22

　周りの男たちは二人の美女を食い入るように見つめた。男たち四人の内の二人はサラリーマンで澤田と同年代に見えた。後の二人は七十歳前後といったところだった。
「加奈子…俺達の女だと言う証拠を見せてやれよ…」
「しょ…証拠って…」
　澤田の言葉の真意が掴めず加奈子は戸惑った。
「立ち上がってみなさんに見せてやれって言ってるんだ」
　いくら澤田の命令でも見ず知らずの男たちに裸を見せるのは抵抗があった。加奈子の顔に血が昇りたちまち朱色に染まっていく。
「早く立つんだよ！」
　声を荒げられ加奈子は意を決するとゆっくりとお湯の中から立ち上がった。
「彩美…お前もみなさんにお見せしろ！」
　北村も慌てたように彩美に命令した。
　男たちは言葉も無く湯煙の中に全裸で立つ加奈子たちに見とれた。豊満な乳房を片手で隠し、もう片方の手は股間を覆っていた。
「ほら、手もどけるんだ」
　覆うものが無くなり乳房と股間が露になる。
「おお！毛がないじゃないか…」
「旦那には何て言ってるんだ？奥さん…」
　男たちの上ずった声が興奮を物語っていた。加奈子は助けを求めるように澤田と北村を交互に見つめた。
「あ…いや…」
　サラリーマンの男の一人が我慢できずに加奈子の尻に手を伸ばしてきた。もう一人も同じように彩美に手を伸ばした。
「すげえ柔らけえなぁ…奥さん、歳ぁいくつだ？」
「さ…三十四です」
　加奈子が消え入るような声で答える。
「奥さん、あんたは？」
「…三十二歳です……」
　彩美は加奈子の同級生を演じていたが、実際は加奈子よりは二つ下だった。
「二人とも三十路か…」
「わしは二十代半ば以前の若い女がいいと思っとったが三十路もいいもんだなぁ…」
　それまで黙って見ていた老人二人も尻や太ももを撫で回しながらその感触を楽しんでいた。
「わしのもこんなになってしもうたわ…」
　立ち上がった老人の股間のモノは大きくなっていた。
「さ、澤田さん…」
　加奈子が不安そうに澤田の名前を呼んだ。
「じいさん、口でならやらしてやってもいいぞ」
「ホントか？ホントにいいのか？」
「そ、そんな…」
　澤田の許可を得た老人は顔を真っ赤にして興奮していた。
「おい、大丈夫か？後から言いがかりつけられたりしたら…」
　もう一人の老人が心配そうに言う。
「別に無理にとはねえ…どうする…」
「わ、わしはやってもらうぞ…この歳になってこんな美人にち○ぽしゃぶってもらうなんて出来ないからな…」
　加奈子の手を引き、岩に腰をかけた。加奈子はもう一度澤田の方を振り返ったがどうにもならないことを悟ると老人の孤立したペニスへと顔を近づけていった。
「お、おいあんた、俺たちも頼んでもいいのか？」
　サラリーマンの二人も股間のモノを痛いくらいに勃起させていた。
「しょうがないな…いいだろう…」
「わ、わしが先じゃ…！」
　ＧＯサインをもらったサラリーマンが空いている彩美に取り付こうとした時、さっきまで心配していた老人が彩美の手を引いた。
「何だよじいさん！さっきまでごちゃごちゃ言ってたくせに！」
　サラリーマンも黙ってはいなかった。まさに彩美をめぐって争奪戦が始まりそうな雰囲気になってきた時、北村が澤田に何やら耳打ちをした。
「おいおい待てよ…あんたら、女の尻には興味ないか？」
　澤田の突然の言葉に聞き入った。
「尻って？」
　しばらくの沈黙の後、サラリーマンの一人が言葉を発した。
「アナルのことだよ…尻穴も仕込んであるからどうかと思ってな…」
　サラリーマンは二人で顔を見合わせた。そしてコクリと頷くと一人は彩美、もう一人は加奈子の尻に飛びついていった。
「あ！やめてください…そこは…あん…汚い…」
　尻を突き出すカタチで老人のペニスに奉仕していた加奈子はまとわり着いてくるサラリーマンに尻穴を舐められ狼狽した。
「汚いもんか…家のカミさんのなんて死んだって舐めたくないけど奥さん見たいな美人なら何時間でも舐めてられるよ…」
　少し離れたところで彩美も悲鳴をあげた。
「奥さん、俺、アナルは初めてなんだ…一度やってみたいと思ってたけどまさかこんな美人のアナルを体験出来るなんて…」
「あん、そんな…そんなことやめてください…」
「何しとる、わしのもしっかりとしゃぶらんか…！」
　尻穴への攻撃に口の方がおろそかになり、老人のペニスを口に押し込まれる。
「あっ！いや…そんな…」
　いよいよサラリーマンが加奈子の尻穴にペニスを捻じ込もうと宛がう。澤田たちに開発されたアナルは愛撫によって蕩けるようにほぐされている。それに澤田たちの極太ペニスに比べたら貧相なくらいのサラリーマンのペニスは楽々と尻穴にその姿を消していった。
「おおう…すげえ温けえ…それにぐいぐい締め付けてくる…」
「はあ…あぁ…あん…ん…む…うむ…う」
　老人のペニスで蓋をされた口から悩ましげな声が漏れる。
　次第に腰の動きをリズミカルに激しく動かし温泉のお湯がジャブジャブと波打つ。
　見知らぬ男に激しく貫かれる二人の人妻の尻穴は白く濁った粘液がべっとりと付着していた。
「お、おう！もうだめじゃぁ…」
　彩美がフェラしている老人が気の抜けるような情けない声を発しながらドロドロと彩美の口内に生臭い精液を放出した。老人は岩の上にだらしなく両足を開き、息を切らしていた。
　それから間もなくして加奈子の老人も精液を放った。

　温泉脇の大きな岩場に二人の美女がぐったりと横たわっている。澤田と北村の姿は無く、それどころかつい先程までこの二人の美女を陵辱していたサラリーマンの姿も老人の姿も無かった。
　老人たちはそれぞれの人妻の口内に快感を迸らせた後、激しくアナルファックされる加奈子たちを見ていたが、満足したようで温泉から姿を消した。
「いいか二人とも…他はいいが、マ○コには手を出すなよ…いいなお前たちもヤラすんじゃないぞ…」
「そんな…私たちだけにしないで…あ…」
　加奈子たちの言葉も空しく澤田、北村も姿を消した。それからは体位、相手を変えながらアナルの中、口の中と何度も精液を放たれた。

「か、加奈子さん…大丈夫？…」
「だ、大丈夫よ…彩美さんは…？」
　彩美は答える代わりに力なくニッコリと微笑んだ。
　先程まで激しく犯されていた二人の体に岩のひんやりとした感触が心地いい。
　しばらくして脱衣所の方から人の気配がしたので慌てて温泉につかる。
「あ、彩美さん…あなた北村さんとはどういう…答えたくないんだったらいいんだけど…」
　加奈子は彩美と初めて会った時から気になっていたことを聞いた。彩美は頷いゆっくりとて話し始めた。
「北村さんは…私の住んでいるマンションのオーナーで…」
　彩美は加奈子の夫に同級生だと偽ったが実際は彼女より二歳下の三十二歳で幼稚園に通う子供を持つ。

　居酒屋で澤田と知り合った北村は彼が会社のパートの人妻の調教話を聞いているうちに自分の持つマンションの住人である彩美を澤田の話の人妻と重ねていった。
　加奈子と同じように彩美はマンションに住んでいる他の人妻に比べてもその美しさは群を抜いていた。そしてオーナーと言う立場を利用し彩美の部屋へ上がると彼女の体を強引に奪った。
「最初は抵抗したんだけど…加奈子さん、わかるでしょ…？」
　加奈子は彩美の言わんとすることがわかった。彩美も加奈子と同じように初めは抵抗していたが北村から与えられる快感に溺れていった。
　だが、二人に共通しているのはただ快感に縛られているのではなく、愛する家庭を守りたいが故に男に陵辱される世界へ入り込んでしまったと言うことだ。
「そう…私もどうすればいいかわからなくて…私のことは北村さんから…？」
　彩美は静かに頷いた。
　気付くと先程入ってきた他の客が加奈子たちの方をじろじろと見ている。
「彩美さん…そろそろ部屋にもどりましょうか…」
「でも…」
　今、温泉から上がっても彼女たちの体を覆うものは何も無かった。だがいつまでも温泉につかっているわけにはいかない。意を決して温泉から上がると手で胸と股間を隠し、脱衣所まで走った。ほんのり肌を朱に染めた二人の美人妻を言葉も無く見送った客から歓声が上がった。