ずっと愛してます4
羅衣 作
第15話　美咲の戸惑い


「うぅぅぅんすごい　美咲　綺麗になってる」

　美咲も懐かしさで思わず立ち上がり紗弥を出迎える。

紗弥　「お久しぶりね　美咲」
美咲　「お久しぶり　今日は来てくれてありがとう」
紗弥　「こちらこそ」
　　　「なんか心配かけちゃったみたいで」
　　　「ごめんね」
美咲　「いえ　こちらこそ大輝　再就職」
　　　「感謝してます」
　　　「あの後　会社色々あって」
紗弥　「そうみたいね」
　　　「彼が会社離れる時が来るなんて」
美咲　「まあ外資のファンド入った時に」
　　　「嫌な予感してたんだけど」
紗弥　「まあ創業社長亡くすと　こうなるか」
　　　「みたいな」
美咲　「ええ」
紗弥　「ところで美咲が不安に思っていることだけど」
美咲　「えっ　分かってた？」
紗弥　「当たり前じゃない　私　美咲　裏切らないよ」
　　　「同期だからってだけじゃない」
　　　「同じ女として　美咲大好きだもん」
美咲　「ありがとう」
　　　「そう言ってくると分かっていたけど」
　　　「男って　そういうの信用出来なくって」
紗弥　「うふっ　分かる」
　　　「特に夫　持つと実感するよね」

　２人は久しぶり会話で盛り上がる。
　あの当時、当初は美咲は紗弥に対抗心で決して良い感情を持っていなかったことなども今だから話せる。
　大輝とのことも隠し立てしなく協力してくれた恩義は今も消えないこと。
　だからこそ初めて同性で信じられる友人だと思えたことなど美咲は話した。
　自然と子供や子育てのことなども話す。

紗弥　「ねぇ　美咲も　うちで働いてみない？」
美咲　「えっ　でも子供まだ小さいし保育所入れない」
紗弥　「それは大丈夫　うちの福利はそこは強い」
美咲　「えっ　保育所入れるの？」
紗弥　「入れます　それも２４時間そして無料」
美咲　「えぇぇぇ無料！！」
紗弥　「そう　無料」
美咲　「それは　すごいね」
紗弥　「美咲は　家に籠もったら勿体ないよ」
　　　「確かに家庭を守るって」
　　　「女の一つの生き方だけど」
　　　「美咲には　もっと色々な世界知って欲しい」
美咲　「そうねぇ　自分でも思うの」
　　　「ここ数年　なんか狭くて」
　　　「違う生き方してみたかった」
　　　「でも大輝　変なとこあって」
紗弥　「変なとこ？」
美咲　「彼　焼き餅焼きなんだけど」
　　　「ちょっと変なのは」
　　　「私が違う男の人と話すだけで興奮したり」
紗弥　「あら　そうなんだ　うふふ」
美咲　「えっ？　分かるの？」
紗弥　「うん　それは・・・」
美咲　「？」
紗弥　「話しても良いけど　誤解しないでね」
　　　「それと　後で参考になる」
　　　「ネットサイト教えてあげるから」
　　　「自分で確認して欲しいの」
美咲　「うん　で？」
紗弥　「彼ね　おそらく寝盗られ願望だと思う」
美咲　「えっ？　・・・・・・・」
　　　「どういうこと？」
紗弥　「私からは深く話せない」
　　　「だって私だって女だから」
　　　「男の性癖感情まで　ちょっと理解できないし」
　　　「正しく話せないと誤解まねくから」
　　　「あとは自分で確認して欲しいの」
美咲　「そう　うん確認してみる」
　　　「私頑張る　大輝を失うのは嫌なの」
紗弥　「うふふ　だから働いてみたら？」
　　　「彼を監視できるしｗ｝
美咲　「確かに！！」
紗弥　「美咲の人生変わるよ」
　　　「それにこういうのって」
　　　「家に籠もって考えるの良くないよ」


　その夜、美咲は大輝に紗弥と再会し自分自身も会社に誘われたことを話した。
　保育所の話もすると、驚く大輝。
　彼にすれば美しい妻が社会に出て、多くの男性に見られるのだと思うだけでワクワクが抑えられない。
　子育ては大事で自身の劣情を我慢して抑えていただけに、この急展開は願ったり叶ったりだ。
　そもそも妊娠と同時に退社してしまった美咲が残念でならなかった。

　彼が紗弥、美咲に興味津々だったのは、多くの男達の注目を集める存在だったからだ。
　彼は当初紗弥に狙いを定めて追いかけ回した。
　それまでも新人が入社する度に、必ず一番人気の女の子を口説きまくっていた。
　営業ダントツナンバーワンで社長から覚えめでたい存在であることを悪用した形だが、会社では必要悪として黙認していた一面もあったのだ。
　そこに飛び抜けた美女が二人現れたから食いついた結果であり、ある意味最低の男だった。

　そんな仕事は出来るが男として最低であった彼を美咲は見捨てなかった。
　彼を無償の愛情で包み、彼が望む行動をして見せた。
　彼は結局自分の女を自慢して回りたいのだ。
　美咲は芸能人に匹敵する容姿とモデルも真っ青なスタイルの持ち主だったからこそ、その彼の欲求すら余裕で叶えて見せた。
　一般人でそうそう彼女クラスの女は現れないから、彼女の座は脅かされない。
　しかし美咲はその先にあるものに気がつき恐れた。

　妊娠すると早々に表舞台から逃げ出した。
　子育てが始まると夫の性癖を考えないように無視し続けた。
　しかし断片的に見聞きする夫の隠された欲望。
　夫のパソコン内にはネットから入手したと思われるスワッピングに関する写真や動画の数々。
　結婚前にもカップル喫茶に連れて行かれ、恥ずかしいことをいろいろされた記憶があるだけに、リアリティがありすぎていた。
　性癖に難有りの夫だが、未だ夢中なほど愛しているのは変わりない。

　美咲はまさに八方塞がりに追い詰められつつあったところに夫の再就職先に紗弥の存在を知ったのだ。
　美咲は抜群の容姿が自慢すぎて自身の行動にも問題があったところもあり、学生時代に親友といえる存在は１人もいなかった。
　こういう時にこそ相談出来るのが、友人という存在だろう。
　それに近い存在が彼女には紗弥しかいなかった。
　今回自ら紗弥に連絡とったのも、そういう背景もあったのだ。

　紗弥から紹介されたネットサイトを見て、紗弥の指摘と自身の予想が完全に一致してしまう。
　戸惑いと共に、これからの身の振り方を迷う。
　夫の性癖を変えるのは困難だろうし、そうはいってもその想いに応えるのは彼女自身どうすれば良いのか分からない。
　直ぐに彼の性癖を洞察した紗弥を素直に頼ることにした。
　こんな非常識な話を理解する紗弥はなんらかの知識や経験があるだろうし、彼女と連絡を密にすれば不測の事態は避けられると考えたのだ。

　夫も大賛成してくれたので、翌日紗弥に仕事の誘いを受けたい旨連絡をとった。
　すると１日でも早く来て欲しいと頼まれてしまい、翌日から手続きも兼ねて子供を抱きながら出社する。

紗弥　「美咲　おはようございます」
　　　「来てくれてありがとう」
美咲　「おはようございます　とりあえず来てみた」
　　　「子供連れてきたけど良かったのかな」
紗弥　「うん　手際悪くて ごめんね」
　　　「保育所　紹介するね」
晶子　「初めまして　須藤晶子　と申します」
美咲　「よろしくお願い致します」
紗弥　「とりあえず　パートからで良いよね」
美咲　「はい　そうしてもらえると助かります」
紗弥　「では　経理のとこお願いしたいの」
美咲　「はい」
紗弥　「なんで晶子さん　よろしくお願いします」
晶子　「はい　助かります」
紗弥　「それと　車通勤で良いよね」
美咲　「はい　今日も車で来ました」
紗弥　「じゃあ　この駐車カード次から使ってね」
美咲　「これって」
紗弥　「うふっ　無料だけど」
　　　「代わりにガソリン代無いけどいい？」
美咲　「うん　私　軽だし　ほとんど掛からないから」
　　　「駐車代がここだと３万円位するでしょ」
　　　「とても助かります」
紗弥　「だよね」
　　　「後は　保育所の後で　話しましょ」
　　　「晶子さん　あとよろしくね」
晶子　「はい　では　まずは保育所ご案内します」


　美咲は私設保育所の充実ぶりに驚く。
　入り口には屈強な警備員が５人もいて、彼らが車の乗り降りも世話してくれる。
　施設の設備も一流ホテル並みの質感で整えられ、徹底した幼児対応の安全対策が施されている。
　家具や壁角には徹底したクッション材が施されていてＢＧＭはクラシック音楽が流れていた。

　保育士も子供２、３人に１人の割合で居て、なんと看護師と医師が常駐しているという充実ぶりだ。
　それも田原グループ傘下の総合病院とリンクしていて医療面に全く不安が無いのだ。
　これが２４時間で料金が無料というのは驚きでしか無い。

　まだ乳児がいる美咲にとって、医師が常駐というのは心強いというほかない。
　とりあえず保育所の手続きをして子供を預けると、美咲と晶子は会社に戻った。

紗弥　「おかえりなさい」
美咲　「あれ凄すぎて　言葉無い」
紗弥　「うふふ　働く意欲湧くでしょ」
美咲　「うん」
紗弥　「晶子さん　お疲れ様　ありがとう」
晶子　「はい　では　一度失礼致します」
紗弥　「はい」
　　　「さっきの駐車カードだけど」
　　　「ここと保育所横の駐車場　それと病院駐車場」
　　　「全部共通で　止め放題だから」
美咲　「そうなんだ」
紗弥　「戻ってきて　直ぐで申し訳ないけど」
　　　「今から　ちょっと一緒に来て下さる？」
美咲　「はい」


　美咲はつい最近立ったばかりの高層マンションに案内されるが、道中の移動手段に驚く。
　運転手付きの黒いAudi A3 Sportbackが２台使う移動だ。
　１台には紗弥と美咲が同乗するが、もう１台は屈強な男達が４人も乗っていて追走してきて、紗弥達の車にも助手席には女性の同行者がいる状況だ。
　明らかなＶＩＰ待遇に動揺するが、紗弥は慣れっこのようで全く気にしていない。

紗弥　「ごめんなさいね　驚いた？」
美咲　「うん　なに？」
紗弥　「私にＳＰさんがいるの」
　　　「そして助手席の彼女は看護師さん」
美咲　「そうなんだ　凄い」
紗弥　「なんか　父がいるって言うから」
　　　「もう慣れたわ」
　　　「まあ　色々あったからね」
　　　「だから気にしないでね」

　車の乗り降りのフォローも彼らがしてくれるから、さながらお姫様気分だ。

紗弥　「ここに今　父が住んでいるの」
　　　「そして父が　うちの会社のオーナーなの」
美咲　「あれ？　紗弥って実家　九州だったよね？」
紗弥　「うん　父　再婚して　今　神戸にいるの」
美咲　「なるほど」
紗弥　「でね　美咲」
　　　「父のサポートが主な仕事になると思う」
美咲　「ああ　なるほど」

　エレベータまで皆が同行してくれるから、美咲は恐縮してしまう。

紗弥　「このタワーマンション３６階建てなんだけど」
　　　「３６階改造してペントハウスで　そこに」
　　　「父がいて、あと十数戸がうちの所有なの」
美咲　「・・・・・・・・・」

　美咲は紗弥がお金持ちの人だとは知っていたが、規格外の資産家の娘なのだと改めて知ったのだ。
　別世界のHIGH SOCIETYなのだ。
　女であれば誰もが憧れる生活がそこにあった。
　妊娠中の行動に専属の看護師がいる生活、つねにＳＰがいる生活、驚きでしかない。
　
　美咲は夫の収入は軽く１０００万円超えしているから決して生活水準が低いわけではないし、夫はお金使い方に細かいことを言うタイプでないから一般的には恵まれている方だと思っていただけに、今、子育て真っ盛りでたった１人で孤軍奮闘している自分との格差は悲しくなるほどの差だ。

　出迎えてくれた女優、本○屋ユイカ似の若い美女にも驚く。
　なんと自分や紗弥と同じ年齢で、紗弥の父の再婚相手だと紹介される。
　美咲自身容姿にはかなり自信があるのだが、彼女の容姿の美しさに気後れしてしまう。

彩佳　「初めまして　達木彩佳です」
　　　「よろしくお願いいたします」
美咲　「あっ　失礼致しました」
　　　「小林美咲と申します」
　　　「お世話になります」
紗弥　「彩佳さん　私の義母になるんですけど」
彩佳　「もう　紗弥ったら　もういいでしょ」
　　　「堅苦しいの無し　私たちタメ歳なんだから」
紗弥　「だってぇ　美咲さん初めてだもん」
彩佳　「気遣いしないでね」
　　　「一応　立場上　執行役になってるけど」
　　　「形だけだし」
美咲　「はい・・・・・・・」
紗弥　「まあ　とりあえず父に会って」
彩佳　「うん　応接でお待ちになってね」
　　　「うち広すぎて　携帯で呼ばないと」
　　　「どこいるか分からないから　ふふふ」

　普通のマンションのリビングくらい広さある応接室。
　そばでお茶を用意してくれる紗弥がいなかったら、怖くなって逃げ出しそうになる空間だ。
　登場した男性に再び驚く美咲。

祐司　「初めまして　わざわざ来てくれて」
　　　「ありがとう」
美咲　「初めまして　小林美咲と申します」
　　　「お世話になることになりました」
　　　「よろしくお願いいたします」
祐司　「まあ　座ってゆっくりして」
美咲　「はい」
祐司　「紗弥から話聞いているから」
　　　「心配しないでね」
美咲　「はい」
祐司　「いやぁ　お美しいのでワクワクするなぁ」
紗弥　「もう　いきなり失礼ですよ」
彩佳　「すいません　美咲さん」
美咲　「いえ　お褒め頂いてありがとうございます」
祐司　「ほら　がはぁはぁ」
　　　「さて　真面目な話」
　　　「新会社　もちろん非上場なんだが」
　　　「まだ経理的にも　組織的にも」
　　　「まだ未整理で　いろいろ書類をこれから」
　　　「作って纏めないといけない段階なのだが」
美咲　「はい」
祐司　「で　紗弥から聞いたのだけど」
　　　「美咲さん　簿記 1級有資格者だとか」
美咲　「はい　もともとそっちだったんので」
　　　「以前の会社では」
　　　「営業部の会計とか纏めてました」
　　　「そして退社するちょっと前に」
　　　「１級の試験合格したんです」
祐司　「素晴らしい」
　　　「是非手伝って欲しい」
　　　「もちろん税理士とかは別途雇うけど」
　　　「新会社のそっち方面任せたい」
美咲　「ありがとうございます」
　　　「是非やりたいです」
　　　「しばらくパートとなりますけど」
祐司　「ああ　子育て大変だからね」
　　　「気にしなくて良いよ」
　　　「それに新会社では定刻出勤など無いから」
美咲　「え？」
紗弥　「美咲さんの場合　経営サイドの方だから」
　　　「１日５時間から６時間で　自由な時間に」
　　　「出勤して頂ければオーケーです」
彩佳　「そう　子育て優先で構いません」
美咲　「助かります」
　　　「ありがとうございます」
祐司　「では　今日から出社だよね」
紗弥　「はい」
祐司　「ふむ　美咲さん」
　　　「こちらに私の書斎で打ち合わせしよう」
美咲　「はい」
紗弥　「では　私は今日は帰ります」
　　　「ちょっと疲れちゃいました」
美咲　「ごめんなさい　大丈夫？」
紗弥　「うん　今病院住まいだから　ふふふ」
美咲　「え？」
彩佳　「あっご心配なく　過保護な待遇なので」
紗弥　「そうそう　誤解しないで」
祐司　「がはぁはぁ　さあ美咲さん行こう」
彩佳　「私も　そろそろ悠希さんのところ」
　　　「行ってきますね」
祐司　「おお！！」

　あっという間に祐司と美咲だけになったペントハウスは広い。
　祐司の書斎は神戸港が一望できるオーシャンビュー出来る格別の場所にある。
　思わずうっとり景色に見とれてしまう美咲。
　上司となった紗弥の父は絵に描いたようなナイスミドルで、思わず憧れてしまう美咲。
　男性はここまで格好良く歳を重ねることが出来るのだと感心してしまう。

　色々深い経理上の話などしていると時間が経つのが早い。
　気がつくと夕刻で徐々に絶景の夜景が見え始める。
　遅くなったので本日はここまでと話はなったが、夜景を見ながらコーヒータイムで会話が盛り上がる。
　美咲は楽しくって仕方がない。
　さすがは美咲と同じ歳の美女を妻にするだけのことはある。
　絶景は女の本音を引き出してしまう。
　ついこのような生活への憧れを漏らしてしまう。

祐司　「ふむ　それは間もなく手に入るよ」
　　　「全ては　これからの君次第」
美咲　「え？」
祐司　「今回の仕事こなしてくれて」
　　　「あとは」
美咲　「あとは？」
祐司　「また今度　というか明日」
　　　「夕食一緒に行かないか？」
美咲　「え？」
祐司　「歓迎会だよ」
　　　「保育所契約したよね」
美咲　「はい　分かりました」
　　　「お誘いありがとうございます」
祐司　「良かった　では　今日　送るよ」
美咲　「あっでも　あっ　車会社においてきちゃった」
祐司　「遠慮しないで」
　　　「まず保育所に行って　それから」
　　　「会社駐車場ね」
美咲　「よろしいのですか？」
祐司　「大丈夫　それより」
　　　「もっと美咲さんともっと話したい」
美咲　「うふっ　ありがとうございます」
　　　「甘えさせて頂きます」
祐司　「はいな　もっと甘えても良いよ」
美咲　「うふふ」

　美咲はすっかり祐司に惹かれてしまった。
　こんなに素敵な大人の男性いるんだと感心しきりだ。
　彩佳という女性が彼を選んだことに納得というより、むしろ羨ましいと正直思ってしまう。
　帰宅後、慌ただしく家事をこなしつつ、夕食支度をする日常はいつも通りだ。

　美咲は男の子２人の母であり、下の子は授乳期真っ盛りで、上の子も３歳になったばかりで未だにおっぱいをねだる甘えっ子だ。
　保育所に預けられて初めて長時間母と離ればなれになった反動か、上の子の甘え方が尋常で無い。
　彼女にとって２人は命に代えても良いくらい宝物である。
　働きに出るという決断が揺らぐ。

　夫、大輝が帰ってくると子供達の世話をしてくれる。
　彼は積極的に家事も協力してくれるタイプなので、そういった面では美咲は何の不満も無い。
　夜の夫婦生活も、夫がかなりのセックス好きなので、かなりお盛んな方だが、夫もかなり彼女にくっ付くタイプなので、ある意味子供が３人いるような状態でもあるが、そっちの面でも何の不満も無い。
　ただ一つの不満が、夫に変な性癖が見受けられる点だけだ。

　いつもの喧噪タイムが過ぎて、子供達が寝静まった夫婦の時間が訪れる。
　大輝は美咲の長話にも嫌な顔をせずに付き合ってくれる希なタイプで、これが夫婦仲を常に円満にするのポイントでもあるが、実は妻を機嫌良くさせてセックスしたくて仕方がないのが本音でもあった。
　この日は出社初日の話題が主で、彼女が祐司から綺麗だと褒められたくだりで大輝は大興奮であった。

　子供達のことがあるから仕事することにまだ迷っていると打ち明けるが、もっと家事手伝うからと言われ続けることを励まされる。
　明日の歓迎会も快く行っておいでと、かえって背中を押されてしまう。

　夫の異様な興奮ぶりに呆れ気味の美咲だったが、ベットでの夫の激しいセックスに屈して全ての思惑は消し飛んでしまうのだった。


つづく
【前頁】/【次頁】
あなたのひと言が作者の励みとなり、新たな作品が生まれます。ご感想宜しくお願いします。
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2021年7月10日掲載
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