジ マジかよ 郁美も紗弥と同じだなんて うわぁぁぁぁぁもう俺は」
　真也は、紗弥と経験した凄まじいウテルスセックスに心酔していたが、それに匹敵する、いやそれを遙かに上回る快感の濁流に飲み込まれていった。

　健二によって若くしてウテルスセックスを目覚めさせられていた郁美には、既に達人レベルのテクニックがあって、自信満々だった男をたちまち翻弄する。
　従姉妹で資質は同じものを持っている郁美と紗弥であるが、２人の経験の差は大きくて紗弥はそういった面ではまだ発展途上であり、凄まじい快感の嵐であるウテルスセックスに自分自身が溺れてしまうことを制御するなど未だ不可能であった。
　郁美には健二という絶対的なパートナーがいたからこそ到達していた境地であった。
　だからこそ紗弥は自分自身がステップアップするためには、真也に更に成長して欲しくて郁美に託したのだ。

　あえなく真也は郁美の奥に溜まりに溜まった熱くて濃い精を解き放ってしまう。
　それは彼が性調教師としてデビューして以来初めての一方的な完敗であった。
　吸いつくような柔肌が彼の肉体を魅了して身体を離すことが出来ず、もはや魔性の蜜壺に虜になった肉棒は根元まで喰え込まれて腰は無意識に動いて、快感のダンスを舞い続けてしまう。
　射精したばかりだというのに、肉棒は狂ったようにそそり立ち極上の蜜壺に溺れていた。

　女体に溺れているという自覚は頭をかすめるが、まだ若い彼にはもはや彼女の肢体を貪るしか残されていなかった。
　狂ったように唇を重ねると、夢中で舌を絡めて交わった。
　両手の指を絡め合って、固く互いを求め合って愛し合い、一緒に高みに登り詰めていった。
　真也は郁美の素晴らしさに心酔して夢中になってしまった。

　郁美は、真也に興味津々であり、そのセックステクニックにも期待してワクワクしていた。
　紗弥からは未だ未熟な部分がある彼を郁美の経験で成長させて欲しいとお願いされていたので、遠慮無く大胆に誘惑したのだ。

　紗弥がまだ知らない真也の裏の顔をあぶり出すのも目的であったが、既に紗弥への愛情が大きくなっている彼は無力だと女子会は評価した。
　紗弥との出会いは彼に良い男として目覚めるきっかけになったようで、少年のような心が程よく出てきてオンナ心を刺激する男の色気が魅力的であった。

　その結果、女子会全員一致で紗弥に相応しい男だと認められて、容姿端麗で将来性抜群な男性を射止めた紗弥を彼女達を羨ましいと感じていた。

　郁美をそういった感情が女性特有の意地悪な気持ちにさせていく。
「わたしの魅力で上っ面の愛情なんて化けの皮が剥がれるはず」
「ほらっ凌みたいに 本当に愛する人の元に戻れるのかな」
「これは最終試練よ」

つづく
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あなたのひと言が作者の励みとなり、新たな作品が生まれます。ご感想宜しくお願いします。
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2019年10月17日掲載
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