人妻加奈子の奴隷生活.60

　あれから数日が経つがまだ彩美の意識が戻る気配はなかった。夫である健史も子供を連れ話し掛けたりするが効果はなかった。加奈子も病院を訪れては彩美に話し掛けたりと少しでも彩美を呼び戻すきっかけになれば…と思っていた。
　そして今日も彩美を訪ねようと玄関ドアを開いたときちょうど澤田と鉢合わせになった。
「どこへ行くんだ…？」
「急いでいるので…」
　加奈子は澤田の問いに答えず彼の脇を通り抜けようとした時腕を掴まれた。
「離してください…」
「どうせ彩美の所にでも行くんだろ？無駄なことはやめとけ…あのまま意識が戻らなくてもそれは運命ってもんだ…」
　澤田の言葉に加奈子の表情は一変した。
「運命って…あなたたちが彩美さんの運命を狂わせたんでしょう…よくそんなことが言えますね…」
「くく…まあいい…取り合えず中に入れ…」
「あ、いや…」
　抵抗する加奈子を力ずくで連れ戻すと口唇に吸い付く。加奈子の抵抗などお構いなしに長いキスが続く。加奈子の白い喉元がごくりと動く。大量に流し込まれてくる澤田の唾液を飲み下しているからだ。
「運命、運命か…お前の運命は俺が握っていることを忘れたのか？そういうことならまた徹底的に教え込まなきゃならんな…」
　不気味な笑みをたたえた澤田に何も言えなくなる加奈子を寝室に連れ込むと妊婦に対する扱いとは思えぬほど手荒にベッドに押し倒した。
「いや…そ…そんなに乱暴…」
まるでレイプするかの様にマタニティドレスが引き裂かれていく。ブラを剥ぎ取った時、白い肌に黒ずんだ乳首が際立つ乳房が大きく揺れた。
　澤田はその乳房を乱暴に掴むと乳首に吸い付いた。
「あっ…いた…い…」
　乳房を絞り込まれ悲鳴をあげる加奈子。
　だが、澤田はただ乱暴に扱うだけではなかった。どうすれば加奈子の官能の炎を燃え上がらせることができるかを熟知している澤田に加奈子の肉体は一気に燃え上がっていく。
　乳房、首筋、脇の下…と全身を這い回る舌の感触が加奈子の子を孕んだ子宮に甘い疼きをもたらした。
「あ…あん…ん…」
　悩ましげな声をあげ反応する加奈子。澤田はマタニティショーツを下げると足を大きく開かせた。
「もともとが濃かったからなぁ…」
　剃るのをやめてから伸び始めた加奈子の股間の毛を見ながら澤田は言う。
「こっちの方も…」
　加奈子の両手を剥ぎ取ったブラで縛り上げる。ちょうどバンザイのポーズにされた彼女の両脇には股間と同じように伸び始めた腋毛があった。
　股間の毛を剃ったのも加奈子を自分のものにしたと実感するためだったが、それを伸ばすように命じたのも同じ理由からだ。
　もっとも澤田にとってそんなことよりもっと決定的なものは加奈子のお腹の中にいる赤ん坊だ。加奈子が独身時代、他の女子社員の中から群を抜いた美貌を持っていた彼女を当時性的な関係を持っていた別の女子社員のようにモノにしようと近付くが、加奈子はどんなに言い寄られても澤田に肉体を許すことはなかった。
　そんな女を今自分はモノにしている。そう思うだけでも澤田の股間は厚く勃起していた。
（この女は俺のモノになる運命だったんだ…）
　心の中でそう呟きながら加奈子を見下ろしながら服を脱いでいく。全裸になった澤田の股間にはグロテスクに反り返ったペニスがそそり立っていた。
　大きく足を開いた加奈子の股間は赤い肉を覗かせ妖しく輝いている。澤田がその割れ目を指でなぞると加奈子の腰がビクンと踊り、膣穴からは半透明の粘液がトロリと溢れ出てくる。
「表でどんなに取り繕っても体は俺のち○ぽを求めているんだな…」
　その言葉を聞いた加奈子は何も言い返せない。どんなに夫を愛しいても澤田の言葉のように肉体の疼きが期待している事を証明していた。
「あっ…うぅ…ん…」
　澤田は加奈子の膣穴から溢れ出る愛液を亀頭に塗すと一気にペニスを突き入れた。それと同時に加奈子の膣肉がペニスに絡みついてくる何とも言えぬ感触を楽しんでいた。
　加奈子は澤田から顔を背けたまま必死に声を抑えているようだった。しかし澤田がピストンを開始すると長い睫に飾られた瞼を悩ましげに閉じ、堪えることが出来なくなった艶かしい声をあげ快楽に沈んでいく。
　大きなお腹を庇いつつ受け入れる加奈子と、そんなことを構う様子もなく肥大した子宮によって狭くなった産道に容赦なくペニスを突き入れていく澤田。
「あ…いい…いや…いや…あん…」
　本能的に澤田の突きから逃れようとずり上がる加奈子を追い詰めるように腰を打ち込んでいく。
　シーツには加奈子が分泌した大量の愛液が大きな染みを作っている。一年程前、夫とのノーマルなセックスしか知らなかった時には考えられないことだった。
　極太のペニスを受け入れるために加奈子の肉体が順応した結果だと言える。
　膣内を余すことなく擦りあげるペニスの感触に加奈子が絶頂を迎えるのにさほど時間はかからなかった。


　澤田との情事が終わり、買い物に行くといいマンションを出た加奈子は彩美の病院へと向かった。
　病院へ向かうタクシーの中で澤田に注がれた大量の精液が股間に溢れ出ているのを感じた。今自分の膣内には澤田の精液が大量に蓄えられていると考えるだけで肉体が疼くのを感じ、自分の淫乱さを恨めしく思うのだった。

　加奈子は病院に到着するとまずトイレに入りショーツを下げると装着されていたオリモノシートを取り替えた。シートにはべっとりと澤田の精液がついている。そしてショーツを履く前にティッシュで股間を入念に拭った。
　マンションを出る前にも同じ事をしたが、何度も膣奥に吐き出された澤田の精液の量は半端ではなかった。
　加奈子は股間を拭う時にティッシュが擦れる度に甘い疼きを感じてしまう。澤田に開発されたクリトリスも痛いほど勃起しているのがわかった。
　こんなことがある度に自分の肉体であって自分の肉体ではないような感覚に陥る。自分自身、性的な衝動が抑えられなくなっているような…そんな彼女に追い討ちをかけるように、加奈子を抱くときに澤田は悪魔の囁きを続けていた。
　トイレの洗面所で鏡に映った自分を見て、いつもとなんら変わりのないはずの自分の姿がどうしようもない淫女に見えてしまう。そんな姿を振り払うかのように頭を振りトイレを出て病室へと向かった。
　ベッドに横たわる彩美は肉体の各部を固定している器具を見ると痛々しいが、声をかけると普通に目を覚ましそうなくらい血色の良い顔をしていた。それを見て命に別状はないのを実感し、安堵する加奈子。
「…彩美さん…寝てないで早く目を覚ましてご主人やお子さんの元に帰らないと…」
　椅子に座り、無傷の左手をそっと握り締める。その彩美の手は驚くほど暖かい。
　彩美がお腹の子供の事を知ったらどうなるのだろう…
　加奈子にはそんな心配もあった。もし自分が彩美の立場で…目を覚ました時そこにいたはずの生命が失われていたら…考えるだけで気が狂いそうだった。
　彩美の事を自分のことのように心配する加奈子に澤田が言い放ったことがある。
『北村の子供を産まなくて済んだんだ…悪い夢を見ていたと思えばあきらめもつくだろう…』
　その言葉を聞いたとき澤田には人間としての温かみなどないのだと改めて痛感させられた。
　そしてその男の子種を体内に宿している我が身を呪った。
　しかしいくらそんな男の子供でも自分の子供には違いないのだ。加奈子はお腹の子供に澤田を重ね合わせ、憎むようなことは絶対にしなかった。
　加奈子はいつも訪れた時は彩美の傍にいて一時間くらいは何気ない話をして帰るのだが、今日も眠り続ける彩美に話し掛け、一時間が経とうとしていた時、
「彩美さん…また来ますね…」
　加奈子が最後に彩美の手を握り締めた時、彩美の手が加奈子の手を握り返した。
「彩美さん…!?」
　今度は加奈子が両手でしっかりと握り返し、彩美に呼びかける。
「あ、あぁ…」
　その時、彩美の深く閉じられていた瞼がゆっくりと開いた。
　加奈子はすぐにナースコールを押し、看護婦に連絡をした。
「彩美さん…わかります…？加奈子です…」
「…な…なこさ…ん…か…なこさん…」
　彩美は掠れた声で加奈子の名を呼んだ。加奈子は涙を流し頷くことしか出来なかった。
　看護婦が来て彩美の様子を見ている間、彩美の夫、健史からもらった連絡先に電話して彩美の回復を知らせた。
　一時間ほどベンチに座り待っていると看護婦が加奈子を呼びにきた。
「若林さんだいぶ落ち着かれたみたいだけど、今日は会わない方がいいと思いますよ…ほら…」
　加奈子は看護婦が言わんとする事をすぐに理解した。彩美は医師の口からお腹の子供のことを告げられ取り乱していたという。そんな時に少し前までの自分と同じように大きなお腹をした自分を見たらいたずらに彩美を刺激してしまうことは理解に難くない。
「わかりました…また後日改めて…もうすぐ彩美さんのご主人も見えられると思うので、私はこれで…」
　結局彩美に合わずに病院の外に出た加奈子は大きく息を吐いた。彩美のお腹のことは不幸なことには違いない。しかし彩美の生命が救われ、回復したことは喜ぶべきことだ。
　加奈子は心のそこから彩美の回復を喜んだ。