ずっと愛してます5
羅衣 作
第34話　夫婦交換の予感



　敬子とは繋がったまま寝るのは避けようと約束していたのだ。
　寝ている間、長時間挿入してると、しばらく膣が肉棒に馴染んで広がり結構緩くなってしまうのだ。

　妻を起こさないように腰を退くようにくねらすが、がっつり最深部まで咥え込まれて妻を起こさないと抜けないようだ。
　そこで露天風呂に人の気配がしたので視線を向けると圭太の背中が見える。
　話し声がするから美桜も一緒で朝風呂楽しんでいるぽい状況になんかホッとする。

「なんか　いいなぁ　俺こういうの待ってたんだ」
「親友と　その奥さんと　こんな感じで過ごせて」
「これって　社会人になって 第二の青春って感じ」
「敬子　可愛いなぁ　ちょっと口半開きって」
「こんな無警戒な寝顔　見られるって幸せだなぁ」
「あっ　いかん！！」

　思わず肉棒がパワーアップしてドーンと妻を押し広げてしまう。
　その衝撃で敬子がモゾモゾしだす。

敬子　「あらら　したまま寝ちゃったのね」
　　　「えっ　朝立ちで起こされたの　わたし？」
徹　　「おはよう　(´・ω・`)知らんがな」
敬子　「おはよって　あん　すごいぃ　かたぁあ」
　　　「えっえぇぇぇ　もう汗だくで　なんかイヤ」
徹　　「ふむ　露天　入るか？」
敬子　「うん　ってかぁ」
　　　「熱くて硬くて　もう抜きたくないのだが」
徹　　「圭太たちも　もう入ってるみたいだし」
　　　「任せなさい」
　　　「俺の首に　両手巻き付けて」
　　　「しっかり　抱きついて」
敬子　「うん　こう？」
徹　　「おりぁあぁぁぁ　どうだぁ！！」
敬子　「えっ　マジ　あん奥突かないでぇ?」
徹　　「敬子駅弁スペシャル　発進w」

　圭太たちは汗を流してスッキリ、昨晩からの激しいセックスの余韻そのままでラブラブイチャイチャ真っ盛りであった。

　そこに敬子を駅弁スタイルで貫いたまま軽快に歩いてくる徹を見て、圭太は飲みかけのミネラルウォーターを吹き出す。

「マジかよ　ホント　タフなパワフルボーイだな」

　美桜は未だに夢心地でトロンとした瞳をしているから反応が遅い。

徹　　「おはよぉぉぉぉぉぉ」
圭太　「たいしたヤツだよ　お前って」
徹　　「まあねぇ　ちょっとお邪魔します」

　器用にそのまましゃがんで２人纏めて掛け湯する姿はかなり滑稽だが、さすがベンチプレス１００ｋg軽々上げるパワーは本物だ。
　顔色一つ変えないまま、そのまま湯船に浸かる。
　敬子はニャンコのようになっていて妙に可愛いが、２人は未だがっつりヤっているのが凄い。

「ホント　徹って　最高に良いヤツだな」
「まさか　公私とも　こんなに深く付き合って」
「こんなに信頼できて　こんなに楽しい気分に」
「してくれるヤツに　初めて会ったよ」
「奥さん　敬子も最強美女だし」
「もはや男でも惚れるって　こういうことなのかな」

　圭太・美桜夫妻は、目の前で目覚めの一発を始める友人夫妻に唖然としてしまう。
　しかし美桜が反応して圭太にしがみ付いてくる。

「なはぁっ！！」
「なんか　美桜どんどん可愛くなってるな」

　夫はエロくて可愛い妻にデレデレである。


　プチ旅行２日目、若夫婦たちのピンク色に彩られた早朝の宴は昨晩同様盛り上がったが、朝食準備完了の連絡を仲居さんが部屋入口扉まで伝えてくれたので強制終了を迎えた。
　入口扉前から声を掛けてくれただけであったが、皆バタバタしてしまうのだった。
　なにも慌てる必要がないのだが、他人の気配で一気に皆我に返ったのだった

徹　　「あはぁはぁ　そうだったね」
圭太　「確かに」
敬子　「にしても　なんかモヤモヤ残る」
徹　　「次から　気をつけよう」
　　　「なにごとも　ＴＰＯだね」
美桜　「うふふふ」
圭太　「というか　一般常識だろ」
徹　　「そう　その場に合わせて愛を深めなくては」
圭太　「そっちかよ」

　昨晩の夕食も楽しかったが、仲の良い友人夫婦同士の食事は会話の話題が尽きないので楽しい。

徹　　「さて２日目　中日ですが」
　　　「どうしよか？」
　　　「１　このまま旅館に留まってのんびりする」
　　　「そして明日最終日　付近散策」
　　　「２は　１逆にして　今日散策」
美桜　「わたし　２」
敬子　「わたしは　１」
徹　　「圭太は　どうする？」
圭太　「うぅぅぅむ　票が割れたのか」
　　　「じゃあ　　１で」
徹　　「ふむ　明日は運転あるから　２」
圭太　「なるほど」
徹　　「きっちり　２票ずつか」
圭太　「どうする？」
敬子　「なら　わたし　２でも良いよ」
美桜　「わたし　どっちでも良いよ」
徹　　「よし」
　　　「せっかくだから希望通り２班に分かれよ」
圭太　「えっ」
美桜　「・・・・・でも」
徹　　「こういう機会でもないと」
　　　「俺　美桜ちゃんと全然話せていないからなぁ」
美桜　「なるほどね　そうね」
圭太　「ふむ　確かに　そうだったよね」
徹　　「そう　それに　多分その方が楽しいと思う」
敬子　「うん　分かった」
徹　　「じゃあ　帰ってくる組はお風呂時間考慮して」
　　　「部屋に　午後４時頃集合で良い」
一同　「了解」


・徹 & 美桜　組

徹　　「いやぁ初めてじゃない　こういう組み合わせ」
美桜　「うん」
徹　　「美桜ちゃん　めちゃ浴衣似合うんだね」
　　　「昨日　見とれちゃった」
美桜　「いきなり　そう来るのね」
　　　「敬子も　あんなに似合っているのに」
徹　　「似合っている以前に　どっちかといか」
　　　「なに着ても　カッコイイ系になっちゃうんだ」
美桜　「ご馳走様　確かに　モデル系だもんね」
徹　　「そうそう　美桜ちゃんって」
　　　「地元って　神戸？　大阪？　どっなん？」
美桜　「大阪　でも京都近い　枚方」
徹　　「ヒラパーかぁ！！」
美桜　「そうそれ！！」
　　　「それより　そろそろ美桜だけで良いよ」
徹　　「ごめん　実はそう意味で」
　　　「話したたかったんだよ」
美桜　「そうか」
徹　　「でしょ　深く話したことないのに」
　　　「友達の奥さん　呼び捨てって」
美桜　「うん　うん」
　　　「圭太は敬子とお店で色々話してるもんね」
徹　　「そう　俺だけ取り残されてる」
美桜　「確かに」
　　　「わたし　口説かれるかと思って」
　　　「ドキドキしちゃったよ　あはぁはぁ」
徹　　「それは　これからなんよ」

　美桜はキュンとしてしまった。
　なんか心隙間に入られたような気がして、顔が赤くなってしまったのだ。
　美桜の胸騒ぎするお昼間デートが始まった。


・圭太 & 敬子　組

敬子　「あらま　早々に行っちゃったね」
圭太　「ふむ　徹って行動力お化けだよね」
敬子　「うん」
　　　「でも良かったの？」
圭太　「えっ？」
敬子　「美桜に　なにも聞いていないの？」
圭太　「ああ　あれね」
　　　「うぅぅぅん」
　　　「それで徹と敬子を見る目変わらんし」
　　　「ずっと一緒に仲良くしたい友達だよ」
　　　「だから今回来たんだし」
敬子　「ありがとう　信頼してくれて」
圭太　「それに　敬子の話　美桜から聞いたけど」
　　　「実は　やっぱり直接ちゃんと聞きたくて」
　　　「こうして残ったんだ　俺」
敬子　「なるほどぉ　うん　そうだよね」
　　　「確かに　倶楽部では話せない内容だもんね」
圭太　「そうでしょう」
敬子　「じゃあ　なにから話そうか？」
圭太　「ただ先に言っておきたいことがあるんだ」
　　　「変な意味でなくて」
　　　「ただ今後長く付き合っていくうちに」
　　　「変な誤解生まないように」
敬子　「うん　分かった　なに？」
圭太　「これ　２人の秘密にしてくれる？」
敬子　「えっ？　まあ　良いけど」
　　　「いや　なに　なんか怖いんですけど」
圭太　「では　言うね」
敬子　「はい　どうぞ」
圭太　「俺　初めて敬子に逢って」
　　　「一目で惹かれてしまったんだ」
敬子　「えっ？　わたしをからかってない？」
圭太　「そんなことないよ」
　　　「そもそも　今ここでそんな冗談言うのって」
　　　「デリカシーなさ過ぎでしょ」
　　　「もちろん気持ちだけの話で」
　　　「具体的にとかでなくて　好きって気持ちだけ」
　　　「伝えたかっただけだよ」
　　　「言われるまでもなく」
　　　「一番愛しているのは美桜だよ」
　　　「毎日抱きたいのは美桜であると誓います」
敬子　「ふぅぅぅむ」
圭太　「敬子なら　心の奥底に留めてくれるかと」
　　　「思って　告ちゃいました」
　　　「だって　僕ら若くて　こんな近い距離にいて」
　　　「それには　敬子が分かってる方が」
　　　「変なこと なりにくいでしょ」
敬子　「確かに　まあそれだけ」
　　　「美桜を大切にしたいという意味だと」
　　　「承りました」
圭太　「そう　それ！！」

　敬子は圭太は徹とタイプが違うけど素敵な旦那様だと思っていただけに、不意打ちに近い予想外なプチ告白に乙女心をど真ん中を打ち抜かれてしまったのだった。
　予定外のタイミングでイケナイおんなが持つ業ピンクのちっちゃな火が点ってしまったことが、いかなる事態を引き起こすかは誰も予想すらしていない時期だった。


・徹 & 美桜　組

　いつの間にか手を繋いで歩いている２人。
　なんだかんだ歩道段差などが多く狭いところがあるのに、車の交通量も多いから徹が美桜のこと気遣って手を引いたりしているうちに繋いだままになったのだった。
　美桜は徹と敬子が出会った頃の話を聞くのが楽しい。
　初めは大学の先輩・後輩の関係、徹が強く惹かれ憧れの人郁美との出会い、そして敬子と結ばれた日、２人が辿ってきたのは普通の恋愛とは全く違うのだ。

　そこで美桜は敬子が徹に相応しい女でありたいと背伸びして生きてきたと知るのだった。
　それは同世代の女として強く共感出来るものだったのだ。
　美桜とは対極にある女の子の人生。
　初めは２人の性的環境を知った時は驚いたが、２人が友人として人として魅力的すぎて彼らの見る世界にも興味の方が強かった。
　仕事で紗弥に会いに行って出会った郁美に強い衝撃を受けたのも記憶が新しい。
　その郁美ともともと恋人関係だったという徹が眩しかった。

　美桜と圭太、徹は同学年で同じ歳同士で、敬子が１歳下という相対関係だが、ある意味精神年齢が一番高いのは敬子であった。
　美桜は敬子と話すことが楽しくて仕方がない。
　美桜は圭太と出会う前は実は徹に憧れていたことを今では胸の内にしっかり隠している。
　敬子という最強女子が妻であったから、女が誰でも密かに心の奥底で燻らせる他の女性がいる男性への横恋慕は彼女が封印したのは言うまでも無い。

　それが再びさざ波のように動き出すのは２人が開かれた性的環境に身を置いていると知った時からだ。
　美桜はそれなり男性経験があって色んな経験をしたし今では思い出したくない黒歴史もそれなりにあるのだ。
　そんなこんなは生理を経れば女は身も心もリフレッシュするというポジティブ指向なタイプだから、そんなことを気にしたことは無い。

　それより敬子が身を置く世界では一身に集まる男たちの欲望を如何に受け流すのかに興味があった。
　もう美桜もセックスがもたらす快楽の深さにしっかり目覚めているだけに、その怖さも認識しているのだ。
　信頼している夫だからその全てを晒しているが、他の男たちに無原則に許せば絶対心の隙間に許可無く入ってこようとする男はいるはずで恐怖でしかない。
　セックスとは女にとって肉欲だけではなく魂を晒す情交なのだ。

　美桜は既にセックスは一様ではなく、パートナーが違えば違うだけ色があることを知っている。
　男たちは肉棒の大きさ、持続時間やテクニックを気にするが、実はそんなこと大した問題ではない。
　確かに巨根に突かれたり絶倫なセックス経験したら、女は乱れておかしくなるのは事実だ。
　そして深い快楽に惹かれてしまうのも事実だ。
　だがそれで相手を愛するかということは全く別な話なのだ。
　だから圭太が自分のことを見て愛している限り自分は大丈夫と思ってたのだ。

　ただ唯一の例外が徹だ。
　もう友人の枠を越えて夫婦間お互いセックスを見せ合ってしまうほど距離が近いだけに正直自信が無くなっていたのだ。
　女にとってセックスにおける痴態を見せることは、かなりハードルの高い行為なのだ。
　そのハードルは越えてしまい、なにが起きても踏み止まれる自分がいるとは思えなくなっていたのだ。
　まして徹と敬子の身を置く環境も知っているだけに、そういうことへの抵抗感も徐々に薄くなっているのだった。

　話せば話すほど徹という男性が魅力的でキラキラしていることが伝わってくる。
　彼の瞳は澄んでいて彼に見つめられただけで身体の芯になにか熱く点ってしまう感覚があるのだ。
　敬子が美桜が気後れするくらい成長して美しいのは彼に愛されているからに他ならない。
　間違いなく美桜は徹のことを意識しているが、普通なら女性は自ら自制するのだが徹は女が作り出す障壁を簡単にスルーしてしまうのだ。

　友人の旦那様、夫の親友、という絶妙な距離感が生み出す等身大の身近な話題がとっても楽しい。
　徹が言った通り、確かに美桜は彼とこんなに話したことが無かったから、実は知らなかったことも多いと気づき深く話し始めていく。
　美桜と圭太が出会って付き合っていた当時も、そんな裏話があったんだということが次々明らかになっていくのだった。


・圭太 & 敬子　組

　ひとしきり話してしまうと、日頃から倶楽部で話している２人は会話が途切れがちになる。
　だから旅館内も探索しようとの話になり歩き回る。
　まだ開場していない露天風呂に着くと、スタッフからまだ清掃中ですけど見学どうぞと勧められたから２人で覗いて回る。
　それぞれ明るい昼間見ると普段気がつかない発見があって話が盛り上がる。
　自室に戻ると露天風呂の熱気ほだされた敬子がビールを飲みたいと言い出す。

　生ビール大ジョッキを届けて貰って飲み始めてしまう２人であった。
　敬子は少しお酒が入ってムクムクと悪戯心が首をもたげる。
　圭太をからかおうとわざと浴衣に隙を作って、彼の反応を楽しんでいくのだ。
　彼の本心、実は自分が好きなんだと言われて嬉しくて出血大サービスしてしまうのだ。
　敬子の場合、倶楽部では仕事の一環で飲酒するだけに普段は緊張感を持っているだが、今回はプライベートで旅先という開放感があって大胆になってしまうのはご愛敬だ。

　ご愛敬では済まないのは男である圭太だ。
　お酒でうっすらピンクに染まった他人妻の肌を妙に色っぽく感じてしまう。
　昨晩目撃した裸身が目の前にあると思うだけで、目が泳いでしまう。
　不意に立ち上がると対面では話しにくいと言いながら圭太の真横に座ってしまう積極的な行動してしまうのが敬子の真骨頂だ。
　真横に座れば胸元に生じる隙間が男にとって刺激的すぎることを知っている彼女は男心を弄ぶ悪い女だ。
　敬子にすればこれくらい我慢できないなら彼は時間の問題でいつか絶対浮気すると思っていたのだ。

　試されているとは露にも思わない圭太はまだまだ女を勉強不足であった。
　しかしコソコソと視姦しつつも耐え続けた彼は敬子から合格点貰えたのだ。
　ある意味、貞操感というもので言えば敬子はぶっ壊れていて好印象を既に抱いている圭太が求めてきたら断る気はないのだ。
　ただ美桜との友情があるから、彼が動かない限りはこの程度の悪戯止まりで彼女なりに自重しているのだ。

　圭太は美桜と出会っていなかったら、敬子の誘いに負けていたかもしれない。
　鼻腔を擽る控えめな香水の香りが美桜と違うから、真横にいる女性は違う女性なのだと改めて意識してしまう部分もあるのだ。
　ただでさえ女性の浴衣姿はそそるものが強いのに、敬子の倶楽部でのドレス姿も知っているだけにそのギャップがささやかな理性は粉砕されてしまったのだ。

　ビールを飲み終わると敬子が露天風呂で足湯したいと言い出す。
　圭太はタオルとミネラルウォーターを用意し準備してエスコートする。
　当たり前だが浴衣の裾を上げて足湯するのだが、美脚が眩しくて圭太の心は木の葉のように舞う。
　敬子は新体操で鍛え上げた筋肉質の脚を恥ずかしがる傾向があったのだが、現役を離れて時間がそれなりに経った今ほどよく筋肉が落ちて惚れ惚れするほどモデルに見劣りしない美脚を手に入れていたのだ。

　それを再び試練と言わんばかりに見せつける彼女はちょっと酒に酔っている。
　温かい湯気にほだされて次第にフリーセックス若妻ならでは苦悩が愚痴っぽい言葉となって溢れ出す。
　「美あんず」同性同士では日常的に話している内容であるが、妻たちの本音は夫たちは以外に気がついていないものなのだ。
　敬子にすればいずれ圭太たちも自分達の世界に来る存在と思っているからこそ、圭太には妻の本音を察する男になって欲しいのだ。

　敬子を初め「美あんず」の妻たちは夫たちの「寝盗られ願望症候群」について、呆れに近い諦めの境地であったのだ。
　妻たちの本音は夫には他の女性を抱いて欲しくないという意識が強いのだ。
　そもそも妻たちはパートナーは夫だけで良いと今でも思っているのだが、始まってしまったピンクのフリーセックスは妻たちは翻弄されて為す術もないのだ。
　そして夫たちは妻たちを後戻りできないアクメの世界に追いやろうとしているという自覚が無さ過ぎるのだ。

　敬子はいつも勝ち気で強い女の子というタイプなのだが、不意見せられた弱い顔に圭太は心を揺さぶられるのだった。


つづく
【前頁】/【次頁】
あなたのひと言が作者の励みとなり、新たな作品が生まれます。ご感想宜しくお願いします。
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2024年8月11日掲載
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