11、思い出の新婚旅行

　目の前で上司の森が妻の下着収納棚から一枚一枚手に取り、色、形、染み付いた匂いを確認し、あからさまに膨らんだ股間をズボンの上から慰めている。内容こそわからないが、今現実に行われている妻への調教･･･そして目の前の上司の行為･･･次々といろいろなことが正之の頭の中でリンクしていく。そして･･･正之には忘れることのできない出来事が思い出されていた。

　そう･･･あれは5年前･･･新婚旅行のときの出来事だった･･･


　国内での挙式を終え、二人は約一週間のグアム島の滞在を楽しんでいた。亜紀にとって初めての海外旅行･･･しかも飛行機に乗ることすら初体験。すべてが新鮮で、南国の開放的な雰囲気を楽しんでいた。国内ではあまり見られなかった亜紀のビキニ姿を毎日のように見て、毎日のように広いベッドで全裸で交わった。まさに新婚旅行というような日々を過ごしていた二人だったが･･･事件は旅行も終盤の5日目に起きた。

「！？･･･ない･･･どうして？･･･私の下着だけない･･･」

　ビーチから戻り、部屋でシャワーを浴びた亜紀が全裸にバスタオルを巻いたままで、先程ホテルのコインランドリーから正之が引き上げてきた洗濯物を漁りながら亜紀の顔が青ざめた。

「ええ？･･･落としてきたかな･･･」

　正之も自分が持ってきた洗濯物の塊を漁った。若い二人は少しでもお金を節約という気持ちから、洗濯物をまとめて一度に済まそうとしていたため大量の洗濯物だったが、一枚一枚すべて確認した。ほかのものはすべてある。亜紀のブラジャーとパンティだけが一枚残らずなくなっていた。

「俺、ちょっと見てくるよ。待ってて･･･」

　そういって正之は部屋を出て、再びコインランドリーに向かった。1枚や2枚なら落としたということも考えられる。しかし亜紀の下着だけが根こそぎなくなっているということから、落としたり、取り忘れたということは考えずらい。ホテルの廊下を探しながらも、ほぼ確実に盗まれたのだろうという想像をしていた。案の定、先程使っていた乾燥機ももぬけの殻だった。部屋へ戻ると、亜紀は依然全裸にバスタオルを巻いたままの状態でベッドに座っていた。

「やっぱりないよ･･･たぶん盗まれたんだ･･･」

　現地の住人が下着泥棒などをすることはあまり考えずらい。日本人の多い観光地だけにおそらく日本人観光客の仕業だろうということは容易に想像できた。日本のコインランドリーのように警備も厳重ではない。大量の洗濯物からも亜紀の下着だけをじっくりと探し、持っていったのだろう。

「仕方ないよ。買いに行こう」

「だって･･･ないよ･･･着る下着･･･」

　亜紀はすべての下着を洗濯に出し、ビーチから戻ったら洗濯の終わったばかりの下着を身に着けるつもりでいた。あるのは先程まで身に着けていた水の滴るビキニだけだった。かといって女性の下着を正之一人で買いに行くことはできない。仕方なく亜紀は薄手のワンピース1枚を全裸のまま身につけ、二人で下着を買いに出かけることにした。

　その姿はとてもなまめかしく、いやらしいものだった。うっすらとぬれたままの髪、はっきりと両方の乳首を浮かせ、背後から見れば形のいい美尻の谷間まで歩くたびにくっきりとシルエットが浮かび上がる。少し気にしてみれば、誰が見ても下着を身に着けていないことは一目瞭然だった。正之は一緒に歩きながらも、まるで亜紀を野外露出調教でもしているような気分になった。時折恥ずかしげに胸やお尻をさりげなく腕や手のひらで隠そうとするしぐさもたまらない。それにホテル内では亜紀の下着を盗んだ犯人が、亜紀のこの姿を見ているかもしれないのだ。そう･･･新妻の下着の匂いを堪能しながら･･･。

　正之はこのとき、表面上は困っている亜紀に同情しながらも、激しい興奮を覚えてしまっていた。
　部屋に戻るや否や、買って来た下着を身につけようとする亜紀のワンピースを脱がせ、激しく交わった。亜紀もなぜ急に夫が自分を求めてきたのかはわかっていた。その日の二人の情交は朝まで続いた･･･





「おい！、おい！君？･･･聞いているのかね？････」

「え！？・・・あ、は、はい･･･なんでしょうか･･･？すみません･･･」

　森部長の呼びかける声に正之ははっと我に返り、聞きなおした。

「どうしたんだねボーっとして･･･奥さんの下着を汚してしまってもいいかと聞いているんだよ」

「えっ！･･･そ、それは･･･」

　森部長は亜紀のパンティを手にしながらあからさまに盛り上がり、窮屈そうになっているズボンのファスナーを下ろそうとしている。

「いいじゃないか。君だってしていたことだろう。それに君も･･･勃起しているようじゃないか。もう隠し切れないほどになっているぞ」

　森部長が指差す正之の股間も同じように明らかに高く盛り上がっている。目の前で行われている上司による妻の下着への悪戯、そしてリアルに頭の中によみがえった過去の体験･･･もう正之の頭の中は興奮で覆いつくされていた。

「か、かまいません･･･つ、妻の･･･亜紀の下着を汚してください･･･部長の精液で･･･」

　にやりと笑った森部長がズボンのファスナーを下げ、股間を開放した。浅黒い勃起したペニスが弾けるように飛び出してきた。亜紀のピンク色のパンティがその勃起を包み込んだ。正之の目にはまるで亜紀自身が部長のペニスへの奉仕を始めたようにさえ感じられた･･･

続く