| ずっと愛してます4 羅衣 作 |
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| 第16話 美咲の戸惑い２ 翌日、午後３時に２日目の勤務を美咲は終えた。 美咲 「ふぅぅぅぅ」 祐司 「お疲れ様 やっぱり居てくれると」 「書類作成 すごい捗るよ」 美咲 「どういたしまして」 「では 一度帰宅して着替えてきますね」 祐司 「え？」 美咲 「だってお食事 すごいレストランだなんて」 「知らなかったから ドレスアップしたいの」 祐司 「ああ 待って 一緒に行こう」 美咲 「でも」 祐司 「買い物 行こう」 「美咲ちゃん好きなブランドとかある？」 美咲 「特にこだわりないけど」 「あれれ なに？ なんでしょう？」 美咲は百貨店神戸○丸のＶＩＰ室に連れて行かれてしまう。 そして１０名近い女性スタッフが美咲のためにあれこれと動き始めた時点で、自分の衣服のお買い物だと知ったのだ。 狼狽えるがあっと今にタオルを巻かれ全裸にされて下着フィッティングから始まる。 その様子を祐司は当たり前のように見ていて、美咲は裸身を彼に見られてしまう状況だが、どうすることも出来ない。 彼はしきりに女性スタッフ達に指示を出し続けて、美咲のコーディネイトに余念がない。 美咲はＶＩＰ室での買い物なんて初体験で、言われるまま着替えるのに精一杯だ。 当たり前のように下着のサイズすら彼に知られてしまう。 祐司 「いいねぇ その下着ぴったりじゃん」 美咲 「え？」 祐司 「好きな色とかある？」 美咲 「うぅぅん いつも水色とかベージュとか」 祐司 「よし そしたら」 「その当たりの色これあるの？」 スタッフ 「ございます」 祐司 「では 今来てる黒と その２色」 「各２枚ずつ オーダー確定」 スタッフ 「かしこまりました」 美咲 「え？」 祐司 「したら あのドレス似合うように」 「色々よろしく」 スタッフ 「かしこまりました」 美咲はびっくりするほどの高級ドレスを着せられ、アクセサリーなど身につけさせられる。 鏡で見た自分の美しさにびっくりしてしまう美咲。 もともと容姿は自信家の美咲だったが、思わず自分で一回転して見てしまうほどだ。 急激に彼女の女としてのテンションは上がっていく。 祐司 「うぅぅぅんやっぱりね」 「かえって普段通りのナチュラルメイクが」 「良いよね うん 素晴らしい」 スタッフ 「はい お美しいです」 祐司 「だろ！！ やっぱりこのドレス」 「似合うと思ったんだ」 「よし全部 オーダー確定」 スタッフ 「いつもありがとうございます」 祐司 「もうこのままで行って良いよね」 スタッフ 「はい」 祐司 「では行こう 美咲ちゃん」 美咲 「でも こんなに大丈夫ですか？」 美咲はかるく数百万円の買い物なので焦りまくる。 祐司 「気にしない 全部プレゼントするから」 美咲 「いけませんわ そんなに」 祐司 「言ったよね」 「美咲ちゃんには」 「今までとは違う生活が待ってるって」 美咲 「でっ でも」 祐司 「それに 僕のそばで働くって」 「そういうことなんだよ」 美咲は驚き半分遠慮する気持ち半分だったが、お姫様気分で嬉しくないわけがない。 ２児の母となったとはいえ、まだまだ若い女である。 もっと綺麗になりたいし、もっと良い暮らしもしたいのが本音だ。 ただ馬鹿な女ではないから、自分の貞操が危険に晒されていることは理解している。 このままいったら絶対彼とはそういう関係になってしまうだろうと予想している。 彼女の中で女の打算が駆け巡る。 彼の提供する環境とステータスの魅力は強烈すぎる。 そしてなにより美咲は既に彼に対して好意を持ってしまっている。 夫を裏切る行為は後ろめたいが夫の変な願望を考えると、あながち裏切りとはならないと考えてしまう。 つまり不倫になったとしても直ちに離婚などに発展することは考えなくて良い。 むしろ祐司の家庭の方が心配であるが、なんとなくそういう方面がオープンな夫婦なのではと感じていたので考えないことにした。 結果、美咲は祐司の好意を受け入れてしまう。 高級レストランに行ってみると歓迎会と言いつつ、実は二人っきりのディナーデートだったので、彼女の予測は正しかったのだが彼との会話が楽しくて仕方ないからスルーしてしまう。 なんと言っても彼はガツガツしていないから、その日は何事も起こらず自宅まで送ってくれる。 夫がしてくれない女としてのご褒美が盛りだくさんだから、彼女はルンルン気分で帰宅する。 妻がこのように夜帰宅すれば普通の夫であれば、不安を覚えたり疑念を抱いたり多少不機嫌になるのが普通だろう。 しかし大輝の反応は違う。 見違えるほどドレスアップした美咲に夫の大輝は既に大興奮だ。 昨日同様に美咲がその日の出来事報告すると、下着フィッティングでのくだりを話すと夫が興奮しすぎて、その場で美咲は襲われる。 美咲はリビングでのあまりに激しいセックスに、夫の反応に呆れてしまい逝きまくり大満足してしまう有様であった。 美咲の肢体は夫が研究熱心であるため多くの性感帯も開発済みで既に貪欲そのものであり、彼女は一度火がつくと夫に跨がるほどで激しく、そういう意味では相思相愛の夫婦ではあったのだ。 ただ夫の反応は美咲の貞操感を徐々に蝕んでいく。 それから１ヶ月ほど平穏に勤務を重ねていき、美咲と祐司の関係に大きな変化はなかった。 ただ美咲の待遇は激変していた。 達木家に彼女専用の個室が与えられ、保育士が２名常駐になり子供２人を同行しての出社が可能になった。 これは授乳期の赤ちゃんが居ることを知った祐司が配慮した為であるが、彼女の母としての苦悩を一掃してしまう効果があった。 仕事内容ももともと興味がありやりたかったことばかりだし、祐司監修の元自分の判断で出来る裁量も大きく日に日に仕事にものめり込んでいった。 お昼休みには達木夫妻と過ごすランチが、楽しくて仕方がない。 彩佳が同じ歳ということも楽しさに拍車をかける。 彼女も美咲と同じく一般家庭の出自で、祐司に愛されて今の生活がある存在だから物事の考え方や受け取り方が意気投合してしまう。 男性には分からないが、同年齢の女同士だから言葉にしなくても男性に関する縄張り的なニュアンスは自然とやりとりがあり、彩佳からは美咲に対して寛容の雰囲気は自然と伝わっていく。 ドラマで見るようなHIGH SOCIETYの日常が彼女を次第に蝕んでいく。 女は一度覚えたステータス感は忘れられなくなり、どんどん貪欲に、そしてそれを守りたいと強く思い始めてしまうのは致し方がない。 美咲もそれなりに男性経験豊富で自身の肢体による影響力も良く理解しているし、祐司が自身の肢体に興味津々でいるのも百も承知だ。 彼女は結婚前から多くの男性から求愛される日常で生きてきたから、身を守るために男性につけ込まれるような隙をみせない意識の高い女だ。 色々な男達がいて力ずくで肢体を奪い事実先行で女性を屈服させようとする輩も多く、学生時代にそのような経験も経て彼女は男に決して油断しないように常に警戒して生きてきたのだ。 あのまま財力を背景に口説かれて肉体関係になっていたら、やはりお金で愛人化されてしまった感が強くなり彼女に劣等感を生じさせてしまったことだろう。 彼は常に紳士的に彼女に接してくれるし、約束通り彼女にHIGH SOCIETY環境を提供してくれる。 憧れから始まった好意が次第に肥大化し、夫の性癖と相まって美咲の心に変化が訪れる。 人妻である美咲にとって今の環境を提供してくれるのは夫ではなく祐司であって、彼との繋がりをずっと守りたいと意識し始める。 ずっと守ってきた男性に対する警戒心も彼に対しては消失しつつあり、薄れた貞操感はもはや意味を持たず、明らかに彼が待ち望んでいるであろう彼女の方からのアプローチをする方向に心境が傾斜していく。 そう意識すると結婚して以来他の男に肢体を許していないだけに、自然と期待がどんどん膨らんでくる。 もともとセックスは好きな方で、夫に身体の芯までセックスの良さを叩き込まれて今ではベットでの淫乱さは人並み外れて激しいタイプだ。 既に観察済みで祐司が人並み外れた夫以上の巨根の持ち主だと認識していたから興味津々だ。 以前の彼女なら夫より巨根の男性に肢体を許したり絶対しないし、彼女は女が人並み外れた男性には脆いことをよく知っているし恐れていたからだ。 そんな一途で真面目ないい女であった彼女を解き放ってしまう夫の寝盗られ願望は罪深いともいえる。 ただアプローチするにしても、美咲はやっぱり狡い女であるのは変わりない。 彼女はやっぱり言い訳、自己正当化する立場が欲しいのが本音で、自ら誘惑した事実は欲しくない。 だから具体的な行動には決して出ない。 ちょっとした仕草や物腰に隙を意図的に作り、祐司を誘う。 祐司は１ヶ月以上ご馳走の美咲が身近に居ながら、ずっと辛抱強く待っていた。 美咲の心境の変化を待ってからという紗弥と彩佳との約束もあったから、よだれ垂らさんばかりに待ち続けていたのだ。 肢体の魅力の破壊力は「美あんず」メンバーと比べても、美咲は頭一つ抜きんでいると思う。 モデル並みのスレンダーボディに天然ロケット型Ｆカップバストは爆乳と言って良い。 毎日２人で仕事しているから、彼女の様子は手に取るように伝わってくるし、次第に自分への好意を抱いてくれているのがよく分かる。 初めは感心するほど隙のない女性だったが、日に日に祐司に対して警戒心が無くなっていく変化が毎日楽しみになっていた。 自分が提供するHIGH SOCIETY生活の魅力と夫の性癖の影響が、彼女ほどの意識の高い女でも崩れていく様が可愛くて仕方がない。 祐司は女性のそういう欲張りなところを決して計算高いなどと思わないタイプで、女の可愛さだと思う方だ。 だから女性への投資はケチらないし、ある意味身ぐるみ彼女たちに吸い尽くされても良いと思っているし、だからこそ収入を増やす原動力になると思って生きている男だ。 特に彩佳、郁美、そして実娘紗弥への溺愛ぶりは抜きんでいる。 祐司の性欲と絶倫ぶりはもともと強い方だったが、彩佳と出会ってその激しさは常識外になっていた。 若い彩佳ですら困惑する毎日毎晩毎朝というお盛んぶりで、それでも足りずそこに郁美と佳菜子がいることでバランスがとれていたのだが、２人が妊娠し不在になったことで「美あんず」メンバーですら困惑する状態であった。 こと精力では若い徹に匹敵する絶倫ぶりで、あの亜紀ですら屈服してしまう勢いで、ある意味もう１人彼の精力を受け入れてくれる女性を求めていた事情もあったのだ。 その日は仕事が捗り、午前中でその日作成できる書類は出来てしまう。 １２月初旬で外は朝方は雪がぱらつく空模様で、肌寒く空調で暖房が入っている。 仕事に集中してテンションが高くなっており、やや熱く感じていて汗ばんでしまう状況だ。 仕事に目処がついたので、切り上げて午後には帰ろうかと美咲は一気にリラックスする。 彼女ほどバストがあると胸の谷間は汗ばむと大変だ。 普段ならそこからの行動には出ないだろうが、彼女は既に大胆になっている。 上着を脱いでブラウス姿になってしまう。 部分部分汗で濡れて透けているし、先日祐司がプレゼントしたブラジャーの柄も窺い知れる。 熱いから彼女は第一ボタンも外して、ファイルケースで胸元を扇ぎ出す。 チラチラ見える女の柔肌が刺激的だ。 書斎も２０畳くらいある広い部屋だから匂いが籠もるような環境には無いのだが、一気に室内に美咲の濃厚なフェロモンが広がっていく。 突然、祐司が美咲の直ぐの席に移動してくる。 とっさに美咲は自分自身がやり過ぎたことを気づく。 急に彼の顔が近づいてくるから、キスされると身構える。 祐司 「ちょっと暖房効き過ぎだね」 「汗ばんちゃって気持ち悪いよね」 美咲 「・・・・・・・・」 いきなりの肩透かしで、思わず恥ずかしくなってしまう美咲。 祐司 「食事の前に シャワー浴びようか？」 美咲 「あっ はい」 グイッと手を引っ張られ、一番近い客室に連れて行かれて奥のシャワー室に案内される。 確かに一瞬期待し過ぎて変な汗もかいていたから、促されるままにシャワーを浴び始める。 唐突に浴室の扉が開く。 「！！！！！！！！！！！！」 「えっ？」 祐司 「せっかくだから 一緒に浴びよ」 美咲 「えっ・・・・・・」 唖然とする美咲。 つづく |
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| 2021年7月18日掲載 |
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