ずっと愛してます３
羅衣 作
第47話　悠真 vs 悠希


悠希　「あはぁはぁはぁはぁ　ちょっと飲み過ぎよ」
悠真　「これサッパリして　美味しいですね」
悠希　「これは」
　　　「ピーチのスパークリングワインだからね」
　　　「激安　初心者にお勧めよ」
　　　「美味しいのは高いお酒ばかりじゃないのよ」
悠真　「PERLINO PESCA Italian Cocktail　って」
　　　「これってイタリア産なんだ」
悠希　「そうよ　アルコール度数も低めで」
　　　「女の子も大好きな甘口よ」
悠真　「バーボン　ビール　ワイン　だけじゃ」
　　　「ないんですね　お酒って」
悠希　「うふふ　もう今日は　そのグラスまでよ」
　　　「顔真っ赤よ」
悠真　「えっ　うわ　ホントだ　でも初めてです」
　　　「こんなに気持ち良く酔ったの」
　　　「いつも　気がついたら　寝ちゃってますし」
　　　「起きたら　超最悪だし」
悠希　「それは　強いの　飲み過ぎよ」
　　　「お酒は飲むもの　他の人比べちゃ駄目」
　　　「そもそもお酒に飲まれるのが一番格好悪いし」
　　　「大人の飲み方じゃないわよ」
　　　「楽しく　飲まなきゃね」
悠真　「そうなんですね　でも」
　　　「いつもあの２人と一緒だと　競っちゃうから」
悠希　「それじゃ　あの２人の思う壺よ」
悠真　「確かに　そういう時に限って」
　　　「貧乏くじ引くな」
悠希　「あはぁっ　嵌められてるんじゃない？」
悠真　「そういうことか！！」
　　　「くそぉ！！　やられたぁ」
悠希　「ところで　ゆうま　の　ゆうって」
　　　「悠だっけ？」
悠真　「です」
悠希　「じゃあ　一緒の字だね　わたし」
　　　「源氏名　由紀だけど　本名　悠希なの」
悠真　「そっそうなんですか！！」
　　　「奇遇ですね　運命感じるな」
悠希　「うふふ」
悠真　「イイ具合に酔ったんで」
　　　「そろそろ　ベットに行きませんか？」
　　　「今日　お泊まり大丈夫なんでしょ？」
悠希　「まあ　単刀直入ね」
悠真　「お願いします　もう　めっちゃしたいです」
　　　「悠希さんと　ひとつになりたいです」
悠希　「あはぁっ　うふふ　どうしょうかなぁ」
悠真　「あかん　もう　ドキドキが止まらない」
　　　「爆発しそうです」
悠希　「もうぉ　若さ爆発ってやつね」
悠真　「はい　お願いします」
　　　「したい　したい　したい」
　　　「もう　ああ　したい」
悠希　「あはぁはぁはぁ」
　　　「それじゃ　シャワーさっと浴びてからね」
悠真　「はい　もう待てないから」
　　　「一緒に浴びてイイですか？」
悠希　「もう　困った人　うふふ」


　悠希は、つい「若竹狩り」の感覚でお姉さん風を吹かしてしまう。
　嵯峨悠真は、確かに２０歳になったばかりでお酒は若葉マークであったが、セックスに関しては９年近いキャリアを持つ「王妃の三銃士」の末弟であった。

　酔いも手伝って彼はいつも以上に大胆になっており、シャワーを浴びながら無防備な背後を晒してしまった悠希は、すぐに後悔することになった。
　いきり立った巨根がぷりんと腰に当たり焦って振り返った時は、もはや手遅れであった。
　あっという間に後ろから抱きつかれ、首筋にキスされて右乳首を指で転がされて秘部は既に手淫されていた。

　瞬間湯沸かし器のように炎上する女の性感に驚くが、もうセックスに引きずり込まれるしかなかった。
　右手を誘導されて恐ろしく熱くて硬い巨根を握らされて触発されて自らの秘部がトロッと潤うのを自覚する。

「こんなに　太くて　逞しいなんてぇ」
「ああ　スゴいぃ」

　彼女は、脱衣の時にそれとなく彼の股間を確認して普通サイズであると認識して油断しきっていた。
　悠真は「馬ちゃん」と愛称で呼ばれる、馬並に大膨張する隠れ巨根の持ち主であった。
　「馬ちゃん」は平静時は数センチと標準サイズなのだが、爆発的な膨張率を誇り勃起時には長さ２５センチ、最大幅５０ミリ越えする超がつく巨根であった。
　ほとんど黒人、外人クラスのでかさでありながら、その硬さはコチンコチンであり、外人女性でも嵌まってしまう凶器であった。

　巨根ゆえに普通では出来ないことが出来る。
　後ろから悠希の両脚を割ってねじ込むと、そのまま彼女の前に突き出るのだ。
　さながら彼女に肉棒が生えたようにすら見える。
　そのまま前後に擦られて、巨大な落差を誇る亀首で超敏感なクリトリスを刺激されるのだから堪らない。
　思わず腰が抜けたようになるが逞しい腕と巨根で抱き上げられて、そのまま陵辱され放題となってしまった。

悠希　「あぁぁぁん　だめぇ　あっあひぃ」
　　　「だめぇ　まってぇ」
　　　「あひぃ　あんあん　あひぃ」
悠真　「ガルゥゥゥ　お酒はお子様でも」
　　　「これには自信があるんだぁ」
悠希　「ちょっ　ちょっと　まってぇん」
悠真　「駄目っ！！」
　　　「もう痛いくらい硬くなってるのに」
　　　「こんなに綺麗なお尻見せつけておいて」
　　　「なにを今更　頂きます！！」
悠希　「ひいっ　あん　あっ」
　　　「そんなにされたら　だめっだめ　ひぃ」

　身長１６０センチの悠希では、１８３センチある悠真に抱きすくめられたら逃げる術は残されていない。
　更に硬く熱い肉棒に敏感な部分を陵辱されては、膨れあがる快感に翻弄されて訳が分からなくなってしまう。
　思わず壁に両手をついて踏みとどまろうするが、それは結果的にお尻を後ろに突き出す形になってしまう。
　悠真にすれば、それはおねだりと感じても致し方ない体勢だ。
　彼女の誘いに彼は喜んで反応し、挿入に邁進する。
　不意の動きに悠希は焦る。

「無理　無理　ここまで　大きいの　絶対入んない」
「黒人さんより　おっきい　無理　裂けちゃう」

　彼女は嫌々して腰を振って逃げるが、興奮した彼には「早く」という催促にしか見えないのだ。
　男と女の些細な考えのギャップは、結果的に話を早く進める。
　巨大な亀頭が濡れそぼった膣口に宛がわれると、その熱さで彼女はビクッと肢体を痙攣させてしまう。
　彼には彼女が期待でひくついていると誤解する。

　当然、その期待に応えようと、グイと腰にチカラを入れて突きだして蜜壺を押し開こうとする。
　経験したことのない圧迫感に思わず口を開けて息を吐く彼女だが、シャワー音で掻き消されてしまう。
　同時に生で挿入されそうになっている事態に焦る。
　ちょうど避妊薬を休んでいる谷間の時期であったので生は危ない時期でもあったのだ。

　ズウゥゥゥンという鈍い圧迫感と共に、膣が有り得ないほど押し広げられて一杯になる感覚に目を白黒させてしまう。
　必死で両手を突っ張り踏ん張る。
　次第に熱い巨根の感触に夢中になってしまう。
　火が出るほど熱くピクピク脈打つ若い巨根は、女体を沸騰させて喰らい尽くしていく。
　どんどん深く侵入していき奥に当たっても止まらず、子宮を有り得ないほどに押しつぶしながら彼女の中心を蹂躙していった。
　カッっと熱くなる子宮口に肢体が激しく痙攣する。
　悶絶して失神してしまう悠希を巨根と逞しい腕が抱きかかえる。


　悠真は浴室で悠希が失神したので、焦りまくった。
　彼女から誘ってきたように見えたのに、バックから挿入したら失神してしまうのは想定外であった。
　慌てて抱き寄せて転倒を防いだのは不幸中の幸いであった。
　もちろん彼も「馬ちゃん」の破壊力は認識しており、多くの女性を失神させてきた経験からいろいろと学んできたつもりであった。

　今回は「美あんず」の代表的な美女である悠希とお手合わせ出来て、半ば威力偵察のつもりの即入れ攻撃したのだが、やや無茶だったのかと反省しきりであった。
　せっせと彼女をベットに運ぶと、彼女が失神しているのを良いことに、その芸術的に美しい女体を視姦しまくった。
　「ビーナス」の称号には偽りナシで、全く非の打ち所のない肢体で惚れ惚れと見とれてしまう。
　
　凄いのは見た目だけでなく、質感と適度なふくよかな柔らかい肉付きが絶妙なバランスで整っているところだろう。
　次第に強く惹きつけられて、逆に惚れてしまう勢いの劣情の高まりに困惑する。
　彼女は既に人妻なのだ。
　そして彼女の夫に強烈な嫉妬を覚える。
　この世に、この美の結晶を我がものにした男が存在することに納得がいかない。
　今まで彼が唯一欲しいと思った肢体は佳子だけであったが、それに優るとも劣らない、いや凌ぎうる肢体が目の前にあったのだ。

　今日逢った敬子や佳菜子も素晴らしいのだろう。
　あの女に拘るゼウスが惹きつけられてしまう「美あんず」とは、これほどの女性達の集まりなのだと知って驚きが隠せない。

　気後れしそうになる自分を奮い立たせて、今置かれている状況をいかに活かすべきか思案する。
　平静になったら彼女のような百戦錬磨の女性を口説き落とすなど、まだ若い彼には到底無理だ。
　酒の場でも彼女はプロ中のプロであり、厳しいのは明らかである。
　今日は、彼女はどういう訳か油断してチャンスをくれたのだ。

　そのチャンスを活かさないのは男として馬鹿者のすることだと感じたし、１０日間の禁欲生活はもはや限界であった。
　御託を並べるのはどうでも良いから、目の前のご馳走にがむしゃらに食い付くのが若者らしいであろう。
　思えば佳子も彼女が油断しきっている隙を突いて、食い付いたのがきっかけであった。
　そう欲しい女体は、いくら思案に暮れても１度として手に入ったことなく、強引にでも手を伸ばす時だけに我がもの出来たのだ。

　ヨダレを垂らさんばかりに彼女の肢体に覆い被さる。
　迷うこと無く白くカモシカのような美脚を押し開き、未だ猛狂っている「馬ちゃん」進撃開始だ。
　「馬ちゃん」を味わって忘れられなくなる女続出中であり、「会」参加僅か半年でスターになったのは伊達ではないのだ。
　そもそも佳子が「初めて」を彼に奪われていたらヤバかったと、思わず漏らしたという「馬ちゃん」は究極の女芯キラーアイテムであった。
　その凶器が、未だ失神状態の悠希に忍び寄っていたのだ。

　普通なら挿入は苦労しそうであるが、つい先程咥え込んだ蜜壺は主の許可無く歓喜のヨダレを流しながら開場してしまう。
　絶妙の締まり加減で肉棒に巻き付く膣に、思わず吐息を漏らしつつ進軍して征服していく。
　挿入の圧迫に彼女の意識が戻ってくるのを感じたが、そんなことはお構いなしに腰を打ちつける。

　成熟した女体とは摩訶不思議で、主が不在でも四肢は艶っぽく反応し揺れるのが実にそそる。
　とはいえ合体を果たした今となっては、彼女の意識が無いと愛し合う意味が無いし楽しくない。
　潮時とみて、彼女を抱きしめて引き戻す。

「はあぁはぁ　たくぅ」
「世話が焼けるな　お姉さん♪♪」
「そろそろ　本格的に頂きますよ」


　悠希は、抱きしめられる感覚に意識を取り戻す。
　目の前に悠真の顔があり、悪戯っ子の表情を浮かべて彼女を見つめていた。
　その瞬間、彼女は体内でピクピクと脈打つ熱くて巨大な肉棒の存在を思い出した。
　巨根は信じられないことに、正常位で彼女を貫いていたのだ。
　知らないうちにベットに連れて行かれて、完全に抱かれていた。
　今でもあの衝撃の余韻があり、体内のものが再び動き出したらと思うと恐ろしくもあった。
　なのに肢体は勝手に快感を貪りつつあった。

悠真　「ごめんなさい」
　　　「いくらなんでも急すぎたかな？」
悠希　「はあぁはあぁはあぁはぁあはあぁ」
　　　「凄すぎぃ　大っきい　一杯なの」
　　　「あっ駄目　だめぇ」
悠真　「あはぁっ　悠希さんって」
　　　「めっちゃ敏感なんだねぇ」
　　　「それなのに　こんなに」
　　　「グイグイ締まってるよ」
悠希　「だってぇ　あん　そんな」
　　　「奥突かないでぇ　駄目ッ！！　ひぃはあっ」
悠真　「どうやら　我が馬ちゃん」
　　　「気に入ってくれたみたいだねぇ」
悠希　「ひいっ　うま　馬　馬ちゃん？」
悠真　「三銃士最大の巨根　馬ちゃんとは」
　　　「僕のことだよ」
悠希　「馬並み？　えっ　マジ」
　　　「ひぃあんだめぇ　一杯なんだから」
　　　「ひぃ　あん　すごいぃぃぃ」
悠真　「そう言いながら」
　　　「肢体は既に馴染んだみたいだよ」
　　　「とってもいい感じ」
悠希　「もう　無理　駄目っ」
　　　「許してぇ　ひぃあんひぃい」
悠真　「そろそろ」
　　　「楽しまさせてもらうよ　お姉さん♪♪」

　容赦なくグイとのし掛かってくる悠真に、悠希はされるがままに組み敷かれていく。
　頭と肢体はバラバラになり、肢体だけは初体験の快楽を貪り喰っていく。
　ズンズンと小刻みなピストン運動が始まると、思わず喘ぎまくってしまう。
　脳みそが溶けてしまうのではないかという強烈な快感が駆け巡る。
　抱き上げられた両脚が木の葉のように舞い、両脚の指は開ききって宙を切る。

　普段からデカチン男性陣と楽しんでいた彼女ではあったが、まさに規格外の巨根は想像以上の破壊力だ。
　内臓は掻き混ぜられて、口から飛び出すのではないかと心配になる。
　猛烈な吐き気が襲ってくるが、それなのに肢体はゾクゾクとする快楽に打ち震えていたのだ。

「やばい　これは　人のセックスじゃない」
「おかしくなってしまう」
「この子は　女の天敵よ」
　再び気が遠くなる。

　パフブチュプゥゥゥパフッ！！パフブチュプゥゥゥパフッ！！パフブチュプゥゥゥパフッ！！
　パフブチュプゥゥゥパフッ！！パフブチュプゥゥゥパフッ！！パフブチュプゥゥゥパフッ！！

　粘質な淫猥な音に、半ば放心状態の悠希であった。

　ハリケーンの様に肢体を席巻する快感を歓喜し楽しみながら、自らの延髄を焦がすような女の貪欲な欲求を他人事のように楽しむ自分がいたのだ。
　亜紀と郁美に出会ってセックスへの考え方が一変して以来、悠希は男女関係への考え方も変わってしまった。
　「馬ちゃん」の凄さは、もし亜紀と郁美に出逢う前だったら彼女は陥落して彼の女に墜ちていたであろうほどのものであった。

　しかし悠希は以前の悠希とは別人であった。
　どんなに凄い男性とのセックスでも快感は堪能しつつも、俯瞰して喰らい尽くす余裕があったのだ。
　以前であれば１００％振り切って「馬ちゃん」に夢中になったに違いないが、今では彼女のキャパシティは２００、３００％と日に日に増大し続けて天井知らずになっていたのだ。
　同時に快楽への欲望も貪欲であり、１度捉えた男は一滴も出ないほど食べ尽くすオンナに化けていたのだ。

　オンナには、失神、失禁、絶叫も快楽を引き立てるエッセンスでしかないし、負けた、恥ずかしいなどの意識も場をもり立てるシチュエーションなのだ。
　仕事の都合もあって「会」への参加は抑制的であったので、そろそろ新しい男が気分転換に良いと思っていたが、「会」は年配の男性が多いのでホステスという仕事から敬遠する中での若い悠真との出会いだ。

　彼女は自分の魅力は理解し尽くしていて男女関係のボーダーラインも見切っており、わざと脱線すればベットインすることなど容易いことなのだ。
　今日はベットインする気満々であった彼女は、若者らしく飛び掛かってこない彼に不満ですらあったのだ。
　それでも何度も誘いを掛けると、お願いモードで口説いてくる彼に彼女は一転してご機嫌となった。
　いやがうえにも、「王妃の三銃士」床上手への期待が高まる。
　そもそも容姿は岡○将生似の超イケメンで、彼女の好みど真ん中だ。

　満を持して彼女の美しい腕と美脚が彼に巻き付いていく。
　彼を加速させるために熱い喘ぎ声を漏らし、切ない表情を浮かべつつ顔を左右に振るのは忘れない。
　男達は女の反応で一喜一憂するが、フェイクで出すことも容易なのだ。
　それも自らを高めるための演出であり、さらには男達を喜ばすためのものだ。
　そして彼が頑張れば、ご褒美に爪を背中に食い込ませる。

　彼女の肢体はひたすら与えられる快感を底無しに喰らい尽くしていく。
　オンナは肉体的な快楽を貪欲に追い求める生き物であり、その為には有望な男が欠かせないに過ぎないが、摩訶不思議な女心はそれほど単純でもない。
　もちろん女は肢体を愛されれば愛してくれるほど情が深くなっていくし、その男性を忘れられなくなる生き物なのだ。

　広いスイートルーム寝室で、軽快で粘質な男と女が紡ぎ出す音が果てしなく鳴り響いていく。
　それを男の荒い吐息が引き立て、女の喘ぎ声が場を華やかにする。

　パブフゥゥゥパフパッ！！クチュルゥゥゥプッ♪♪
　クチュルゥゥゥプッ♪♪パブフゥゥゥパフパッ！！
　パブフゥゥゥパフパッ！！クチュルゥゥゥプッ♪♪

「はあっ！！　うふあっ！！　はあっ！！」
「あぅあん　あん　そこぁっ」
「あん　すごぃ　すごいぃぃぃぃぃ　あん」
「はあっ！！　うふあっ！！　はあっ！！」
「ひいっ　あん　あん　こんなのぉ　はっ」
「はぁ　はじめてぇぇぇ　あん　ひぃ」
「はあっ！！　うふあっ！！　はあっ！！」
「いくぅ　だめぇ　まってぇ　いっちゃ　いちゃう」
「あん　だめぇ」
「ふぅん！！　うふあっ！！ふぅん！！」
「ふぅん！！　ふぅん！！」
「ひいっ　あっひぃ。。。。。。。。。。。。」
「ふんふんふんふんふんふんふんふんふん！！」
「ぐはあっ！！　ひぃ！！　いゃ」
「ひぃ　あん　また　おかしくなっちゃう」
「　すごいひぃぃぃぃ」
「ふぅん！！　ふぅん！！」
「ふぅん！！　うふあっ！！　ふぅん！！」

　新進気鋭関東の誇る若手色事師と神戸に燦然と輝く夜蝶の寝室合戦は、夜通し繰り広げられいった。



　翌朝、若い精力を吸い尽くされてしまった悠真は、泥のように眠りこけていた。
　正直、彼は完敗であった。
　間違いなく星の数ほど彼女を逝かしまくったのだが、彼女は悠々とシャワーを浴びて帰って行ってしまい、今広いベットが淋しく感じる現実が全てであった。

「凄い一夜だった　こんなに燃えたのは初めてだ」
「なのに・・・・・・・・」
「悠希　君は。。。」



　悠希は焦りまくっていた。
　足腰がふらつき、正直ゆっくり寝ていたいし、彼と朝もまったり過ごしたかったのだが、欲情に流されて生で若い性をたっぷり注がれてしまったのは大失態である。

　妊娠の危険が非常に高かったので、慌ててシャワーを浴びて逃げるようにホテルを後にした。

　そのまま「美あんず」病院に直行して緊急避妊処置を受けながら、自分の迂闊さを反省しきりだ。
　医師からは身体の負担を考えた指示に反する行動を厳しく窘められてしまう。
　大切な夫、三井 剛の顔が浮かび、妻として大失態を演じたことを申し訳なく反省した。

「わたし　馬鹿」
「ちょっと調子に乗っていたのかもしれない」
「あの子　凄かった　彼の勢いに　負けちゃったの」


　結果的にお互い負けたという認識であったが、東西決戦・神戸の陣、第３戦線は悠真を名残惜しく切なくさせた「美あんず」１勝であった。


つづく
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あなたのひと言が作者の励みとなり、新たな作品が生まれます。ご感想宜しくお願いします。
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2020年12月5日掲載
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