ずっと愛してます３
羅衣 作
第17話　直子の決意


　関西支部開幕イベント「第１回特別な集い」は大成功に終わり、岩永健二の「会」での評価は最高潮にあがって、関西地区を中心に次期「１２人衆」候補への推挙の声が上がるほどであった。
　現実的にライバル達に比べも、既に頭ひとつ抜け出た感が強く、年内の昇格が確実視されていた。
　なんと言っても彼の愛妻、郁美の存在が圧倒的であった。

　郁美自身も大抜擢の果てに「５大老」から圧倒的な支持を受けて、次期「１２人衆」候補とされていたのだ。
　もし実現すれば初の女性「１２人衆」の誕生であり、更に初の夫婦入閣となる可能性が高かった。
　その代償として、郁美はゼウスからの求愛猛攻に晒されることとなった。
　ゼウスの郁美への寵愛は、周囲の者達ですら意識的に距離をとる程であった。

　もともと彼に意見するなど、今の日本では誰にも為し得ない暴挙であったから、弟子の若妻に対する尋常じゃない執着は誰にも止めることは出来ない。
　そもそも彼は欲しいと思ったものが手に入らなかったことは一度も無かった筈であった。
　そんな彼にも、思わぬ弱点があることが明らかになった。

　本気で恋い慕う、愛してしまった女には全く頭が上がらなくなってしまったのだ。
　郁美は、平然とゼウスを可愛いお爺ちゃん扱いして、彼との大人のラブゲームを成立させてしまった。
　彼女の凄さは、肉体関係では彼を優しく受け容れながら、毅然と夫、健二との生活を守り通すことにあった。
　ゼウスが度を過ぎた行為に出れば、不機嫌になり彼をオロオロさせる操縦方法を確立した。

　もはやゼウスは郁美の機嫌をとるためなら、なんでもしかねないと周囲は理解した。
　自然と郁美への対応は、周囲にとって大切な事項にならざるを得ない。
　彼女が喜ぶのは、健二の出世、成功であったから、彼の立場どんどん強化されていった。
　そんな中で、かねてから話題のカリスマ主婦料理人であった郁美の料理本はベストセラーとなり、全国ネットのテレビに出演する有り様であった。

　裏性社会の女王は、表社会でも女王たり得たのだ。
　小柄の容姿であったが、抜群の美貌と肢体で男達を魅了してしまうだけでなく、美食家達から天才と絶賛されるほどの料理の才能を開花させた。
　実際、ゼウスの食の主宰に抜擢されて、星の数ほどの著名人の舌を唸らすことになる。

　郁美がゼウスの食と性を掌握するに伴って、彼が目に見えて若返り元気になったことが周囲を驚かせた。
　昨年までは年々で衰えて本隠居も近いと皆が感じていただろう状況が一変した。
　若い女性のエキスは、老体には最高の特効薬で有るのは現代も変わらないのだ。
　ゼウスの活性化は、日本経済界の活性化に直結して、長らく続いた不況の流れから風向きが変わることになった。

　そんな夫だけでなく周囲の男達軒並みを上げ上げにしてしまう、カリスマ的な女性像に身近な少女達は羨望の眼差し向けるのは当然の流れであった。
　最高の男性と夢中になってしまう「山田 徹」が、今でも愛してやまない年上の女性「郁美」は彼女達にとっても羨望の存在であった。

　徹の妹、環は郁美にベッタリついて回り、自ら妹分を自負する敬子も真っ青の崇拝ぶりであった。
　そういう敬子が、彼女達の筆頭であるのは周囲が認めるところである。
　その敬子を慕い行動を共にする武田麻里も、思いは一緒であった。
　今では亜紀の妹のように行動する森田涼子も、郁美に対しては特別な想いを抱いていた。
　そんな郁美が、誰よりも信頼を寄せて女同士の愛を成立させている亜紀の存在が彼女達にとって特別な関係であると映っていた。
　彼女達にとって、もはや郁美と亜紀は絶対的な存在となっていた。

　そんな女の子ネットワークから一歩距離をとり続けていた存在が、米田直子であった。
　徹と夢のような初経験が、女優、川○海荷似の可愛い女の子を変えてしまったのだ。
　普段の彼女は、とにかくケラケラとよく笑う色気より食い気の元気娘であったが、素顔は、既に自身の真っ直ぐな愛を貫き通す強さを持った強い女であった。

　将来は、間違いなく青年実業家になるだろう徹にとって必要不可欠な存在になるのが、自身の愛の証明にほかならないと確信していたのだ。
　徹と結婚した敬子は、自身より身長も高く美形な女性であったので、正直、勝っているの若さだけと自覚しており、勝とうなどという野心は一切無くて、初めから結婚は諦めていて、ささやかに徹の顔を常にそばにいて見ていたいと願っていただけであった。

　そのエネルギーを勉学に全て注いでいたのだ。
　結果、それまでは中の上程度だった学業の成績が、今では常に学年のトップ争い、片手で数えられる順位を占めるまでに飛躍させていた。
　もう既に彼女の脳裏には、実業家として活躍する徹のそばに常に寄り添うやり手の秘書である自分のイメージが出来上がっていた。

　そんな彼女を癒してくれるのが、今でも定期的に過ごす徹とのひとときであった。
　亜紀や敬子と行動を共にする涼子と麻里と違い、どちらかというと素の少女に近い直子を徹もより可愛がっている状況は否定出来ない。
　その為、エッチだけでなく、２人で遊園地や水族館などを訪れてデートを楽しむことが多かったのだ。
　少女らしさを見せてくれる彼女の存在は、徹にとっても新鮮でもあった。
　女の子にとっては結婚は憧れのシンボルであり、自覚し既に目標を見いだしている直子であったが、やはり叶わぬ夢は少女の若い心を苦しめていた。
　世間的には不倫している存在である自分が、どうなのかという不安は日に日に大きくなってしまうのは致し方ない。

　１７歳の少女にとって、そろそろ限界に差し掛かった頃に、賢明な彼女は比較的仲が良かった麻里にお願いして敬子を頼った。
　さすがに徹の奥さんである敬子に初対面でお願いするのは気が引けたのだ。
　そして敬子を通して郁美との面談の機会を設定して貰った。
　徹の崇拝する郁美は、彼女にとっても憧れの存在であったし、凄い男性達を自在に操る様は、まさに大人の女性像そのものであった。
　徹を通して伝え聞く郁美像は、崇拝の虚像も織り込まれたものであったが、徹を盲目的に愛する少女にとって徹の崇拝はそのまま感化されてしまうのは避けれないであろう。
　そういった部分では、涼子と麻里以上に郁美に憧れる気持ちが強かったのだ。


　唐突な直子の呼び掛けに、郁美は敏感に反応した。
　郁美は、自身が嗾けて徹が始めた初体験会に参加した女の子達の動向に人一倍気にかけていたのだ。
　涼子と麻里は彼女の目の届く範囲に行動するようになったので安心していたが、避けるように距離をとる直子を心配していた。
　それとなく環に協力して貰って彼女の様子を探っていたが、徹の白馬の王子効果の危険性を痛感して、それ以上の少女達の蕾狩りを徹に禁じたほどであった。
　徹は男性として欲しいものを全て最高水準で兼ね備えている希有な存在であり、白馬の王子を具現化していると悟ったのだ。

　そして、それは日々進化していて、郁美自身もクラクラさせられるほどの眩しさであった。
　そんな徹に開花させたのは、ほかならぬ郁美自身であって、その彼に少女達の開花させるように唆した責任を感じていた。
　無垢な少女達が身も心も徹に夢中になってしまうのは当然であり、それは女の子の暴走させるには十分なきっかけになると思い知ったのだ。

　引っ越したばかりの新築豪華マンションペントハウスの自室に、早々に彼女を招待した。
　この豪華マンションは、田原が亜紀との新居と共に岩永家、山田家など近い人達を集めるために新築したものであった。
　そもそも販売を目的としていない作りであり、販売すれば１室数十億円はするだろう採算度外視の作りであった。
　ペントハウスは２分割されて田原家と岩永家が、岩永家の階下は山田家が入居していて、近日中に紗弥と真也夫妻の三宅家も入居予定であった。
　このマンションは豪華さと共に凄いのはセキュリティで、監視カメラだけで無く常駐する警備スタッフの多さであった。
　各フロアにも数人の警備スタッフが常駐しており、全員が警察、自衛官出身者で固められていて、何処かの軍事施設並みの警備体制であった。
　そもそもマンション周囲の町丸ごと田原の私有地であり、不審な部外者が近寄ることすら不可能に近かった。
　そんなマンションに向かって歩く可憐な少女を見咎める者は皆無であった。

　直子も、高校生ながらも田原氏の経済力の凄さは知ってはいたのだが、以前無料で使って良いと紹介された女子会専用病院とはまた異次元の施設の広大さに圧倒されていた。
　思わずキョロキョロしてしまい、怖くなって足が止まってしまう。
　そして同行してくれると言ってくれた環の誘いを断ったのを後悔していた。

　町並みの作りが、ただの高級住宅地とは思えないものばかりであり、直子のように一般家庭で育った子には場違い恐れ多い空間であった。
　歩道の石畳、車道の滑らかさ、街灯の高級感、どれひとつとっても普通とは明らかに違う造りであった。
　しかし、この町の最奥にある山の手の豪華マンションに向かわないと、憧れの郁美と会うことは出来ない。
　少女には、この数百メートルの距離がとてつもなく遠く感じるものであった。

郁美　「直子ちゃん！！　直子ちゃんでしょ？」
直子　「えっ？？　ひょっとして　郁美さん？」
郁美 「はぁはぁはぁ」
　　　「直子ちゃん！！　いらっしゃい♪♪」

　直子は、駆け寄ってくる素敵な女性に唖然として視線を投げかけていた。
　徹が今でも愛してやまない年上の女性が彼女なのだと思うと、腰が引けてしまう。
　初対面だけど同性の彼女ですら圧倒されるような色香を身にまとう女性は、身長は直子より少し高い程度で決してモデルのようなタイプではなかった。
　しかしボディラインはメリハリが抜群で、圧巻のバストラインと引き締まったウエストが際立っていて彼女が大人の完成された女性なのだと思い知らされる。
　コンパクトグラマーという言葉は、彼女のためにある言葉なのだと思いつつ、直子は身動きひとつ出来ずにいた。
　もはやライバルなどという次元ではなく完敗であり、徹が恋い焦がれるのは当然と納得してしまったのだ。

郁美　「はてな？　直子ちゃんだよね？」
直子　「あっ　すいません　はい　直子です」
郁美　「はぁん　良かった」
　　　「また早とちりしたかと思っちゃった」
直子　「ごめんなさい　ボーッとしちゃって」
郁美　「いいの　わたし　いつものことだから」
　　　「天然って　よく怒られるから　うふふ」
直子　「あはぁっ　あっ」
　　　「今日はありがとうございます」
郁美　「さあぁ　行きましょ」
　　　「とっても美味しいケーキ用意したから」
直子　「すいません」
郁美　「もう　すいませんは禁止よ」
　　　「タメ口解禁よ　女同士なんだから」
　　　「遠慮は無し」
直子　「えっでも」
郁美　「男性共有した時点で　わたし達は対等よ」
　　　「そうでしょ」
直子　「噂通り　郁美さんって凄い人なんですね」
郁美　「噂？　まったく」
　　　「なに聞かされているか　なんだか」
　　　「まあ徹から　頼まれているんだから」
　　　「ドンとぶつかってきて良いのよ」
直子　「はい　では」
郁美　「その前に　美味しいケーキあるから」
　　　「お茶しましょ」
　　　「女には　それが一番よ」
直子　「はい」

　直子は、マンションのエントランスが一流ホテルのロビーのような造りであることに唖然とした。
　どう見てもホテルマンのようなスタッフが複数いて、彼女と郁美を出迎えてくれる。
　そして彼女に対して、「直子様いらっしゃいませ」と一様に挨拶してくれるのだ。
　エレベータにも女性スタッフがいて、ペントハウス最上階に案内してくれた。
　思わず緊張してしまう彼女であったが、郁美に優しく右手を握られて誘導されるのでそのまま付き従ってしまう。
　エレベータを降りると、２０畳はあるだろう全面大理石張りのエレベータホールが待ち受けていた。
　そのエレベータホールには、郁美にも優るとも劣らない美女が待ち出迎えてくれたのだ。

亜紀　「いらっしゃい♪♪　初めまして　直子ちゃん」
　　　「わたし　田原亜紀です」
直子　「えっあっ　わたし　米田直子です」
亜紀　「ごめんなさいね　驚かしちゃったね」
郁美　「うふっ　先に言っておくべきだったね」
　　　「ごめんね」
直子　「えっいや　すいません」
　　　「まさか　亜紀さんとも会えるなんて」
亜紀　「わたしが　直子ちゃんに会いたいって」
　　　「無理言ったの」

　直子は亜紀を一目見て、完全に敵わないと納得してしまっていた。
　徹が敬愛する２人の女性は、完璧すぎると思った。
　２人前では、自分は所詮未だ子供なんだと自覚したのだ。
　２人は、直子が知っている他の大人の女性とは全く別次元の存在なのだと強く感じていた。
　存在感、物腰、吐息、雰囲気の全てが違う。
　それでいて、２人のそばの居心地がとても良いのだ。
　環や涼子達が、彼女達のそばにベッタリの意味を初めて理解したのだ。

直子　「凄く広いお部屋ですね」
亜紀　「だよねぇ　凌が　やり過ぎて　広すぎるの」
　　　「掃除する人のこと考えていないから」
　　　「これだから男は」
郁美　「うふっ　でもわたし達が半分占領したから」
　　　「よかったね」
亜紀　「ほんと　全フロアだったと思うと」
　　　「ゾッとする」
郁美　「今いる　わたしのお家側」
　　　「普通のマンションの３０軒分くらい」
　　　「あるみたい」
　　　「未だ　住み始めて　半月だけど」
　　　「全部の部屋見れてない」
亜紀　「あれれ　郁美も　なの？」
　　　「わたしも　まだ半分も」
郁美　「あはぁっ　正直　広すぎ」
　　　「わたしの荷物なんて１部屋で」
　　　「全部　余裕で入っちゃった」
亜紀　「わたしもよ」
直子　「・・・・・・・・・・・」
郁美　「ごめん　愚痴っちゃって」
　　　「このリビングは１００畳くらいあるみたい」
直子　「１００畳ですか・・・」
亜紀　「凌が端数嫌いで」
　　　「なんでも　５０　１００　なの」
　　　「それにしても」
　　　「このリビングは　いろいろと揃えたわね」
　　　「とっても居心地よく纏まってるわ」
郁美　「ありがとうございます」
　　　「どうしても健二さんお客さん多いから」
　　　「慌てて　アクタスに行って」
　　　「丸ごと一式お買い物したの」
亜紀　「素敵だわ　わたしもそうしよ」
郁美　「さあ　直子ちゃん　座って」
　　　「今　お茶用意するから」
　　　「ダニエルのケーキいっぱい用意したから」
　　　「好きなの選んでね」
直子　「えっ　ダニエルなんですか！！」
　　　「わたし大好き！！」
　　　「うわぁぁぁぁぁ　お店みたいにいっぱい！！」
郁美　「うふっ　直子ちゃんのために」
　　　「特別にいろいろ持ってきて貰ったの」
直子　「すごいぃ！！」

　美味しいケーキとお茶は、少女の心の壁をたちまち溶かしてしまう。
　経験豊富なお姉さん２人に囲まれて、日頃感じていた不満や悩みを洗いざらい話してしまうが、それぞれ納得の回答を得られて楽しくて仕方がない。
　もう２人の前では素の自分を出して、色気より食い気で、なにごとにもケラケラ笑う等身大の少女をさらけ出していた。
　そうなると１６歳、１７歳という多感な時期に、究極ともいうべき理想的男性である徹に出会ってしまった少女の張り裂けそうな心の痛みを話さずにはいられない。
　２人は、優しく頭を撫でて癒してくれたのだ。

郁美　「直子ちゃんは　直子ちゃんらしく」
　　　「生きていけば良いと思うよ」
　　　「徹は　あれでいて」
　　　「直子ちゃんのこと大切に思っているし」
　　　「直子ちゃんの気持ちに１００％」
　　　「応えられないことに苦しんいるし」
　　　「でも　絶対　徹は逃げない」
　　　「全力で愛してくれると思うよ」
亜紀　「そうね　でも」
　　　「それでも衛星の１人でいられるか」
　　　「覚悟は必要よ」
直子　「そうなんですよね」
亜紀　「その上で　自分が信じた道を進むべき」
　　　「わたし達は　ずっと応援するし」
　　　「手助けだってしてあげる」
　　　「わたし達は　幸か不幸か」
　　　「戻る場所を持ってるの」
　　　「そういう意味では　直子ちゃん」
　　　「まだ若いんだから　わたし達みたいにね」
郁美　「そう　今決める必要なんて無いのよ」
　　　「直子ちゃんのオンナの人生は」
　　　「始まったばかり」
　　　「素敵な男性だって現れるかもしれないし」
　　　「もっと気楽に自由にね」
直子　「気楽に　そして信じる道　うん　そうですね」
　　　「わたし」
　　　「徹さんにとって必要な存在になりたいんです」
郁美　「そうなんだ　それも立派なオンナの理由だね」
　　　「分かるよ　わたしも」
　　　「ずっと健二さんにとって」
　　　「必要な存在になりたかったもん」
直子　「えっ　郁美さんも」
　　　「そんな気持ちあったんですか？」
郁美　「うふふ　オンナの本質かもね」
　　　「そして　わたしがそう思ったのも」
　　　「今の直子ちゃんと同じ歳の時だったな」
直子　「ありがとうございます」
　　　「なんかスッキリしました」
郁美　「どうしまして」
直子　「あのう　また」
　　　「たまにお邪魔して良いですか？」
郁美　「もちろんよ　たまに　なんて言わずに」
　　　「毎日でも良いわよ」
　　　「環ちゃんなんて　入り浸っているわよ」
　　　「実は　この部屋レイアウトだって」
　　　「彼女が大活躍したんだから」
亜紀　「わたしのところは　涼子ちゃん毎日来てるし」
　　　「下の階　敬ちゃんのとこには」
　　　「麻里ちゃん　毎日来てるみたいよ」
直子　「そうなんですね　でも」
郁美　「来たら　徹の弱点　教えてあげるよ」
直子　「えっえぇぇぇホントですか！！」
亜紀　「あっはぁっ　それは　それは徹たいへん！！」

　直子は、その日から煩雑に郁美のもとを訪ねるようになり、日に日に成長を遂げていくことになる。

　そしてなにも知らない徹は、ベットでの彼女の急成長の前にタジタジになっていく。

　同時に、直子は信念のもと、今までにも増して勉学に集中する様になり、高校３年生に昇級する頃には学年首席の成績を修めるようになっていた。

　直子の決意は、徹にとって必要な存在でありたいという絶対的な思いが固まっていたのだった。


つづく
【前頁】/【次頁】
あなたのひと言が作者の励みとなり、新たな作品が生まれます。ご感想宜しくお願いします。
羅衣さんの作品集→羅衣さんの他作品
2020年5月10日掲載
Copyright (c) 2020 羅衣 All rights reserved.
▲