10．千鶴ー１

　美奈が葵の家を訪ねて３日・・・。
　その間、葵と祐輔の接触は無かった。
（仕方がないよな・・・でも、エッチしたいなぁ・・・）
　毎日のようにセックスをしていた祐輔には、３日の禁欲生活は結構辛いものがあった。
（ひょっとしたら・・・もう帰る頃かも・・・）
　祐輔は葵の家に向かった。

　ピンポ〜ン・・・
「あら、祐輔君！」
「あっ、こんにちは〜」
　玄関のドアを開けたのは葵の母親の千鶴だった。
「葵？葵ねぇ〜神戸の従姉妹とディズニーランドに行ったの。 明日、従姉妹が帰るので、一緒に遊びに・・・」
「エッ、そうなんですか」
「全く、仕方が無い子ね〜葵・・・連絡しなかったの？」
「えぇ・・・」
「わたしも今、掃除や選択が終わったばかりで・・・せっかく来たんだから、お昼でも一緒にどぉ？祐輔君、家に帰ってもひとりでしょ？」
「えぇ、じゃあ、遠慮なく」
　祐輔は千鶴についてリビングに入った。
　その千鶴の後姿を見て、祐輔は股間が熱くなった。
（すげぇ〜プロポーション・・・葵のお母さんって、若いし素敵だよな・・・あぁ、どうしてあんなに括れてるんだろう？滑らかに極端に括れたウエスト・・・それに・・・なんてカッコのいいお尻なんだ・・・）
　久し振りに会った葵の母親のプロポーションに、祐輔の淫欲は急激に高まった。
　日頃は女性のお尻になんか興味を感じなかったが、千鶴に対しては例外だった。

　テーブルの椅子に座った祐輔は、千鶴の身体のことばかりが気になって仕方がなかった。
（大人の女性って、どんな感じなんだろう・・・セックスの経験も豊富だし、感じ方はどうなのかな？）
「そう言えば、祐輔君、久し振りよねぇ〜？」
　千鶴が食事の支度をしながら話しかけてきた。
「えぇ」
「すっかり男っぽくなっちゃて！身体つきも逞しくて、ビックリしちゃったわ」
「いえ、オバサンのほうこそ・・・とても葵のような大きな子供がいるようには見えないです」
「あら、じゃあ、どんな風に見えるの？」
「どんなって・・・だって、オバサンって感じじゃなくて・・・年齢だって、多分、30代半ばぐらいなんだろうけど、とてもそんな風には見えないし・・・とにかく、若くて素敵な女性としか・・・」
「あらあら、祐輔君、お世辞も上手になったのね！でも、わたしも、オバサンって呼ばれるのは抵抗があるわ・・・ねぇ、名前で呼んでくれない？」
「え、えぇ・・・確か、千鶴・・・千鶴さん？」
「そうよ！その方がいいわ」
　千鶴は広告代理店に勤めていた。
　葵の出産で休職していたが、今はバリバリのやり手だった。

　まもなく食事を運んできた千鶴と昼食を摂り始めた。
「今日はお仕事は？」
「それが、急にクライアントの都合で予定が狂っちゃって・・・ろくに夏休みも取れなかったから、お休みにしたの」
「そうだったんですか」
「でも・・・午前中、掃除や洗濯をしてて、疲れちゃって・・・」
「じゃあ、僕、お邪魔でしたね？」
「うぅん、いいのよ！葵たちは夜遅くじゃないと帰ってこないし、旦那は長期出張でいないし・・・久し振りに逞しくなった祐輔君とお話しできて良かったわ！」
「僕、お昼をご馳走になったから・・・片付けは僕がやりますよ！」
「エッ！ホント？」
「えぇ、いつも、やってるから、馴れてますし・・・千鶴さんは、休んでいてください」
「優しいのねぇ〜祐輔君て・・・じゃあ、甘えちゃおうかな〜１時間ぐらい、自分の部屋で仮眠してもいい？」
「えぇ、いいですよ！その間に片付けをして、終わったら勉強してますから・・・」
「じゃあ、起こしてね！ホント、疲れてるんだ・・・夕方まで勉強するのなら、３時には何か作ってあげるわ！」
「うわぁ、嬉しいな！じゃあ、張り切って頑張りま〜す！」
　千鶴は洗面所で歯を磨き、自分の部屋に向かった。

　祐輔はなんとなく気持ちが高揚していた。
　鼻歌混じりに手際よく食器類を片付け始めた。
（葵も可愛いけど、千鶴さんは・・・大人の魅力かな・・・美人で知的で・・・うちの母親とは段違いだ！表情も豊かで魅力的だし・・・何と言ってもセクシーと言うか、何と言うのか・・・）
　手早く片付け終わった祐輔は、千鶴に言ったように勉強を始めた。
　もう宿題はほとんど済んでいたので、２学期の予習を進めていた。
　10分・・・20分・・・どうしても集中できなかった。
（やっぱり・・・千鶴さんの身体が気になって・・・）
　千鶴が２階に上がって4〜50分が経っていた。
（少し早いけど、起こしに行こうかな・・・）
　だが祐輔の頭は、千鶴を起こすと言うより、千鶴の寝姿を見たいという気持ちのほうが強かった。
（ふぅ〜静かに・・・そう静かに行って・・・）
　祐輔は足音を忍ばせて２階に上がっていった。