ずっと愛してます5
羅衣 作
第14話　世界中の誰よりきっと３


　桃子は優秀過ぎるゆえに、日本では自分より才覚が上の人に出会ったことがないし負けたという経験が全く無いのだ
　中学生時代には全ての大人を見下したようなところがあったし、実際彼女が社会人になった頃には全てで彼らを凌駕した。
　財力のみならず政治力ですら圧倒した。
　今では彼女の影響力は米軍すら及んでいるのだ。
　彼女が才覚で対等か、上だと思った者は米国で出会った片手で数える人しかいなかったのだ。

　その彼女が亜紀に完敗だと感じていた。　
　女として、周囲に構築した強固な女ネットワーク、他者への影響力、その全てが圧倒的であり、彼女自身の魅力が規格外だ。
　桃子は政治経済力に強いが、それは亜紀が望めば彼女に惹きつけられる男達がもたらすであろう。
　なによりもう才能溢れる２児の母親なのだ。
　今頃になって瑠璃子に抜き返されて、自分が気後れした理由を知ったのだ。

　瑠璃子は亜紀と出会って、女だけしか出来ない生き様を学んだのだ。
　事実、亜紀は男達を引き寄せて彼らが持つ権力も財も掌握してしまっているのだ。
　そう理解すると友人の佳子が邁進するオンナぶりに納得がゆくのだ。
　亜紀から「女を磨く」には、その全てが参考になる存在がいるから会うことを勧められる。
　既に桃子はその女性に会うことが怖くなっている。

　佳子が亜紀と深く話し込んでいるので、遠慮して１人で席を外して行こうとすると亜紀から車用意しているからと伝えられる。
　１階には佐紀子が待ってくれていた。

佐紀子　「桃子様　お疲れ様です」
　　　　「お車　ご用意しておりますので」
　　　　「こちらへ」
桃子　　「お手数おかけいたします」

　車傍に立つ人物が見知った人物だったので、桃子の足が止まる。

桃子　「えっ　西園寺さん？」
勇人　「桃子さん　ご無沙汰しております」
桃子　「そっかぁ　遅くなりました」
　　　「ご結婚おめでとうございます」
勇人　「ありがとうございます」
　　　「ますます　お綺麗になってドキドキします」
桃子　「まあ　相も変わらず　お上手」
勇人　「本気で言ってます」
桃子　「もう　うふふ」
　　　「奥様　凄いお綺麗な方って聞いてますよ」
勇人　「はい」
桃子　「まあ　なんか妬ける」
勇人　「丁度　妻のところに行くところだったので」
　　　「ご一緒にどうぞ」
桃子　「あれ お仕事は？」
勇人　「ああ　こちらに事務所構えたので」
桃子　「なるほど」

　桃子は勇人の変化にも驚く。
　佳子と連れだって遊んでいる頃を知っているだけに、彼の成長ぶりが感じられるのだ。
　所作にも言葉にも余裕を感じる。
　弟正輝にも感じた男の成長する姿が眩しく感じる。
　改めて「美あんず」の登場によって、五摂家の環境は激変してしまったのだと実感する。

　妻を紹介したいという勇人に連れられて行くと、そこで出会った彼の妻佳菜子の美しさに絶句する、
　容姿で自信のある桃子ですら、彼女と並びたくないと思うほどだ。
　同じ歳同士であるのに、自分よりかなり大人っぽくて色気では完敗だったのだ。
　そしてなにより自身の魅力で夫である勇人を惹きつけて、他の女性からの彼への干渉を拒絶するオーラが凄いのだ。

　女同士しか分からないニュアンスで、勇人に桃子と一緒に車で来たことを非難するような言葉を発する。
　勇人は全く気がついていない様子だが、もとより彼女は彼に伝えることより桃子に対する警告が主であろう事は明らかだった。
　こういったことはありふれた女の嫉妬であろうが、以前の桃子ならばまためんどくさい女同士の感情だとやり過ごしたであろう。
　しかし瑠璃子が見習った亜紀が体現した生き様の根幹なのだと理解する。

　思えば桃子自身は自ら全てのチカラを手に入れようとしてきた生き方をしてきたが、実は女は今佳菜子が示した嫉妬という感情を上手くコントロールすれば男達が持つチカラは全て女のモノに出来るのだ。
　そして身籠もった彼女は、決して夫への愛情表現に手を抜かないのだ。
　桃子の目の前で抱き合ってキスする夫婦に唖然だ。
　手を繋いでメロメロになっている勇人の姿に、「美あんず」の女たちが他を圧倒する理由が分かるのだ。

　勇人・佳菜子夫妻に案内されて、郁美の部屋に向かうと岩永健二が愛妻とベタベタしている現場に直面する。

　彼女達は夫達の子宿して産むことで夫達を惹きつけるが、「生んであげたのよ」という陳腐な感情ではなく、女だけの特権行使を通して自分と子供を守ってねというベタな感情を通して、夫達に世界中の誰より愛してねという意思表示しているのだ。

郁美　　「桃子様　わざわざおいで頂いて」
　　　　「ありがとうございます」
健二　　「桃子様　ご無沙汰しております」
桃子　　「いえ　こちらこそ押しかけて失礼致します」
　　　　「郁美さん　初めてお目にかかります」
　　　　「今後も　よしなに」
　　　　「健二さん　ほんとお久しぶりです」
　　　　「いろいろと　ご活躍のようで　うふっ」
健二　　「いやはや　なんかその」
佳菜子　「おや　おや　なんか怪しい」
健二　　「えっ」
勇人　　「あはぁ　そんな虐めないの」
佳菜子　「だってぇ」
郁美　　「すいません　エロ旦那なので」
健二　　「俺はお美しくなったと言いたいだけだ」
桃子　　「まあ」
郁美　　「うふっ　もう子供みたい」
　　　　「素直じゃない」
健二　　「そんなぁ」
郁美　　「そんなんで　いいのかな？」
　　　　「健ちゃん　そんな暇あるの？」
　　　　「わたし　モテモテなの自覚してる？」
健二　　「はい　愛してます　大好きだよ」
佳菜子　「あはぁっ！！」
桃子　　「・・・・・・・・・・・・・」

　彼女達は妊娠中でも夫への愛情表現は怠らないし、子育て中でも夫への態度は１人の男としての愛情を注いでみせるのだ。
　それは彼女達の生活を風景に接しただけで痛いほど分かるし、今だ夫達は妻達に恋し続けているのだ。
　だから浮気者の夫への操縦方法も、自らが女として光り輝くことを武器にして遠慮無く行使しているのだ。

　会っただけで分かる郁美の存在感。
　それは亜紀とは違う「ザ・オンナ」という言葉に集約する存在だ。
　彼女は全ての男達の欲望を引き寄せるのだろう。
　夫健二にとどまらず勇人も、彼女を見つめる瞳は女神を見るようなものに変わっている。
　女同士しか分からない感情が漂うが、先程は桃子に嫉妬を露わにした佳菜子ですら郁美には心酔しているのだと分かるほどだ。
　佳菜子の郁美への絶対的な信頼感が、「美あんず」という最強の若妻達をひとつに纏める根幹になっているのだろう。

　「魔性」をこうも遠慮無しに発動して人間関係を思うがままにしてしまう存在に驚きが隠せない。
　まさに「魔性」を持つオンナ達にとって、生ける手本のような彼女の姿に圧倒されてしまう。
　桃子は、「魔性」とは夜伽のパフォーマンスに過ぎないと思い、悪く言えば淫乱な資質と感じて自ら忌避して抑制していた部分もある。

　彼女に触発された瑠璃子は既に同じチカラでＥＵ圏を席巻しつつあるし、佳子は桃子の弟正輝を見違えるほど成長させているのだ。
　急に自身の特異な環境に気づく。
　桃子自身は歴代彼氏達とは別れたと思っているが、当然ながら肉体関係はないが皆ほぼ全員と今だに懇意にしている。
　そして彼らは彼女のどんなお願いでも最優先で聞いてくれるし、全面的に協力してくれる存在だ。
　それもイチ男女関係の影響力ではなくて、もう国家スケールの政治経済レヘルの話なのだ。
　無意識に自分も瑠璃子と同じ事をしていることに気づかされる。

郁美　「桃子様は　これからどうされるのですか？」
桃子　「これから？」
郁美　「佳子様が心配されていました」
桃子　「佳子が？」
郁美　「はい　私達のチカラは　自覚しないと」
　　　「取り返しつかないことになります」
桃子　「えっ？」
郁美　「感じます」
　　　「桃子様もご自分で気づかれているはず」
健二　「おおお！！　桃子様もなのか！！」
郁美　「これって　隠しきれないです」
桃子　「ふふふ　バレてしまいしたか」
郁美　「はい　瞳見ただけで分かります」
健二　「マジか！！」
郁美　「はい　私達同士はそれで分かります」
　　　「亜紀は　なにか言ってませんでしたか」
桃子　「いえ　でも笑ってました」
　　　「そして郁美さんに是非あって欲しいと」
郁美　「そうですか　うふふ」
桃子　「確かに思えば　もう　わたくしは」
　　　「やらかしているみたいですね」
　　　「なんか自覚しましたわ」
郁美　「はい　でしたら私はもうなにも申しません」
桃子　「ありがとうございます」
　　　「あっ　祖父がお世話になっております」
郁美　「いえいえ　素敵なお爺様です」
　　　「それに　絢音姉のお陰ですから」
　　　「私はお手伝いしただけです」
桃子　「絢音さん 今どちらにいらっしゃいます？」
郁美　「あら？　確か今日は小田原に行ってるはず」
桃子　「なるほど　分かりました」
　　　「次の機会にご挨拶したいです」
　　　「是非　お伝え下さい」
郁美　「はい　承りました」
　　　「もう　あなた！！　桃子様に近寄りすぎ」
健二　「え？　そんなぁ」
桃子　「あはぁはぁあぁぁぁ」
　　　「いずれにせよ１ヶ月ほど日本にとどまって」
　　　「そしてアメリカに戻ります」
　　　「彼に返事してあげなくてはいけないようです」
郁美　「なるほど　素敵ですね」


　桃子は郁美に会って、自問していた”「魔性」とは何か”という答えを得たとの思いだった。
　自身が持つ資質を忌み嫌うのではなくて、持ったことを幸運なんだと思うべきなんだと理解したのだ。
　そしてこの資質は他人に影響を及ぼすチカラだから、これまでの通り無自覚で無責任に扱うべきではないのだと学んだのだ。
　歴代彼氏達も単純に復縁を望んで親切にしてくれるなんて、身勝手な理解をしていた自分を恥ずかしく思う。

　目の前に立つ身重の若妻は、居るだけで場が和むし周囲の人達を男女問わず惹きつける存在だ。
　伝説のように語られた「真・魔性」の女は、海千山千の５大老達を魅了し自然体のまま生きているのだ。
　過去に登場した「真・魔性」の女達と決定的に違うのは、そのチカラで頂点を奪おうという野心が全くないことだった。
　むしろ得たチカラで身近な女性達を引き上げたいと試行錯誤しているのだ。

　その結果は凄まじい効果を発揮しつつある。
　「魔性」を持たざる女性たちが既にそれに迫る勢いで成長しているからこそ、「美あんず」は最強女子の集まりになったのだ。
　それだけにとどまらず彼女は、「淫魔導師」に育ちつつある次世代男子の徹と武史を寵愛していて全く死角がないのだから脱帽するしかない。
　幼少から似たようなことを言っていた佳子が後塵を拝してしまうのだから、郁美の才覚は規格外なのだ。

　そこで瑠璃子と佳子が悟った理由に初めて気がつく。
　郁美と同じステージになるには、自分を一番に愛して何が起きても抱きしめてくれる夫が絶対必要なのだということだ。
　そして夫には常に自身への関心を失わせない努力を怠らないことだ。
　郁美は先程の夫との会話でも常に匂わせているのだ。
　彼女は人妻でありながら常に多くの男性から求愛され続ける存在であり、それを隠すことなく夫を煽り続けるのだ。

　これは理解しても、真似することは至難の業だ。
　でも同じ女に生まれて「魔性」を持つ女としては、見過ごすことは出来ない話なのだ。
　桃子はある意味ショックだった。
　彼女自身は自他認める才女であり、男達でもなかなかたどり着けない地位まで登り詰めたし、金も権力も欲しいままにしてきたのだ。
　後はもう国家元首かというレベルにきて、たどり着く行く末が見えて途端に虚無感に襲われ始めた。

　そして遅ればせながら「魔性」とはなにかと自身を省みたのだ。
　もともと五摂家の子女で初めから満ち足りた生活で物欲なんて存在しない、それは今現在も変わっていない。
　ただ資財と権力が肥大しただけで、実態は何も変わっていない。
　残ったのは歴代彼氏達の思い出だけだった。
　結局は自分は女で男という存在しか満たされない存在だったということを今頃思い知ったのだ。
　数年前から何度も佳子から掛けられた言葉が今になって重くのし掛かる。


郁美　「そう言えば」
　　　「瑠璃子様から伝言をお預かりしてます」
桃子　「まあ」
郁美　「きっと桃子様が　近いうちに」
　　　「わたくしに会いに来られるからと」
桃子　「あはっ　お見通しって訳ね」
　　　「はい　伺いますわ」
郁美　「瑠璃子様のお言葉は」
　　　「桃子　まだ私達の勝負はまだついてない」
　　　「勝負はこれから　先に世界で待ってると」
桃子　「あはっ　瑠璃子姉様らしい」
　　　「そうね　お互い回り道したけど」
　　　「女が女であること　それを忘れたら」
　　　「駄目って　今　実感した」
郁美　「うふふ　意外と単純で　それが実は難しい」
健二　「ふむ　よく分からないが」
郁美　「あはは　男の人にはピンとこないのね」
勇人　「なんか　女の戦いみたいな」
佳菜子　「もう　勇人はこっちにきて」
勇人　　「えっ　俺　的外れだった？」
佳菜子　「あとでね」
勇人　　「ごめん」
健二　「・・・・・・・・・・・・・」
桃子　「あらっ　佳子」
佳子　「桃子　遅れてごめんね」
桃子　「佳子　来てくれたんだ」
佳子　「もちろんよ」
　　　「亜紀姉様から　ちょっとご相談頂いたから」
　　　「遅れちゃったの　ごめん」
桃子　「気にしないで」
郁美　「僭越ですけど」
　　　「アレス様が桃子様を」
　　　「ずっとお待ちになっておられます」
　　　「なるべく早く　訪ねて頂けたらと」
桃子　「あはぁはぁ　ご心配おかけしてすみません」
　　　「ですねぇ　そう私が一番足りないのは」
　　　「そういう気遣いですよね」
　　　「うん　お爺様のもとなるべく早く行きますわ」
郁美　「はい　それが一番の孝行かと考えます」
佳子　「私も　お爺様に会いたくなってきたw」
郁美　「私は　今一度　諸先輩の存在を」
　　　「大切にしていきたいと考えています」
　　　「親孝行など　出来るのは今だけですから」
佳子　「そうだね　なんかあらためて実感した」
桃子　「はい　そうですよね」
　　　「私ももう少し頻繁に帰ってきたいと思います」
郁美　「アレス様 今の桃子様　お会いになったら」
　　　「お喜びになられると思います」
桃子　「ありがとうございます」
佳子　「そう　桃子　あの」
　　　「亜紀姉様が　戻ってきて欲しいって」
桃子　「あらっ　なにかしら」
佳子　「今日　お泊まりして欲しいって言ってたよ」
桃子　「なるほど」
佳子　「えっ　分かってるの？」
桃子　「ああ　なんとなく予想つく」
健二　「・・・・・・」
郁美　「桃子様　今日はお目にかかれて」
　　　「光栄でした」
桃子　「そんな　わたくしこそ押し掛けて」
　　　「失礼いたしました」


　健二は今宵の女の園が気になって仕方がないが、既に愛妻に気づかれて身動きがとれない。
　あれほど勝手気ままだった佳子ですら亜紀と連携していて仲良くしているのだ。
　実際、ここ数ヶ月で亜紀の存在感は急速に膨れ上がっていて、もはや５大老に匹敵するレベルであった。
　長らくゼウスの傍にいた健二ですら気後れするオーラであり、それは「会」の者達も敏感に感じているであろう。
　それなのに二人きりになると妻に勝るとも劣らない愛らしい女の顔を見せてくれるのだ。
　そのギャップに健二は脱帽であった。


　桃子は今回数々の予定をキャンセルして帰国した自身の判断は間違っていなかったと納得していた。
　女が女としての本質を自覚した時に発芽するような資質の様なものであり、それは血統だけで独占されているものにあらず女であれば皆因子を持っているのだ。
　それが今まさに「美あんず」メンバーの女性達が証明しつつあるのだ。
　五摂家の女性達は血統的に発芽しやすい資質を遺伝的に受け継いでいるにすぎず、その副作用として多重人格という精神的不安定な面を抱えているのだ。

　桃子も自身に潜む「桃子様」存在に気がついていて、その人格が表面化したときの行動の大胆さに記憶があり恐れているのだ。
　そういった部分を郁美は見事に両立しているのだが、それには亜紀という絶対的な女神の存在が大きいのだと理解したのだ。
　同じ資質を持つ女同士だけが出会っただけで分かる波動でもある。
　改めて亜紀という九条家に降臨した女帝は五摂家が待ち望んだ存在なのだと思い知らされたのだった。

　亜紀自身も恐らく自覚しているが彼女も郁美に匹敵する持つ者であり、潜んでいる人格は異次元なレベルであろうことは明らかだった。
　あの気位が高く勝ち気な瑠璃子が早々に彼女に一目を置いて協調したのは、ただ男系嫡流ということで認めたという訳ではなく彼女資質の巨大さに気がついたのだ。
　ある意味、そういった面では無頓着で独立心が強く個人主義な佳子ですらなんとなく彼女には協調してしまうのはそのプレッシャーを本能で感じるからであろう。

　その上で桃子には選択肢は二つしか無い。
　対立か、協調か、である。
　恐らく瑠璃子もこの悩みに直面したであろうことは想像に難くない。
　桃子から見ても亜紀の資質は圧倒的であったし、そこに郁美という稀にみる同志がいるのだから競うだけ無意味なほど差を感じる状況であった。
　なにより亜紀と郁美からは同胞としての融和的な温かい波動しか感じられないのだ。
　瑠璃子は彼女たちと協調した結果、見事に女としてステップアップを遂げたのだった。

　桃子の選択も協調だった。

　なにより亜紀という存在にかつてないシンパシーを感じて、自身が長年忌み嫌って秘めていたマイノリティな想いを相談したいと考えていたから彼女からの今宵の招きを素直に嬉しく感じていたのだ。

「こんな日が来るなんて」
「ずっと　こんな想いを抱くのは」
「呪われた資質だと考えていたけど」
「亜紀姉様なら　その答え　示してくれる気がする」


つづく
【前頁】/【次頁】
あなたのひと言が作者の励みとなり、新たな作品が生まれます。ご感想宜しくお願いします。
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2023年10月6日掲載
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