| ずっと愛してます２ 羅衣 作 |
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| 第56話 郁美動く 郁美は健二の報告を聞いて、初めて健二に対して本気で激怒した。 健二は焦って本気で土下座で謝る羽目になった。 郁美は、健二が環に手を出したことを怒ったわけでなく、「自分の女である証である刻印」を刻んだことが許せなかったのだ。 彼女にとって武史は可愛い特別な男の子であって、亜紀から託された大切な将来性有望な子でもあった。 彼の大切な婚約者そして未成年の少女なのに、勝手に手を出しただけでなく、刻印を刻むとは酷すぎると激怒した。 自分は晴れて妻になれたが、彼女に対して健二は責任もとれない立場でありながらの所行なので尚更許せなかったのだ。 これを受けて、郁美は今まで躊躇していたことを徹と武史に伝える決意をした。 郁美は自ら動いて、「自分の女である証である刻印」を女に刻む要領・極意を彼らに教えて、文字通りの超一流スケコマシに育てることを決心したのだ。 これを完璧な形で他人に伝承できる者は、「会」には未だかつて存在したことがなかった。 マスターしている性調教師は健二を含めて何人もいるだろうが、それぞれが我流であり、自らの優位性を崩しかねない極意は決して伝承しない。 女性の性調教師では、それなりに伝えられるのは恐らく麻輝がいるだけであろう。 それを実は遙かに凌ぐのが郁美で、その事に関する知識と性へのキャパシティが圧倒的に広くて、麻輝ですら凄いと感嘆するほどのレベルに達していたのだ。 健二が全く知らない間に、郁美は麻輝と美帆から多くのことを吸収していて、もう究極の女性性調教師になれる知識レベルになっていた。 もはや彼女に足りないのは、経験だけであった。 郁美としては、自分に加えて、麻輝、美帆、そして亜紀、敬子、葵にまで刻印を刻んだ健二は贅沢しすぎで、これ以上の欲張りは許さないと決意した。 これには麻輝と美帆も異議なくむしろ積極的に同調した。 郁美は、まず敬子に事情を説明したが、彼女自身も結果的に徹を裏切ってしまった気持ちがあったので郁美の提案に賛成してくれた。 早速、無理矢理、徹を３泊旅行に誘って究極の英才教育に全力投球することにした。 健二は、怒っている郁美に遠慮してオンナ達の不穏な雰囲気に不安を感じながらもなにも言い出せなかった。 想定以上の妻の怒りに怯んでいた。 徹は期末試験が迫っている中で忙しかったが、なにもかも後回しにして驚喜して郁美の元に駆けつけた。 あの日以来、郁美と丸３日過ごすなど久しぶりで、彼は有頂天になっていた。 徹 「郁美 お待たせ！！ 嬉しいな」 郁美 「うふっ お泊まりなんて 久しぶりね」 徹 「うん なんか僕 良いことしたのかな？」 「ご褒美でしょ？」 郁美 「徹たら はしゃぎ過ぎよ」 徹 「敬子には ちゃんと土下座してきたよ」 郁美 「そうなんだ なんか言ってなかった？」 徹 「卒検頑張ってね だって 意味不明」 「それより 出発しよ」 「早く温泉旅館行きたい！！」 郁美 「うん そう言えば 徹の車 久しぶり」 徹 「そうだね ワクワク！！ 早く着かないかな」 郁美 「焦りすぎ 事故しちゃ駄目よ 安全運転！！」 徹 「はい 郁美に怪我させたら」 「敬子に殺される」 郁美 「そういうことではないだけど もう徹たら」 徹は、早く予約した有馬温泉にある「有馬○ランドホテル」に早く着きたかった。 一分一秒でも早く郁美とゆっくり過ごしたかった。 ２人だけで自由に愛し合っていた頃以上に、ワクワクドキドキする気持ちが強くて、凄く新鮮な感覚に鼻息が既に荒くなっていた。 定期的には時間が許せば継続的に愛し合っている関係ではあるが、それは束の間の数時間であり、若い徹には物足りないものだった。 それが突然、思い出の温泉旅館で３泊過ごせるというのだから、まさに夢の実現に他ならなかった。 いっぱい抱きしめられる、いっぱいキス出来る、いっぱい彼女の髪の匂いを嗅げる、いっぱい彼女の髪を触れる、いっぱいいっぱい愛し合える、２人だけで自由に愛し合っていた頃には当たり前のことだったことが、こうも貴重な事だったのだと実感していた。 「有馬○ランドホテル」に到着すると、テラスに専用露天風呂がある特別室に通されて２人でくつろいだ。 温泉の湯の音が響く中で、ゆったりとした２人だけの時間が心地よい。 そんな中で、郁美から徹は指南の話を聞かされたのだった。 徹は、それはボンヤリと見えていたが、今ひとつ分からないと悩んでいた領域なんだとすぐに理解した。 彼は師匠である健二が、なにゆえ凄いのかの秘密はそこにあると洞察していたのだ。 もちろん大事な敬子すらも奪われたと屈辱の思いがあって、師匠の背後に肉薄するには、それが必要不可欠だと考えていたところだった。 徹は、そのことを逆に郁美に告白して是非学びたい、成長したいと素直に彼女にすがったのだ。 これが徹の凄さであった。 意地やプライドなど放置して、素直に年上の女性、そして敬愛する女性に胸の内を明かして素直に成長させて欲しいと頼めるのだ。 郁美は、改めて徹の成長を見たような気がして感動していた。 ますます徹が愛おしくなる。 ２人は狂ったように愛し合いながら、徹は「自分の女である証である刻印」を女に刻む要領・極意を実践的に学んでいった。 当たり前のように、徹は郁美にその極意を徹底的に行使して、若い情熱で郁美を取り返そうと頑張った。 もともと徹のセックスは、オンナにとって麻薬のようなセックスであって、そこに究極奥義を授けてしまったので、教えた張本人の郁美自身ですら溶けてしまうほどのレベルに進化してしまう。 それは周囲の女性達をますます悩ます事態をまねくのであるが、避けて通れないものでもあった。 郁美は、それでも健二への盲目的愛を捨てることは出来ずに健二の元に帰っていく。 徹の中での郁美への愛はますます大きいものになったが、彼は誰よりも郁美の選択を理解して見守っていた。 徹は郁美の手助けで遂に卒業検定を満点でパスして、急激にスケコマシ度を上げて若手天才性調教師として全国的に有名になっていくことになる。 そして奪われていた敬子を自らの刻印で徹底的に上書きすることで、ほぼ奪い返すことに成功し、更に直子、麻里の２人にも電光石火の早さでチカラを行使して彼女達を独占する体制を確立してしまう。 里奈は、これ以前に徹が無意識に行使した天性の魅力で、いつの間にか徹の刻印を刻まれてしまっていた。 健二は、郁美が徹を急成長させて究極の極意を指南したと気がついた時の驚きは、小さいものではなかった。 徹は、あっと言う間に、そのチカラを使いこなして敬子を奪い返して見せた。 そして高校生彼女２人も刻印して、やるなと感心していたら、人妻である絢音と美羽まで先に刻印されてしまい逆に焦ってしまった。 若さに裏打ちされた圧倒的精力とパワーで押されて、スピード競争になったら年齢が倍近い健二に極めて不利である。 そこで初めて、妻郁美の意図を悟ったのだ。 彼女は、あれほど愛していた徹が素晴らしい男に成長したにもかかわらず、健二の元に還ってきてくれた。 健二は郁美に降参して、とうとう素直に頭を下げて、２度と環にしたようなことはしないと誓ったのだ。 罰として、郁美だけでなく、麻輝と美帆も、生涯全力を挙げて愛して幸せにすると誓わされて一筆書かされてしまった。 郁美は徹への伝承が終わると、休み無く続いて今度は武史のもとを訪れることにした。 彼女は心と気持ちが相反する状態で動揺している環と話したが、彼女自身も結果的に武史を裏切ってしまったのではという気持ちがあったので郁美の提案に賛成してくれた。 環の状態は深刻であった。 気持ちは武史に向いているのに、身体と心はオンナとして健二に靡いてしまうのだ。 環を救えるのは武史しかいないと郁美は信じていて、環自身も武史に助けて欲しいと考えていたところでの郁美の提案に縋り付いたのが真相であった。 武史は、先週末に来た環との関係が急にギクシャクして不安であった。 自身も成美との関係が深くなっていて、うしろめたい気持ちがあったので、ますます不安が増大してしまう状態であった。 彼は原因は基本的に自分にあると考えてはいたが、セックスしている時にもなにかが違う気がして性の不一致の違和感があったのも正直なところであった。 あんなに２人で過ごすのが楽しくて楽しくて堪らなかったのに、心の距離が急に離れるなんて信じられなかった。 このままでは環との関係が崩れてしまう、別れてしまう危機を予感して焦りまくっていたのだ。 そして思い悩んだ挙げ句に、思い切って成美との関係を清算する決意を固めた矢先に、郁美から突然連絡があったのだ。 郁美からの連絡は、東京に行くので環の了解を取ったから３日間泊めて欲しいとの話であった。 武史の不安は急激に大きくなった。 郁美がやって来るのは、環との別れについての話ではないかと疑心暗鬼になった。 でも彼女が間に入ってくれるのであらば、なにかしら助けてくれる筈だと期待する気持ちもあった。 なんと言っても多忙な姉である亜紀に代わって、武史の事を親身に面倒見てくれる存在だし、なにより尊敬して慕っているお姉さんである。 彼女が武史と環の為に、誰よりも協力して助けてくれている味方であるのは疑う余地は無かった。 次第に彼女がきたら、全てを話して助けてもらおうという気持ちが強くなっていた。 そうなると待ちきれない。 週末の夜、東京駅のホームの中まで出迎えに行ってしまう。 武史にとって、郁美は女神のような女性であって憧れの対象であった。 武史は、以前、セックスは欲望のはけ口、快楽を楽しむだけのもの程度に考えていて、女性を人としての人格など軽視するタイプの男であった。 もともと年上女性の欲望の相手役としてセックスを覚えたので、女性と真正面から向き合うことに興味なかったのだ。 そんな武史に、恋を教えてくれたのが環であった。 しかし、ちゃんと女性を愛して向き合ったことがない彼は、恋しい環への接し方に苦労してしまう。 特に経験豊富なセックスに不安が大きかったのだ。 思えば環と出会う前に、本気で愛しいと思った女性は実姉の亜紀しかいなかったのだ。 次第に亜紀に導いて欲しいとの気持ちが芽生えてくれるが、それは近親相姦という禁を破ることであり愛する姉を傷つける行為でもあった。 深刻に悩んでいた武史の前に現れて、積極的に手を差し伸べて救ってくれたのが郁美であった。 そして女性と向き合って愛し合うことの素晴らしさを教えてもらったのだ。 ある意味、武史にとっては彼女が精神的に初めての女性と言って良かった。 もう夢中で彼女に悦んで欲しくて、誠心誠意ベットでその全てを捧げてしまった。 あの当時は、徹が羨ましくて堪らなかった。 その徹が彼女を失って彼女が昔の彼氏の元に行ってしまったと聞いたときは、他人事ではなくて正直ショックであった。 その後の話は環から断片的に聞いていたが、普通の人間関係とは随分違う環境なのでよく理解出来ないのが正直なところであった。 その郁美と数日間一緒に過ごせるというだけで、次第に楽しみになっていた。 濃紺のキャリーバックを片手に新幹線から降りてきた憧れの女性を見つけた瞬間、武史の笑顔が弾けた。 ある意味、今一番逢いたい、頼りたい女性が彼女だったのだ。 気がついたら走り出して、彼女に抱きついてキスしていた。 武史 「郁美さん いらっしゃい！！」 郁美 「うふふ 来ちゃったぁ 元気そうね」 武史 「ボチボチです それにしても」 「ますます綺麗になりましたね」 郁美 「まあ お口だけは 一人前ね」 武史 「そんな ホントのことなのに」 「それより 早く行きましょう」 郁美 「それには 放してくれないと動けないわ」 武史 「あはは 抱きついたままでした」 「ごめんなさい」 「そう言えば 夕食は」 郁美 「まだよ」 武史 「俺もなんです」 郁美 「じゃあ」 「武史くんがいつも行っているとこに」 「連れてって」 武史 「えぇぇぇ ただの定食屋ですよ」 郁美 「うん そこが良いわ」 武史 「良いんですか？ 見ましたよ」 「テレビに出るなんて凄いですよね」 郁美 「うふふ」 「料理本が売れたオマケみたいなものよ」 武史 「定食屋のおばさん 驚くと思うけど」 「カリスマ主婦来た！！ みたいな」 郁美 「まさかぁ」 武史の予想通り、郁美は人生初めてのサインを書かされることとなった。 郁美は武史の暮らしぶりが覗けて楽しかった。 月数回の週末は環ちゃん愛情タップリ手料理で栄養たっぷりであるが、平日は毎日夜遅くてカップ麺ばかり食べてるみたいと環から相談されたりしていたので、郁美は平日の食生活が心配であった。 定食屋は夜遅くまで開いていて、メニューもバラエティ豊富で独身男性のオアシスではないかと郁美は思ったほどであった。 郁美は健二が連れて行きたがる高級レストランより、こういう庶民の味が好きだったので余計そう感じたのかもしれない。 郁美は武史のマンションを訪れた瞬間に、懐かしい感覚を思い出していた。 徹のマンションに初めて行った時の感覚にそっくりの空間が広がっていた。 環が丹精込めて作り上げた空間が他の女性が入ることを拒絶する雰囲気を醸し出していた。 これは男性の感覚では分からないが、女性同士では痛いほど感じる力強いパワーのようなものが溢れていた。 環の許しを得てきたから良かったが、そうでなかったら郁美は居心地が良くなかったことだろう。 戦う気持ちのある女が来たら間違いなく挑戦状を置いていくが、それは見受けられないので、とりあえず武史の浮気はないと郁美は判断した。 しかしこれは郁美の早合点で、失敗であった。 武史は、ケジメで橋本成美を自分のマンションには一度も立ち入らせなかったのだ。 彼女の方も武史の婚約者がいると知っているから、入りたいとは言わなかったからだ。 実際、武史は平日の大半と、環が来ない週末、寝泊まりを成美のマンションで過ごしていて、たっぷりと浮気三昧していたのだ。 それだけ成美が情熱的で良い女で、武史は嵌まってしまった証拠でもあったが、１度毎日毎晩のセックスに慣れてしまうと若い男の身体はどんどん活性化して貪欲になってしまうのだ。 もともと武史と環の色恋に常時深く関わっているわけでもないし、遠隔地にいたので、成美の存在は郁美の視野に入らなかったのは致し方ないのかもしれない。 郁美も色々立場上忙しくて、急いでいたことも彼女の判断力を鈍らせたのも原因であった。 郁美は、武史に環に起こった問題について話して聞かせた。 武史は、想像だにしない話で衝撃を受けて、思わず涙を浮かべてしまう。 そこからの郁美の話は、もっと衝撃的で驚いた。 自分がもっと成長できるという点は半信半疑であったが、徹が習得してステップアップ果たしたという話にムクムクとライバル心が燃え上がった。 それに自分が成長できないと環を奪われてしまうという危機に直面するという話は納得がいくものだったし、郁美を信じたいという気持ちが強かったので、素直になって指南を受けることに同意したのだ。 講習というお題目が出来て２人は誰にも気兼ねなくセックス出来ることになり、余裕を持った日程もあって以前より激しく燃え上がっていた。 郁美は武史を試食したあの日以来、この日を密かに楽しみにしていたのだ。 彼女は亜紀の弟ということで、贔屓目がなくても彼は金の卵だと感じていた。 だから育ててみたいと考えていたが、残念ながら遠隔地で我慢していたのが本心であった。 その金の卵が一大事である。 だから本気で健二を怒ったのだ。 彼女は、大切な金の卵を守らなければならないという女としての業が譲れなかったのだ。 それ故に、オンナとして一大決心した。 もともと郁美は、徹と武史は超一流の男に成長して楽しませてくれると信じていたので、時期をみて「女の本質を支配する刻印」を操る極意を伝えても良いと考えていた。 ただ、まだ２人は若いので、若さに任せて乱用する馬鹿男になって欲しくなくて躊躇していたのだ。 女性にとっては凶器に等しく、乱用されたら、かえって不幸になる女性が増える危険性があったからだ。 しかし健二の行動は明らかに許しがたい暴走であり、自分というものがありながら調子に乗り過ぎとの嫉妬の怒りが加わってて爆発したのだ。 郁美は、徹と武史の２人なら健二の対抗馬として有効であり、パワーバランスをもたらしてくれると期待していた。 少なくとも敬子と環の為に、一肌脱ぐ価値は十分あると考えていた。 武史は、濃厚な３日間で「自分の女である証である刻印」を習得した。 郁美が凄いのは徹と武史の個性に合わせて、それぞれアレンジして全く別な形で習得させたことだ。 彼女は突如として究極のモテ男を２人も産みだした。 武史は、副作用としてもうすっかり郁美に心酔しきっていて、盲目的に彼女を師事していくことになる。 武史はこのチカラであっと言う間に、環を健二から奪い返して見せることになる。 嫉妬心から生まれたエネルギーは凄まじく、健二の刻印がほとんど霞むほど刻印の上書きが行われて、２人の関係は以前よりラブラブ状態となった。 ただ武史は、環の前に練習がてらに成美にもチカラを行使してしまい、のちのち困るほどますます惚れられてしまうことになったのが誤算であった。 まさに若さ故の過ちであるが、彼はこれに懲りてチカラの行使には慎重になり、郁美の許可なく行使しなくなる真面目さを見せるようになったのだ。 武史は後に「会」に意外な形で華々しくデビューすることになる。 事情に詳しい人達は彼は健二夫人郁美影響下にある男だと考える人がほとんどであったが、それを意味することの重大さに誰も言及しなかった。 しかし、その事実はあらゆるものを吹き飛ばす彼の素性が「会」に留まらず、社会秩序を根底から変えてしまう「オンナの時代」幕開けになるとは、この時は誰も気がついていなかった。 健二は、郁美が武史まで短期間で成長させて「究極極意」を指南し会得させたことに驚愕していた。 いつの間にか、妻は麻輝すら凌ぐ、未だかつて存在しない究極女性調教師のオンナになっていたのだ。 もし我が妻でなかったらと考えるだけでも恐ろしい事態であった。 このため岩永家の夫婦生活は、いつでも全力全開、健二全力投球が当たり前となって、郁美を悦ばす結果となり彼女の思う壺であった。 健二にしてみれば、日に日に淫欲が強くなっていく妻を満足させるのに必死であり、それがあってこその他の女性との愛瀬であった。 郁美の願いは出会った頃の健二との情熱的で濃厚なセックスがずっと欲しいであったが、それはずっと続くことが叶えられたのだった。 郁美は健二の愛さえあれば、なにがあっても健二に付き従うし、彼を守り抜く強い覚悟があったのだ。 「わたしの健二さん ずっと愛してます」 「よそ見はもう嫌よ」 「ずっと わたしを見て欲しいの」 げに恐ろしきは女の嫉妬なのだ。 つづく |
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| 2019年11月24日掲載 |
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