ずっと愛してます4
羅衣 作
第49話　古式の舞い


　もう身体にチカラが入らないから、彼に身を委ねてしまう。
　肩口からまたオイルをたっぷり注がれる。
　どっと秘部に肩口から注がれたオイルが流れ込んでくると、ジーンと経験したことが無い感覚で痺れる。
　脇腹から撫で上げられ腋の下愛撫されてそのまま両腕を持ち上げられると、そのまま上半身を左右に捻られると腰が抜けたように虚脱してしまう。

「なんなの　熱いの　あそこが　いやん　駄目これ」

　マッサージオイルは媚薬入りだろうとは認識していたし、実は夫である瑛翔との夫婦生活でアクセントとして各種媚薬は楽しんでいたから、そういうものが引き起こす症状には経験豊富であった。
　だから容易には湧き上がる淫欲には飲まれないように注意していたのに、サーコンの施術は女の弱さを知り尽くした妙技だ。

　サーコンには千手観音の様に多数の手があるのと思うほどの施術に圧倒される。
　バストトップは責められるが、肝心の秘部には手を出してこないのだ。
　次第にそんなところで性的に感じるって思うような部位を責められて、喘いでいる自分に狼狽える。
　定期的に背後から抱きつかれながらバストを揉まれると意識が遠くなるほどオーガズムの波に晒される。
　　もはや手淫といって良い絶妙なマッサージだ。
　次第に目の焦点が合わないほどの快楽の津波に襲われて、もう手脚の力が入らない。

　次第に両脚をマッサージされながら徐々に拡げられていきＭ字開脚に誘導されてしまう。
　今度は両脚の膝から内股に向けてドッとオイルを注がれる。
　それをなぞるようにマッサージの手が秘部に向けて滑り込んでくる。
　既にエロい展開に期待している気持ちがあるから、無言で受け入れてしまう。
　無意識で生唾を飲み込んでゴクッと喉が鳴ってしまうから、思わず恥ずかしくて両脚を閉じようと抗う。
　そこに肩口からオイルをたっぷり注がれる。

　お豆ちゃんにオイルが流れ込んでくると、ジーンと熱くなってくるからモジモジしてしまう。
　両脇から撫で上げられバストを下から揉み上げられ、敏感になっているバストトップを両人差し指で絶妙なタッチで捏ねくり回される。
　思わず声が漏れて、身体に軽い痙攣が走る。

「あっあっはぁあん♡　あうぅあん♡　はっあぁぁん♡」

　その勢いで彼の片手がお豆ちゃんに滑り込んでくる。
　熱くなったお豆ちゃんに触られた瞬間、意識が弾けて目の前が真っ白になった。
　もう腫れ物って言って良いほど、鋭敏になっているお豆ちゃんを弄ばれたらおかしくなってしまいそうで恐怖が走る。
　容赦なく指２本で挟まれて、軽く擦られる。
　もう声を出さないと意識を保っていられない。

「やぁあぁぁぁ駄目っひいぃぃぃあっくうぅぅ」

　唐突に逝く寸前に彼の手が止まる。
　絢音を弄ぶように彼女が落ち着いてくると、再び手淫で高められて、あと少しでというところでまた止まる。
　こんなことを数回繰り返されると、もう貪欲なオンナは渇望感で半泣き状態だ。
　とうとう彼の手にお豆ちゃんを擦りつけようと腰を動かしてしまう。
　もう限界だった。

「あん♡　あと少し　あん　逝かせてぇねえぇあん♡」
　
　その刹那、唐突に彼の指が蜜壺に滑り込んでくる。
　予期していなかっただけに、為す術もなく指を受け入れてしまう。
　するとオイルが浸入したらしく、膣内にもジーンと熱い感覚が広がってく。
　既に逝く直前で散々焦らされている中での強い刺激に悶絶する。
　再びドッと肩口からオイルをたっぷり注がれる。
　急激に体内に広がる得体の知れない熱くジンジンする刺激に翻弄される。

　彼が体位を変えてきて斜め後ろから、敏感になったバストトップに吸い付いてくる。
　絢音は完全に崩壊してしまい、そのまま後ろに崩れように押し倒されてしまう。
　当たり前のように抱いてくるマッサージに、もう無抵抗だ。
　当然のように挿入された指が傍若無人に蠢くと、オイルが膣内に満遍なくすり込まれていく。
　怖くなるような熱さを感じるから両脚を閉じようとしてモジモジしてしまう。

　突然、肢体に痙攣が走る。
　熱く鋭敏になったＧスポットを軽く擦られたのだ。
　それは彼に自らの弱点を晒してしまう反応でもある。
　彼の２本指が生き物様に動き出すと、溜まりに溜まった快楽へのロケットに瞬時に点火したのだった。
　小刻みに施される強い刺激に耐えようと、背筋が反り返っていく。
　次第に股間に押し寄せる何度経験しても慣れない尿意にも似た切迫感が僅かに残った意識を押し潰していく。

「あっあぁぁぁだめぇぇぇぇでちゃうえぇぇぇぇぇ」
「それはいや　あっあっあっあぁぁぁぁやあぁぁぁぁ」

　追い詰められた挙げ句に、今まで経験したことがないほどの量の潮を噴かされてしまう。
　切迫感は無くなるが、どっと押し寄せる疲労感と妙に残る残尿感みたいな違和感に困惑する。
　男達が潮噴きしたと喜ぶから付き合っているが、この感覚は爽快感とはほど遠いし、体力を削がれる感覚が絢音は好きではなかったのだ。

　女にとっては潮噴きは生理現象に過ぎず、それがイコールアクメというわけではなく、あえて言えばアクメに達する逝く直前の現象なのだ。
　ＡＶなどで視覚的に刺激的な現象なので煩雑に取り上げられているが、それで女が満足としていると思ったら大間違いである。
　ＡＶ女優なども、そして絢音も意識すれば条件さえ整えれば意図的に噴くことは可能なのだ。
　故にサーコンが潮噴きに固執するのであれば、正直ガッカリしたのが本心だった。

　グッタリとした彼女に粘質な手淫が忍び寄る。
　オイルのせいか恐らく感覚が鋭敏だ。
　仰向けに寝かされるとウエストから腋の下まで絶妙なチカラ加減でマッサージされる。
　身体が重くて動かすのが怠くて身を任せてしまう。
　両腕をバンザイにさせられて、好きなようにバストから腋の下を揉みほぐされる。
　ハッと気がつくと、顔に噴霧器からのミストが吹きつけられていることに気がつく。

　途端に顔がカーッと火照ってくる。
　彼が自分に馬乗りで跨がっていることを意識するが、中腰で体重が掛けられていないので、もうそんなことに気が回らなくなっていく。
　右腕を揉みほぐされ、そのまま右腋の下のマッサージが気持ち良すぎで吐息が漏れる。
　ストレッチの様に両腕を解されると、スーと右肘が軽くなっていく。
　そして次第にマッサージからいわゆるツボ押しのような施術に変わっていく。

　性的な施術かと思えば、真っ当な施術に煩雑に戻るので、次第に１度火のついた女の性的な欲望が焦らされて不満が募る。
　肩や腰の日頃感じている不快感などが、確かに施術で解消していくことも実感するが、だからこそ火照った熱い肢体が抑えられなくなっていく。
　潮噴かされたのも、これが狙いだしたら性的に開発された女体にとっては拷問に等しい。
　ウエストから両脇にかけてのマッサージに悶絶する。

　不意に唇を奪われて、濃厚に舌を絡め合う。
　もう絢音は我慢の限界を超えていたから、彼にしがみついて抱いてくれるように懇願してしまう。
それに応えるように急に背骨が軋むほどキツく抱きしめられると、もう淫欲のスイッチが入って抑制が効かなくなる。
　奔放な女として生きてきた２８年間のプライドをかけた誘惑を込めて、彼に肢体を巻き付かせる。
　彼の下半身に手を伸ばすと、熱く硬く太い肉棒があるから握りしめて淫靡扱いてみせる。

　もう熱く硬いモノが欲しくて堪らないから、彼のモノを向かい入れようと両脚を自ら開いて彼の下半身を導いてしまう。
　熱いモノが蜜壺をなぞって滑る。
　秘部は期待でトロトロと愛液が溢れ出ていて、熱いモノに満たされることを心待ちにしている。
　彼が腰を押し出せば、ドロドロの蜜壺はいとも簡単に咥え込むであろう。
　それなのに熱いモノはヒダをかき分けながら滑って一向に挿入されないのだ。

　これ以上の焦らしは無いであろう。
　男根の良さを知り尽くしたオンナは脆くも崩壊した。
　もう半泣きだ。
　とうとう声に出して懇願し始めてしまう。

「はぁん　いやぁぁぁ　してぇ　入れてぇぇぇ」
「焦らさないでぇ　もう　あぁぁん　やあぁぁぁん」

　思わず熱いモノを掴んで、蜜壺に宛がい向かい入れようとしてしまう。
　それを振り払うように逃げていく熱いモノに悲鳴に似た落胆の声が漏れる。
　もうマッサージなんてどうでも良くて、とにかく熱くて硬いモノが欲しいのだ。
　目の前にあるのに、欲しくて欲しくて堪らないのに手には入らないなんて気が狂いそうになる。

　そんな絢音の願いを無視して施術が続く。
　絶え間なく降り注ぐオイルに全身がヌルヌルに覆われて、ダウンライトの照明も相まって妖しくヌラヌラと光る。
　荒れ狂う男根への渇望感をあざ笑うかのような時間が続くのだが、やがてその意味を知ることになる。
　決して豊かではないバストを揉みしだかれた瞬間、自身の肢体に生じている変化に驚くことになる。

　バストトップを避けて執拗な愛撫なのだが、経験したことが無い快感が肢体に走り悶絶する。
　あまりに強い刺激に耐えかねて身をよじって逃れようとすると、不意にバストトップを吸われる。

「ひいぃっ♡ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ♡」

　絶妙な吸い加減と生き物のような舌使いに一気にヒートアップしてしまう。

「あっあぁぁぁぁぁいくうぅぅぅぅぅぅぅぅぅ！！」

　唐突に迎えた逝きで、絢音は放心状態であった。

　唖然とする中、肢体に生じた変化に気がつく。
　ビクビクと続く痙攣を意識しながら、腫れ物様に鋭敏になった感覚に狼狽える。
　まだ気怠いのに彼の施術は止まる気配も見せない。
　再び駆け巡るゾクゾクした感覚に次第に飲み込まれていく。
　彼の手の動きに翻弄されて、経験したこと無い快楽に溺れていく自分に諦めが広がっていく。
　彼は女体の隠された秘密を全て知っているのではないかと思うほどだ。
　媚薬の効果もあるだろうが、マッサージだけで蕩けそうなアクメを彷徨わされるとは想定外であった。

　もともと敏感で弱いバストトップとお豆ちゃんを必要以上に触ってこない中で、ここまで自分が狂ってしまうなんて思ってなかったのだ。
　次第に身体が海老反りに反り返り快感の津波に圧倒されていくと、もう我を忘れて目も白黒裏返り喘ぐしかなかった。

「あっあぁぁぁぁぁぁぁぁあすごぉいぃぃぃぃぃ」
「いやぁっ！！　こわいぁっだめぇぇぇしないでぇ」
「はあぁぁん♡　はあっはあっひぃあっあん♡」

　反り返って高く上がった秘部から勝手に潮が多量に噴き出していた瞬間は、絢音は絶叫した。

「あっあぁぁぁいくぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ！！」

　意識が弾け視界が真っ白になり、キーンと耳鳴りして肢体は狂ったように痙攣した。


　サーコン・パッタラクンワニットは、その様を満面の笑みで見つめていた。

「素晴らしい女性だ」
「そう　俺はこんな女性を求めて日本に来たのだ」
「日本には　性について奥深い歴史がある」
「俺の古式」
「その復興には　彼女のような女性が欲しいのだ」



　絢音は混濁する意識の前で、目の前に出された黒光りする男根に食い付いてしまう。
　もう肢体に駆け抜ける淫欲が制御できず、そうでもしないと気が狂いそうだ。
　口内に広がる独特の苦みが日本人男性のものではないモノなのだと意識させる。
　長さは１９ｃｍ程の巨根で立派な存在感だが、なにより「し」の字状に大きく反り返っているからフェラチオするだけで圧倒される。
　こんなもので貫かれたら、それだけで正直おかしくなりそうだ。

　サーコンは彼女のテクニックに感嘆の声が漏らす。
　半ば意識が跳んでいる状態で、淫欲に任せてむしゃぶりついてきたと侮っていたのだが、彼女はもう無意識でで極上の奉仕が出来る女なのだと理解する。
　すると急に彼にそれまでなかった感情が芽生える。

「欲しい」
「この女性は　私が長く探し求めていた存在なんだ」

　サーコンも欲しい女が目の前に現れると結局自制が効かず、ただの男に成り下がってしまった。
　本来の施術手順を忘れて、女体の魅力に溺れていく。
　絢音は決して巨乳でもないし、肉欲をかき立てるような肉感的な肢体ではないのだが、スレンダー女子の代表格で存在そのものが男惹きつけるのだ。
　実際、１度でも彼女と肉体関係を持った男達は、彼女ことが忘れられないのだ。
　実は絢音は典型的な一般女性から生まれるイレギュラーな「魔性」の女なのだ。

　だからこそ郁美と強く共鳴して、密かに連携して単独行動をしてるのだ。
　そもそも普通の女性では、海千山千の５大老に弄ばれてもケロッとしていることは不可能だ。
　既に郁美達と出会った時には覚醒していたから、自分自身の野心と共に郁美たちの狙いをすぐに理解した。
　絢音も郁美も、いろいろな思いや狙いはあるが、「魔性」ゆえにある意味母性が実は人一倍強いのだ。

　肉体関係を結んだ男達への愛情は強くて、だからアレスのことを肉親以上の愛で守ったのも打算でもなんでもなく本心なのだ。
　「魔性」の女たちは、男達を惹きつける。
　男達は彼女たちに安らぎを求めて固執する。
　その男達を可愛いと思う女心。
　それは彼女たちの物腰、話す言葉に込められており、愛に飢えた男達をますます引き寄せるのだ。
　５大老ですら溺れてしまう絢音に、なにも知らぬサーコンが屈してしまうのは避けられない事態だったかもしれない。

　このサーコンの脱線が、その後の２人の関係に大きく影響していくことになるのだが、肉欲に溺れた２人にはお互いに打算もなにもなかったのだろう。
　絢音は媚薬とマッサージで焦らしに焦らされて、もはや女獣と化していたから、サーコンが一歩踏み込んできた時点で事実上襲いかかった状態であった。
　肉棒を喰われた状態では男は脆く、体格差がかなりあるにもかかわらずサーコンは押し倒された。
　一瞬驚いて我に返った彼が見たものは、自分に跨がり彼自慢の肉棒を咥え込もうとする女獣だった。

　みるみる小柄の彼女が彼自慢の肉棒を躊躇いもなく咥え込んでいくのだ。
　期待通りのキツキツ蜜壺であって、さすがのサーコンですら感嘆の声が漏れる。
　とうとう奥まで咥え込んで亀頭が極上の美肉にコリコリと当たるから、思わず腰を振ってしまう。
　彼にすれば今まで抱いた女達は咥え込んだ段階で皆崩壊するのが当たり前になっていたから、そういう流れを予想していたであろう。
　その予想を裏切られて、そのまま喰らい尽くされていくことになるのだった。


　絢音は待ちに待った合体の瞬間にワクワクが抑えられない。
　自ら秘部にデカマラを宛がうと、迷いなく腰を沈めていく。
　案の定、「し」の字状に反り返ったデカマラの破壊力は凄まじい。
　意図せずに喘ぎ声が漏れてしまう。
　感覚的に肢体が「し」の字に沿うように前のめりに倒れこんでしまう。
　ガッツリとＧスポットを捕捉されて擦られると、覚醒した性感が沸騰する。
　そこで彼は見定めたように腰を振ってくる。

　いったい何人の女が「し」の字が紡ぎ出す破壊力で快楽に飲み込まれたのかと身をもって知る。
　絢音は軽く既に逝ってしまったが、彼女の場合は貪欲さが規格外なのだ。
　もっと強い刺激を求めて無意識に腰を大胆にグラインドするものだから、小ぶりな乳房とはいえ前屈みだから桜色で大人気なバストトップがサーコンの眼前で舞う。
　彼女の肢体の持ち味が吸い付くような密着感なので、その蜜壺で肉棒を喰らい尽くされて耐えた男は未だかつていなかったのだ。
　あの５大老達も全員食い尽くされたのだ。

　サーコンは唐突に押し寄せる高まりに焦る。
　彼女の動きを抑制しようとバストに手を伸ばすが、敏感なポイントを刺激されて彼女肢体は痙攣するのだが逆効果で動きは止まらず膣がますます締まってむしろ自身が追い込まれる結果となった。
　絶妙な締まり緩急をつけてグラインドされると、もう男に出来る術はなにも残されていない。
　気がつけば無意識にグラインドに合わせて腰を突き上げてしまうが、それは自ら終点に向けて突っ走るようなものだ。
　彼は目を白黒させる。
　男の本能を無理矢理引き出す彼女の資質に脱帽だ。

「シアオ！！」

　サーコンは気持ち良く射精した。

「ハァハァハァ」
「チャ・トック・ルゥム・ラック・クン・レェオ」
「アッ　はぁはぁ　君に恋しそうだ」
「もう１回いい　アオイク・ダイマイ？」
「うふっ」

　男と女の肉欲は言葉の壁を越える。
　そして射精は男を冷静にさせる。
　既に彼女の肢体にあるチャクラは開放済みだから、いつも通りにマッサージすれば良いだけだ。
　上半身を起こして早々に正対座位に持ち込むと、ガンガンＧスポットを擦り上げる。
　たちまち彼女の肢体が痙攣して仰け反っていく。

　こうなれば彼の手淫から女が逃げる術は残されていないのだ。
　妖しくダウンライト照明に照らし出される手淫が動くと、彼の腕が何本も増えた様に見えるのだ。
　サーコンが「バンコクの千手魔王」と讃えられるテクニシャンである面目躍如だ。
　一区切りスッキリしただけに、手に入れた女体を隅々まで楽しむ余裕がある。


　絢音は自身の貪欲さに、実は戸惑いがある。
　中学３年生の時に初体験を経て、以来数十人の男性を経験していく過程で自身の奥に潜む存在に気がついた。
　その存在は自覚すると急速に肥大化していき、次第に貪欲で肉欲に歯止めが効かなくなっていく。
　彼女にも常識的な部分もあり、そっちに引っ張られていく怖さはあるのだ。
　彼女は数多い男性から、夫となる金子瑛翔を選んで結婚することで彼の腕の中に逃げ込むことで自分を守ろうとしたのだ。

　瑛翔は巨根でも高身長でもなかったが、彼女が望む高収入で絶倫な精力な男だったから彼女をあらゆる面で満たしてくれたし、なにより優しく彼女を常に抱きしめてくれたのだ。
　彼女は自分の選択に満足していたし、彼の庇護の元で普通の女性として生きるはずだったのだ。
　それが田原グループから選ばれた夫婦の１組として参加したあの日から彼女の人生は変わってしまったのだ。
　家庭に封印される筈だった「魔性」の女は、初めて自分と同じ悩みを持つの女たちと出会い、彼女達に感化されて欲望の歯止めを失った。


　急速に肢体に広がる快楽をひたすら貪り続けることに迷いはないが、経験のない津波なので肢体自体が追いつかない状況に陥っていく。
　激しい痙攣が肢体に走る。
　さながら踊っているような激しさだ。

「あっあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ♡　すごぉいいぃ」

「シアオ！！　これが古式の舞いだよ」


つづく
【前頁】/【次頁】
あなたのひと言が作者の励みとなり、新たな作品が生まれます。ご感想宜しくお願いします。
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2022年10月15日掲載
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