ずっと愛してます２
羅衣 作
第51話 健二ｖｓ真也２


　郁美は、真也と過ごしていて次第に女性特有の意地悪な感情を芽生えさせていた。
　それは彼女の複雑な感情の裏返しなのだろう。

　紗弥は、郁美にとっては分身のような、一族に受け継がれる女性だけに現れる呪われた血を分け合った存在であった。
　紗弥の姉たちは、その資質を忌み嫌い自ら封印して生きていくことを選択したが、血筋を否定する生き方はいつか破綻すると考えた郁美と紗弥は資質と向き合って生きてきた。

　彼女達には、淫欲に貪欲で底無しの業が深い顔が潜むので、パートナーの力量が非常に重要であった。
　郁美は、若い頃の健二すら逃げたと知っていたのだ。
　郁美が出会った、若くしてその試練に打ち勝って満足させてくれた男性は、たった１人、徹しかいなかった。

　彼は多くの女性を魅了しながら、紗弥ですら受け入れ近親相姦に苦しむ彼女を癒してくれた。
　まさに天賦の才、女性を魅了する天然スケコマシに出会った驚きは小さいものではなかった。

　徹は自分自身が郁美に一方的に想いを寄せていると思い込んでいるようであるが、それは全く逆で郁美の方が惚れ込んでいるのが真実であった。
　郁美と紗弥を余裕で受け入れながら、敬子、亜紀と次々に女性からの愛情を集める存在に成長していた。
　既に郁美の「良い男」の基準が徹になっており、その敷居は極めて高くなっていた。

　だからまだ若い真也が、徹ほどの天性の強い精神力と精力が豊かな男かどうか疑っていた。
　郁美は、最愛の人に逃げられて漂流していたが、亜紀という尊敬できる女性に出会い、そして天性の資質を持つ徹に出会えて幸せであった。
　徹との出会いを通して、不思議なことに健二への愛情が日に日に膨らんでいた。
　郁美にとっては、健二と過ごした日々は宝物の記憶であり、決して忘れることが出来ないものであった。

　徹のように天性の男は稀な存在であると実感することが、若い頃の健二がとった逃亡をいつしか許す気持ちを芽生えさせていた。
　だからこそ健二が自身の都合で再び彼女の前に現れた時、迷うことなく彼の元に戻る決意を固めたのだ。
　紗弥には自分と同じような経験をさせるわけにはいかないと考えていた。

　郁美は、初めからリミッターを解除して「郁美様」と一体になって真也を責めたてた。
　それは健二相手にだけしか解放していない激しいセックスで、限界まで男の精を吸い尽くすものであった。
　若い頃の健二ですら吸い尽くされる恐怖で逃げだしたのだ。
　その健二は、今では彼女との激しい夫婦生活の虜であり、ありったけの精を彼女に吸い尽くされることを楽しんでいた。

　彼女は徹にですら遠慮して自制していたが、真也には試練として乗り越えることを要求したのだ。
　紗弥を幸せにするには「紗弥様」を満足させることに他ならず、「郁美様」を満足させることが出来なければ当然為し得ないものであった。

　真也は極上の女体の前に無我夢中で腰を振り続けた。
　打算も、余裕も一切無く、セックスに没頭したのは生まれて初めての経験で、射精感をコントロールできずに何度も続けて精をありったけ放ち続けていた。
　放っても、放っても、激しい肉欲は納まらず、女体に縋り付いた。
　肉棒はグイグイ吸い込まれる感覚で締め付けられて、更なる射精を促されていた。

　真也の脳裏に紗弥と愛し合った、エンドレスに求め合った日々が蘇っていた。
　郁美は知らなかったのだ。
　真也は、既に底無しの精力と培ったベッドテクニックで「紗弥様」すらも満足させて、紗弥をすっかり魅了していたのだった。
　だからこそ歓喜して郁美にむしゃぶりついた。

　真也は、騎乗位で激しく責めたててくる郁美を絶妙のタイミングで突き上げながら、芸術品のような肢体を愛撫して桜色で蕾のような乳首を摘んで弄った。
　健二が彼女を忘れらず、探し回って妻にしたのは当然だと納得していた。
　そもそも彼女１度手放した理由が理解出来なかった。

　彼女と繋がっているだけで、狂おしい肉欲が全身に駆け巡ってセックスを止めることが出来ない。
　もう何度も射精して、いつ萎えてもおかしくないのに身体は更なる快楽を渇望して動き続けた。
　この感覚を覚えた女性は２人目で、紗弥と初めて愛し合った記憶が生々しく蘇る。
　まさに生まれながら男の精を吸い尽くす魔性の資質を持ったオンナとの出会いは、彼の女性観を一変させてしまった。

　健二は郁美という魔性の女神を手に入れていたのに、井の中の蛙に過ぎなかった真也は、もし紗弥と出会っていなかったら無残にも敗北していただろう。
　真也は、健二が何年もかかって手に入れた魔性の女神を、自分は既に手に入れたのだから自分自身は幸運だと確信していた。

　この時、紗弥が郁美と自分が逢うことを望んだ意味を初めて理解した。
「俺にもっと成長しろという意味なんだ」
「確かに 女性の上っ面しか俺は知らない癖に セックスのプロだと勘違いしていたのかもしれない」
「郁美さんは凄い 紗弥と出会ってなかったら 俺は 心を奪われていたかもしれない」
「紗弥も成長したがってる それには俺が成長して彼女を高みに そう そういうことなんだ」
「ありがとう 紗弥 俺の為に生まれてきた女 愛しているよ」

　郁美は、真也を見誤った為に次第に圧倒されて余裕が全く無くなり、いつの間にか彼とのセックスに溺れていった。
　天才性調教師の称号は伊達でなかったのだ。
　性器で奥深くまで繋がった２人は完全に一体化して、お互いの体力が尽きるまで愛し合い続けた。
　何度も片方が意識を失っても、意志がある方が相手の肢体を貪り続けた。
　朝を迎えた頃には、もはや２人はセックスを覚えたばかりの恋人同士のように愛し合っていた。
　郁美は真也の逞しい精力にすっかりに夢中であった。
　真也は郁美の肢体の魅力に溺れていた。

　そんな２人の時間は、健二が郁美に送ったメールで終わりを告げる。
　郁美は我に返って慌てふためき身支度を整え始める。

　真也は、その姿を見て郁美は健二のものだと思い知り思わず男泣きしてしまう。
　いくら好きになっても彼女は先輩の妻であり、彼女の心の中には先輩が占めているのだと思い知った。
　不意に紗弥の顔が脳裏にちらついてしまい、彼女の肢体が欲しくて堪らなくなっていた。
　郁美とのセックスが真也の紗弥への渇望感を更に高めていたのだった。
「紗弥 早く 逢いたい もう限界だ 待てないよ」

　郁美は、夜通しのセックスでグッタリする身体に鞭打ってシャワーを浴びてから身支度を整えていた。
　彼女を満足させた真也は、淋しそうな表情でそんな自分を見つめていた。
　彼が紗弥への想いをかえって強くしてしまったと察していただけに、申し訳ないことをしてしまったのかなと反省していた。
　健二からのメールを見ただけで、彼女の心は早く彼の元に帰りたいという気持ちで一色であった。

　正直、自分は移り気な浮気女だと自覚があり、それを償うのは一刻も早く健二の元に帰ることだけであった。
　普段はメールなど使わない健二が送ってきたことが重要な意味が含まれていると理解していた。
　あの健二が嫉妬の感情示したと感じたのだ。
　郁美は真也との時間を再び作ることを約束すると、ホテルの部屋を飛び出していった。
　真也は、郁美にそれほど愛されている健二に激しく嫉妬していた。

　郁美は慌てて自宅に帰ったが、玄関に入った途端に全裸で魔棒をそそり立てた夫、健二に出迎えられて襲われた。
　寝室に連れ込まれた彼女の目に飛び込んできたのは、両手両脚を赤い縄で縛られて秘部を露わにして転がされた麻輝と美帆の姿であった。
　いつもは郁美がその姿で嫌っていうほど健二に女であることを教え込まれて、たっふり可愛がられてしまうのだが、昨晩は２人が同じように激しく可愛がられたのが一目瞭然であった。
　失神した麻輝と美帆の表情は、満足しきった女のそれであった。

　服を着たままの姿で、あっと言う間に同じように縛られてしまった郁美は健二から激しく折檻されて辱められた。
　服も下着も引き裂かれて秘部の様子をじっくり見られて、直前までセックスしていたことを知られてしまう。
　既に濡れに濡れている秘部を舐め上げられて、夫の肉棒を欲しいと絶叫していた。
　健二は、そんな郁美を嬲るように巨大な亀頭で膣口を擦り上げて、彼女は誰のものなのか思い知らせるように躾けた。

　欲しがる郁美から不意に身体を離した健二は、見せつけるように麻輝にのし掛かり、まだ意識の無い彼女にゆっくりと挿入していった。
　意識が無かった筈の麻輝だが、直ぐに歓喜の声をあげて健二の魔棒の感触に酔いしれていた。
　まさに生殺しの仕打ちに、郁美は健二がどれほど嫉妬していたか思い知る。

　激しく腰を振る健二に麻輝は翻弄されてあっと言う間に絶頂を迎えてしまうと、魔棒は湯気を立てて麻輝の中から引き出された。
　夫を嫉妬させてしまったと反省している郁美は、もう健二のものが欲しくて欲しくて堪らない気持ちで一杯で秘部をひくつかせて許しを請う。

　健二は、そんな郁美を見もせず今度は美帆にのし掛かる。
　そして激しく腰を振り美帆を追い詰めながら、郁美に自分は誰の妻なのか、誰のものなのか、何度も何度も言わせるのだった。
　健二がそんなに厳しく嫉妬することは初めてのことであり、郁美は如何に健二に愛されているかを改めて思い知らされ例えようのない悦びに包まれて、経験したことがないほど秘部を濡らしていた。

　美帆も再び逝かした健二は、今度は獣のように激しく郁美に襲いかかった。
　健二のものをむかい入れた瞬間、郁美の意識は弾け飛んだ。
「健二さん 心配させて ごめんなさい」
「郁美は健二さんのものです ずっと愛してます」





　真也は郁美に連れ回される忙しい日々を送っていた。
　完全に主導権を彼女に握られてしまい、言われるまま行動を共にしていた。
　真也がデザイン事務所を構える場所も、彼女が最高の立地条件を持つ三宮の高層マンション最上階を確保してくれた。
　その手際と交渉力は、ただ唖然とするばかりの手際の良さであり、相場の半額レベルの家賃であった。
　そこで改めて、彼女は紗弥の従姉妹なんだと再認識したのだ。
　紗弥が彼女に全てを任せておけば大丈夫だから、デザインに集中して取り組んでと言った意味が分かった。

　最初から真也の展開ではなかった。
　彼女に主導権を握られたままで、彼女の肢体の魅力に負けて誘われまま溜まった肉欲を放って瞬間に敗北を喫していたのだった。
　既に紗弥の肢体の魅力に溺れてしまっていた彼にとって、郁美の肢体は麻薬であった。

　彼には、若くして色事師として生きてきたためにベットで勝った負けたの感覚があった。
　そして、どちらかというと愛のないセックスが当たり前のものであった。
　紗弥に出会って、そんな乾いたセックス観が吹っ飛んで、真也の中で欠けていたなにかが満たされた時に彼自身が変質してしまっていた。
　強がりを言っても、紗弥の肢体が恋しくて堪らない気持ちが膨らんでいた。

　真也は、紗弥と同じ資質と空気感を持っている郁美には無力であった。
　郁美の存在が紗弥への切ない想いを更に強め、その反動で紗弥が不在の間は彼女がいなければ耐えられそうもなかった。
　１度その肢体の魅力に負けて、貪ったときから真也は肢体の魅力の虜になってしまった。
　知らなければ我慢出来たはずなのに、もはや少年時代のように溢れるような底無しの性欲が抑えられない。
　後悔先に立たずとは、まさにこのことであった。
　郁美と会うと、彼女を無意識に目で追ってしまう。
　その心の隙を見透かしたように、彼女は真也を翻弄した。

　あっと言う間に、関東本部が送り込んだ新進気鋭の男は郁美に屈してしまった。
　先輩、岩永健二が妻である郁美に固執する理由を初めて理解した瞬間であったが、次々と引き合わされた女子会メンバーにも圧倒された。

　郁美が慕うリーダー格の亜紀、義母となる彩佳、その２人だけでも驚いていたのに郁美の妹格の敬子、爆乳の里奈、美の化身のような悠希に引き合わされた段階で、「関西支部」は女子会が掌握しているのは当然と理解した。
「関東本部」では有名人である麻輝と美帆の２人ですら、すっかり取り込んでいる女子会は既に絶大な影響力があると察した。
　女子会は、亜紀と郁美を軸に、一心同体のオンナのネットワークで結ばれており、男達には割っては入れない聖域と感じたのだ。

　真也は、健二は既にそんな状況に観念して、賢く利用しているにすぎないと理解した。
　それでも彼は、そんな健二に嫉妬した。
　いや、どんな男でも、健二の立場に嫉妬しただろう。
　郁美ほどの美しい妻を迎えながら、妻公認で、彼女と遜色ない、いやそれ以上とも思える美女達との愛瀬も欲しいままなのだ。
　これを現代のハーレムと言わずに、なんと表現すれば良いのかと悩む状況だろう。
　紗弥が帰国すれば、自分も間違いなく取り込まれてしまうだろう事は理解していたが、まだ男女間の愛が今ひとつ分からない恋愛初心者である彼は全てが後手後手になっていくことになる。





　健二は、いつになく嫉妬に狂う自身の感情に戸惑っていた。
　郁美を信じる気持ちは強かったが、男好きする妻が心配で堪らないという普通の男性レベルの劣情がこんなに苦しいとは夢にも思わなかった。
　今まで多くの他人妻を思うがまま寝取ってきた自分自身が、いざ自分の妻というものを持つと不安なのだ。

　郁美はモテすぎる女で彼女に好意を寄せない男などほとんどいないと思えるほどで、放つ色香は毎日のように抱いている健二ですらクラクラするほどであった。
　凌も、祐司も、克也も、関西の長老達も、すっかり彼女に甘くて言いなりにされていた。
　だからこそ彼女を妻としたのだが、想像以上のモテぶりに驚きを隠せないのも正直な心境であった。
　若く自信満々であった後輩、真也ですら郁美の魅力の前に負けてしまったのだ。

　２４歳になったばかりの郁美は、健二と結婚した途端に周囲が驚くほど美しさに磨きがかかってきた。
　まさに蝶が羽根を広げて、羽ばたきの時を迎えたような変化であった。
　街を歩いても多くの通行人が振り返って彼女を目で追ってしまうほどである。
　もともと良家の子女で育ったので立ち振る舞いが美しくて目立つタイプであったが、存在がキラキラ輝いて見えるのだ。

　その美しさが健二の不安をかき立てていた。
　いつの間にか立場は逆転して、健二が郁美に去られる恐怖に苛まれることになる。
　６年も彼女を放置してしまった罪の意識は、簡単にはぬぐい去ることはできない。
　彼女に心寄せる男はハイレベルな者達ばかりで、その中から自分は選んで貰ったのだと危機感が募っていた。

　不思議なことに、麻輝と美帆も郁美と過ごすようになってから同じように美しさがパワーアップしていた。
　それすらも彼の不安を増大させる原因であった。
　だからこそ彼女達への愛情表現は一切手抜きが許されない、毎日が真剣勝負であった。

　郁美も、麻輝と美帆も、その美しさの源は健二に愛されているという実感に他ならず、彼女達は健二無しではもはや生きられないほど夢中であった。
　悲しいことに、男にはオンナ達の気持ちは理解出来ないようで、１人で空回りし続けてしまうものであった。
　彼女達は健二が取り越し苦労しているんだと察していたが、オンナ達は残酷な生き物で男を安堵させることは決して良しとしないものだ。

　彼女達の言い分は、自分達ほどのオンナ３人も独り占めしておいて、安堵は決してさせないと結託したオンナ達の意地悪であった。
　これを間近で見ていた敬子も呆れてしまう。
　健二ほどの経験者でも、結局オンナを全く理解出来ていないという男と女の摩訶不思議であった。
　結局、健二も、真也も、名だたる性調教師２人揃いも揃って、オンナ達に負けてしまったのだ。


　真也は、健二が必死に妻に愛情表現している様子を見て、驚き、先輩と呼んでいた男がこうも落ちぶれてしまったのかと初めは馬鹿にしていた。
　いくらなんでも妻が良い女だからと言っても、仮にもセックスを商売にしてきたプロ中のプロの男がプライドを失うなど信じられなかった。

　そう思っていた自分自身が、紗弥が恋しくて涙していた。
　郁美と過ごすと、ますます辛くなるのに、彼女とのセックスがなかったら肉体が持たなかった。
　身体の上で騎乗位で腰を振って最高の快感を奏でてくれる彼女の素晴らしさに心を奪われていた。

　紗弥と出会うまでセックスがこれほど素晴らしいものだと思ったことはなかったかもしれない。
　セックス覚えたての少年のように夢中になっていた。
　気がつけば、必死で彼女を口説いて抱こうとしている自分の行動に愕然としていた。
　健二の姿は自分自身の近い未来の姿だったのだ。

　健二は、真也が煩雑に郁美を求めて夢中になっている様子に、嫉妬を通り越して怒りを感じ呆れていたが、じっと我慢していた。
　それは紗弥を彼自身も心待ちにしていたからだ。
　この貸しは大きい。
　当然、彼女が帰国次第たっぷり楽しむつもりであったし、真也には一切文句を言わせない。

　後輩の若造を徹底的に屈服させる機会が訪れたのだ。
　郁美と出会った頃に紹介されて紗弥とは面識があり、当時美しい彼女に興味を持ち抱きたいと企てた記憶が蘇っていた。
　察しの良い郁美に邪魔されて断念した記憶があった。
　今回は、その郁美が紗弥との関係を同意していたのでなんの障害も無かった。

　徹に見せて貰った写真に表面上は平静を装ったが、正直驚いていた。
　郁美も驚くほど美しく成長したが、彼女も素晴らしかった。
　まさに亜紀が郁美が２人と悦ぶのは当然であり、徹と凌が夢中になるのは当然だと納得していた。
　彼女に変な虫である真也が付いたのは計算違いであったが、サラブレッドである後輩を押さえ込める大チャンスであり、このチャンスを活かさない手はない。

　既に女子会の中核である亜紀と郁美、そして敬子を味方につけている状態で、もっか悠希を集中攻撃していて攻略も時間の問題であった。
　女子会を制する、それが最優先の戦略であった。
　そういった点では、徹を弟子にしたのは最大の良策であった。
　徹は、女子会の愛情を一身に集めていて、スタッフの妻達も魅了していた。
　その徹を見いだし育てたのが、愛妻、郁美であり、健二の立場はもはや盤石であった。

つづく
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あなたのひと言が作者の励みとなり、新たな作品が生まれます。ご感想宜しくお願いします。
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2019年10月20日掲載
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