| 8 「これかぁ・・・」 テーブルに置いた青い錠剤を見て陽二が言った。 「カプセルはどれ？」 「これ」 陽二が差し出した茶色の瓶には大きめのカプセルが四個くらい入っていた。 向こうの製品らしくラベルは英語だらけだ。蓋を開けてカプセルを取り出すと、けっこう大きい。両端をつまんで引っ張ると二つに分かれて中身がテーブルの上にこぼれた。 「ラッキー。詰め替えられるぞ。四個しかないから、これに全部詰めちゃえば今日飲むのは確実だな」 「うん」 陽二の眼が輝く。 「潰して粉にしなきゃ」 俺は十錠入ったアルミのパッケージを破いて錠剤を取り出した。 キッチン用のハサミで切れ目に沿って二つに割り、さらに半分にしてから小さなすり鉢で細かくする。カプセルの中身を取り出して詰めると十錠で二つ弱の量だった。 「効くかな？」 「薬の説明書だと寝る前に一錠って書いてあったから大丈夫じゃね？ とにかく、今日は小手調べってことにすりゃいいんだよ」 「そうだな」 四個のカプセルをいっぱいにするにはパッケージが二つじゃ足りず、結局、説明書に一回一錠と書かれている睡眠薬を二十四錠使った。 作業が済むと、俺たちは陽二の部屋で時間を潰した。 しかし8時を過ぎても美由紀さんは帰ってこない。 陽二の電話が鳴った。 「あっ、義姉さん・・・うん・・・うん・・・わかった。ラーメン屋さんに行くから大丈夫。うん。今日は疲れてるから先に寝てるかもしれない・・・うん。気をつけてね」 会話の内容から美由紀さんからだとわかった。 「どしたの？」 「うん、なんか飲み会に誘われたから帰りが遅くなるんだって。食事をひとりでするようにって」 「じゃあ、今日はダメかな？」 「10時までには帰るって言ってたから」 「待ってみるか」 俺と陽二は近くのラーメン屋に行って腹を満たすことにした。 「お前、風呂覗きたいだろ？」 ラーメン屋を出て歩きながら陽二が言った。 「うん」 「俺は薬を飲むか確かめたいから母屋にいることにするよ。ひとりで覗くのもいいだろ？」 「悪いな」 「遠慮するなよ。俺は一日くらい見なくったって平気になっちゃったから。それに、後の楽しみもあるしな」 「じゃあ、そうさせてもらうよ」 陽二の家へ戻ると俺はデジカメを持って風呂場の奥へ向かった。 しばらくすると美由紀さんが帰ってきた。 かすかに二人の会話が聞こえる。 数分後に脱衣場の電気が点いて風呂のドアが開いた。 「義姉さん、薬飲んだよ。すぐに風呂に入るって」 顔を出したのは陽二だった。こっちへ向かって小声で言うと、脱衣場にある洗面台を使う振りをして出ていった。 「義姉さん、僕、寝るから。おやすみなさい」 陽二の声が聞こえる。 「は〜い。おやすみ〜。今日はごめんなさいね」 上機嫌な美由紀さんの声がして脱衣場に人の気配がした。 すぐに裸になった美由紀さんが風呂場に入ってくる。足元がおぼつかなかった。 俺はカメラを構えてシャッターを押した。 酔っているらしく動作が緩慢で撮りやすい。 一人だから陽二に遠慮することなく通風口にカメラを押しつけて撮った。これならブレも防げる。かなり、いい絵が撮れているはずだ。 三日目ともなれば、さすがに風呂を覗いてるくらいじゃ大きくなったものをこする気にはならない。俺はじっくり美由紀さんの入浴姿を堪能した。 美由紀さんはシャワーを浴びながら「酔っちゃった」とか「眠い」とか独り言を繰り返している。かなり、ふらついているので、薬の効果が現れてるんじゃないかと思った。 風呂場の電気が消えてから十分くらい待って俺は移動を開始した。目的地は寝室の裏だ。そこには陽二が待っていた。 「すごいな。バッチリだぜ」 陽二は俺の顔を見るなり言った。 「お・・・おい・・・大丈夫なのか？」 俺は小声で答える。 「義姉さん、爆睡中」 陽二は通風口を指さす。 覗いてみると美由紀さんが部屋の電気を点けたままベッドに突っ伏していた。 「部屋に入るなりベッドに倒れ込んであのまんまなんだ。あれなら、なにしても気づかれないぜ。きっと」 陽二が笑う。 美由紀さんは淡い黄色のTシャツにジャージのパンツを履いて軽いイビキをかいている。 「行こうぜ」 もう陽二は移動をはじめていた。 納戸から廊下に出た俺たちは寝室のドアを開ける。 「義姉さん。義姉さんったら・・・」 陽二は廊下に俺を残して寝室に入り美由紀さんを乱暴に揺すった。しかし、まったく反応はない。 「大丈夫だ。こっち来いよ」 陽二が手招きをする。 「完全に力が抜けちゃってる。見ろよ」 陽二は大胆に美由紀さんを仰向けにした。それでも、目を覚ます様子はなく、美由紀さんは眠り続けている。 「裸、撮りたいんだろ？ 手伝えよ」 そう言いながら、陽二はジャージとパンティを一緒に降ろしていた。 俺は陽二の行動の素早さに舌を巻いていた。 見慣れたはずのヘアーが目の前にあった。それを見た瞬間、俺は俺でなくなっていた。美由紀さんの背後にまわって上半身を起こすとTシャツを捲った。 ちょうど陽二がジャージとパンティを足首から抜くタイミングだった。 美由紀さんはノーブラだった。俺はTシャツの首を美由紀さんから引き抜く。あっという間にベッドの上で生まれたままの姿になってしまった。 「撮れよ」 すべてを晒す美由紀さんを見て陽二が言う。 「う、うん」 気圧された俺はカメラを構えてシャッターを押す。カッシャンと音がする。 「ちょっと待って・・・」 俺はあわててカメラのセッティングを変えフラッシュが光るようにした。撮り直すと背面液晶に鮮明な画像が浮かんだ。 「どう？」 「すげぇぞ」 俺は画像を陽二に見せる。 「ほんとだ・・・こんどはここだ・・・」 陽二は美由紀さんの膝を持って大きく脚を開かせた。 見たくても、なかなか見られなかった場所が晒される。 「すっげぇ・・・」 思わず近づいて見入ってしまう。 淡い茂みの下には花びらのような肉襞がぴったりと合わさっていた。 「開いてみよう」 言うと同時に陽二は両脇にあるふっくらとした肉を親指で押し開いた。 パカッという感じで襞が開きピンク色の秘肉が露出した。 「うわっ！ すっげえ・・・」 あまりの光景に同じ言葉しか出ない。 「あっ・・・」 陽二が声をあげた。 「なに？」 「あっ・・・いや・・・なんでもない。それより写真撮れよ」 「あっ、そうか・・・待って・・・」 陽二に言われてカメラを構え直す。 俺はあそこの部分をアップで、ベッドに上がって上から、脇から陽二も入れて、アングルを変えて何枚も写真を撮る。そのたびにフラッシュが閃く。どんな写真が撮れているかを考えるだけでもゾクゾクする。 「穴って言っても穴じゃないんだな」 陽二はピンクの肉が折り重なったような蜜壺を押し拡げて言った。 「ほんとだ。その上にあるのがオシッコする穴だよな」 「うん・・・」 「美由紀さんがオシッコするなんて想像すると興奮するな」 「オシッコだってオナラだってするよ」 「ちぇ、夢のない言い方・・・」 「一緒に住んでるからな・・・これがクリトリスか・・・」 陽二は夢中になって美由紀さんの秘部をいじりまわしている。なんとなく解剖って感じだ。 美由紀さんは脱力したままで何をされても反応しない。 「指、入れるぞ・・・」 そんな状況に度胸が据わったのか陽二の行動にはためらいがない。 「うん・・・」 俺が返事をする前に、陽二は蜜壺に人差し指を押し当てていた。 「なんかグニュッてして柔らけぇ・・・ちょっと湿ってるな・・・うわっ・・・」 陽二が言葉ではない声をあげたときには人差し指が第二関節くらいまで挿入されていた。 「お、俺も触っていいかな・・・？」 なぜか陽二に断りを入れてしまう。 「いいよ・・・ってか、好きにすりゃいいじゃん・・・」 「うん・・・じゃあ、俺はおっぱいから・・・」 少し位置を変えて、俺は美由紀さんの胸に手を伸ばした。 「うわっ！」 「なんだよ、お前。さっきから、うわっとか、すげぇしか言ってないぞ」 「お前だって・・・でも・・・すごいんだ・・・こんなに柔らかくて気持ちいいなんて・・・」 手のひらに吸い付くような肌の感触と、おっぱいの弾力に俺は痺れていた。 「俺はやるぞ。先でいいよな？」 そう言う陽二は立ち上がって服を脱ぎはじめていた。 「ほ、ほんとに・・・やるのか・・・？」 「当たり前じゃないか。それとも、お前、怖いのか？」 いつもの陽二とは違う。その言葉には強い意志がこもっていた。 「あ・・・いや・・・だったら、これ使った方がいいと思って・・・」 俺はポケットからコンドームの箱を取り出した。もしものことを考えて自販機で買っておいたんだ。使わなくても話のネタになるし、覗いてるときにこれを付けてれば下着を汚すこともないというくらいの気持ちだった。 「なんだよ・・・用意してんじゃないか。そうだな。兄貴もいないし、妊娠させたらマズイか・・・」 そう言いながら陽二はコンドームを受け取った。 ブリーフの上からでも陽二のものがギンギンになってるのがわかる。先走りで先端部分が濡れていた。 「なんだこれ・・・付けにくいな・・・」 初めてのコンドームに手間取っている陽二を尻目に、俺は本棚の上に隠してあるカメラを取り出していた。こいつは液晶もないタイプだが、だいたいの画角は頭に入っている。 「陽二、お前の筆おろしを動画で撮ってやるよ」 俺は真っ裸になった陽二に言った。 そんな言葉は聞こえないみたいに陽二は美由紀さんに覆い被さった。 「ね、義姉さん・・・こんなだったんだね・・・」 陽二は身体全体で美由紀さんの感触を楽しんでるようだった。俺は心底うらやましくなった。 陽二は夢中になって美由紀さんにキスをしている。 それは不思議な光景だった。美由紀さんは人形のように反応がない。陽二は欲望の虜になって美由紀さんを貪っている。そんな二人をアップで撮るため、俺は近づいてカメラを向ける。 陽二の手は美由紀さんのいろんなところをまさぐっていた。 「もう我慢できない」 陽二は上半身を起こして言った。そして大きくなったものに手を添えて美由紀さんのあそこへあてがった。 何度か陽二の腰が動く。 「あれ・・・くそっ・・・なんでだ・・・」 どうやらうまく入らないらしい。 「滑りが悪いんじゃない？」 俺は二人にカメラを向けたまま言う。 「そ・・・そっか・・・」 俺のひとことが少しだけ陽二を冷静にさせたらしい。 陽二は手のひらにツバを垂らすと、それを先端に塗りつけた。そして慎重に穴の位置を確かめながらあてがう。 「うおっ！ やった！」 呆気ないほどに陽二のものが美由紀さんの蜜壺に入り込んだ。俺は、その一部始終を間近で見ることになった。 「ああっ・・・義姉さん・・・」 陽二はそう言って身体を震わせた。あっという間に達してしまったらしい。 搾り出すような腹筋と尻の動きが快感の強さを物語っていた。 「ふぅ〜っ・・・」 半ば萎えたものを引き抜いた陽二はベッドの上にへたり込む。 「どうだった？」 「最高だ・・・こんどは、お前の番だぞ」 俺の質問に陽二は親指を立てて答えた。 |
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| 2013.2.13掲載 |
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6話（2013.2/13時点）
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