| ずっと愛してます4 羅衣 作 |
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| 第34話 女の怒り 「あっあぁぁぁんあっ・・・そこぉ はぁん♡」 「ひぃぁぁぁ うんぅ あん♡ あっあっあぁぁぁん」 優花は粘質で密着する中年男に、嫌悪感があった筈なのに絶妙に壺を捕らえた動きをするテクニックに屈服しつつあった。 腰の動きが繊細で柔らかく、鋭敏になったＧスポットを柔らかく擦り叩いてくる。 もう何度か達してしまい全身が気怠いのだが、さざ波のように押し寄せてくる快感に飲まれていく。 汗ばんだバストを思うがまま吸われ舐められると、密かに芽生えて怖くて封じ込めていた紫の炎が心奥底で燃え始める。 大神に蔑めような目で言われた言葉が蘇る。 「優花 君はレイプ願望がある女なんだな」 「ほら こうやって無理矢理されると凄い濡れてる」 「君は 犯されると メス犬になる淫乱女なんだ」 それを否定する自我は残っているから、その言葉を受け入れないまま今日まで耐えてきたのに肢体は正直だ。 なのに今、自分は自覚するほど愛液を溢れさせて、感じてしまっている現実を認識する。 つい先まで気持ち悪くて仕方がなかった中年男のキスが、粘質であればあるほど没頭して受け入れていく自分に狼狽える。 定期的に膣最奥を絶妙な力で突き上げられると、自分の声とは思えない喘ぎ声が漏れてしまうし、いつの間にか両腕両脚が巻き付けているのだ。 大神達相手では最後の意地なのか、自分に潜む欲望を認めたくなかったのか、自分では分からないのだが、今まさに得体の知れない欲望が抑えられなくなりつつあったのだ。 背筋にゾクゾクとした興奮とともに、紫に燃え上がる経験したことが無い快楽への欲求が最後の常識的な部分を焼き尽くしていく。 もう肢体が歓喜の声をあげて、中年男にもっと愛してとねだりだしてしまう。 「はぁあぁぁぁん♡ そこぐぅあん あっひぅあん♡」 「いっいぃぃぃあん もっとぉふぅぅあん あん♡」 無意識に腰がグラインドしてしまう。 早々に中年男が狼狽え出すから、騎乗位になりながら眼下の男の顔を見下ろす。 この男は好きなだけ若い女を弄んでおいて、女が一転積極的になると及び腰になるとは何事かと思う。 こういう輩に一体何人の女の子が犠牲になったのだろうと思うと急に腹立たしくなってきたのだ。 一気に腰を上下させて男の欲望を粉砕する。 「あっうぅぅぅはあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ！！」 もう何度も中出しされているから今更狼狽える感情などはないから、純粋に体内広がる熱い迸りを女として満喫する。 急速に萎える肉棒に不満だった。 グッタリしている中年男に、自分に取り付けられた腕輪と脚拘束具を付け替えてベットに逆に拘束する。 杉山はビックリして焦りまくった。 昨晩から肉便器と化した女が突如積極的になり逆襲された挙げ句に、いつの間にか逆に拘束されてしまったからだ。 抗議の声を上げようとした刹那、口内にボールギャグを押し込まれて声すら封じられてしまう。 同時に視線が彼女と合う。 ゾッとするような蔑む瞳に恐怖を感じて固まった。 これは大失態だし誰も助けてくれない事態だった。 もしこのまま殺されても、もう「会」が億円単位の商品価値と認めている彼女は何の咎めも受けないであろうし、世の中から中年男が消えても誰も気にとめないのが現実だとよく知っているのだ。 そういう事例、調教中に女に反撃されて命を落としても、犠牲者の存在より女の価値が優先されるのが暗黙のルールなのだ。 まして自分は、黙認されている役得を楽しんでいる真っ最中の事故だから「会」にとっては害虫扱いされるのは明らかだった。 無抵抗となった中年男を見下ろすと、優花に急激な怒りが膨らんできた。 自分に使われた赤蝋燭を手に取ると、躊躇いもなく男の局部に一気に蝋を注いだ。 男の細い目が恐ろしいほど見開き、全身をバタつかせて暴れる。 男が大金を投じてマンションの床に据え付けされている鉄製の本格的なＳＭ専用ベットが実に頑強で滑稽だった。 男が抗えば抗うほど、優花は理不尽に人生を狂わされたことに激しい怒りが増幅されていく。 この男は自分のような女を一体何人性奴隷に落としたのか分からないが、こいつは女の敵だと認識した。 女にとって肢体的な陵辱は命を奪われるに等しいし、この屑野郎に思い知らせる良い機会だ。 数本有る赤蝋燭も続けて浴びせかける。 男が悶える様にも表情一つ変えないし、冷静に室内物色し始める。 室内はＳＭ専用に改装されて防音室になっていて壁にディスプレイ棚があり、優花が名前も知らない道具が飾られている。 手っ取り早く黒いムチを手に取ると、数回素振りをする。 中年男は首を振り嫌々とアピールしている様が余計に彼女怒りに火をつける。 散々女達に使ったであろう道具を自ら振るわれるのを見苦しく嫌がるとは身勝手過ぎる。 迷うことなく鞭を振り下ろす。 ズバッチィィィィィィン！！ 「うぐぅぐぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」 その瞬間、優花は経験したことの無い感覚に囚われ、背筋に抜けるドス黒い感情にうっとりする。 もう正直、そこからはその感覚を貪欲に求める本能に歯止めが効かない。 夢中で振り下ろす手が止まらない。 人に鞭を振るう感覚が、堪らない。 しばらくすると気絶したのか男が無反応になる。 女がベット横にあるハンドルを回し始めると、男の両脚が広げられつつ腰が浮く。 彼女は同様の仕組みを使われたことがあるから、既に使い方を理解していたのだ。 そして昨晩から自分が弄ばれたバイブを手に取ると、おもむろに男の尻の穴に宛がうと無表情で強引に押し込んだ。 男は意識が戻って抗って暴れ始めるが、そこに容赦なく鞭が振り下ろされて力が抜けた刹那一気にバイブが押し込まれてしまう。 男の内太もも付近にも何度も振り下ろされる鞭。 もう男の皮膚は赤く腫れ上がっているが、女をますます狂気に駆り立てるのだった。 いきなりバイブがＭＡＸパワーでオンにする。 男は痙攣しつつ抗って尻を窄めてバイブの動きを止めようとするから、バイブの動きは間欠的になる。 それが女の怒りに油を注いでしまう。 バイブの動きを止めてしまうと鞭打たれる様になっていく。 何度か繰り返されると、女は更に残酷になっていく。 男の内股、既に鞭で赤くミミズ腫れになっているが、そこに赤蝋燭が注がれる。 男は女であれば耐えられるこの手の拷問に耐えきることが出来ない。 再び中年男は泡を吹いて失神してしまった。 不意に優花は我に返る。 子供達が好きで純粋に保育士を夢見て学んだ日々が懐かしい。 頬を涙がとめどなく伝う。 そして一刻も早くこの場を立ち去るべきだと感じたのだ。 必死で散らばった下着と服を身につけると、自分のハンドバッグを掴んでマンションから飛び出した。 走り出すと朝の強い日差しに目眩がして、直ぐにフラフラになってしまう。 バス停のベンチに倒れ込んでしまう。 徹は、その日は代休で佳子に呼び出されてルンルン気分で借りたＢＭＷを走らせていた。 途中、不審な動きをする女の子に目を奪われた。 その女の子はバス停にあるベンチに崩れように倒れ込んだから、思わず車を急停止してしまう。 「何事？」 直ぐ駆け寄ると、女の子は体調が悪そうで放置しておけないと見て取った。 そして女の子の服装が不自然で乱れていることに気がつく。 咄嗟に救急車を呼んで良いものか戸惑う。 「大丈夫 君 大丈夫？ しっかりして」 「救急車 呼ぶね？」 不意に女の子が腕掴んで、首を振る。 服装は乱れているが、腕や足には打撲や怪我が無さそうだったから、事態を把握してから対応しようと判断した。 徹 「どうする どこが連絡した方が良いかな」 優花 「うっうぅぅぅん あっ すっすいません」 「大丈夫です」 徹 「どう見ても大丈夫じゃないよ」 優花は見上げた男性が優しそうな俳優のような美男子だったので驚いていたが、シチュエーション的に「会」とは無関係な人だと思い内心ホッとして、無言で抱きついてしまう。 徹 「警察とか救急車呼ばなくて良いの？」 無言で頷く彼女に途方に暮れる。 しかしどうしても彼女をそのままにしてはいけないと感じていた。 徹 「なら 今から女性がいるところ」 「行くところだから 一緒に行こうか」 優花 「えっ？」 徹 「安心して そこで一休みして行動すれば」 「そこなら 身支度も出来ると思うよ」 優花は戸惑う。 見ず知らずの男性の車に無警戒に乗るのは無謀かもしれないが、この場から一刻も早く立ち去りたい。 それに不思議と出会った男性は味方なのだとも思えると感じていたのだった。 次の瞬間、優花は徹の提案に同意していた。 助手席に座り車が走り出すと、安心したのか優花は意識を失った。 徹が佳子が居住するタワーマンション地下駐車場に到着すると、彼が期待したとおり佳子のＳＰ達が待機していて事情を話して手伝って貰う。 連れてきた女の子を見ると気を失っているから、自ら連れて行くことにする。 ＳＰ達は佳子の居るフロアへの彼女同行に難色を示すが、徹が強く主張すると困惑の表情を浮かべる。 お姫様抱っこして、強引にエレベーターに向かい始めると、女性ＳＰの２人が手伝ってくれる。 そして１人が携帯電話で連絡してくれる。 エレベーターが最上階に着くと、エレベーターホールに佳子がスタッフ７人ほどを従えて待っていた。 佳子 「もうぉ 徹ったら 女の子攫ってくるなんて」 徹 「ごめんなさい ちょっとこの子 訳あり」 「お願い 助けてあげて」 佳子 「あら これって」 「分かりました」 「奥の客間のベットに連れって行って下さる？」 徹 「ありがとう 佳子ちゃん」 佳子 「直ぐに当番医呼んで」 そこからは医師がきたりスタッフ達が慌ただしく動き回り迅速な対応が始まり、徹は一段落だ。 医師から徹は呼び出される。 そこには佳子もおり一緒に医者の診断結果を聞く。 結果は徹の懸念通り彼女が性的陵辱を受けた痕跡と背中に赤い蝋燭が多数付いていたとの報告だった。 そして今、看護師が肢体の清浄化をしているとの話。 佳子 「ありがとう お疲れ様でした」 「後は私たちで なお他言無用よ」 医師 「はい 奥様」 医師は早々に立ち去る。 佳子 「どうやら 所謂レイプじゃ無さそうね」 徹 「そうですね・・・誰だ酷いことするな」 佳子 「どこであの子見つけたの？」 徹は出会った場所など話すと佳子は不思議がる。 佳子 「あの辺り ＳＭホテルとか無いし」 「そんな施設 あったかなぁ」 「その手の施設は 「会」が承認しないと」 「作れないことになってるから」 「個人施設なのかな」 徹 「犯人見つけたいな」 佳子 「うん ちょっと調べさせるね」 「それにしても せっかく徹とランチしようと」 「してたのに残念」 「犯人に 私もイラッとしてきた」 徹 「ごめんなさい」 佳子 「いえいえ 女の子助ける徹って素敵よ」 「気にしないでね」 その頃、優花が戻らないし連絡が着かないことで、大神達は大騒ぎになっていた。 杉山の連絡も取れないから、大神が杉山のマンションに急行する。 もし優花が逃亡とか事故に見舞われていたら、大神もただで済まない。 マンションに着くと、杉山の哀れな姿に唖然とする。 優花の姿が無いから、逃亡なのかと落胆する。 いずれにしても杉山の失態に道連れにされるのだ。 イラッとして、杉山蹴っ飛ばす。 アウアウと騒ぐからボールギャグ外してやると想定通りのことしか言わないから、ガッカリする。 もうしばらくそのままで居ろと言い残すと、優花を探しに行くことにする。 後ろでは、助けてぇと叫ぶ声がするが無視する。 優花の携帯にかけても電源が切れていると、相も変わらずアナウンスが流れる。 「これはヤバい このままでは・・・・・・」 「なんとか自力で見つけないと俺は破滅だ」 大神の保身から出た「会」への報告の遅延は、不必要に事態の解決遅延を招くのであった。 つづく |
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| 2022年1月30日掲載 |
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