お嬢様編

「キャァ！・」なんでお風呂にナイフなんか持って・・・！
　男の子の手に握られた光に輝くナイフの刃が、わたしに向って来ます！
「ウゥゥッ！・」わたしの悲鳴は、途端に止まってしまいました・。
　わたしを睨み付けた子の云いたい事は、直ぐに分かりましたもの！

　気の強い女というのが友人知人のわたしの評価でしたけれど、こんな場合には『どうすれば良いのか？』は、良く分かりません。
　主人だって、経営者とは云え、中規模小売店の店主です。

　学校時代、体育会系の行き掛かりは、実際の危険にどのくらい有効なのかが分かりません？
　わたしを庇おうとして、抑えた男の子達を振り飛ばした主人の脚が、止まっていました。

　この子達、わたしを犯す積もりで近付いて来ていたのね？・
　わたしの方は納得出来ないわよ。こんな坊や達に汚されるなんてトンでもない事だわ！
　ナイフがわたし喉元に沿わされましたが、わたしは急に腹が立ってきました。

　わたし・ナイフは恐いのですが、この子達の云うことを聞かなければならない事の方がもっと腹立たしかったのです。・・・あな・た！・・・主人を横目で見ます。
　喉元のナイフが気になって首を回すことも出来ないのです。

「静かにしていれば、怪我なんかしないで済むよ。」ナイフを突き付けて来た子が、嫌らしい笑いと共に、勝手な事を云い出しました。
「あんた達、なに遣ってるか分かっているの？」
「もちろん！・・肉感的でおいしそうな奥さんにぃ、俺達の欲求不満を解消して貰おうとしているのさ。」
「俺達・・・って、・・・みん・な・・・？！」１０人以上はいる男の子達みんなの相手をしたら、わたしはボロボロよ！
　・二度と主人のお相手だって出来なくなってしまうかも知れない！

「み・ん・な・・さ！」相変わらずニタリ笑いを続けながらナイフを持った子が駄目押しの様に云い、いきなり水着の上からバストを握り込みました。
「ぅぅうっ・。」それは、実際にはそんなに痛かった訳ではないのですが、実際の痛さの何倍もの痛さに思えていました。
　でも、そんな痛さで大騒ぎをしたら、『わたしは弱い女なのよ。』って、云う様な気がして『ここで大騒ぎは出来ない！』と、悲鳴まで上げてしまうのを抑えました。

　始めに握り込まれたバストの手から、スゥっと力が抜け乳房をなで回り出しました。
　撫で回される右バストにおぞましさを感じ、背筋を悪寒が走ります。
　男の子の目を睨みましたけど、その目はお湯の底へ向かっていたので、主人が気になり、男の子一人をおいた所の主人を見たのです。
『今は大人しくしていろ。』主人の眼はそんな事を云っている様でした。
『いつまで・・・？』バストに覚えるおぞましさに鳥肌を立てながら視線に乗せました。
　左のバストからもおぞましい感覚が伝わって来始めました！
　ナイフは男の子の手からはわたしが目を離した間に、他の誰かに手渡されたようです。

　喉元のナイフが喉元から無くなった事で、少しはホッとはしましたが、両方のバストに発したおぞましさは、どうにも我慢出来なくなって来ました。
　わたし自身、そんな気が無い相手に身体を触られる。って、こんなにもおぞましく感じるのを初めて知りました。

　わたしだって現代女性ですから、主人以外の経験が無い訳ではありません。
　二桁には達したと思う男の人達に、色々教わりましたし、子供時代から女学校時代の同級生達との他愛もない猥談や、美容院などで眼にするそれ以外にも少女雑誌に始まり、女性週刊誌などの性愛の記事や記述。
　・・・それ等がわたしに否応なく好奇心を沸き上がらせたのです。
　・・・学校の寮から外出した時などの、友達達との男の子評価は、今でも良い思い出ですもの！
　大学を終わって社会に出てからも、随所で出会う男の方たちのお世辞を含めたお弁茶等。
　腰を低くして近づいてくる多くの男性達。
　何時もわたしの方が優位に立っている！と、思わされる場面の方が多かったのです。
　そして、巧くわたしを乗せて、その気にさせてくれた人とは何度か肌を合わせた事もありましたもの。
　お嬢様扱いはされましたけど、それなりに欲求が沸きますでしょうし、一応女性ですから、女性としての機能は持っております。
　ですから、一応の事は一通り知っている積もりでした。
　レディースコミックなどでは性愛の描写は可成りキワドク、わたし自身の経験では出会わなかった多くの種類の性愛が描かれていました。
　そこに描かれる性描写では、殆どテクニックの詳細までもが網羅されています。
　それで分からない事なんかがあると、お友達等との話の途中にそれとなく織り交ぜて、確証が取れる処までは理解して来た積もりですもの。

　それなのに・・・、このおぞましさ・・・。
　わたしの人生って、如何に平和だった事を思い知らされた感じがしました。
　こんな恐ろしい思いは一度たりとも、出会った事が無かったのですから。
　後は、わたしの感受性です。・・・幾ら理解出来たって、好きなものは好きですが、厭なものは嫌ですから・・・。

　そんなわたしでも、どんな人かも分からず、わたしの意思がどうあろうとも勝手な思いだけを遂げようとする、陵辱など受け入れたい訳が、無いじゃないですか！
　半ば公然とも言える場所で、それも同時にこんなに多くの男の子達なんて！
　背筋に冷たいものが走って行きました。

　目の前の男の子が両手を伸ばしてわたしの両肩を掴み、お湯の中へと沈めようとしました。ヒップまでの深さにバストの下の処まで沈むと、男の子の手から押し沈める力が無くなったのです。
　男の子の手がわたしの手を片方ずつ背後の岩を握らせて、身体を安定させました。
　その上で男の子が低くなった。と思う間も無く両脚が掴まれて引き上げられると、水着のボトムがアッと云う間に抜き去られてしまいました！

　ボトムを握った男の子がわたしの両脚を開いて、一輪車を押す時の格好になっているんです！
　あっ！・入って来るつもり？！
　男の子のおへその上に水面はあるんです。・持ち上げられた両脚は水面の下です。
　離れた処からでは、わたしの頭と男のこの間には距離があるように見えるでしょう。
　でも、水面下、わたしの首から下は男の子の方に曳かれていたんです！

　首を回して主人を見たんです。
　二人の男の子に両腕を抑えられた主人はまるで虜囚でした。
（遣られちゃうわよ！・わたし・・・。）視線に載せて主人に伝えたつもりでした。
　主人は平然としていたんです！
　わたし、妻が、陵辱されようとしているのに主人が平然としている！
　わたしには理解できないことでした！

　内股を男の子の腰が押し開き、クリット近くに圧力を感じました！　
　コックです！
　・イヤッ！・主人の眼を見据えました。
　コックの圧力がクリットに合わさると、腰を振ってそれを外します。
（遣られちゃう！）
　嫌っ！
（アナタッ！・わたし汚されるのっ？あなただけの妻でいたいのよぉ。・他の人なんて嫌ッ！）眼に力を込めて主人に訴えました。

　主人しか見ていなかったので、一瞬の隙を突かれて、坊やの腰が突き出されました！
　ジョボッ・・・・坊やの腰が水を掻き分けました。
　ァゥウウウ！・・・脚の付け根を圧し開かれて、お腹の中に違和感進み込みました！
　アア〜！・主人じゃないのが・・・。お腹の違和感は坊やのコックです。
　とうとう遣られちゃったのです！
　主人と一緒になって以来護って来たわたしの操・・・。
　泣きたい気分。
　弱みを見せたくない気持ち。
　主人の助けを求めて・・・。

　結婚以来受け入れたことのない主人のではないコック！
　嫌悪感が膨らみます。
　嫌な気持ちばかりです。
　幸か不幸か？・坊やのコックは充分な経験が無かったのでしょう。
　熟しているわたしの身体ですが、『受け入れたくない！』と思っているわたしには、淫悦を起こす事は出来ませんでした。
　ただ入って来て、強引な挿し抜きを繰り返すだけでは、女性に悦楽を見せる事なんて出来ませんもの！
　それでも違和感があります。
　わたしの中に坊やのコックがいるんですから・・・。
、わたしは汚されてしまったのです。
　直ぐに坊やは腰を乱暴に出し引きさせます。
　抜けた！っと思える程引き、クリットが痛くなるほど前腰を打ち付けます！
　わたしが感じられないので、分泌液が少ししか出ません！
　それは主人と比べれば小振りのコック！
　わたしが嗚咽を上げるには刺激が少ないんです。
　お陰で周囲の動きを冷静に見ることが出来ました。
「わたし、遣られている！」視線に載せて主人に伝えます。
　その主人の眼が変です！
　・わたしには見せた事の無い欲情がきらめいていました！
　視線を主人の全身に巡らせます。
　ァア・なんて・・・！
　・主人の水着の前が膨らんでいたんです！
「わたしが遣られてるのよっ！」怒りを込めて主人の眼を睨み付けるつもりでした。
　でも、主人の視線はわたしの眼にではなく、股間に注がれていたんです！
　無性に腹が立って来ました。
　わたしが汚されているのに、なんであなたが昂奮出来るのよ！
　主人がわたしが汚されるのを見て昂奮するなら、もっと昂奮させてやるわ！
　あなたがそんなに昂奮するのなら、わたしだって楽しむわよ
。
　なんでわたしが楽しんではいけないの？
　頭の中の何処かで、ブチンと音がしました。

　主人が昂奮しているのが、わたしには大きなショック！
　何処かでそんな場面でも『男性は昂奮するんだ』って読んだ様な気がしました。
　それでもショックは癒える事はありません。
　主人なら、妻の危機には立ち上がるものでしょう？
　どう考えたって、妻が犯される場面で主人が・・・！

　これでは、坊や達に逆らっても意味がありません。
　わたしが坊や達に逆らっている事が主人を昂奮させるなら、主人の興奮を抑えさせる為にも、坊や達に自由にさせる方が良いのかも知れません？
　でももし、わたしが坊や達に自由にされる事で、主人が昂奮しているのだったら・・・。
　わたしが抱かれること自体が、主人を・・・？

　それならどうしたって駄目だわ！
　わたしが陵辱されているのに主人が昂奮するなんて許せない！
　男の子達は乱暴にわたしを扱うのですが、やっぱり稚拙なテクニック。
　わたしの身体を掻き乱しはするけれど、自分の欲望だけ。わたしの事を考えていないだけホットポイントを見逃してしまうのです。
　女をホットにさせられないで、男だなんて云えないわ！
　お陰でわたしは助かっていた筈なの。・主人が昂奮さえしなければ・。
　こんな、倫理の欠片も感じられない主人を昂奮させるのが、どんなに恥辱的だか分かりますか？

　わたしの憎しみは坊や達に向かうのが本当でしょうけど、今やその憎しみは、主人に向かっていました！
　坊やに突き入れられて、為す術を失ったわたしは、坊やを達させない様に出来る限りにアソコから力を抜いていました。
　経験豊富な男性なら、緩すぎるヴァギナに何かを感じた筈ですが、坊やにはそんな事は分からなかったのです。わたしのヴァギナを使えている事だけで、充分に刺激的だったのでしょう？
　何回も力任せの突き入れを繰り返し、勝手に舞い上がると急に動きを早くしました。
　チャンスが少ないんでしょう？・女性の身体を使えるなんて・・・。

　坊やの先の弾力が少なくなった様に思えました。
　窟の凹凸に沿ってではなく、自分の形に張りを強くしているのです。
　それは上り詰める証拠でもあります。
　ァア・、もう直ぐこの子達するんだわ。・・・そう思ったら犯され尽くしてしまった事になるのと、妊娠の危険日を計算していました。・もちろん頭の中だけで・・・。

　思った通りまもなく窟底に熱いものが打ち付けられるのを感じました。
　やだっ！・この子わたしの中に！
　反り返って全身を硬直させている坊や。
　視野の端に捉えて可笑しくなってしまいました。
　計算の結果が、殆ど一番安全な日に当たっていたのが分かったからです。
　妊娠さえ安全なら、次に心配しなければならないのは病気です。
　それにしても、自分の女房でもない女性の体内に射精するなんて！・無性に腹が立って来ました。

　達した放心状態が解けきっていない坊やに、こんな場面では言われない言葉を叩き付けてやります。
「アンタ、変な病気持っていないでしょうね！・自分の妻でもない女性に射精なんて、失礼この上ない事よ！物事の分からない坊やねっ！」
　こんな言葉が返ってくるとは思ってもいなかったのでしょう？
　さっきの威勢の良さからは想像も出来ない済まなそうな顔をして、わたしの上から跳ね退きました。
「女に触れるんだってマナーがあるのよ！・女性を楽しみたかったら、最低限ぐらい覚えておきなさいよっ！」わたしに最初に被さった子が、多分リーダーでしょう？周りの子達の態度と言葉遣いでそう思いました。
　終わった。と思った途端にわたしからの叱責ですから、リーダーだったら面子を潰された格好です。正気の時だったら、直ぐに罵声が戻って来ていた筈です。
　わたしの憤慨は主人にも向かっていたのですけど、この場面で主人に罵声を与えては大変な事になります。・その分の怒りまで男の子への言葉に載せていました。

　ドン！と頭を小突かれました。
　小突いて来た方に眼を向ける間に頭の上から声がしていました！
「イキがってられる場合かよ！」
　大きな男の子でした。

　上体を起こしていたわたしの両肩を掴んで背中が岩に着くまで押し倒されました。
　両足首が持たれて引き上げられてました！
　この子にも遣られる！
「・・・・・。」今度の子は何も云いません。
　わたしのクリットを右手で探り、前の坊やの粘液がわたしに残っている事を確かめると、そのままコックを押し込んできました！
　身体が大きいだけあってアソコも主人と同じぐらいあります。
　押し広げられる感じは前の坊やとは随分違いがあります。
　今度の子の感じは主人と似ていました。・柔らかい先端と太く長く続く胴。
　ジャボ、ジャボ、って、水の音が規則的に聞こえ、その度に奥へ入り、股引き抜かれました。・・・テンポは速くもありません。
　先端が内襞を嘗め、掛け曳いて・・・いい・この子なら主人に見せ付けて上げられるかも知れない・？・・・なんか違う？
　窟の奥からは主人と似た感覚が上がって来るから、これなら、楽しむ事も出来るかも・・・違う。
　主人と似た大きさ形なのに・・・。
　入り口よっ！
　アハッ！・分かった。口が擦れる感じが薄いの・。
　この子、仮性包茎ね！
　って事は、可成りオナニーしているのね！
「あんた、オナニーばっかりしているでしょう！・（皮が）緩んじゃっているわよ。」
　主人にわたしの霰もない姿を見せ付けてやる！って、思っていたけど、こんな大きな男の子が部屋の隅でシコシコしている姿を想像してしまったら、わたしはわざと大きな声で云ってしまいました。
　回り中の男の子の視線が、わたしの恥ずかしく思う処から上にいる男の子の顔に集中しました。
　好奇の眼差しが集中します！

「オウオウ！・そんなに遣ってたのかよぉ！！」
「彼女遣らしてくんなかったのかヨ！」
「オバさんには、バレちゃったってヨォ！」
　仲間の子達からのヤジが飛べました。
「なっ・、なんだよ！・・・おれ・そんなに・・・。」
　わたしに乗り掛かっていた男の子は言い訳しようとしましたが、それより先に、急速にわたしの中のモノが収縮していきました！
　わたしとしてはまた、『してやったり！』と、ほくそ笑んだのでしたが、坊やの方は気が収まりません。恨めしそうな眼でわたしを見ながら、萎縮してしまった男の子自身をシゴいて、大きくしようとはしましたが、思うようには復元できなかったのです。
「おばさん！・随分なこと云ってくれたじゃぁないかヨ！」
　悲しみと怒りが同居した顔です。・ダラーンとぶら下がってしまっては、どう仕様も無いでしょう？
「大きくしてくれよ！・」わたしの顔の前にそれを突き付けました。
「あなたはマス掻いてる方が良いんじゃない？」もしかしたら殴られるかも知れないとは思いつゝ、素直におフェラなんてしたくありませんもの。
　恐れた通り、男の子はどうして良いのかも分からずにわたしに殴り掛かろうとしたのです！

　しかし、この子の拳がわたしに当たる前に、横から飛び出した子がその腕を押さえていました。
「止めろよ！・ボコボコの顔になっちゃったら、他の奴まで出来なくなっちまうだろぅ！」
　すんでの処で、わたしは殴られずに済みました。

「お前がカッとして殴って見ろよ！後を見たら気持ち悪くなっちまうだろ。・それじゃぁ出来なくなっちまうよ。・・・オバさんを舐めて掛かっちゃったみたいだね？・でも、コイツのが入ってった時は良い顔してたじゃないカヨ・？・・・でかい方がやっぱり感じるの？」
　腕を押さえた子は何故か落ち着いた話し方です。
　ドキッとしました！この子可愛い顔しているのに、こんな場面で落ち着いている！
　それは場数を踏んでいる。って事でしょう。
「アラッ！・そんな顔してた？・そんなに大きくはなかったわよ。・そんな事に拘っているの？」この子は怒らせない方が良さそうにも思ったけど、襲って来た仲間なんだもの！甘い顔は出来ないわよ。少しきつい顔を意識して睨み返しました。
「色んな本なんかに、でかい方が・・・。って、良く書いてあるだろう？・オバさんだって反応したしね。・・俺達に分かるのは、反応が有るか？無いか？だけだものなぁ。それが喜んでいるのか？嫌がっているのか？なんて、分かる程は経験してないんだよ。・・・オバさんだったら教えてくれるンじゃぁないのかなぁ？」
「馬鹿なこと云わないでよ！・ちょっと痛かったのよ！・・なんで、わたしがあんた達
になんか・・・！」
　この子がフッと苦笑いをしたかと思ったんですけど、急に姿勢を低くすると水面下に潜って、わたしのアソコを舐め始めたんです！

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「ゥゥッ！」思いを掛けなかった電流がわたしの身体を駆け巡りました！
　だって、この子の仕方、ソフトなんです。
　主人でも・・・？って、思えるくらいの微妙な刺激・。
　こう云うのには弱いわぁ・。ムカ付いてるだろう？って思える男の子でしょう。力ずくで来ると思ったのよ。
　・反応なんて絶対しない！って思っていたのに、押し広げられている両脚、内股の筋肉が震えてしまうんです！
　わたしは一端、火が付いてしまったら後は、燃え上がるしかないの！
　わたし自身が達するまでは止め様が無くなっちゃうの。
　こんな状況は今の内に止めなきゃ大変よ！

　風景のことを考えました。・意識をセックスから切り離していけば、性感覚は収まってくれる筈です。ここは江ノ島です。
　北斎の『波間の富士』を自然にイメージしちゃったんです。
　なんて事！
　あの荒れて逆巻く波に、ワタシ自身が翻弄されているイメージになったったんです！
　富士山の山頂に覆い被さる様な波の先端にわたしのイメージが・・・。
　波に翻弄されているわたしは何とも霰もない姿です・。
　頭の中が渦に巻かれてしまいました！
　イメージの波がサラ〜ッとしているのではなく、硬いスライムの様です。
　全身がスライムに包まれて・。皮膚をなだらかに通り過ぎて行きます。
　暖かく静かな優しいスムーズな流れ・・・。
　いけない・・・。
　こんなイメージ・、エロティックになってしまう・・。
　波頭から波の底へ墜ちる・・・！
　波の底に富士山の噴火口が！
　休火山の富士山の噴火。
　炎の火柱がわたしを貫いて・・・！・・・・駄目っ！
　こんなイメージじゃ、おかしくなっちゃう！
　イメージを打ち消そうとしました。
　だって、こんなイメージに浸ってしまったら、気持ちいい感覚を送ってくる坊やの思う壺でしょう？今は多少気持ち良くても全部打ち消さなければ自尊心が・。
　坊やが丁寧なクリニングスを続けてくれているのが分かっているんですもの！
　クリット周りの裏表、若い子がこんなテク何処で覚えたのかしら・？
　こんな状況でなければ、この子にメロメロにされそうよ。
　ァア良い気持ち・・・、駄目ダメッ！
　主人が近くで見てるのよ！
　主人にだけは、誰にでも『反応する女』なんて見られたくないわ。
　絶対にそんな事があってはならないの！
　奥歯に一層力が入りました。

　奥歯に幾ら力を入れても、この子のクリニングス・。
　身体の中心が熱くなってしまいます。
「ァァッ・・・。」抑えきれない悲鳴。
　・・・これ・。嗚咽に感じられてしまうかしら？
　そう思ったら、全身に力が入りました。・主人には良妻でいたい！
　こんな年端も行かない坊やに気を逝かされて溜まるものですか！
　急速に冷めて行く身体・。
　ほんの少し惜しい気が残りはするものゝ、主人の気持ちの方がずぅっと大事です。

　わたしにはこれ以上の変化が起こらない事を理解した坊や、水面に顔を出しました。
　何回か息継ぎの為に繰り返した顔出しと違うのは、直ぐに分かりました。
　ジィッとわたしの顔を見るんですもの。
　わたしだって主人への思いがなければ、この坊やに負けていたかも知れません？
「無駄な事をしてるわよっ！・随分、経験しているみたいだけど、主人を思っている人妻にはまだ、まだ足りないわよ！」精一杯の台詞でした。途中で息を詰まらせでもしたら、坊やは『やっぱり、もうちょっと続ければ墜ちるな！』なんて思うかも知れませんもの。
　そんな風に思われて、もしまだ続けられたら、わたしには何処まで耐えられるのか自信が持てないんですもの！

　坊やが舌打ちしました。・
「奥さん気が強いんだねぇ・こんなヒト、初めてだよ。」水の中でのクリニングスには体力が要るのかも知れません？
　当たり前よっ！・わたしは主人を愛しているんだから！
　その人の前で、アンタなんかに燃えさせられて溜まるものですか！

　坊やがわたしの脚を抱え込みました！
「こっちの遣る事だけは、させて貰うよ。」
　右手を離してチャックを下ろし、コックを引き出しました。
「俺はマス掻いてないから溜まっちゃってね。アイツみたいにデッカクはないけど、・行くぞっ！」
　クリニングスが丁寧だった所為か、一気に坊やの前腰がヴァギナの口に密着しました！
「ァウゥ！」息が止まるかと思えた衝撃です。
　坊やの全てがわたしの中にあるんでしょう？
　一気に突き入れられた衝撃は、凄かったんです。
　何より、一瞬の事だったんですもの。・最初の一突きで全て・なんて、覚えがありませんでした。
　わたしが落ち着く迄のちょっとの間、坊やは動きを止めていました。
　やっぱり数多い人を相手にはしているんだわ。

　そんなに豊富な経験は、わたしだって持ってはいません。
　でもこの坊や、女性の衝撃を与える方法は心得ているみたいなんです。
　わたしの呼吸を読んでいたんです・。
　わたしの呼吸が吐くのに会わせて、一気に全てを抜き取りました！
「ォォォウゥゥ！・・ハァァァァ・。」また凄い衝撃です！
　・身体中の空気を吐き出してしまいました！・こんなに全てを吐き出した事はありませんでした。
　直ぐに息を吸おうとして、吸い始めたところへまた、力を込めて一気に・・・・！

「ァァアアア！」少し吸い込んだ息が・・・！
　わたしに突き入れられたものが、凄く大きく感じます！
　チラッと見えた時はそんなじゃぁなかったのに・・・。
　改めて息を吸うと、今度はゆっくりと引き抜きます。
「ンンン・・・。」大きなコックが出入りした感じ・・・。
　内壁が絡まってしまった様な気がするんです！
　内襞が引き出されていくんです！・どうして？
　声なんか出しちゃダメ！・・・坊やが調子に乗ってしまう。
　でも、既に遅かったんです。
　陵辱される感覚が、わたしに挿し入れられたモノが何であるかをハッキリ意識させてしまったのです。
　勢いを付けての突き入れが、内襞を充血させたのかも知れません？・その上でゆったりした挿し抜きが始まったんです。
　ヴァギナに挿し抜きされるモノを意識から外すのが難しくなってしまいました。
『遣られている！』その意識がコックに行ってしまうんです。
　襞を一弾き、一掻きする度に、それが脳に伝わってくるんです。
　そう・、甘い喜悦として・。
　これを打ち消す勿体なさ！・わたしの心に隙が出来てしまったのです。
　それでもこの心地良さを表に出して、見せるなんて事は出来ません。
　愛する主人がわたしの仕草の一部始終に注目しているのが良く分かっていましたから。
　勿体なくても、わたしには主人がもっと大切です。
　その主人にわたしのみっともない姿は見せたくありません！
　全力で、・必死の思いで喜悦を打ち消しました。

　全ての反応を抑え切った時、坊やが口を開きました。
「おばさん見掛けより、経験豊富なんだろう？・・・スワップなんて遣ってンのかぃ？俺のクリニをあんな風に押さえ込んだのは、俺以上に巧い奴を経験しているからだろう？」
　よっぽど自身があったのねぇ！
　・わたしの経験なんて大した事は無いのに・・・、それ丈わたしは主人を愛しているって事よ！
　わたしが平静に収まり始めると、主人の顔からも険しさが引いて行く様な気がしました。
　主人が安心してくれた。・・・あの険しかった顔に、わたしは愛されている事を再認識していたんです。
「どうなんだよっ？」坊やがわたしの応えを求めました。
　でも、スワップなんて・言葉は知っていますけれど、出来る筈無いでしょう。
　主人に注いでいた視線を坊やに移して、『その程度にしか考えられないんじゃ、大した事無いわね。』との意味で、ニッとして遣ったんです。
　言葉で云った訳ではありませんから、どう解釈されるかなんて分かりませんけれど、あえて口に出して云う事とは考えられなかったんです。
「チェッ！・・・」また舌打ちした坊や、まだ目的を果たしていないのに、わたしから離れました。

「おばさん、凄く良い抱き心地だよね。・だけど、俺達じゃぁ物足りないんだろぅ？・何で騒がないの？レイプされてんだよ！・・・」
「ありがとう。・でも、あんた達に云われても救われないわよ！あんた達が静かにしろって云ったんじゃないの？」我ながら白々しい台詞でした。
「・・・・・！」
「命と貞操だったら、わたしは命の方が大切だわ。ウチの人の世話するのだって、愛されるのだって、まだまだ満足していないんだから・。遣り残した事が沢山あるのよ！」出来る限りに冷静な話し方で話しました。
「あんな挑発的な格好していてか？」
「そうよ。・ウチの人を挑発しているんだもの！・他の人を挑発してどうするのよ？」
「そんなの家ン中でスッポンポンにでもなってりゃ良いだろう？」
　云う事が見付からないんでしょうね？
「あんただって彼女でもいれば、みんなに自慢したいんじゃないの？・『どうだ！良い彼女なんだよ！』って・・・、違う？・他の子だってそうでしょ？」
「そりゃぁ、自慢出来る様な彼女がいればねぇ・。」
「バッカねぇ！・女は誰だって・彼女になったら自慢して欲しいのよっ！・『自慢出来る様な・・・。』じゃなくてね。」
「そうかな？」
「ホントに救い様が無いわね！・あんたが好きになった彼女、自慢出来ない様な人を好きになったの？」
「それ・自慢出来るから好きになったって訳じゃぁ・・・。」
「好きな娘がいるンだぁ！・・・悲しむわよぉ、彼女。・分かっているんでしょ？」
「それとこれとは・・・」
「別な話じゃぁないわよ！・こんな事してると、愛想尽かされるわよ。」
「アァアア〜ッ！・・・なんでっ、俺の彼女の話になんだよっ！」
「男と女の話はその方が分かり易いんじゃない？」
「よぉ、遣らないんだったら俺が変わろうか？」後ろの並んでいた男の子の一人が口を出しました。
「まだわたしと遣る気なの！」
「今はそれどころじゃない！」
　変なハーモニーで二人同時に叫んでいたんです！？

　周囲の雰囲気が変な感じに変わりました。

「止めろ！・馬鹿野郎・。」始めにわたしに乗った男の子が唐突に叫びました。
「だってよぉ・。」横から口を出した子がまた、口を挟もうとしたんです。

「黙ってろ！」
「口を出すな！」
「好い加減にして！」
　今度は３人同時でした。・！？

　３人の視線が一人の男の子に集中していました。
　横目で同時に叫んだ男の子達を見たんです。
　男の子達もわたしを、そしてお互いを見合いました。
　静寂・・・。
「ウフフフ・ウフ、ハッハッハッハハハハ・・・！」
　今度は声が揃ってしまったんです！
　だって・・・！
　笑いは３人だけだったのですが、直ぐに他の子達に伝染していきました。
　この一角の笑い声が浴場内に響いて、あちこちに散らばっているお客さん達の視線が、わたし達に向かっていました。
　その視線の全てが笑っていました。
　
　淫鬱な雰囲気は、何処にも無くなってしまいました。

「もうダメだな・。」
「そうだよ。・このおばさんの方が上だ！・俺達あしらわれちゃったんだよ。」
「なんだよ！３人だけでもう、お手上げなのかぁ！」
「幾ら遣っても同じだよ。・俺達じゃ太刀打ちできねぇよ。」
「フフッ、。これ以上遣ったって、おばさんを黙らせたって、・・・あんな風に思われてると思いながら、頑張れるかヨ！・・・お前等、自信有るか？・お前は？」
「・・・・・。」
「お前は？・」
「・・・・・。」
「お前は？・」
「・・・・・。」
「お前は？・」
「・・・・・。」
　　・
　　・
　　・
　始めにわたしに乗った子が、後ろに列をなしていた子達を次々と指さしましたが、誰も答えません。この子の言葉が、締めになりました。
「あなた・。」二人の言葉を聞き、戒めを感じなくなったわたしは、主人を見ました。
　主人は何も云わずに、ニコッとしました。
　
「おばさん・名前教えてよ！」男の子の列から誰かが叫びました。
「ダメよっ！・・・こんな話しがアッチコッチ飛び交ったら、わたしの居場所が無くなっちゃうじゃない！」云いながらわたしはその場に立って、わたしのボトムをまだ握り締めている子に３歩、歩み寄って、その手に握り締めているボトムをひったくりました。
　ハッとした持っていた子は、握り締めている事も忘れていたみたいなんです。
　その場でボトムを履き直しました。
　もう、それを妨げる男の子はいませんでした。
　幾ら男の子達が笑い顔を見せたとしても、もうここにいる事は出来ません。
　主人の手を曳いて、更衣室へ向かいました。

　江ノ島を後にし、横須賀横浜道路へと向かう車中で、主人に云いました。
「あなた、わたしが最後まで汚されたらどうする積もりだったの？」
「・・・・。」
「わたしがあの子達の誰かの子を妊娠してしまったら・・・？」
「・・・。」
「黙っていないでよ！・あなた、わたしが『他の人としている処を見たい。』って時々云ってたわよね？・チャンスと思っていたんじゃない？」
「・・・そんな事も云ったなぁ・。・でも、チャンスとは思っていなかったよ。」
「あの子達だったら、あなたが抑える事も出来たんじゃない？」
「もっと少人数だったらね。・１０人以上もいたら、戦う事は出来てもお前を護る事は出来ないよ。・ナイフなんか出されていたから、奴等がお前を傷付ける気があったら、わたしにはお前を護り切れたかどうか？自信を持てなかったんだよ。・そうなったら、セックスだけなら、後からの対処法は沢山ある。そうだろぅ。・・お前が傷付けられる事だけは避けたかったんだ。」
「でも、わたしが犯されるのも見たかったんでしょう？」
「・・・全部は否定できないねぇ・。・確かにその願望はあったよ。だけど、わたしにだって自尊心はある。・女房が目の前で汚されたら、わたしの自尊心はズタズタになってしまう・。それじゃぁ、俺だけの事なら、命を落としても構わなかったが、お前まで傷付けられたとしたら、わたしは何を護ろうとしたのか分からなくなってしまうじゃないか！」

「・・・・・。」そんな処まで考えていたなんて・・・。
「でも、貞操は傷付けられてしまったのよ！」わたしは続けて云ったの。
「それは傍目には分からない。・わたしが気にしなければ、お前だって忘れることは出来ると思う。・お前には『浮気した！』・・・位に考えて貰いたいな・。・・・お前だって、オナニーでは『レイプされている処を思い浮かべるんだ。』って云ってたじゃぁない
か！」
　思い出した様に云う主人に、
「それはあなたが喜ぶと思ったからよ！」とは云えなかったの！
　妻がレイプされるのを望む夫は『妻への支配欲の裏返し』なんだって。夜の番組のどれかで云ってたわ。
　・・・主人の云った事で、自尊心の強い主人が自尊心よりわたしの安全を優先してくれた事が分かって、わたしは主人に愛されている事をまたも確認していました。
「愛してる？」
「愛してるよ！」

「ねぇ、あそこ・モーテルだって！・可愛い感じじゃない？」
「寄りたいのか？」
「このまま帰ったら、暫くわたしを洗浄して貰えない気がするんだもの！・お清めしてくれる？」
　主人の手が大きく弧を描きハンドルが左に切られました。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　了