18.新たな調教師

　森部長の顔を見合わせる正之。昨晩のことが沸々と思い出される。

　昨夜、まるで亜紀が調教されているのを知っているような会話から、森部長は人妻調教クラブの会員なのだと気づき始めていた･･･
　しかし正之と人妻調教クラブの会員しか見ることにできないはずの亜紀の全裸写真が森部長のポケットから出てきたとき、驚きと興奮が入り混じり、さらに部長の固く勃起したペニスから大量の精液が吐き出され、亜紀の写真と下着を汚していったときはもうパニックのような感じになっていた。
　興奮しきった正之には妻の亜紀を共有したいという部長の申し出を断ることは出来なかった。
　その時点では亜紀がどのような状態で帰ってくるのかわからなかった正之は、あくまでも自分が了承した上での共有と言うことは隠そうとした。
　そこで、今日、この公園で偶然を装い、秘密を知られてしまうというシチュエーションを作り上げたのだった。


「ちょっと近くを通りがかったので、君のうちにでも挨拶へ行こうと思っていたんだ。そこのトイレによったら･･･まさかこんなところで奥さんを素っ裸にしてお楽しみ中とは驚いたな･･･」

　ニヤニヤしながら覗き込むように亜紀の裸体を見ようとする森部長。

「･･･み、見ないで･･･くださぃ･･･ぁぁぁ･･･!!･･･」

　森部長の視線から逃れようとした亜紀を強烈な便意が襲い、亜紀はその場にしゃがみこんでしまった。


「ん？･･･君、それは！？･･･ははぁ･･･奥さんに浣腸したんだな･･･君たち夫婦がこんな変態行為をして愉しんでいるとはな･･･まったく驚いた･･･」

　正之が手にしているガラス浣腸器を見て、二人を追い込むように言葉を掛けていく。
　亜紀は正之の背後で不安げな表情で震えながら便意に耐えている。

「ぶ、部長･･･どうか･･･このことは内密に･･･」

「確かにこんなことを知られてはな･･･安心したまえ。私は口が堅い･･･奥さんと私も当然知らない仲じゃないんだ。悪いようにはせんよ」


「あ、ありがとうございます･･･」

　正之がお礼を言うと森部長は正之の背後で便意に震える亜紀に近づいた。

「奥さん･･･さぁ、もう我慢できないでしょう。私に掴まって。トイレに連れて行ってあげますから」

「だ、大丈夫です･･･お、夫に連れて行ってもらいます･･･」

　亜紀は今にも決壊してしまいそうな肛門を必死に閉めながら、何とか体を隠そうと体の位置をずらす。


「遠慮しなくてもいい･･･もう我慢できないはずですよ、奥さん･･･」

　森部長は必死に隠れようとする亜紀に手を差し伸べる。亜紀は泣きそうな表情でしゃがんだまま助けを求めるように夫を見上げた。

「あ、亜紀･･･部長に･･･連れて行ってもらいなさい･･･」

「･･･！･･･あ、あなた･･･」

　太田からの厳しい調教を受け、これからは夫に身を任せ、二人で刺激的で愛のある夫婦生活を送ろうと心に決めていた矢先･･･亜紀はひどく落胆した。
　夫に言われ、仕方なく差し伸べる森部長の手をとり、ゆっくりと立ち上がる。足元は震え、あまりにも強烈な便意で腹部からつま先までしびれるような感覚のまま森部長の肩に体を預けた。森部長はすぐにトイレに向かって歩を進めることはせず、あらわになった美乳をゆっくりと揉みしだき、震える美尻をいやらしい手つきで撫で回した。

「木内君、少し奥さんとの時間をもらうよ。構わないね？」

「･･･え、ええ･･･構いません･･･」

　亜紀も便意に耐えながら夫を見つめた。夫の正之も自分と同じく、これから二人で･･･そう思っているに違いないと思っていた･･･会社の上司にこんなことが知れてしまい、同じく落胆していることだろう･･･そう思っていた･･･しかし、森部長に返事をした夫の表情は明らかに興奮を含んだものである上、股間はズボンの上からでも見てわかるほど、はっきりと勃起していた。

　自分が森部長に痴態を晒し、辱められることで、愛する夫が興奮してくれている。それだけで今の亜紀には行為を受け入れる気持ちの整理をつけることが出来た。これも夫からの調教の一環･･･素直にそう思えた。夫が喜んでくれるなら･･･ただそれだけだった。夫のため･･･そう思っただけでいやらしい森部長の手つきもジンジンと体に官能的な刺激を与える。便意と快感がミックスされるこの刺激は太田からの調教中に何度も味わい、まるで麻薬のように亜紀の体を支配し始めていた。

「あぁ･･･部長さん･･･もう我慢できません･･･早く･･･トイレに･･･」

「おっと、失礼しました･･･あまりにも奥さんの裸が刺激的なのでつい夢中になってしまいました。では行きましょうか･･･」

　ようやく森部長は亜紀の肩を抱き、すぐ脇のトイレに向かって進み始めた。トイレの中はアンモニア臭と便臭が漂い、お世辞にも綺麗とはいえない。軋む個室の扉を開け、森部長と亜紀が中に入り、ガチャリと鍵が掛けられた。正之も興奮ではちきれそうになっている股間をさすりながら、公衆トイレの屋根の中に入る。亜紀の荒い吐息とくぐもった小さな声がトイレの屋根に反響して、正之の興奮をさらに高まらせた。

「あぁ･･･！･･･」

　亜紀の我慢の限界をあらわす声が聞こえたかと思うと、激しい排泄音とビチャビチャと液体と固体の入り混じった排泄物が便器を叩く音が聞こえる。そしてカチャカチャとベルトをはずす音･･･亜紀の直腸内にたまっていた固形便が便器に落ち、放尿で水のはねる音までつぶさに聞こえる。その頃には正之はもう野外だと言うことも忘れ、ペニスを取り出し激しくしごき始めていた。
　カラカラとトイレットペーパーの音･･･森部長に汚れた肛門をふき取ってもらっているのだろうか。扉一枚向こうで行われている行為が正之には手に取るようにわかる。唾液が絡みつき、何かに吸い付くような音が聞こえ始める。亜紀のものとは違う、森部長の快感をあらわす吐息もし始めた。

「あぁ･･･お、奥さん･･･」

　たまらず部長が声を上げた。二人の体のこすれるような音･･･やがてパンッ！パンッ！と体がぶつかり合う音が聞こえ始めた。亜紀が必死に声を殺している。森部長の荒々しい吐息、徐々に体がぶつかり合う音の間隔が狭まっていく･･･１０分ほどしたところで、その音はいきなりピタリとやんだ。
　３０秒ほど沈黙があり、その後二人の吐息が続いた。

　すっきりとした表情の森部長と、恥ずかしそうに顔をうつむかせた全裸の亜紀がトイレの扉を開けて出てきた。正之が亜紀に近づき、無言のまま亜紀の裸体にコートを羽織らせた。

「･･･あ、ありがとう･･･あなた･･･」

　亜紀は少し安心したように正之に寄り添った。森部長は正之に寄り添う亜紀の唇に顔を近づける。戸惑いながら亜紀はそれを受け入れ、森部長と情熱的なキスをした。

「奥さん･･･これからもたまに･･･二人で会いたいんだが･･･どうかな？」

「そ、それは･･･あ、あの･･･お、夫に･･･聞かないと･･･」

　二人は横目で正之の顔を見た。もう亜紀に偶然や作り話のシチュエーションを作る必要はなかった。
　正之ははっきりと自分の口で亜紀に伝えた。

「会ってもらいなさい･･･亜紀･･･」

　亜紀は夫の指示に黙ってうなずいた。

　森部長と公園で別れ、自宅に戻った二人は寝室でなく、リビングで何度も何度も激しく交わった。浣腸し、目の前で排泄させ、肛門でも交わった。全裸のまま庭に連れ出し、痴態を撮影し、今までたまっていた欲望をさらけ出し、変態の限りを亜紀にしつくした。

　行為は早朝まで続いた･･･

続く･･･