ずっと愛してます4


ずっと愛してます4 羅衣作
第2話　癒やし王子　蕩けるようなフレンチキスだ。　強引に舌など入れてこないで、ただ唇を重ねているだけなのに前のめりに全てのことに気を張り詰めている瑠璃子には絶大な効果があった。　不意なことだし、ただの接吻なのに何分間もしているような錯覚に囚われる。　それだけして急に離れて元の席に戻る彼に戸惑う。　彼は彼女が知る男達とは全く違う。　ハッと気づく。　出会った時からずっと彼の一挙手一投足が気になって仕方ないのだ。　瑠璃子は徐々に「美あんず」メンバーには素の顔を見せつつあったが、本来の素の自分を見せているのは弥生と薫の２人だけである。　特に異性である男性に、素の自分を誰１人見せたことはない。　彼女に近寄ってくる男達は隙あらば彼女を落とそうと窺っているし、彼女を意のままにするチャンスを虎視眈々と狙っている。　彼女自身が心を寄せる健二ですら、野望と共にその欲望を隠しもせず狙っていると見抜いていた。　武史は例外で若い肉欲で瑠璃子の肢体に食いつき、明らかにずっとセフレにしようと企てていることは理解していた。　しかし武史を責める気にはなれない。　自分自身も女として目覚めてしまい肢体の火照りを持て余しているのも事実であって、お互い都合が良かった側面も否定できない。　ただ彼女の理性が肉欲に負けることを良しとしなかったからこそ、今回の神戸訪問に踏み切ったのだ。　ところが眼前にいるイケメン男子は別次元だ。　今現在も瑠璃子のことだけを考えていてくれて、どのように持てなし、癒やそうかとしている空気感が凄い。　もちろん彼女を口説いて肢体目的であるのは明らかであるが、彼の場合は純粋に彼女を癒やす一環で考えていることが伝わってくるから驚く。　彼の最高の笑顔と美味しい食事、そしてお酒が次第に彼女の身に纏った仮面をはぎ取っていく。　彼女の理性が危険信号を鳴らす。　彼は女にとって最も危険な存在で、身も心も持っていかれる可能性が高く、今の瑠璃子では抗えない。　あの「美あんず」メンバーがなぜ皆彼の味方なのが、やっと理解できた。　そう分かっていても、もう彼女はフレンチキスで引き返せない状態に引きずり込まれてしまっていた。　会話を通して、彼に対して素の自分をさらけ出していく自分を抑えることが出来なくなっていった。　彼は女性との会話に慣れているという次元ではなく、完全に溶け込んで会話できるタイプだと思う。　女の会話はいわゆる共感型だと話題になり、女に取り入ろう疑似共感型をする男性も現れているが相づちばかりでは通用しない。　自らの似た体験を匂わしつつ相づちする必要があるのだが、これを出来る男性を瑠璃子は見たことがなかったのだ。　それが、たった今眼前に現れた。　彼は日常的に多くの同年代女性達と愛し合ううちに、身につけた会話スキルなのだと思う。　とってつけたところも一切ないし、普通に自らの過去の失敗を惜しげなく散らばめて見事に共感型会話を成立させていく。　もともと女性が好む話題の知見と経験が一般男性とは比較にならないほど身についているのだ。　なにより驚くのは、彼は察する力が女性並みなのだ。　仲居達が食事の片付けを始めた時に、手早く座布団を移動して彼女たちが作業しやすくしただけでなく、瑠璃子がゆったりして座れる場所をあっという間に用意してくれる。　お皿などは運ぶ手順があると知っている彼は余計な手出しもしないで、客としてくつろぐことを優先する。　窓際の露天風呂が見える場所で夜景を楽しみながらの会話が楽しくって仕方がない。　早々に寝床寝具の用意も頼む手際が鮮やかだ。　一体どれほどの女性をこの手口で落としてきたのだろうと思うが、彼と過ごす今この時間が幸せ気分満載でうっとりしてしまう。　いつしか髪をいじられても彼への好意しか湧かない。　仲居達が仕事終え立ち去る際には、満面の笑みで見送りつつ最大限のお礼は欠かさない。　破壊力抜群の笑顔だ。　５０代４０代の仲居達も女性の顔を見せて、彼と会話している姿に彼は天性の資質を持つのだと実感する。　仲居達を送り出し、戻ってくる彼の顔を見てしまう。　少年のような無邪気な笑顔だ。　キュンとしてしまう。徹　　　「さてと　冷酒用意したから」　　　　「オンザアイスで　露天風呂で足湯して」　　　　「夜景見よ」瑠璃子　「なるほど」徹　　　「では　浴衣に着替えよう」　彼は冷酒とタオルの用意をしている間に、彼女はストッキングを脱いで浴衣に着替える。　彼女は彼の演出力に完敗だ。　露天風呂の湯が流れる音がロマンチックだ。　露天風呂に近づくと、彼が跪いて手早く足を流してくれる。　あまりに自然にしてくれるものだから使用人にされている感覚で身を任せてしまうが、実は違うということに後から狼狽える。　綺麗に磨かれている板張りであるから、やや滑るが彼女が転倒しないようにフォローしつつ縁に座らせてくれる。　クルッと反転して足を湯につける。　独特の赤褐色の湯で、疲れた足がポカポカと温めてくれて癒やされる。　そこに大きなロックアイス入りの冷酒グラスを渡される。　日頃あんまりに飲酒しない彼女だが、もともとお酒は強い方であるから演出に誘われついつい飲んでしまう。　足湯で血行が良くなって、これは女を落とす必殺技とさすがの瑠璃子も気づかず油断してしまう。　山が見える夜景と湯の音、暖まる足湯、そして絶妙なアルコールで、楽しい会話が瑠璃子の警戒心を全て取り払ってしまう。　会話し易い異性であり、今回神戸に来た理由、最近の出来事とかまで話してしまうが、彼も似たように出遅れた思いで現在に至っていると聞かれされ驚く。　彼は初体験は２０歳で、それも郁美に導いてもらったのだと聞かされる。　それ以来、必死で走ってきたけど、ある意味空回りばかりだったと湯を見つめながら言われてしまう。　その瞬間、瑠璃子の抱えていた肩の荷が降りた気がしたのだったのだ。　ここ最近の自分に重なる。　確かにずっと焦ってきたけど、背伸びしすぎで身も心も傷ついてしまったからこそ、悲鳴を上げて今回神戸に助けを求めて来たのだ。　思わず瞳に涙が溢れてくる。　共感した彼女は思わず彼を見つめる。　彼の親指に涙を拭われる。　２人の間にはもはや言葉は必要なかった。　少年のような笑顔で彼の顔が急接近してくる。　彼女は思わず目を閉じる。　クイッと顎を軽く上げられた瞬間、唇が重なった。　彼女は蕩けるようなキスに、急に湧き上がる淫欲に負けて彼にしな垂れ掛かってしまう。　もう彼女は男性が欲しくてたまらない。　男の味を覚えた肢体は貪欲に求める。　濃厚に舌を絡め合う２人。　彼女の手は彼の股間に伸びる。　その様子を俯瞰で見ている冷静な瑠璃子がいて、いつから自分は自ら男根をおねだりするような女になったのだろうかと呆れる。　湯の音と共にゆったりとした時間が２人を包む。　徹　　　「そろそろ　お風呂入ろうか」瑠璃子　「うん」徹　　　「ちょと待ってね」　その瞬間、彼は脱兎のごとき動きを見せる。　部屋に戻ると脱衣籠とミネラルウォーター数本片手に戻ってくる。　唖然とする彼女だが、キュンとなる笑顔に騙される。　すぐに彼は浴衣を脱いでしまう。　そんな気がなかったのだが、惚れ惚れするような肉体美に見とれてしまう。　決してボディビルダーの様な筋肉でなく、実践的な鍛え上げられたものだ。　彼女の周囲には鍛え上げられたＳＰ達が日常的にいるだけに、男の肉体美は通常の男性以上に詳しい。　その彼女から見ても極上の肉体だ。　彼は恥ずかしがりもせずトランクス一気に脱ぎさり全裸になった。　思わず股間に視線を向けてしまう。　すごい角度でそそり立つ肉棒の迫力に金縛りになってしまう。　ほぼ１８０度お腹に食い込まんばかりに、いきり立っているのだ。　いわゆる巨根であるが、黒人達にみかける破壊的な巨根ではなく、「美あんず」皆が言っていたまさに理想的なサイズがこれなのだと納得してしまう。　理想的なサイズが巨根の欠点を覆い隠し、女を底なしの快感に誘う魔棒なのだ。徹　　　「ずるい」　　　　「瑠璃ちゃんずるい　見てばっか」瑠璃子　「えっ　いや　でも」　　　　「あん」　ボー立ちしていた彼女は、なにもせずに視姦していたことをなじられて狼狽える。　そして慌てる。　自らの秘部が激しく濡れていることを自覚して後ずさってしまう。　肢体の変化を年下の彼に知られたらと思うと恥ずかしくて堪らない。　そこで足下がおぼつかない自分に気がつく。　お酒が足にきているのだ。　ハッとした瞬間、下げた目線に魔棒が迫ってくる。　簡単に捕まり、手慣れた手つきで浴衣ひもを解かれてしまう。　わずか数年で、この若者は既に女の動きを知り尽くしているのだ。　抗おうと身をよじるが、それすら予測していたようで簡単に浴衣を床に落とされてしまう。　急激なセックスへの展開に期待半分戸惑い半分だけに彼女にも迷いがある。　今回はセックス既定路線であるが、やはり今日初対面であり戸惑いが無いと言ったら嘘になる。　彼は数年だろうが自分はわずか数ヶ月の変化だ。　瑠璃子はそれ以前でも決して男性経験は乏しかったわけでは無いし、学生時代には彼氏もいたこともあるし、海外ではヌーディストクラブに行ったり、黒人ダンサーの巨根を試食したことすらある。　それでもここ数ヶ月の環境の変化は大きすぎる。　なにより肢体の性への感じ方が激変していたのだ。　生まれつき血の業の深さは人一倍強かった。　だからこそ長らく自重もしていたが、彷徨うように怖い物見たさに性の世界を垣間見てはいたのだ。　自ら望んだことだが思い慕っていた健二との一夜が全ての封印を解いてしまった。　日に日に膨れ上がる情欲への渇望に自ら狼狽える。　妹の佳子が奔放に生きる様を参考に予想し覚悟していたのに、自らに潜んでいた淫獣は想像以上だったのだ。　だからこそ「真・魔性」と讃えられる郁美の男達に癒してもらおうと縋ったのが真相であった。　武史の破壊力に驚くが、それに応えるかのように彼女の淫獣も急激に膨張していく。　はっきりと覚醒した別人格「瑠璃子姫」は我が儘放題で、遠慮無く上質な男達を喰らい尽くせば良いと囁き続ける。　なにより急激な変化は身体的負担が想像以上であり、ある程度自重しないとダメージ回復が追いつかない。　女は男と違って粘膜の塊だけに、厳しい状況だ。　武史が剛とすると、徹は柔だろう。　武史だと前面に出て積極的な「瑠璃子姫」が、未知の徹に怖じけついて引っ込んでしまう。　グイッと抱き寄せられるといとも簡単に彼の逞しい体に心奪われる。　どっと愛液が溢れだしているのを自覚する。　唇を奪われた瞬間にブラが支えを失って落ちる。　あっという間の手際でホックを外されてしまう。　肩紐も落とされ剥がれてしまうブラの行方が女の本能で気になる。　下敷きになったり踏んだりしたら型崩れするのがなにより嫌だ。　こんな場面でも女は現実的なのだ。　ブラは彼の見事な手際で脱衣籠に着地する。　女の下着に対する執着をこの若者は理解しているというだけで、彼の成長ぶりが実感として納得する。　抱き合い唇を重ねると、一転激しく舌を絡め合ってしまう。　彼が身を引くと瑠璃子の舌が空を切る。　彼女の両腕も彼に既に絡みつき、もっとキスをねだってしまう。　グイッと抱き寄せられると、背骨が軋むほど強く抱きしめられる。　高まった欲情が一瞬にキュンと弾けた。　手を引かれて露天風呂の浴槽に誘導される。　湯に浸かると彼が後ろから抱きしめてくれる。　ポカポカと温まる湯の心地よさと湯が流れる音が２人を包んでゆったりとした時間が流れる。　そこでハッと髪を湯に漬けたくないと今頃思ったのだが、いつの間にか彼女の肩まである髪は巧みに纏めて大きいヘアクリップで留められていたのだ。　彼はあっという間に彼女のことそこまで気配りして出来てしまうのだ。　蕩けるようなキスをしながら、彼は彼女の身支度を同時並行で進めていたのだった。　瑠璃子はこの時点で彼に完落ちしてしまう。　もう彼の腕の中で素の女の子になってしまう。　２人はすっかり恋人同士のようにイチャイチャして湯を楽しむ。　途中彼が用意したミネラルウォーターを飲みながら、夜景も楽しむ。　徹は、ここ最近の瑠璃子の不安を見事に払拭する。　愛する人が今居ないことは決して弱みじゃないし、もし今必要なら僕が君を支えるし守ると言ってのける。　必要なら僕を思い出して欲しいと言ってみせたのだ。　もちろん敬子の謝らないと駄目だけど、それは僕の責任だから瑠璃子は気にする必要が無いと言う。　そもそもだけど敬子はきっと分かってくれる筈だと。　このシチュエーションでそれを言うのかと瑠璃子は唖然とする。　驚いて振り向く彼女の眼前に、眩しいまでの笑顔の彼がいたのだ。　再びグイと抱き寄せられ、キスされる。　彼女のモヤモヤしていた心の中がスーと癒やされていく。　愛されているという認識が彼女の中で一杯になる。　瑠璃子は楽しくて少女のようにはしゃいでしまう。　さあ布団に行こうと言われて引き起こされても、長く付き合った彼氏と過ごすような感覚だ。　お酒で足元がおぼつかないが、それすら楽しくキャッキャッ言いながらお互いの身体を拭き合う。　温泉で身体火照っているから、浴衣も着たくない。　彼がミネラルウォーター飲む時の喉の動きにドキドキしてしまう。　彼も身体が熱いらしく全裸のまま手を伸ばしてくる。「へへ　このまま行こう♪♪」「うん」　２人全裸で部屋に駆け戻る。　布団に辿り着くと彼が座りながら手を引っ張って彼女を抱き寄せる。　瑠璃子は意図を察して、彼の膝の上に正対して跨がり座る。　ずぅんと彼の肉棒が秘部に当たるが、気にせず彼に抱きついてしまう。　お互いに唇を求め合う。　彼がヘアクリップを外してくれて、彼女の髪が自由になる。　彼が優しく手ぐしで髪を整えてくれる。　基本的に女は髪を他人に触れられるのは良い気分はしないものだし、瑠璃子はプライドが高くその傾向が特に強い。　その彼女が徹にはむしろ喜んで委ねていた。　彼の手が瑠璃子が精進して磨き上げた肢体の曲線を望むままに愛撫することも歓迎していた。　瑠璃子がここまで男性に心許したのは初めてで、健二や武史には決して許さなかった心の扉を開けていく。　ふとお互い見つめ合う。　再びギュッと抱きしめられてしまう。　彼が首筋に顔を埋めてくる。　彼の片手が彼女が自慢にしている腰のあたりのラインを優しく撫でてくる。　瑠璃子が後ろに引っ張り彼を布団に誘う。　もう瑠璃子は彼と一つになりたくて仕方がない。　彼の手が彼女の秘部を偵察よろしく確かめに触ってくる。　もう彼女は大洪水で恥ずかしいほどだ。　内股には恐ろしく硬いモノが当たるから、もうそれで直ぐにでも狂わして欲しいのだが彼は彼女をもっと食べ尽くす気らしい。　優しくクリトリスを撫でられるから、刺激が強すぎてもうそれだけで登り詰めそうになる。　瑠璃子は温泉の火照りもまだあるから、興奮とともに汗ばんでしまう。　吹き出しだ汗を彼に舐められていく。　バストトップも吸わずに舐められてしまうのだが、経験したことない刺激に身をよじる。　突然両腕を捕られて頭上に押し上げられてしまう。　「えっ？」と思った瞬間に腋の下を思い切りペロペロと舐められていく。　イヤイヤしても、今まで誰にも許していない匂いと味を許してしまう。　不意にバストトップを吸われて軽く逝ってしまう。　もう瑠璃子はなすがまま彼に屈していく。　彼の手が再び秘部に滑り込んでくる。　指使いが男性とは思えない繊細さで乱暴にされるかもという不安感が全くない。　にゅるんという感じで、簡単に彼の指が秘密の花園に侵入してくる。　クチュクチュと軽くかき混ぜられてしまう。　そけだけで逝きそうになる自分に驚く。　指がいつの間にか２本になり、敏感なポイントに忍び寄ってくる。　もう彼の指の動きが気になって仕方がない。　不意に先日亜紀にされた時の繊細な指の動きを思い出す。　その刹那、トントントンと軽快なリズムで敏感なＧスポットを刺激される。　津波のようにメリハリをつけた指の動きに、一気に追い詰められてしまう。　急にオシッコが出そうな感覚に襲われる。「ぬぁあぁぁっあっあぁふはぁうあぁぁぁぁぁ！！」「だめぇぇぇあっおっしこぉでるぅでちゃぅぅぅぅ」「やめてぇえぇぇぇあっあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」　透明な液体が飛散してしまう。「はぁっあぁぁぁぁん　はぁっはぁはぁっはぁはぁ」「いやぁん　おしっこ・・・」徹　　　「なはぁっ　潮　潮吹いたね」瑠璃子　「えっ・・・・・・・・・・・」　　　　「潮？　はぁはぁ　潮って」徹　　　「今のオシッコじゃないよ」　　　　「透明だし　臭くないよ」　　　　「ひょっとして　初潮」瑠璃子　「えっいやっいやぁん」徹　　　「初げっとぉ　では遠慮無く」瑠璃子　「だめぇぇぇぇぇ汚れてるぅ」　徹は嬉々として秘部にむしゃぶりつく。　恐ろしいほど丁寧にゆっくりと舐め尽くしていく。　彼女の全ての汚れを残さず味わっていく行為に彼女の羞恥心は破綻の時を迎えつつあった。　当たり前のように内股も押し広げ、なで回す彼の手にお手上げた。「もう　わたし　彼に・・・・・・・・」つづく
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2021年3月20日掲載
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