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【 鬼畜が集う館⑥ 】
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～あらすじ～
２６歳で谷川家に嫁いだ恵は、海外長期出張をする夫・義明(28歳)の留守中に義父・慎一(58歳)と義兄・慎太郎(32歳)の強姦陵辱を受け、どちらの子かを宿してしまった。
一方、慎太郎は実母の死に際の告白で、慎太郎は慎一の実の子でないことが判明した。慎一の血を引き慎太郎よりも優秀な弟・義明にどうやら家業（谷川商事）を継がせたいとの父・慎一の思いも最近(慎太郎には)分った。慎太郎は、義明の妻・恵を性奴隷に仕立て上げて、谷川商事を乗っ取るの為の接待の「道具」として恵を酷使することを決意したのである。。。
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17．【 恐るべきＤＮＡ鑑定結果… 】
とにかく、利明の鬼畜にも等しい性欲の餌食となり、愛情はゼロで、ただ単純にナマの中出しがしたいという身勝手な精液放出の被害にあった靖子は二度目の悲劇的な妊娠をしてしまった。
しかも、今度の妊娠は慎太郎が入院している以上は(慎太郎の子種では)物理的に有り得無い妊娠なのだ。
その事に、貴子は直ぐに気がついた。
そして、第一子であるベビーベッドに抜け落ちていた赤ん坊の頭髪を持ち帰った。その頭髪と、夫利明の頭髪も採取してからＤＮＡ鑑定に出したのだ。当初は慎太郎の毛髪で、とも考えたが、それでは"慎太郎の子ではない"証明にはなっても、"利明の子である"証明にはならない…。
色々悩んだ挙句に、貴子は慎太郎の毛髪もＤＮＡ鑑定の加えた…。
結果は、９７％以上の確率で利明の子であることが判明した。
貴子は発狂しそうになった。信じていた靖子と夫に裏切られたのである…。貴子は、赤ん坊と利明と慎太郎の鑑定証を手にして無意識に旅に出た。無論、利明にも家族の者にも靖子にもちゃんと連絡をして旅に出た。旅といっても貴子の立場では放浪するような事はできない。今の自分の動転した気持を鎮める為の小旅行として、箱根芦ノ湖畔のコテージに鉄道で向かった。
小田原行きの小田急ロマ○スカーである。
貴子は利明追及の方針を大筋で固めると、慎太郎のＤＮＡ鑑定結果にも目を通した。今回、靖子が出産した子の父である可能性が９１％もあるのだ！！
「一体どういうことなの？？？…」
ロマンスカーの車中は平日の閑散時なので空いていて、乗客が疎らである。貴子は担当のＤＮＡ鑑定士に携帯から電話を入れて尋ねた。鑑定を申請する際は申し込んだ人間の素性を言うだけで毛髪３検体は人間関係の間柄やら、名前などは必要ない。検体の認識番号で扱いを受けるのである…。
検体 ST-00085…赤ん坊
検体 ST-00086…利明
検体 ST-00087…慎太郎
で鑑定は成された。
「それで、検体"ST-00085"が、"ST-00087"の子であることが分りました…が、"ST-00087"も父親である可能性が高いと…は、一体どういうことでょうか…？」
「いえ、それは我々には分りません。あくまで検体の鑑定結果です。背後の因果関係には立ち入らない、いえ、立ち入れないことになってます…」
「しかし、私達普通の人間に理解できるように、説明して下さい！」
「そう言われましてもね…。ただ、申し上げれるというか、仮説としてお話できることは、"ST-00085"の母親と"ST-00087"の男性は兄と妹、或いは"ST-00086"は兄弟という可能性はあります…」
「な、な、なんですって…！！」
「いえ、ですから。"ST-00086"という男性は、ＤＮＡ構造が似てた為に"ST-00085"の父親と、一瞬思うかも知れませんが、それは有り得無いことです。で、もっと厳密に申し上げますと"ST-00086"と"ST-00087"が兄弟である可能性も否定できません、ですが…」
「"ですが"、なんですか？先生！」
「調べてないので明言できませんが、"ST-00085"の母親と、"ST-00087"が妹と兄、である可能性は極めて高いと言えます…、、、しかも…」
「"しかも"、なんですか？先生！」
「申し上げにくいことですが、異母の妹兄、もしくは異父の妹兄という考察が成立します…」
「…」
貴子は、頭の中が一瞬で真っ白になった…。そして、ＤＮＡ鑑定士の言うことをやっとの事で理解しはじめて、思考回路の筋道がついてくると頭の中は"真っ白"から"どす黒い・灰色"に変化した。そして、靖子の夫・慎太郎が靖子の異母兄なら、自分は慎太郎の異母姉になるのだ…。
ということは、過去に貴子の父である喜八郎が誰かに産ませた子供が慎太郎であって、慎太郎自身も知らないで偶然の運命の産物で結婚するに至った…。貴子は利明の子種で出産した靖子も許せないが、利明には怒りを通り越えて、田村家から追放するつもりになっていた。だが、ＤＮＡ鑑定士の話を聞いた以上は、その憎い利明も"二の次"である。
「ここらあたりで、わたしも田村家も過去を精算しなければ…」と思い、無意識で昔の男に電話をしていた。昔の男というのは、利明と結婚する寸前まで交際していた婚約者であり、「喜八郎土建計画」の元・取締役渉外部長の山下寛（41歳・未婚者）という男である。貴子は山下の人柄と仕事の遂行能力の両方に惚れて、婚約も済ませて半年後には披露宴を挙げる予定であった。ところが、「喜八郎土建計画」の社長・田村喜一(38歳・既婚者)が、推挙する政治家の国政選挙の応援活動の際に、選挙違反をやってしまった…。
放置すれば、社長の喜一も、その妹である貴子も連座制で逮捕されるところであった。もし、そうなれば、実質的後継者がいない「喜八郎土建計画」は崩壊するか、田村家の実権が亡くなることになる…。その時に、「喜八郎土建計画」と貴子の為にと、山下寛は二人の罪を自分が被って警察に自首して実刑一年の刑を喰らい、実際半年ほど刑務所に服役した…。貴子は、山下の出所まで待つつもりであったが、兄の(社長)喜一が会社の体面の為に出所後の山下を再び「喜八郎土建計画」に迎え入れることは無かった…。
それどころか、山下の（貴子への）再接近を防ぐ為に、長男喜一は、山下寛が服役中に、山下利明という大学のサークルの後輩を見つけてきて結婚させたのだ。
（山下寛と山下利明は、苗字は同じでも全く別人です）
しかし、貴子としては利明に１００％強気に出れる境遇ではない…。
兄の喜一が無理に貴子との縁談を仕組んだというのだけではなく、実は、利明と貴子の間の第一子は山下寛が警察に出頭する前夜に、山下寛とのしばらく"別れの逢瀬"としてセックスをした際に身篭った子なのである。貴子は、当然のこと、出所後には山下寛と結婚する予定であったから生む気であったのだ。そして、長男・喜一は利明に取締役常務に抜擢することで、貴子のお腹の子も産ませることで承諾させたのだ。
利明も第二子は自分の種で妻（貴子）を妊娠させて、出産させているから、現在に至るまでの経緯は黙許することにしていた…。
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18．【 抱き合う昔の婚約者同士 】
ともかくも、貴子が滞在する箱根のコテージに山下寛は来た。
これも、全くの奇遇なのだが、山下寛は桜井智恵子と同棲中である。
「寛さん、お元気でしたか？うちの兄の件では本当に迷惑かけて…」
「いいさ、気にするな！"喜八郎土建計画"や貴子の兄上の為にム所に入った訳ではないよ！笑。全て、当時の婚約者である、貴子、お前の為にやったことだ。だから、恨みなんて何もないよ！」
「さすが、私の惚れた男ね。嘘でもそう言ってくれると私は救われる…」
「ああ。ところで、俺の子は元気か？」
「ええ。あなたに似て成績優秀だし、素直でいい子よ」
「それは良かった…。まあ、陰で見守ってるから、元気に育ててやってくれ…。ところで、今日は何の用なんだ？まさか、セックスする為だけに呼んだんではないだろな！笑」
「そうじゃないけど…、寛さんに久しぶりに抱いて欲しいの…。お話はそのあとじゃダメ？」
「ああ、いいよ…」
そして、二人は抱き合った。
二人は肌の深い感触を求め合うことをためらった。過去への望郷がつのるといけないからである。山下のそういう意図を貴子は読んだから、あえて自分から深い性快感にのめり込むことはしなかった。山下は射精感がおとずれても抑制しないで貴子の膣内にナマで出した。貴子は寛に避妊を求めなかったし、寛も貴子に避妊の気遣いはしなかった。寛として別に深い意図は無い。山下は抜去したペニスの液体を自分で拭いたし、貴子も膣口にテッシュを当てて逆流精液を何事もなかったように自分で拭きとった。
貴子に避妊を求められれば応じたであろう。計画的に子供を二人も出産している中年女なのだ。
危険日なら貴子側から何か言ってくるであろう。まして、貴子と今後も付き合いたいとは考えていない。昔の婚約者が相談にのって欲しいと呼ばれたから箱根に出向いて、成り行き上のセックスをしただけである。
過去において、
山下寛という人材は「喜八郎土建計画」においては期待の星であった。
ゆえに、若くして取締役に抜擢されて、その業務遂行能力を買われて会社経営戦略の中枢においても手腕を発揮することになる。これが並の男であれば役員になることも無ければ、貴子に見初められることもない。よって会社を解雇になることもなく平穏な人生を送れた筈であった。
服役を終えて、出所すると山下寛には二つの選択があった。一つは「喜八郎土建計画」の閑職に復帰して影の力となって「喜八郎土建計画」を支えること。もう一つは一連の泥を被った謝礼として（名目は退職金であるが）3000万円を受取り、今後一切「喜八郎土建計画」とも貴子とも関わりを持たぬこと…。
山下寛は、貴子との結婚の可能性が消えたことで「喜八郎土建計画」にはなんの未練も持たなかった。むしろ謝礼金の3000万円のほうが有り難いと思った。山下寛は元々欲が無い男なのである。が、貴子は違ったのだ。「喜八郎土建計画」の為に自分の幸福を捨てた。捨てても利明と結婚すれば、自分の実力で努力さえすれば幸福な人生になると確信していたのだ。
たが、実の妹・靖子を孕ませて自分を裏切り、「喜八郎土建計画」でも大した仕事をしない利明には愛想が尽きたのだ。そういう意味でも貴子は山下寛に心の奥底では復縁を願っていた。
「そうそう…、寛さん。今の彼女ってどういう人なの?…」
「ああ。若くて美人だよ…(笑)」
「若さには勝てないけど…(笑)。(仕事は)何をしている人なの?…」
「パチプロだ、その前は風俗で勤めていたよ…」
「パチプロって、パチンコのプロってこと？それに風俗って…、もしかして…」
「ああ。パチンコで生計を立てている、立派なものさ…(笑)。それに風俗のほうは、今は引退したけど（風俗の中でも）一番稼げるソープ嬢だったよ…」
貴子はソープ嬢と聞いて安心した。貴子からすれば身分卑しき女である。桜井智恵子に負けているのは若さ（年齢）だけである。頭脳明晰な山下寛がこのままも桜井智恵子"のような女"と添い遂げるわけ(理由)はないと確信できた…。たがら、切り出した…。
「私の今の立場では、あなたにどうこう言う権利はないけど…。私とやり直しをしないですか？人生の…。利明の悪行がバレた以上、離婚は勿論のこと会社からも追放しますから…」
「有り難いし、魅力ある話だな！貴子！(笑)」
「そ、そうでしょう！！寛さんさえよければ…」
「ああ。話だけ有り難く頂戴しておく。がね、貴子。ム所帰りで何の期待もできない俺に"暖かいおまんま"と"暖かい布団"を見返りを期待せずに無償で提供してくれたのは、智恵子だよ…。そんな女を、いや、そんな人間を、俺が裏切れると思うか？…。俺を見損なうなよ！(笑)」
「…」
「俺には、喜八郎土建計画から貰った3000万円の金があった。今、株式の投資顧問会社設立の準備中でね、元手の3000万円は株の儲けで今では8000万円くらいになった。投資顧問の会社をスタートさせたら、智恵子をパチプロから引退させて、社長夫人にしてやって楽をさせてやる…。それが、今の俺のロマンだよ、貴子。。。」
貴子は絶望した。こんなことになるのなら、兄・喜一に対して、なにがなんでも"山下寛"救済の方策を追及していたであろう。救済ができないのなら、自分から田村家と決別を宣言して、寛の刑期を終えるのを待つべきであったのだ…。山下寛なら3000万円の元手(資本金)がなくても、事業を興す才覚があるのだ。（しかも貴子は、5000万くらいの金は喜八郎の遺産相続で所持していた）そう自問自答してウツロな目をする貴子に山下が優しくはなしかけた…。
「ひとつ頼みがある、貴子…」
「は、はい…」
「その…、つまり、あんたの亭主の利明氏だけど…。離婚も会社からの追放も止めてやれ！」
「ど、どうして…」
「いや、あんたの亭主を庇うつもりは毛頭ない。ないけど、そいつを今世間にほっぽり出すと大変なことになるゾ！…。もうこれ以上、(貴子が)喜八郎さんの作った会社に翻弄されるのは、俺としては見ていられない…。昔は結婚を夢みた女なんだから…」
「…」
「知らんけど、根は優しい男だと思うよ…利明氏は。お前に受け入れられないと悟った"篭の中の鳥"なんだよ、彼は…。だから、非行少年がするように、貴子の関心をひく為におまえの妹を妊娠させたのさ…。それに…。貴子だって、会社の事さえ考えなきゃ、最高の女だよ…」
貴子は声を出さないで涙を流しはじめた。山下の言うとおりだ。
どこから歯車が狂ったか自分には分らない…。だけど、寛の言うとおりだわ…。そう本気で思った…。
「寛さん…。その、智恵子さんって女（ひと）、本当に素敵なんでしょうね、私、想像できる…」
「ああ。イカシタ女だよ、俺には勿体ないかもな…(笑)」
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19．【 谷川慎太郎への復讐計画・発動 】
貴子は山下寛との復縁が絶望的なことを悟り、心境を変えて、慎太郎兄弟説の話を詳細にした。
利明の話題にはもう触れない。一体どういことだろうか？という話を山下に聞いてもらった訳である。山下としては、今の今まで谷川慎太郎が靖子の夫であることは知らなかったが、実名とシュチエーシンンと谷川恵の話を聞いて"全部の点"が"一本の線"で繋がったのである…。
「それでな…、貴子…。お前も、靖子ちゃんも、靖子ちゃんの夫の谷川慎太郎にうしろめたい気持があるだろ？違うかね？」
「も、勿論です…」
「そんな事、考える必要ないさね！笑」
「ど、どういうこと…？」
山下寛は谷川恵が慎一郎から受けた陵辱の限りの全て貴子に話した。恵は慎太郎か(義父の)慎一の子種で妊娠させられたという…。利明の場合は単純にナマ射精がしたいだけの話で、結果として靖子が妊娠したのだが、慎太郎も慎一も妊娠させることを目的にナマでの膣内射精を恵に敢行したのだ…。
「慎太郎さんは、そんなヒドイことを…」
「ああ。まあ、ある意味あんたの亭主に似てるよ…。おそらく靖子ちゃんは夫の事を尊敬していないだろ、よ。で、貴子、お前も利明氏のことを尊敬してないだろ…。ただの婿養子としか扱っていない…。あ、今の貴子を責めるつもりで言ったのではないよ。利明氏をほっぽり出したら慎一郎みたいなことをやりかねないという意味で話した…」
「ええ。でも、私の話はもういい。慎太郎さんの悪行は靖子は知ってるのかしら…」
「さあ、知らないだろうな…」
「まあ、しかし…。考えようによっては、靖子ちゃんは利明氏の子で妊娠して良かったかも知れんぞ…。慎太郎の種なら本当の近親相姦の子だからな…、遺伝子学的にも好ましいことじゃない…」
「ああ…。なんてこと…。わたしの一族、田村家の血は汚れてるのね…。どうしようもない…」
「で…、そうなるとだよ…、貴子…。俺としては、俺のダーリンである智恵子にとんでも無いワルサを仕組んだ慎太郎が許せないんでね…。靖子ちゃんにしても、利明氏に抱かれるつもりになったのは、基(もと)はと言えば慎太郎が靖子ちゃんを省みなかったからだ。だから、俺は慎太郎に制裁を加えようと思う…。協力してくれるか？貴子！」
「え、ええ。分った。あなたの言う通りにして協力します。私は何をすればいい？」
「ああ、計画が煮詰まったら全部話すよ…。それより…」
「なに？」
「靖子ちゃんが心配だな…。無論、利明氏の子を妊娠したのはマズイが、彼女を取り巻く環境が環境だったのだよ…。靖子ちゃんを許す気はあるか？貴子」
「今の今はそういう気には正直なれない…。でも、寛さんの言うことなら理解する努力をして許す努力をします。考えてみたら…、私だって寛さんの子を宿して結婚したんだもの…。利明はそれを承知で結婚を受け入れてくれたんだもの…」
「ああ。そこまで、心の変化が出たならばあとは大丈夫だよ。あれだな…、その…、利明氏も靖子ちゃんのことも、ここ３～４日は静観していてくれ…。それまでに慎太郎をやっつける段取をするから…」
「分りました。では待ってます。それで私、ここ(箱根のコテージ)にもう一泊します。今帰ったら何するか分からないし…(笑)。寛さんも泊まれない？私と一緒に…」
「いや。止めとこう…。お前に俺との復縁の気持ちが少しでもある以上は、そういうことは良く無い。とにかく、俺は退散する。計画が決まり次第ちゃんと電話するから！」
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20．【 姉妹と兄妹の愛の契り(ちぎり) 】
恵は、慎太郎が入院している間は（秋田の恵の）実家に慎太郎からのテロ行為は発生しないと考えて、谷川邸と桜井智恵子宅の半分半分の割合で同宿というか同棲するような生活を送っていた。夫・義明は南米ベネズフェラのプラント修復でまたも帰国が遅れるというのだ。義明の実母の充子も、退院がもう少し先延ばしになるらしい。義父慎一は帰宅したが、慎一と二人っきりになれば"される事"は決まっている…。その意味(ボティーガード)もあって智恵子は谷川邸に泊まるわけである。
智恵子宅に泊まる日の夜も智恵子と恵はお互いの肉体を貪り合った。ただし、智恵子としては山下寛に抱かれる事が優先となる。恵から見ても愛し合ってる男女の秘め事が優先されることは当然だと思っている。そんなある日、智恵子は急性の子宮の炎傷を起こした。山下の奨めで産婦人科に診てもらうと、「愛の交歓」のやり過ぎだったことが判明する。智恵子は産婦人科の医師に同性愛のことは話していない。医師からの忠告は「ご主人と愛し合うのも程ほどに！」ということであった。
そして、山下としては珍しく性欲が強い日があった。貴子をもう一度抱いて、貴子の膣内に射精したいのを我慢して箱根のコテージから去った日のことである…。が、産婦人科の見立てでは性交は禁止されている…。賢い智恵子は、山下が何処に行って何をして来たかという事は(相手の女の名は知らずとも)大体のことは理解できた。相手の女に嫉妬して不安になっているのではなく、山下の男としての欲望の処理を自分の肉体でさせてあげたいのに、それができないモドカシサであった。普段なら智恵子は口で山下の性処理をするところであったが、谷川恵が来てからは、色々と環境に変化が起こったのである…。
山下寛は悶々としながら寝付けない。濃い目のブランデーをあおったが余計に目が冴えてくるのである(笑)。恵と智恵子は恵の(恵に与えられた客間)部屋で愛の交歓を終えたばかりであった…。
「恵ちゃん…、お願いがあるの…」
「はい。お姉さんなんでしょう…」
「男の人、欲しくない？…」
「へっ？」
「女同士の愛あるセックスもいいけど…。男の人との愛あるセックスもしてみたくない？…」
「私の夫(義明)とのことですか？それなら、あと一ヶ月は無理です…(笑)」
「恵ちゃん。山下のこと、兄だと思って慕ってくれない？無理ならいいけど…」
「お姉さんの夫ですから、勿論、お兄さんだと思って慕ってますよ…(にこっ)」
「ありがとう、恵ちゃん…。私のお願いってね…。今、私の身体は山下を受け入れることを(医師から)禁止されてるの…」
「へぇ？…。ま、まさか、お兄さんに抱かれろと…？ねえ！お姉さん…」
「ダメよね！当然…(笑)。嫌よね！…。聞かなかったことにして…。私の事も嫌いになったでしょう？笑」
「いいんですか？…。本当はね…。お姉さんがお兄さんに抱かれた刹那い声を何度も聞かされてて…、私も一度お兄さんに抱いて欲しいと思ってたの…」
「ほ、本当なの？恵ちゃん…」
「恥かしいけど、本当です…。自分でもどうしてこういう気持になるか分りません…」
この一ヶ月…、義父慎一にフェラチオをさせられて精液を飲まされたのを皮切りに、恵には色々とあり過ぎたのだ。慎一と慎太郎に強姦されたことは精神的には許すつもりはないが、たが実際は肉体的には短期間で恵は開発された。それも愛の無い性欲剥き出しの醜いセックスで開発された。ＯＬ時代の親友の彼(柳原)にも、高校時代の彼にも騙まし討ちの"中出し"をされた。
恵の心の深層では最早、夫・義明に対して貞淑を誓うことができない所まで堕とされた気になっている。その反面、智恵子の同性愛の快楽が恵の肉体面での性快楽追及のスイッチをＯＮにしたような状態になってしまった。自分でも、"していいセックス"と"してはいけないセックス"のポーダーラインが分らなくなっている…。
が、恵の意外な"承諾"にビックリしたのは智恵子本人であった…。
「恵ちゃん…。本当にいいの？無理してない？…」
「お姉さえ良ければ、わたし、お兄さんに抱かれてみたい…」
「い、いいの？…」
「ええ。わたし、お兄さんに抱かれて感じても、お姉さんからお兄さんを奪ったりしないから安心してね…(にこっ)。恥かしい話ですけど、レイプや性欲を剥き出しにしない男性に抱かれたいと思ってました。それがお兄さんなら安心して身を任せられます…(にこっ)」
恵は智恵子のあとをピッタリくっついて恵の部屋から出て山下がいる部屋(智恵子と山下の寝室)に向かった。「あなた、入るわよ」とノックして部屋に入った。山下は二人揃って何事かと思ったが恵を気遣って笑顔で話しかけた。
「どうしたんだい？美女二人揃って…。ハーレムを味あわせてくれるのか？笑」
山下は冗談のつもりで言ったが、智恵子は笑顔で応答した。
「ええ。そうよ。私と恵ちゃんとで、あなたにご奉仕したげる…」
「ま、マジかよ！智恵子！変なことに恵ちゃんを巻き込むな！この子は人妻だぞ！…(笑)」
「ええ、人妻なのは知ってるわよ！笑。でも、私の妹でもあるの。で、姉の立場である私から恵ちゃんにお願いしたのよ…(笑)」
「なにを、だ？」
「恵ちゃんのカラダで山下を慰めてあげて、って…」
「…」
山下が返答困って無言になっていたところを、恵が救った…。
「お兄さん…。わたしのカラダ…火照ってしかたないの…。夫はあと一ヶ月以上も帰国しません。わたしも生身の女です。こんな事、お兄さん以外にはお願いできません…」
山下は益々困った…(笑)。
ただ、山下と智恵子の間柄は肉体関係を超越した仲である。智恵子が慎太郎に(金絡みとはいえ)抱かれても嫉妬しないし、智恵子も山下がヨソの女と何をしようが頓着しない。たがらこそ、恵の肉体を自分の愛する男に抱かせる、などと奇抜なことができるのだ。
「恵ちゃん…。本当にいいのか？アンタの旦那を裏切ることになるゾ…」
「ええ。大丈夫です。わたしが説明すれば納得してくれます…。第一、わたしが黙っていれば彼には分らない事ですし…(笑)」
「智恵子！いいのか？嫉妬しないのか？」
「ええ。嫉妬なんかしないわよ…(笑)」
恵が気を利かせて、ソファに座る山下のズボンの勃起を上から擦った。
山下は感じた。そして、智恵子の了承があるならば、もう遠慮することはない、と覚悟を決めた…。恵はズボンのファスナーを降ろして、ペニスを露出した…。
「お兄さんの大きいのね…。お姉さんが刹那い声をあげるわけ(理由)が分ったわ…(にこっ)」
そう言い終えると、にっこり微笑んで、恵は山下のペニスを咥えて頭を上下しはじめた…。
「うっ、ううぅぅぅ…。め、恵ちゃん、気持いい…」
智恵子が観察しながら恵にアドバイスした。
「恵ちゃん、上手よ。山下はね、袋を舐めてあげると喜ぶの…」
「こ、こうですか？…。お兄さん、気持ちいいですか？んぐ、んぐ、んんん…」
「あ、ああ、上手だ。気持いい…」
智恵子が、フェラチオに没頭する恵のパジャマとショーツをいきなり脱がせて膣口にキスをした。恵は身をよじったが、智恵子は舌を器用に使ってクリトリスを舐めまわした。恵の膣に指をインサートしないのは、山下のホンモノのペニスを（恵が）待ち焦がれるようにする為である…。
「お、お兄さん…。このままわたしのお口でイキますか？それとも、わたしに挿入してくれますか？…」
「あ、ああ。せっかくたがら恵ちゃんに挿れさせてくれ…」
恵は返事せずにニッコリ頷いて、パジャマの上は着たまま、下半身だけ裸で対面座位の体位で自分から山下に跨った…。山下のペニス自体も巨大たが亀頭部はより一層大きい。 智恵子が惚れている理由は勿論のこと人柄であるが、この巨大なペニス自体にも惚れている…。なにしろ、智恵子は仕事とはいえ、延べ数千人のペニスを見てきたのだ。
実は、恵は智恵子の前職を聞いているから、その智恵子の選んだペニスなのだ、という一種の信用みたいなものがあった。智恵子の口唇の愛撫で恵の膣内は十分に濡れていたが、山下の巨大な亀頭を膣の入り口に埋没させるのに一苦労した…。ただし、官能の苦労である…。
「あっ、うっ、ぅっつつつ…。お兄さんの大きい…。今までわたしの経験した中で一番大きい…。あっ、あはん、き、気持いい…」
「め、恵ちゃんのアソコも窮屈で締まりが良くて、俺も気持ちいい」
尚もゆっくり埋没させようと腰を埋める恵に山下は焦れったくなった。
無意識に、恵の尻を掴んでペニスを突き上げた。そして、ペニスが膣奥まで納まると山下は待っていたかのようにペニスを激しく突き上げた。長いから恵の膣の終点の壁に突き当たる。
恵は今まで経験したことがない突き上げに痙攣を始めた。山下の肩に両腕をしっかり巻きつけて山下の片方の肩にしがみついた。
しがみつかないと、山下の突き上げが強烈過ぎるので、突き上げの反動で膣からペニスがスッポリと抜けてしまうのである…。
それに、智恵子は恵の後ろに立って、パジャマの中に手を入れて恵のオッハイを揉んでやった。山下に恵の美しい顔を鑑賞させる為に恵の髪をかきあげてオデコと顔全体が見えるにして首筋や耳の穴にキスをした…。
「あっ、ぁっ、ぁっ、ああああ～ああ～ん、ダメぇ～、わたし、いっちゃうぅ～！お兄さん、わたし、いっちゃうぅ～。ああ～ああ～ん…イクゥ！…」
山下も突きの速度を一層早めて、最後は恵の尻の肉をワシ掴みにして射精を始めた…。射精の絶頂の時にワシ掴みにした恵の尻肉を左右に大きく振って、最後は円を描くように恵の尻をコントロールして恵の膣壁の感触を楽しんだ…。
「うっ、おお～！で、出る…。ああ～気持いい…。一杯出てる！っっっうううう…」
山下の射精を恵は歯を食いしばって受け入れた。山下の動きが止まると、恵はやっとのことで(しがみ付いていた)腕の力を抜いた…。恵は快楽の感動の余り無意識に涙を流していた。
しばらく山下のペニスをナマ膣に咥えこんだままの恵であったが、山下が萎えはじめると自分から跨っていた山下から降りた。萎えはじめたとはいえ山下の巨体なペニスは天井を向いたままである。ペニスには白い液体が付着していた。恵の膣口からも（抜いた瞬間）大量の精液が逆流して絨毯にポタリポタリと垂れ落ちた。
智恵子は、山下のペニスを咥えた。亀頭にへばりついた液体を舐めて綺麗にすると、次に竿にへばりついた液体を舐めて飲みこんで綺麗にしてやった。
「恵ちゃん。有難う…。山下、相当気持ち良かったみたいで一杯射精したみたいよ…(にこっ)」
「お姉さん、恥かしいわ、わたし…。でも、お兄さん、凄く気持ち良かったです。太いし長いし…それに硬いいし…(にこっ)」
この日、智恵子と恵は山下を真中に挟んで三人で仲良く寝ることにした。
恵が寝静まったあと、山下は智恵子のオッパイを揉んで刺激して、フェラチオをせがんだ。
無論のこと智恵子は快く応じた…。
翌朝、三人は『慎太郎撲滅計画』についてミーティングをすることになる…。
つづく。
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