|
一度目は飲ませるはずだったが、中に出してしまった。
あまりに激しく、充実したセックスだった。
凌辱感は薄いものの、肉体的には正常位で中に射精する快感が一番ではないかと思う。
雪子は僕にしがみついたまましばらく身体を動かせないでいる。
やっと呼吸が整ってはきたが、彼女の身体は思い出したように収縮を続けている。
そのまま前後に動かすとすぐに反応する。
「ああ〜ん」
喘ぎ過ぎて声がかすれているのがかえってなまめかしい。
そのまま遊んでいるとしだいに硬さを取り戻してきた。薬は飲んでいるが今日は体調もいい。
「え？ このままもう一度しちゃうの？」
驚いたような顔で雪子が聞く。
動くたびにキュッと締め付けてくるが、全身ぐったりして放心状態のようだ。
時計を見るとちょうど１時間が過ぎている。ここで休憩しないと無理だろう。
僕は起き上がりかけたペニスを抜き、あおむけになった。
雪子はティッシュを自分の股間にあてながらフェラチオをする。ていねいにしゃぶられるとさらに勃起してしまう。
「なんで、イッたばかりでこんなになっちゃうの・・・」
「久しぶりだから興奮冷めやらなくてね」
「気絶するかと思いました、感じすぎて」
放心状態の雪子は、ペニスから口を離し片手でしごいているが、ハッとわれにかえると申し訳なさそうに言った。
「ねえ先生、ごめんなさい。ちょっと一息入れないと・・・、お弁当召し上がるでしょ？先に汗流しますね」
そう言ってベッドから降りると、雪子はふらついて壁に手をついて笑っている。
「あ〜、腰が抜けたみたい、歩けるかな・・・」
シャワーの音を聞きながら僕は茫然と待った。
バスローブをまとった雪子はすっかり正気に戻ったような表情で僕に微笑みかける。
「先生、大丈夫ですか？」
全裸のままベッドから降りずにいる僕を見て雪子が笑う。
「さて、僕も汗を流すか」
バスルームに向かう僕を
「待って」
と呼び止める。ひざまずいてペニスを口に含んだ。
「これだと全部呑み込めて、お口の中で自由に楽しめるんだけど」
力の抜けたペニスを口の中で弄んでいる。
「こらこら、またしたくなっちゃうから」
「そうね、ごめんなさい、シャワーどうぞ」
シャワーから戻るとテーブルの上には食事の用意がしてある。
あれこれ話したが、Ａ先生の話題は出さないようにしていた。僕なりの気遣いのつもりだ。
しかし雪子は僕の彼女のことを知りたがっている。当たり障りのない程度の話をする。
雪子がチラッと時計を見る。
「何時のフライト？」
「1時間したら出ないといけません」
僕がベッドに戻ると雪子はローブを脱ぎ、全裸になって抱きついてきた。
キスを交わし、乳房をまさぐっていると、雪子はすぐに反応して僕の全身に舌を這わせた。
「すごい声だったよ、きっとフロア中にひびいてた」
「ごめんなさい、でも、今日は我慢できなかったんです」
「飲まなくていいの？」
「今度はお口に出してくださいね、一度目はその方がよかったんですよね、無理に中にしていただいて・・・」
「気持ちよかったよ最高に、たっぷり注ぎ込む快感はまた別だからね」
こんな会話を交わしながら、雪子はそそり立つペニスを眺め、キスをし、愛撫する。
再び騎乗位でつながろうとする雪子を、僕は乱暴に押し返した。
一瞬たじろぐ彼女を四つん這いにさせると、
「ほら、どうしてほしいか言ってみろ」
と言葉を投げつける。
「は、はい、今度は後ろからお願いします」
食事中の彼女とは別人のようなひきつった声だ。
「どうされたいかちゃんと言え！」
「はい！ 先生の大きなペニスで雪子の割れ目を犯してください」
「入れて欲しいなら自分で広げろ！」
「あ、は、はい。ここです、ここに突っ込んでください」
そう言うと四つん這いの雪子は自分の割れ目をぱっくりと開き、後ろを振り返って僕を見つめている。
じわっと愛液が溢れる割れ目に先端をあてがい、腰を少し進める。
「ああ！！」
一突き、しかも５センチも入れていないにもかかわらず、雪子は背中を反らしたかと思うとベッドに顔をうずめた。
痛いくらいの締め付けだ。
「イッたの？これだけで？」
「ダメ、なんかおかしくなっちゃいました」
「きつくて奥まで入らないぞ」
僕はそう言いながら浅い挿入でピストン運動を始めた。
「ああ、ああっ、ああっ、ダメ、もっと深くしてください、一番奥を後ろから、ああっ！！」
哀願する雪子の腰を両手で押さえるとゆっくり奥まで突き進んだ。
雪子は全身を硬直させ、両手を震わせながらペニスを迎え入れ、絶叫する。
「キャ〜！ やめないで、もっと奥まで突いて、強くして、おねがい！！」
「こうか！！」
僕は怒りにまかせて一番奥を突きあげた。先端が当たるので痛みがあるし、きつく締め付けられるので僕自身には肉体的快感は無い。ただ、せがまれるままに人妻を凌辱する精神的快楽が僕の暴力性に火をつける。
「こんな風にされたいってことか？！」
僕はお尻を平手で打ちながら激しく腰を打ち付けた。
雪子は喉の奥から悲鳴を絞り出すが、もはや声にはなっていない。
再びベッドが軋む。ベッドボードが壁に当たる音はさっき以上に違いない。
どれくらい突き続けただろうか。息が切れた僕は雪子を押し倒し、あおむけになって目を閉じた。
「すごい、こんなことされたかったの」
雪子は這うように僕の股間に来るとペニスにしがみついた。
愛液まみれのペニスをしゃぶり、両手でしごき始めるた。
「飲みたいんだろ」
「はい、飲ませていただかないと帰れません」
雪子はありとあらゆる方法で僕の全身を愛撫した。
僕はときおり乳首をひねったり、性感帯を刺激して雪子を弄んだ。
「ダメですよ、わたしがするんだから」
「淫乱人妻の喘ぎ声が聞きたいんだよ」
「声で興奮するんですよね？」
「そうだよ、オナニー見せてごらん」
「え？ あ、はい」
一瞬ためらった雪子だが、僕に向き合うように座ると、Ｍ字に開脚し割れ目に指を這わせた。
「はぁ・・・」
セックスの時とはまったく違った喘ぎ声が聞える。テレフォンセックスの、あの声だ。
僕を見つめながら雪子は自慰を始めた。僕は自分でペニスをしごきそれを鑑賞する。
二度目だからイキにくい。精液を飲ませてほしいという雪子の願いを聞き届けるには自分でした方がいいかもしれないと思ったからだ。
「ここにおいで」
僕の横に来させると、雪子は再び足を開いて自慰を始めた。
僕はペニスをしごきながら、もう片方の手で雪子の割れ目を弄ってみる。
雪子は両手を後ろについて、待っていたとばかりに腰を突きだした。
ザラザラとした肉壁を中指でこすり、親指はクリを刺激する。
「ああ、ああっ、ダメ、これ感じる、イッちゃう、すぐにイッちゃいます、ああっ、ああっ」
雪子は自分で乳房をひねりながら達した。
「もう先生、これすごくイヤラシイです」
そう言うと雪子はペニスを握りゆっくりとこすりはじめる。
僕は指で割れ目を弄ぶ。
「ダメよ、先生自分でしちゃダメなんです」
しばらく自慰プレーを堪能していた雪子は、再びねっとりとしたフェラチオを始めた。
四つん這いになり口と手でペニスを愛撫をする雪子の身体を、僕はいじくりまわしている。
快感をこらえながら、身をよじり、声を漏らし、それでも必死に奉仕を続ける雪子の姿は興奮をそそる。
「また入れたくなっちゃう」
「いいよ」
「でもダメ、お口に出してください」
雪子は騎乗位でつながると腰を振り、一人大声をあげた。
「時間はいいの？」
僕は冷静に声をかける。
「もう行かないと、でもダメよ、このままじゃ」
雪子は自分から降りてさらにフェラを続けた。
「先生のおっきくなってる」
射精が近づいたのを雪子も分かっている。
「雪子、飲みたいんだろ？」
「はい、先生の精液が欲しくてたまりません」
言い終わらないうちに喉の奥深くペニスを飲み込み、竿をしごく。
「いいぞ、気持ちいいぞ雪子！」
射精の予感を感じながら、僕は雪子の髪をわしづかみにして自分から腰を動かした。
うめく雪子が必死に舌を動かしている。
僕は雪子の口に精液を放出した。
脈動を確かめながら、雪子は口の中にたまった精液を味わっている。
何度か根元から絞り出すようにして、雪子はようやく口を離した。
全体を舐め回し、先端から溢れてくる液体をすするようにし、惜しむようにすべてを受け止めた。
僕の胸に顔をうずめ、
「おいしい・・・」
とつぶやく。
「いいの？時間は？」
「大変！急ぎます！」
雪子は飛び起きるとシャワーを浴び、支度をした。
「あ〜、こんなセックスしたらもうダメです、これ以外はセックスじゃない」
着替えながら雪子が言う。
僕は先に着替え終わると、コートを片手に雪子を待った。
「はい、できました。あれ？先生のスーツ姿ちゃんと見るの初めてかもしれませんね」
そんなことは無いのだが、雪子はそう言った。
「う〜ん、これはモテるな、かっこよすぎる！」
いじわるそうな顔で僕の全身をまじまじと見つめた。
ホテルを出て、ゲートまで一緒に歩く。時計を見た雪子は、
「あとちょっとありますけど、もう行きますね」
「うん、じゃ気を付けてね」
「はい、今日は本当にありがとうございました」
にこっと笑うと深くお辞儀をした。デートの後とは思えない挨拶だった。
６時過ぎ、いつものメールが来る。
「無事に帰宅しました、今日はありがとうございました」
無事に帰宅し、不在中特に問題はなく、夫にバレたりもしていない、という意味だ。
翌日、夕方にメールが来た。
お礼と、すごくよかったという感謝の内容だ。
数日おいてメールしたのは僕の方だった。
「また機会があったら、お願いします」
「そうだね、またいつか」
「やった！ 本気にしますよ」
「いいよ」
「やっぱり一度目はお口に出したかったですか？」
「まあね、でもどっちも気持ち良かったから満足」
「フェラは下手でしたね、大きさになれるまでちゃんとできないんです、ごめんなさい」
「だいじょぶ、気持ちよかったよ」
「先週の今ごろ、ベッドの上で大声出してたね」
次のメールも僕から送っていた。
「思い出してムラムラしますか？」
「するよ、雪子の声思い出すとしたくなる」
「うれしい、わたしも思い出してオナニーしました」
「いまは？手伝って」
「ごめんなさい、生理中だから・・・」
「じゃ、勝手にするよ」
「あ〜、もったいない、次は絶対に電話でお願いします」
「いいよ、我慢できなくなったらメールして」
けれども雪子からメールは送られてこない。
このまま新年を迎えることになるのかもしれない。
| 