龍 晃一 作
| 第１３章 ゆかりのデビューそして結末に ゆかりが覚悟を決めざるをえないように刺青をされてしまった。３日間に渡り泣き続けた。死ぬことは許されなかった。牧田の言われるままに踊りを学び、ストリッパー基本を教えられた。膣の中で卵を割る訓練を何日も続けた。ゆかりはクンバハァカ法をマスターしていたこともあり、膣の筋肉が柔軟で発達していた。牧田も驚く速さで「花電車」のテクニックも習得した。 ゆかりは、東京からそんなに遠くはない新潟県の湯沢に幽閉され、ストリッパーとしてデツのペニスを無心に吸っている。陰嚢に舌を這わせて睾丸を口に含む、観客の観ている前で剛田の肛門を舐め、舌を細くして肛門の中まで舌を入れる。 「こんな可愛い女がなんでこんなことをする。勿体ない」 という声が聞こえる。 もう一度、ペニスを咥えて左手で幹を扱き、右手の指で睾丸を扱いた。 「でる------のめ----」 剛田の精液が口の中に注がれた。 注がれた精液を観客に口を拡げて診せる。診せてから咽喉を鳴らして飲み干した。観客の拍手と、 「もったいない」 の声援に押された。 牧田が全裸で出てきた。牧田が布団の上で上向きで寝た。そのペニスをフェラして大きくした。大きくなったペニスに跨り、勃起したペニスを膣に納める。後ろから剛田がアヌスに大きなペニスを挿入してくる。口を開けて息を吐き出しながら根元まで入れられた。 ２人がペニスを餅つきをするように交互にピストンされる。ゆかりは込み上げてくる官能の嵐の中で肉体を二本のペニスに委ねていた。何度も、何度も逝かされ、数回の失神を繰り返した。観られているという興奮が更にゆかりを昇り詰めらせた。 膣と肛門から溢れる精液を観客に魅せてショーは終わった。平日は夜のショーだけであり、土日が昼と夜の二回行われていた。ゆかりは、過去のことを忘れようとしていたが忘れられなかった。肉体だけは、牧田と剛田に貫かれて、女の歓喜を知ってしまっていた。刺青をされた身体では、毅の妻として戻ることは許されないと諦めていた。 3ケ月、4ケ月が過ぎると肉体も牧田と剛田の女になり切っていた。ショーはゆかりの美しさと一抹の悲しみを湛えた瞳が美しいと評判になっている。ゆかりには、いつも牧田か、剛田が付いていた。諦めつつあることを意識しながら一年間は、監視を続けようと考えていた。 ゆかりが二人の男の収入なのだ。ゆかりの餅肌に浮き出た刺青は、観る者を魅了した。ゆかりの肉体が二人の生活の糧になっているし、男達のセックスの吐け口になっていた。ゆかりがいることが二人の日々の生活を楽しくさせる要因になっていた。ゆかりを手放すことはありえなかった。 ゆかりが失踪して8ケ月を過ぎようとしていた。湯沢の白黒ショーに出る女が若くて綺麗な人だと評判が立つようになった。そんな折、毅の耳に湯沢のストリップでゆかりに似た女が白黒ショーに出ている聞いた。すぐさま、研一と毅で湯沢に行った。 夜を待ち、ストリップに行った。噂の女は、ショーの花形になっていた。ゆかりが出るのは、ラストだと知った。 ゆかりが舞台に立った。紛れもなくゆかりであるがさらに細くなったように思えた。裸体になったゆかりを観て驚いた。背中には、真っ赤な花弁を拡げた弁天様が彫られ、股間には大蛇が舌を覗かせている姿に驚いた。 「これがゆかりを帰れないようにしていたのだ----」 「ゆかり、ゆかり」 と叫んでも観客の声援にかき消されていた。 男の精液を飲み干す姿は、弁天様が天から舞い降りたように思えた。口の中の精液を診せ、飲み干す瞳には悲しみが漂っていた。二本のペニスを膣と肛門に差し込まれ、歓喜に悶える弁天像を美しく思えた。ゆかりの表情も肉体の歓喜に悶えながらも瞳の奥にある悲しみの目は、観る人の心を魅了していた。 「ゆかり----ゆかり----」 ショーが終わると二人は、出口に急いだ。二人の男に付き添われて出てくるゆかりがいた。 「ゆかり、俺だ。解るか----」 と毅の声、 「ゆかり---」 と研一の声が響いた。 「-----あなた----ごめんなさい-----ゆかりは―----ゆかりは----」 「コラ、勝手に話しするな」 「ゆかりの夫だ。拉致したのはお前か-----」 威勢よく毅が怒鳴った。 「なに------」 「止めてください。私の夫です。しばらく時間を下さい」 ストリップ小屋に戻った。 「私の身体を観たでしょう。こんな刺青をされてしまいました。ゆかりのことは忘れてください」 と言葉では言いながら、ポロポロと涙を零している。 「ゆかり、帰ろう----元気なゆかりであればいいよ-----」 「ありがとう---あなた------帰りたいけど帰れない-----」 「どうして-----」 「私は、二人の妻になっています」 「そんなことはどうでも良い----帰ろう」 「ゆかりは、牧田から拉致されたのだろう----許してくれるならば帰りなさい」 とストリップ小屋のオーナーが聞いていた。 「牧田と剛田には、私が話をする」 「ありがとうございます--------こんな身体を娘に見せられない----」 ゆかりは、泣きじゃくっていた。帰りたい気持ちとこんな身体では、帰れない気持ちが交差していた。 沈黙の時間が流れた。オーナーが口を開いた。 「今夜は、旦那さんとホテルで泊まりなさい。帰るか、残るか一晩、考えてみなさい」 「ありがとうございます。私達は逃げたりはしません。明日、オーナーに返事をしてからにします」 「これが私の携帯の番号です。明日、連絡して下さい」 牧田が戻ってきた。研一が怒った。 「お前が、ゆかりを拉致したのだ」 「待ちなさい。喧嘩すると纏まるものも纏まらなくなる。ここは私に任せなさい」 「ゆかり、済まなかった。過去のことは謝る。私は、ゆかりを愛している。私の元に戻ってきて欲しい」 「牧田さんもゆかりの判断に委ねますね」 「ゆかりは、私に尽くしてくれました。最後の判断は、ゆかりに委ねることを誓います」 「決まった。さあ、今夜は湯沢のこのホテルに行きなさい。私から予約しておく」 「明日の朝ね１０時にここに来てください」 翌朝、１０時にオーナーを真ん中にして牧田と毅と研一が対座して座った。 「ゆかりさん、結論がでましたか」 とオーナーの言葉に、ゆかりが立ち上がった。 「昨夜は、夫にも研一さんにも抱かれていません。一人悩みました。今回の事件は、私が淫乱になったことが原因です。研一さんも、牧田さんも悪くありません。私が悪いのです。人の責任にしたくありません。私が一番悪いのです。-----私は妻である前に、母親です。こんな身体になって娘から野次られるかも知れませんがそれでもいいのです。娘に許しを請います。ゆかりは、母親なのです」 牧田に近づいて行った。 「牧田さん、お世話になりました。ありがとうございます。ゆかりは母親に戻ります」 牧田は、涙を零していた。 「ゆかり、済まなかった」 「オーナー、ありがとうございます。悲しんでいる私を支えてくれたのは、オーナーです。娘の元に帰ります」 「よかった。娘さんは、母親が必要です。いい母親になってください」 「今回の件で、目が覚めました」 「あなた、ごめんなさい。半年以上も家を空けてしまって-----こんなゆかりですが許してくれますか。あなたの妻として-----」 「そんなゆかりでいいよ。さあ、帰ろう」 毅の言葉に頷くゆかりがいた。 「ありがとうございました」 と劇場のオーナーに深々と頭を下げ、毅に連れられて車中の人となった。 １０年後-----。 ゆかりの背中の刺青は消すことが出来ないが秘丘の刺青は陰毛に隠れて目立たなくなっていた。 ゆかりは、帰宅して半年は肉欲と格闘していた。調教されたゆかりの肉欲を抑えるのに半年の月日を要したが刺青をされた時の苦痛と格闘した記憶が肉欲との闘いを制することが出来た。耐えることが出来たのは、刺青のお蔭だと感じていた。現在は、過去のことを忘却して主婦業に専念している。 ---完---- 長い期間、読んで頂いてありがとうございました。 龍 晃一 |
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| 2012.12.29掲載 |
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全13話
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