人妻加奈子の奴隷生活.33

　加奈子はもうすぐ妊娠五ヶ月になろうとしていた。腹部は大きく膨らみ、誰がみても妊婦とわかるようになる。
「もういくのか？加奈子…」
　全裸のまま肉体を起こし浴室へ向かおうとする加奈子に声をかける。しかし、声の主は澤田ではなく北村だった。加奈子がこのマンションに越してきて一ヶ月近く経つが澤田が姿を表すこともなく、訪ねてくるのは北村だけだった。
　シャワーを浴び、マタニティドレスを身にまとうとマンションを出た。

　産婦人科では医師が加奈子の診察を楽しみに待っていた。
「さあ野々村さん…診察台に上がって…」
　いつものように時間をかけて診察が行われ、終わる頃には加奈子の肉体はいつものように火照っていた。
「野々村さん、今度、特別診察を行いましょう…今度ご自宅へ伺わせていただきますがよろしいですか？」
　妊婦用のパンティを上げ、マタニティドレスの裾を整えていた加奈子に近寄ると耳もとで加奈子に持ちかけてきた。
　医師の顔を見るといやらしい笑顔で加奈子の反応を伺っている。
「じ、自宅にですか…？それはちょっと…」
「困りましたねぇ…それではホテルをとりますのでそちらの方へ…」
　加奈子にはこの医師がどういう目的があるのかわかっていた。
「ホ、ホテル…ですか…わかりました…自宅の方へいらして下さい…」
　医師からすれば何回にも渡り、猥褻な診察を繰り返してきたにも拘らず通ってくる加奈子を放って置く手はなかった。
「それでは明後日と言うことで…」
　診察室を出て行く加奈子を舐め回すように眺めながら医師は言った。

　婦人科を出たところで加奈子は意外な人物と出くわすことになる。
「加奈子…」
　不意に名前を呼ばれ振り返ると澤田が立っていた。
「さ、澤田さん…」
　驚きに言葉が続かない加奈子を車に乗せると発進させる。無言で運転する澤田の横顔を眺めるがそこからは何も計り知ることが出来なかった。
「さ、澤田さん…私…」
「北村にあってきた…あのオヤジ、嘘をついてやがった…」
　加奈子も薄々気付いていたことだったが北村は澤田に嘘を言って加奈子を自分の手元にかこっていたのだ。

「あ、彩美のヤツが実家に帰っていてそれでその間だけでもと…」
　加奈子をかこっているマンションをつきとめ、訪ねてきた澤田にしどろもどろになりながら弁解していた。
「北村さん、今までに免じて許してやる…ただしこの部屋は加奈子に無償で提供してもらう…それともう一室、俺の部屋だ…もし嫌ならあんたと彩美さんのことを向こうの亭主にバラしてもいいんだぞ…どうなるだろうな…人妻に手を出したんだ、あんたもそれなりの覚悟があってやってるんだろうからな…」
「わ、わかったよ…」

　澤田は加奈子と新しいマンションに戻ると北村の姿はなかった。寝室に入ると乱れたシーツが昨晩の北村との激しいセックスを物語っていた。澤田が軽く舌打ちをする。
「今、かたづけます…」
　加奈子がシーツを交換しようとするが、その手を引いてリビングへ連れて行く。そこで濃厚なキスが始まる。
「ずいぶんでかくなったじゃないか…」
　加奈子の腹を撫でながら澤田が言った。
「え、ええ…もう動くのを感じられるんです…」
　そんな会話を交わしながら加奈子は全裸に剥かれていった。元々大きかった乳房は張り、更に大きさを増したようだった。お腹の大きな加奈子は神秘的な美しささえ感じさせた。
　澤田は興奮し大きくなったペニスを引っ張り出し、加奈子に見せつける。
「こんなに…大きくなって…」
　澤田のペニスを見つめる加奈子は無意識の内にうっとりとした表情を見せた。そして澤田の前にひざまづくと大きく反り返ったペニスに口唇をつけ、ペロペロと舐め回す。澤田は加奈子が失踪して以来一度も射精を行っていなかった。と言っても会社の立ち上げに追われてそれどころじゃなかったからだ。

　舌を這わされる度にビクビクと痙攣し、先端からは透明の液体をたらしており加奈子の口唇が触れると糸を引いた。
「もういい…そこに座れ…」
　加奈子をソファに座らせると大きく足を開かせた。
「チッ…毛の手入れを怠りやがって…まあ生えかけの陰毛もエロくていいがな…」
　股間に顔を近づけると愛液を溢れさせる淫裂に舌を這わせていく。
「あッ…ん…ん…あぁ…」
　加奈子は時折腰をビクビクと痙攣させながら澤田の舌技に呑み込まれていく。澤田は大きくなったペニスを加奈子の膣穴に押し付けると腰を前に突き出した。
「あ…ああッ…う…」
　ズブ…と太い肉棒が膣内に姿を消していく。
　ピストンを開始するとじゅぶ、じゅぶ…と音をたて白濁した愛液が溢れシーツを濡らしていく。
　北村のペニスも澤田を引けを取らないが、澤田の大きく反り返ったペニスがもたらす快感は一味違った。
「いや…いいッ…ああん…」
「ずっと北村に抱かれていたのか…？ええ？」
　ペニスを抜き差ししながら加奈子に問う。
「はッ…はい…き、北村さんは、澤田さんに新しい愛人が…出来たのか、もっ…て、それで…うああッ…そんなに…する…と…ああッ…だめ…え…」
　澤田は加奈子が妊婦だという事を忘れたかのように激しく突き上げた。加奈子は大量の潮を吹きながら昇りつめていく。
　ペニスを強烈に締め上げながら全身をガクガクと振るわせた。
　それでも容赦なく子宮を突き上げていく澤田。次第に彼にも絶頂が近づいてくる。
「う…くお…おお…」
　澤田は堪えきれない呻き声を漏らすと、加奈子の中に大量の精液を吐き出していく。
　ビュー、ビュー…と、信じられないほどの勢いで射精される精液はその脈動と共に膣外に溢れ出すのだった。
　みっちりとペニスを膣内に埋め込んだまま息を整えるように動かない澤田。膣内のペニスはあれだけの大量の精液を射精したにも拘らず、硬さを失う事が無かった。
「…ああ…ん…いや…」
　ゆっくりと腰を引いていく澤田。しかしそのままペニスを引き抜くと思われたが、澤田は再びペニスを膣内奥深く挿入していく。
「さ、澤田さん…や…休ませてください…お腹が…」
　加奈子の哀願も虚しく激しくなっていくピストンに加奈子の官能の炎は激しく燃え上がる。
　常に頭の片隅にお腹の子供の安否を気遣う加奈子であったが、澤田に抗う事が出来なかった。
　横向けに寝転び、後ろからスプーンを重ね合わせるように澤田が腰を振る。加奈子は大きく迫り出したお腹を庇うように両手でしっかりと包み込んでいた。
　じゅぶ…じゅぶ…ぐちゅ…
　ペニスが出入りしている膣穴からは卑猥な音が響く。二人の下半身は精液とも愛液ともつかない液体でぐっしょりと濡れていた。

　ぶりゅ…ぶぶ…
　横で澤田が寝息を立てている横で加奈子の股間からは空気と精液が溢れ出す音がたつ。
　夥しい精液が注がれ、快感の余韻に動けずにいる加奈子。
　汗にまみれた裸体の大きい腹を撫でながら、アメリカにいる夫と娘に思いが馳せる。

「あなた…一度帰って来れませんか…お腹の子供のことでも大事な話があるの…」
「子供？子供がどうかしたのか？」
「いえ…赤ちゃんは無事です…そうじゃなくて会って話がしたいの…電話では無理だから…」
「何言ってるんだよ…今はとても帰れる情況じゃないのはわかるだろ？落ち着いたら戻るから何か心配ごとがあるならお義父さんの所に帰るといいよ…」
　電話の向こうの祐平は頑なに日本に残る事に拘る加奈子に対する苛立ちもあった。
「いまじゃなきゃだめなの…あなたじゃなきゃ…」
　加奈子は何度か救いを求めようとアメリカの夫に電話をかけた。しかし祐平に日本に戻る事が出来ない事もわかっていた。

　そして今、夫以外の男の子供を宿し大きくなったお腹を撫でる加奈子がいる。もう五ヶ月にもなろうとしている胎児。五ヶ月を過ぎると法的に堕胎することは出来なくなる。
　文字通り後戻りが出来なくなるのだ。
　加奈子は北村に騙され、連れ出された頃から定期的にとっていた夫との連絡もしなくなった。タイムリミットの五ヶ月を過ぎるまでもなく次第に大きくなるお腹に胎動を感じるようになると、望まなかった夫以外の子供だったが愛情を感じ、堕ろすことなんて考えられなくなっていた。誰よりも優しい性格の加奈子にとって一度愛情を感じるようになった生命をそう簡単に絶つことなど出来るはずも無かった。
（澤田さんとの子供を産んで主人に隠しとおすことなんて出来ない…）
　お腹の子供を産む…それは夫と娘との別れを意味していた。お腹の子供、愛する夫と娘…加奈子は選択を迫られていた。