| 人妻加奈子の奴隷生活.79 「加奈子…」 祐平が不安そうな声を出す。そんな祐平の方へ視線を向け、彼から預かった書類をテーブルの上に置いた。 「子供の…翔の父親は…夫です…」 「そんな馬鹿なッ！」 加奈子の言葉に一番驚いたのは澤田だった。 「本当か…本当に…加奈子…」 祐平は涙を流していた。 「ちょっと待てお前ら…子供が俺のガキじゃなかっただけだろ！」 澤田が大声をあげる。 「例えガキが野々村のガキだろうと俺は構わん…それくらいの覚悟がなければ人妻の加奈子に手を出すものか！」 動揺を隠せない澤田はまくし立てた。まるで黙ると加奈子を失わんとばかりに。 「加奈ちゃんはどうしたいの？」 木下が口を開く。加奈子は黙って俯いたままだ。 「加奈子…僕と一緒に帰ろう…まなみも待っている…」 「やめて…私はもうあなたとは…さ、澤田さんと…」 「ど、どうしてなんだ…」 祐平は加奈子の肩を揺する。 「加奈子さん…ある事を条件に澤田に逆らえないのでは…」 長谷川が言う。 「澤田さんはどうして加奈子さんの居所を知ったと言ってました？」 「それは…出張でこちらに来ていた澤田さんと」 澤田の方をちらりと見る。 「偶然に再会して…」 加奈子はぽつりぽつりと答えた。澤田と再会した加奈子は自分はもう澤田からは逃れられない運命だと悟ったと言う。 「加奈子さん…澤田さんとの再会は偶然なんかじゃないですよ…ですよね？澤田さん…」 長谷川が澤田を見る。 「ふん…偶然じゃなかったらどうやってこの場所にいるなんてわかるんだ…」 澤田が言う。 「若林彩美さん…ご存知ですよね…？彼女の家に仕掛けた盗聴器…あなたは加奈子さんと若林さんとの会話で加奈子さんの行き先を知った…そして探偵を使い、加奈子さんの居場所を突き止めた…違いますか？」 「馬鹿馬鹿しい…」 「そしてあなたは加奈子さんの事をそっとして置いてくれと言う若林さんに何と言いました？」 加奈子は澤田の様子を伺っていた。 「加奈子さん…澤田さんは自分が加奈子さんを追わない事を条件に若林さんに肉体関係を強要していたのをご存知ですか…」 「そんな…酷い…彩美さんには何もしないって…！」 加奈子はこの町にやってきた時、あるペンションに泊まった。そこは祐平たちと訪れた時に泊まったペンションだった。 昔と変わらず老夫婦が営んでいた。オーナー夫婦も加奈子の事を覚えており、子供を見て喜んでいた。 「こうやってここに泊まった若い子達が結婚して子供を産んで、見せに来てくれるのは嬉しいもんだよ…」 目を細めながら言う夫婦。 長い間、こういう客商売を続けている夫婦には加奈子が何か訳ありと言う事に少なからず気付いていた。しかし何も聞こうとはしなかった。 加奈子は従業員募集の紙を見て自分をここで働かせてくれと頼んだ。 「募集と言ってもわしらはこんな年だからそろそろ引退を考えているんだよ…子供がおらんから継いでくれる者もないからね…」 と物悲しげに言うオーナーだったが、それまででいいから手伝わせて欲しいと働く事になった。 オーナーは住み込みで構わないと言ったが、子供を連れた加奈子は迷惑がかかるといい、オーナーの紹介でアパートを借り、暮らす事になった。 何日か経ち、夕食の用意などを終えた加奈子がアパートへ帰る途中、クラクションを鳴らされ、振り返ると車の窓から顔を出した澤田がいた。 「加奈子…突然いなくなったと思ったらこんな所で何をしてるんだ？」 加奈子はただ立ち尽くすしか無かった。車を降り、近付く澤田から逃げる事も出来ない。 「も、もう私達の事は放っておいてください…」 「別にどうこうしようとは思わない…ただそのガキは俺の子供でもある…放っておくわけにはいかんだろう？」 「こ、この子は私が育てます…だから…」 「わかった…そこまで言うのなら仕方が無いな…」 加奈子は澤田が簡単に引き下がる筈は無いと思いつつも翔を連れ、その場を立ち去ろうとした。 「そうだ…この前、彩美を見かけてな…お前が居なくなって俺も溜まってるからな…今度お相手を頼もうかと思っているんだ…彩美はいい女だからな…それにあの体じゃ、北村がいなくなって疼いている筈だからな…喜んで股を開くぞ…」 「そんなこと…彼女は傷ついてます…もうそっとして置いてあげてください…」 「どうかな…？それは彩美次第だし、第一お前にそんな事を指図される謂れは無い…」 加奈子は足が震えた。澤田が遠まわしに自分の体を要求しているのがわかるからだ。 そして澤田の方も加奈子が彩美の事を見殺しに出来るような女じゃない事を知っている。 「そうだ…せっかく再会したんだ…お茶くらいはご馳走してくれるだろう？」 澤田は加奈子に近付くと肩を抱いた。 「あッ…あぁッ…く…う…ん…」 数十分後、アパートで汗と母乳にまみれながら澤田と絡み合う加奈子の姿があった。 布団に寝転んだ澤田の上に乗り翻弄される加奈子。 膣穴を出入りする澤田のペニスは大量の愛液にまみれ白く汚れていた。 たかだか、十数日離れていただけなのに、澤田とのセックスは強烈な快感を加奈子にもたらした。 「はッ…うぁ…ああッ…すご…い…だ…め…」 容赦なく突き上げてくる澤田のペニスは子宮口に何度も当たり、加奈子の肉体を快楽で支配していく。 子宮口に亀頭を埋めるようにしながら道筋をつけ、頃合良しと見るとそこを責める。加奈子は子宮を掻き出されるような錯覚に陥る。しかし、決して痛みを与えるような事はしない。ただただ、澤田に操られるように翻弄されるだけだった。 「そろそろご馳走してやるからな…」 ぐいぐいと腰を使う澤田。ぐッちょぐッちょと愛液を書き出しながら絶頂を迎えようとしている。 「あッ…だめッ…また…また…イクッ…あぁ…」 加奈子の膣が澤田のペニスを強烈に締め付ける。そして澤田のペニスも負けじとばかりに膨張をすると大量の精液を吐き出した。 ドクンッ…ドクンッ…と加奈子の胎内に精液を撒き散らしながら暴れている。加奈子は澤田と繋がったまま失神し、澤田の上に突っ伏した。 ヴィ…ヴィ…ヴィ… 機会音で目を覚ます加奈子。澤田が乳首に吸い付き母乳を吸っていた。加奈子の膣穴には電動バイブが激しく動きながら突き刺さっている。 「いや…」 加奈子は起き上がろうとするが体が言う事をきかない。それなのにバイブの動きに合わせて腰がピクン、ピクンと痙攣している。 「どうだ…？俺とお前は離れられない運命なんだ…ここは丁度いい…出張の時にしか来れないが、こっちには月に何回かは来るからな…お前がいなければ他の者に任せているところだが…」 そう言いながら加奈子の口唇を重ねる。加奈子は澤田の言葉もあり、やはり自分は逃げられない運命なのだと諦めにも似た感情が彼女を支配しつつあった。 澤田が舌を絡めるのに素直に従い、長いキスをする。 それから夜が明けるまで澤田に抱かれ続けた加奈子は翌日ペンションの仕事を休んだ。とてもじゃないが仕事を出来る状態じゃなかった。 そしてその日の夕方、 「次は来週くらいになる…いいか、お前が逃げたら彩美が犠牲になるという事を覚えておけ…じゃあな…」 澤田は加奈子にとって呪縛になる言葉を残し帰っていった。 それから澤田は出張の時以外は時間があれば彩美を抱き、出張の時は加奈子の体を貪った。 「澤田…お前は彩美さんに何と言って従わせていた…？お前は加奈子の事をそっとして置いてくれという彩美さんに交換条件として彼女の体を要求しただろ…」 「澤田さん…それは本当ですか…約束が違うじゃないですか…」 「加奈子…勘違いするな…俺は彩美には手を出さないと言ったが求められても何もしないとは言っていない…あいつが体が疼くというから言わば人助けとして抱いてやったまでだ…感謝こそされ、責められる筋合いは無い…」 澤田は平然と言ってのけた。 「でもお前が彩美を抱くなというならそうしよう…だからさっさとこんな茶番は終わりにするんだ…金の事なら心配するな…請求された物はきっちりと支払ってやる…」 「いや…いやです…」 「何…？」 「もういやです…あなたの言いなりにはなりません！」 加奈子は澤田を睨みながら言う。 「…加奈子…余り図に乗るなよ…お前は俺の体なしではいられない淫売だろうが…」 澤田がそこまで言った時、彼の頬を祐平の拳が直撃し、ぶざまにひっくり返った。 「野々村…貴様…こんなことしてただで済むと思うな…」 「心配するな…請求された物はきっちりと支払ってやるよ…」 言い放つ祐平に澤田は頬を抑えながら立ち上がる。 「いいか、野々村…加奈子はお前では満足させられないぞ…絶対に俺のところへ帰ってくるからな…」 そう言うと加奈子の方を一瞥するとアパートを出て行った。 「よくやった野々村…」 木下は祐平の方をぽんと叩いた。 「加奈子…」 祐平が加奈子に近付くと彼女はそれを避けるように身を捩じらせた。 「止めて下さい…私の事はもう放って置いてください…」 「まだそんな事を…もう一人で抱え込むのはやめるんだ…」 「私の事を思ってくれるのなら離婚してください…」 加奈子は目を合わせることなく言う。 「加奈ちゃん…本当にそれでいいのか…？」 見かねた木下が加奈子の肩を揺すった。 「木下さん…ごめんなさい…私はこの子と二人で…もう帰ってください…」 「加奈ちゃん…」 暫くの沈黙が続いた後、 「わかった…でも約束してくれ…決して無理はするな…辛かったらいつでも逃げて来い…キミは一人じゃないんだ…」 祐平はそう言うとテーブルの上に離婚届を置いてアパートを出て行った。 |
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| 2008.12.27掲載 |
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全８０話
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