| 人妻加奈子の奴隷生活.78 澤田がいない内に加奈子と会って話をした方がいいという長谷川の提案を祐平は断った。 昨晩の事もあったのと最後は澤田と正々堂々とやり合いたかったからだ。 祐平、加奈子、長谷川、澤田、木下が揃った所で話し合いが始った。 祐平の横に加奈子が座る。最初、澤田が加奈子を自分の横に座るように促したが祐平が許さなかった。加奈子は結果を知っているのだろうか？ 「どうでもいいが、早く話を済ませよう…こっちは昨日お預けを食って溜まってんだ…なぁ加奈子…」 澤田は下卑た笑いを見せた。 「まずは野々村夫妻の希望から…奥様の加奈子さんは離婚を望んでおり、夫、雄平さんは望んでおられないと…」 二人とも黙ったままだった。 「奥様はどうして離婚されたいと思われているのでしょうか？」 加奈子に視線が集中する。 「加奈子…答えてくれ」 祐平が静かに促す。 「わ…私は…」 言葉が続かない加奈子。 「俺が言ってやる…加奈子と俺は愛し合った…そして子供を授かった。子供のためにも父親の俺と結婚したい…そうだな加奈子…」 「お前には聞いていない…それにお前が父親なんてどうしてわかる？」 「まだわからんのか…お前、あのビデオを見ただろう？」 加奈子がハっと顔を上げる。 「…あのビデオって…？」 「俺達が愛し合って子供を作った時の記念だ…」 「嘘…そんな…酷い…あれは見せないと…」 加奈子は祐平に自分の痴態を見られた事を知り、顔を覆って泣いた。 「加奈子しっかりしろ！あんなことで俺の愛は変わったりしない…」 「ふん…何が愛だ…自分の女房も守れない男が…お前、本当に自分が子供の父親の可能性があると思うのか？」 妻の加奈子が自分以外の男とセックスをしているなんて思いもしなかった祐平は妊娠の知らせを聞いた時、自分の子供と信じて疑わなかった。何より加奈子が自分以外の男の子供を妊娠するなんてあり得ないと思った。 「コンドームを着けずにナマでやった事があったろ…あれは俺が加奈子に言ってそうさせたんだ…お前の子供が出来るとマズいからちゃんと外で出させたろ？加奈子は…」 「いや…もう止めて！もういや！」 加奈子は取り乱した。 「しっかりするんだ！逃げてどうする？」 祐平は加奈子を抱きしめた。 「おい…形だけの亭主が人の女に気安く触るな…！」 「ちょっと落ち着けよ！こんなんじゃ話が出来ない…」 木下が見かねて叫んだ。長谷川が何かを祐平の耳元で言う。そして、 「野々村さん、鑑定結果をご覧になりましたか…」 「いや…私はまだ見ていません…鑑定結果は妻に渡しました…」 「え？…それでは奥様、結果はご覧になりましたか？」 加奈子が頷く。 「鑑定結果？何だそれは…」 澤田がめんどくさそうに口を開く。 「私は野々村さんから奥様が以前住んでおられたマンションに残していかれた物品の中から数点のサンプルを鑑定に出しました…」 「サンプル？」 澤田は怪訝な顔をする。 「はい…そのサンプルには生後数ヶ月位の乳幼児の物が含まれていました…それは加奈子さんのお子さん、翔くんの物だと考えるのが妥当です…それも男児の物となれば可能性は更に高まります…」 「それがどうかした…子供のサンプルくらいあるだろうに…」 長谷川は出されたお茶を飲む。 「でもその男児のサンプル…もし赤の他人の物だったり、澤田さんあなたの子供であるなら野々村さんのDNAの因子は含まれていない筈…野々村さんと奥様の間には娘さんはいても男のお子さんはおられませんので…翔くんの物と思われるサンプル、そのDNAが野々村さんと共通するDNAであれば翔くんは野々村さんのお子さんである確率は非常に高くなります…」 「ふん…それで何だ…その鑑定結果とやらを聞かせてもらおうじゃないか…」 澤田は依然として強気の態度を崩さない。 「結果を記した書類は今、奥様がお持ちですね…」 加奈子は黙って頷く。 「加奈子…中を見たのか…？」 澤田が加奈子の様子を伺う。再び頷く加奈子。 「それではお子さん…翔くんの父親は誰ですか？」 「それは…」 加奈子は顔を上げた。澤田はその様子をニヤニヤとしながら眺めた。 |
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| 2008.12.20掲載 |
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全８０話
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