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　ストロークは単調ながらも、幅広い亀頭のエラがゾクゾクするような快楽を与えてきている。それだけに、強烈な愉悦を求めようとする高島の肉体は痺れきっているのだ。シーツを掴んでいた高島の手は、いつしか津上の大きなヒップを抱いていた。
　津上をもっと欲情させようと、悩ましい手つきで双臀を撫でまわす。だが、津上のストロークに変化は見られない。肉体は悦楽にどっぷりと浸かっているが、精神がひどい焦れと興奮に見舞われていく。そんな中、津上が不意にペニスを引き抜いた。
「フッ、フッ、くうう、本当にいい締り具合だ……どれ、次は後ろからしてやろう。四つん這いになれ」
　津上の言葉に、高島がスッと体勢を変える。津上のほうへ尻を向けて即座に四つん這いになると、上半身を伏せ、両脚を開いて腰を高々と持ち上げて見せた。
「ふふふっ、恥らいなく肛門まで晒しおって」
　ムチッと張りつめた尻肉をムンズと掴み、露出したアヌスを睨みながら野卑に笑う。
「まさに欲情したメス犬だな。ほれ、人間様のチ○ポをよく味わえ」
「アンッ！」
　津上が一突きで根元まで押し込んできた。
　引くスピードは同じだが、突きこみには力が加わっている。膣肉を擦り上げるエラの感覚が、先ほどとはまるで違う。高島は外聞もはばからずに淫牝の声で鳴いた。
「フッ、フッ、どうだ！　さっきとはまた一味違うだろ？　ほれ、もっといい声で鳴け！」
「あんっ、んっ、あ、あん！」
「フッ、フッ、どれ、こっちの穴も可愛がってやるか……」
　人差し指に溢れ出る淫汁をたっぷりとまぶし、津上がその指先を可憐なアヌスに突きたてる。
「ああっ……そ、そこは堪忍してください……あっ、んああああぁぁぁ」
　哀願する間もなく、人差し指が一気に根元まで直腸内へ入り込んだ。
「おお、簡単に入ったな。こっちほうも素質があるんじゃないのか？」
　ご満悦に笑みながら、津上が肉棒と一緒にアナルへのピストンも開始する。不思議と嫌悪感はなかった。いや、それどころか酷く感じていた。

　背後から突かれながら、尻の穴までもが指に犯されている……高島は、クラクラするような愉悦に泥酔しながら、いま行われている光景をふと想像してみた。
（ああ……い、厭らしい……汚らわしい……わたし、すごく感じてる……淫乱だわ……）
　そう思ったとき、高島は胸奥の底から何かが沸々と形になって湧き上がってくるのを何気に感じていた。

　津上のストロークが、また物足りなくなってきた。
　遅漏なのか、なかなか射精しないことは今の高島にとって喜ばしいことなのだが、動きがあまりにも単調すぎる。突きこむ力が増したとはいえ、その感覚に早くも肉体が慣れてしまっている。高島は、再び自らの腰を津上にぶつけた。
「ぬうう、またクネクネと腰を動かしはじめたか……ううむ、それじゃ、これでどうだ！」
　津上はアヌスから指を引き抜き、両手でがっちりとヒップを掴んで力任せに腰を叩きつけた。
「アンッ！」
　熱く燃え上がった秘肉を亀頭のエラが逞しく擦った。快楽のうねりが輪の塊となり、じわん、じわん、と肉体に波紋していく。高島は唇をかみ締め、悦楽の第二波、第三波を期待した。しかし、それが後に続くことはなかった。
「ああ……ご主人様。私が上になってはいけませんか？」
「なに？　お前が上になるだとぉ？」
「私ばかりが気持ちよくなっては、ご主人様に申し訳ありませんので……」
　津上に期待するのをあきらめたのだった。こうなったらとことん快楽を貪ってやろうと、卑しい感情が噴きあがってきたのだ。
「ふん、面白い。それじゃ〜、上に乗ってもらおうじゃないか。そのかわり、激しい腰振りダンスを頼むぞ」
　津上が半ばふてくされたように言い、ゴロンとベッドに横たわる。高島は、まず疲れを見せている肉棒にフェラチオを施してやった。そして、挿入可能にまで回復するや否や、上にまたがって肉棒の先端を濡れそぼった秘裂にあてがった。

　ズッ、ズズッ―――

　逞しいエラの感触を味わいながら、ゆっくりと腰を落としていく。それを根元まで咥え込むと、高島は背を反ってひとつ深い溜息を漏らした。
「それでは……失礼します」
　膝をつき、上半身をバレリーナのごとく直立にしてから、ゆったりと腰を前後に揺さぶっていく。

　グチャ、クチャ、グチャ、クチャ、―--

　膣の中でペニスを揉みあげている様が、淫音となってすぐに聞こえてきた。
「お、おお、いいぞ！　なんとも小気味よい腰つきだ」
　高島の耳に津上の声は届いていなかった。
　互いの陰毛と陰毛を激しく擦り合わせ、むっちりとしたヒップが卑猥な前後運動を繰り返す。高島は、両手を津上の腰骨に乗せて徐々にスピードを上げていった。
「あ、あんっ……んっ……んん」
　ベッドが軋み、淫音が一定のリズムを刻む。快楽に酔いしれた高島が、一心不乱に腰を振りたてる。
「お、おお……こ、こりゃ……た、たまらん」
　熱い吐息を悩ましく吐きながら、高島の動きがさらにスピードを増していった。
「お、おい、ちょ、ちょっと待ってくれ……あ……んぐっ……だ、駄目だ……出そう……だ」
　これまでとは打って変わり、なさけない声で射精の予感を訴える津上。
「あんっ……まだ……まだ出しては駄目ですよ」
　そう言い、腰のスピードを緩める高島。
　せっかく満足いく挿入感を得られたというのに、そう簡単に射精されては困るとばかりに前後運動をピタリと止めた。そして、津上の様子を伺いながら腰を大きくグラインドさせる。これに痺れを切らした津上が大声ではやしたてるが、いまや完全に主導権は高島にあった。
「た、頼む！　もうちょっとでイキそうなんだよ。またさっきのやつをやってくれ」
「駄目です。あれをやったらすぐに出ちゃうんでしょう？」
「おいおい、お前は奴隷なんだぞ！　ご主人様の言うことを聞け！」
「いいえ、聞けません。これまでにない素晴らしい快楽を見つけたんですもの。私にも少しは遊ばせてください」
「お、おい〜」
　高島は意地悪に笑ってから、再びグラインドさせている腰を前後に振りはじめた。
　その顔はなんともセクシーで、艶やかだった。
「ねえ、津上さん。いっそのこと、わたしの愛人になりません？」
「な、なにぃ〜？」
「ふふっ、冗談ですよ」
　高島はにっこりと微笑んでから、懇願する津上を射精にみちびくためスピーディーに腰を前後させていった。

　奴隷のはずだった高島に、すっかり主導権を明け渡してしまった津上。
　なんとか立場を戻そうと、射精後の疲労感にも耐えながら果敢に高島の尻を責めていく。
「ああっ……いいわ……もっと……もっと強く舐めて……」
「う、うむ……こうか？」
「あ……そう……たまんない」
　ベッドへうつ伏せになり、尻を這う津上の粘っこい舌に高島が肉体を悩ましくクネらせる。流麗な下半身にまとわりつく津上は、形良く盛り上がったヒップを両手で左右に割ってから顔を深く埋めていた。
　ほのかに香る汗と色んな分泌臭に頭をクラクラさせながら、舌の根を肛門に押し付け、その無数の皺を伸ばすかのようにしながら舌全体を使ってベロン、ベロン、と強く舐め拭う。
「うっ……痺れちゃう……こんなところに性感があったなんて……」
「んふふっ、次はここでしてやろうか？」
「それは駄目よ。癖になったら困っちゃうから」
「い、一回くらいなら大丈夫だろう？　ほれ、指だってこんなに簡単に入るぞ」
　津上は言いながら、淫蜜をまぶした中指をヌーッと高島のアヌスへ挿入した。
「んはぁ……だ、駄目です。アナルセックスは契約にありませんよ」
「そんなに堅いこと言わずにさ……ほれ、ほれ」
　調子よく言い、津上がゆっくりと指の出し入れをはじめる。
「あんっ……んふっ……ダメ……ゾクゾクしちゃう」
「だったらさぁ、なあ、いいだろ？　なあ、一回だけだ」
「ふぅ……仕方ないわね……いいですよ」
「ぬおっ！　ほ、ほんとかぁ！　ほんとにいいのか！」
　内心あきらめていただけに、津上は満面の笑みを浮かべて叫んだ。
「ただし条件があります」
「んっ？　なんだ？」
　ヒップの間からヒョコッと顔を突き出した津上に、高島が妖しく微笑む。
「今から津上さん、あなたが奴隷になってください」
「うっ……な、なんだかそう言われるような気がしてたよ。ふむ……うん、オッケーだ。了解した。私が今から奴隷になります。ご主人様」
「それと、これからは長澤仁美が立派な女優になれるよう、一生懸命応援してあげてください。それには全面協力するという意味も含まれています」
「んくっ……まあ、俺も彼女のことは好きだし、期待もしてるから……オッケー、了承しました。ご主人様」
　津上は、少し渋るような顔を見せながらもこれを承諾した。
「ふふっ、契約成立ですね」
「うむ、成立だな」
「よし、それじゃ、お前。ここへ四つん這いになりなさい」
　態度を一変させ、高島が高慢な口調で命令する。その身の変わりように、津上は一瞬だけ呆気をとられたが、すぐに命令通り四つん這いの姿勢をとった。
「お前、色んなところに毛が生えているわね。恥ずかしくないの？　肛門のまわりも毛でみっしりよ」
　ベッド上に起き上がった高島が、四つん這いの津上を見下しながら言う。
「ああ……す、すみません、ご主人様。これは仕方のないことなんです」
「仕方なくはないでしょ？　剃ればいいじゃない。ほら、もっと両脚を開いて！　お尻を高く突き出しなさい！」
「は、はい。これでよろしいですか？」
「ふん、本当に汚いお尻。今から私がこの汚いお尻を存分に嬲ってあげるから、ありがたく思いなさい」
「は、はい。ありがとうございます。汚い尻ですが、どうぞ宜しくお願いします」
　津上にはマゾの気があったのか、なんとも奴隷の様が板についている。高島は、高く突き出された尻の前へしゃがみこむと、両手をそっと双臀に添えて顔を寄せた。
「あ、うひ〜、ゾクゾクしますう」
　唇をほそめ、毛で覆われた肛門にフゥーッと息を吹きかけてやる。肛門がヒクヒクと蠢き、津上が面白いような反応を示す。高島は、何度か息を吹きかけてから、そろりと差し伸ばした舌をピタッと肛門に押し当てた。
「おほっ！」
　焦らされた後にくる柔らかな舌の感触……津上の大きな尻がブルッと震える。
「おとなしくしていなさい！」
　高島は、腕を振り上げて津上の尻をピシャリとぶった。ときおり被虐も加えながら、尖らせた舌先でチロチロと肛門を舐めてやる。そうしながら萎えたペニスを柔らかく揉んでやった。
　いくら立場が逆転したとはいえ、津上の機嫌を損ねないように配慮する点は変わらない。高島は、サドの血をメラメラと燃やしながらも津上の反応に気を配り、場合によっては舌先を肛門内へ挿入させることも躊躇わなかった。
「おお、ご主人様……ここ数十年、一日に二度もセックスするなんて一度もなかったんですが、どうやら倅のほうが酷く欲情しているみたいです」
「そのようね……」
　高島は、逞しく膨張した肉棒をゴシゴシと扱きながら返事した。
「あの……そろそろ褒美をいただいてもよろしいでしょうか」
「褒美？　なんのこと？」
「ご主人様のアナルです」
「お前はお尻の穴が好きなの？」
「は、はい。申し訳ございません」
「そんなに私のお尻に入れたいの？」
「お、お願いします。ご主人様」
　津上が土下座して頭を下げる。
「変態ね。いいわ、入れさせてあげる」
「あ、ありがとうございます！」
　津上はガバッと顔を上げた。
「いい、ゆっくりと入れるのよ。痛くしたら後でおしおきだからね」
「はい！」
　高島が、スッと上体を落として四つん這いになり、津上にむっちりとした豊尻を向ける。そして、背中を弓のように反りながらヒップを高々と持ち上げた。
（ああ……怖いわ……まさか、アナルセックスを体験するはめになるなんて……）
　津上の手が、ヒップをユルユルと撫でまわしはじめた。
　官能的に手を這わせ、秘裂をまさぐりながら淫蜜を促す。淫靡な中指が、すぐにアヌスへと潜り込んできた。括約筋をほぐしているのだろう。もう一方の手が秘裂の内部を弄くりだすと、厭らしい分泌液は苦労せずに湧いてきた。
　緊張のあまり硬直する肉体……さすがに恐怖感は強いが、期待感もある。アナルを犯した指の存在が、それほど快美だったのだ。
「ぼちぼち入れます……」
「んっ……ゆっくりね」
　津上が怒張の切っ先を小さな窄まりにあてがう。緊張感はピークに達した。
「では……」
　肉棒を手で固定しながら、津上がじっくり力を込めていく。
「んっ……んあああぁぁぁぁ……」
　小さな窄まりが、亀頭の幅に合わせてじわじわと広がりはじめた。
「んくくっ、これはきつい……ご主人様、痛かったら言ってください」
「んはああぁぁ……だ、大丈夫……そのまま……きて」
　難関のエラ部分までくると、高島が痛みと不気味な圧迫感に咽を仰け反らせる。悲痛に喘ぐ背筋も、グッと張り出してきた。
「ご主人様、先のほうは全て埋まりました。後は楽です」
「あああぁぁぁ……」
　津上の陰毛がヒップに触れた瞬間、高島のアヌスは見事に極太のペニスを根元まで呑み込んだ。
「くうう、これは……ご主人様、動いても大丈夫ですか？」
「い、いいわ……ゆっくりと動いてみて」
　津上がゆっくりと慎重に抽送を開始する。
「んんっ……んっはぁ……つ、つらい……でも……な、なんか変よ……」
　ズキン、ズキン、と、ヒップから繰り出される激烈な痛みが脳天にまで突き刺さってくるのだが、何かがおかしい……直腸への摩擦感が嫌悪から快楽に変わっていく……猛烈な圧迫感さえも、快楽を助長する感覚に思えてくる……高島は、不気味なほど汚らわしい感覚に鳥肌をたてながら悶絶した。
「ご、ご、ご主人様……す、すみません……イキそうです」
「あっ……まだ、まだダメよ……何か、何かがくるの……お願い、もう少し堪えて」
「ああああ……す、すみません、ううっ……んぐうう！」
　津上の唸りと同時に、狭い腸管の中で肉棒がビクビクッと痙攣する。熱い粘液がドバッと腸壁に飛び散ると、その感覚だけで高島もイってしまった。

　そんな中、高島の苦闘など知る由もない長澤仁美は市内の居酒屋で俳優仲間たちと酒を酌み交わしていた。
　彼氏である市原から誘われ、気晴らし目的で出かけたのだった。